野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

キウイ エチレンガスで追熟

2021-12-05 00:00:00 | 絵日記
マタタビ科マタタビ属
雌雄異株

落葉つる性植物の果実

果実の表面は疎毛で覆われている
(羊の毛のようにびっしり生えている)



キウイフルーツは
追熟しないと
いつまで経っても固いままだ

追熟にはエチレンガスが必要

エチレンガスとは
青果物が分泌する
植物ホルモンの一種で
自分の熟成を促す機能のこと

だから
リンゴやバナナが
色づいたり甘くなる熟成には
エチレンガスが必要なのだ


また
このガスは
周りの青果物の熟成にも
影響を与える

例えば
エチレンガスの発生量が多い
リンゴと一緒に保管すると
バナナやキウイの成熟が早く進む

特にキウイは
エチレンガスの発生が少ないので
追熟しないと食べられない


しかし
必要以上に影響を受けると
劣化
腐敗につながる

それは
リンゴのそばで
ホーレンソウを保存すると
葉が黄変してしまう

完熟後は
ガスから遠ざけ
保存することも必要だ



また別の側面もあり
成長を阻害し
花芽形成を抑制する

この例は
リンゴとジャガイモを
一緒に保存すると
ジャガイモの発芽が抑えられる
種イモの冬季保存には最適だ

一方で
パイナップルは
ガスにより
花芽形成が促進される
というから
相性の違いもある


リンゴの他には
メロン(種類による)
セイヨウナシ
アボカドなどが
特にエチレンガスを多く放出する


エチレンガスから
植物の機能を
また一つ知った

植物の動きは静かだが
秘めた力はスゴイ!