演劇知

劇的考察譚

実技発表会にて

2009-02-26 22:07:42 | Weblog
実技発表会がありました。

お琴や和太鼓や日舞やら色々ありました。一年間という短い時間ですが、それでも技能を極めんとする姿勢は素晴らしいです。去年も書いた記憶がありますが、形式の美しさ、型の良さを感じます。長い時を経て作られた、凝縮、圧縮的な感動があります。

演劇の授業を取って下さっている生徒さんも多々出演されていらっしゃり嬉しい限りです。



舞台芸術ダンスなる授業の生徒さんはソロダンスがよく構成練られていて印象的でした。

人形の可憐さ、クルクル回る作品があったり、「次」へ向かう姿勢を暖かく、しとやかに描いた作品があったり、野生とお姫様の二重構造でコントラストをつけた作品などありました。

抽象的な作品もあり、誤解を恐れずに解釈。

「RESISTANCE」
白い衣裳がはがれていく…卵の殻が割れるイメージ。最後の殻が取れた時、黒い衣裳の胸元に赤い筋が見えました。「生命」「血潮」でしょうか。ダンスの振りで衣裳が崩壊していく様は見ごたえありでした。

「AM3:45」
花の妖精?深夜動き出す神秘的な存在による舞い。白く絡まるものを振りでやはり断ち切っていく。しがらみからの解放か、古きものから解き放たれる様か。指先の細やかな動きが印象的でした。

追記・白くたなびく布状のもの(実際はトイレットペーパーか?)をまとう姿は天女のイメージか?更に深読みをし、妊娠を一連…排卵、受精から着床までを表現していたのか。となるとAM3:45はまさに神秘が営まれる時間なのでありましょうか。

両作品、スポットを効果的に使い非日常を現出していました。

照明スタッフ、スポットの扱いが素晴らしい。顔や本といった、消す間際にしっかりと印象付ける部分を最後まで残したり、枠がはみ出ず役者の動作に合わせられる技術、見事でした。

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