鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

特別仕様?

2015-11-14 06:46:23 | 大工道具
播州型・関東型・ツライチ方・太鼓型等々形はありますが、太さにも好みがあります。

以前は太めの要望が多かったようです。
ここ近年は細目が好まれたりしてます。
細い方がよく効くともお聞きした事があります。


ちょこちょこお聞きするのが、仕込が緩くて抜いてみたら詰め物があった。
なんかならんか?と持ち込まれる事があります。


新品なのに持ち込まれる物はほとんど緩いです。
大き目の穴を開けるので四角くなってなく丸い部分は残ってるので狂うんですね~。

しっかり仕込んだ物でも一度抜くと緩くなってしまう+割れやすくなるというリスクは生まれます。

見えない部分なので大切にしたいものです。


早くする=緩くなるという方式が成り立ちます。
早くする=利益になる。


うちはクソが付くくらい真面目にするので逆にお金儲けが下手です。

話は反れてしまいましたが・・・。



実験として色々な事をしてます。


先回も以前したお方から新たに鑿が持ち込まれました。

播州型ですぐ使い。
見た目は変わらないと思います。





輪も新たに面取りして頭を潰してあります。
入れて叩いただけではダメなのです。
上の面も面を取り胴が張ってる様な物は下の面も取ります。






関東型の様にまっすぐ柄は反対に面を取ると下がりすぎる事もあります。

この場合は一つ小さ目の輪を面取りして入れて下さい。
輪は0.7mm刻みで有りますので。





この他にも色々工夫がして有ります。判断できるように安平の刻印を押しました。
感想を聞くのが楽しみです。

普段はしませんが。
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カシメ

2015-11-13 07:01:15 | 大工道具
播州型は口金(ハカマ)とマチの合わせ目を磨って段差を無くします。

今のは鑿鍛冶さんがだいぶ気に掛けて下さってますのでマチ綺麗な丸になってます。
一昔前は肉が掛けたり小判型が多くありました。

たまに掛けてるものもあります。




このまま磨ると隙間が開きますのでカシメと言う作業をします。
鉋の裏出しの様な感じです。
水圏屋さんも鉋をされるときにされる作業です。

この様に隙間を埋めます。




この状態磨ります。


こういう流れです。
















みごとに境目が無くなりました。
見えない作業もするんですよ。


合わ仕込でもマチの境目の角度が違ってたら隙間が開く場合もあります。

この場合は何とも出来ないんですよね~。
鑿鍛冶さんが一番気を使う部分かもしれません。










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四角柄

2015-11-12 06:41:29 | 大工道具
氷鑿に丸の他に三角・六画・八角の柄を付ける事があります。

今回は四角です。
何回も失敗します。何でもいい訳には行きませんので。

筋を入れて木を削り、四角に成形してペーパー仕上げ。






目止めを塗って口金を付けます。







角度を合わせて仕込み・磨いて仕上げ・ニスを塗って完成です。







筋を入れない方が楽なんですけどね。

四面とも筋の深さを同じにしないといけないので。

難しい事をする程、力になりますし・・・。

時々、柄付けにここまで手を入れなくてもいいのかな~?って思う事も有ります。
お客さんのとっては大事な1本になるんですもんね~。
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突然の別れ

2015-11-11 07:01:07 | 日記
いとこの中で一番仲が良く兄的存在の子が亡くなった。
メールで知らせが来たのは金物まつり初日でした。


先月末に自宅で頭が痛いと気を失ったらしく救急車で病院へ。
診断はくも膜下出血。

情報は常に入ってきてましたが、意識が戻らない。
手術は6時間かかったそうですが出血が多く思いの他うまくいってなかったようです。


血圧サラサラにする薬を飲んでいたそうで、副作用としてなかなか血が止まらないそうです。一度怪我をした時も血が止まらなかったそうです。

実は親が心配するからと嫁さんにしか言ってなかったらしいですが、2年前に軽い脳梗塞になってたそうです。


母親同士が親友だったという事もあって幼少の頃からよく逢ってました。
年上だったという事もあって弟さんとよく遊んでましたが、20歳過ぎからは当人と顔を合わしてました。


それまでは進む道が違い接点が無かったのです。
いとこは専門学校を中退してギターの道へ。プロを目指して練習に没頭していたようで、毎日8時間練習していたとか。


京都のライブハウスによく演奏に行ってたそうで、そこは若かりし頃よく沢田研二が来ていたという所だそうです。


呼び戻されて地元に帰ってきてから郵便局員になり、かたわらバンド活動してました。
その頃よく聞きに行ってました。

バンドが4ツあってフォークデュオ・お笑いバンド・プリプリカバー・いとこのソウルバンド。

その後プリプリカバーバンドのキーボードと結婚。
プリプリカバーバンドが解散してボーカルは東京へ。

バンド活動でも時々セッションしていていて、ブルースの服田洋一郎・近藤房之助の来てました。

後で聞くとその時、吉田拓郎の元嫁さん(浅田美代子さんの前)も来ていたそうです。


高校生の息子と親子ライブも年末2回していたようです。

早すぎです。55才で永眠とは。
今でも信じられません。

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高橋和己さん

2015-11-10 07:18:10 | 大工道具
カネタケの刻印でおなじみですね。
先輩である典三と毎日一緒に作業されたます。


この度、秋の叙勲受賞されました。
瑞宝単光章
この道70年とは凄い。






本日、夫婦揃って東京に行かれます。授賞式そして皇居に。

ほんとに名誉な事です。おめでとうございます。



この業界初めてかと思いきや鋸目立ての吉田さんも受賞されてたそうです。
産地にはそれぞれ立場で支えてこられた方々が多いですね~。



益々産地を盛り上げていものです。
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