総合診療医からの健康アドバイス

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)にご用心

2016-12-03 09:03:07 | 日野原先生の教え

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。明日4日はジョガーの祭典、「那覇マラソン」が開催されますが、天気予報によりますと、予想最高気温が何と、27℃。湿度にいたっては、80%だそうです。大会に出られる方は、暑さ対策と水分補給にはお気をつけ下さい。全員の完走をお祈りいたします。では日野原先生のお話です。

 

 

日野原:COPDのガイドラインは次のように続きます。


 「気道閉塞は末梢気道病変(気道の置くの気管支一細気管枝)と気腫性病変(肺胞)がさまざまな割合で複合的に作用することにより起こり進行性である。臨床的には徐々に先んじる体動時の息切れや慢性の喀痰を特徴とする」。


 それがCOPDなのです。


 COPDには、気管支が狭くなるタイプ(気道病変性タイプ)と肺胞が壊れる気腫型とがあります。


 COPDは病気が進むまで自覚症状がない。


 それで医師の診察を受けることが遅れます。



徳田:大量長期の喫煙暦がCOPDの最大の危険因子ですよね。


 国際的には喫煙暦はPack-years (1日喫煙箱数・年数)で示されることが多いですね。


 わが国は以前からブリンクマン指数(1日喫煙本数・年数)が用いられています。


 ブリンクマン指数を20で割れば Pack-years を求めることができます。


 疫学データでは、男性で喫煙が40 Pack-years 以上、女性で 30 Pack-years 以上はハイリスクといわれています。


 このような人々では、症状がなくても呼吸機能検査するとCOPDが認められることがあります。



日野原:そうです。


 最も重要なことは禁煙です。


 症状があるかたは吸入薬の適応となることがありますが、症状がなければくすりなどを処方することは少なく、禁煙が重要です。

 

 

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