くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2024-02-01 06:18:55 | Weblog

やれやれ。

今日から2月だってのに

雪ばっかり降るんじゃないってぇーの・・・。

って、

思うけど、腹抱えて笑いが止まらない人もいるんだろうな。。

雪まつりの雪像作ってる人たちもそうなんだろうし、

スキー場もいくらでも降ってくれって祈るような気持ちなんだべな。

って、

昨日帰ってきたら玄関ドアに葉書が来てて

なんでも電気代の紙の告知やめるから

専用のサイトに登録しろって催促だった。。

最近何でもかんでも電気だネットだって増殖してるけど

昔の省エネってフレーズってばどこ行ったんよ??

今よりもっともっと電気使わせて、

儲けようって魂胆が見え見えじゃないの??

化石燃料が底をついたらどうなる??

なんて世紀末的な時代は来ないよね。。

だって電気がそれに変わるんでしょ。

サイバネティクスな未来が来るんかなぁ・・・。

人間も、機械の体になるかもな。

はぁ。そんなになってでも生きてるって

そもそも命ってどういうことよ??

まるでわからんわXXX

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王様の扉(196)

2024-02-01 00:00:00 | 「王様の扉」

 札幌でも老舗に名を連ねる宝石店の支店は、きらびやかな表の店構えとは別に、深い闇の一面を隠し持っていた。創業者である杉野重造は、戦後の混乱した復興期に立ち上げた宝石店を皮切りに、石炭のほかエネルギー関連の事業を次々と興し、今や国内を代表する複合企業の会長にまでのし上がっていた。

 バリ、バッリン、バリリ――……
 
 と、古ぼけた木箱の蓋をはずし取った沙織の目に、細い木質繊維に埋もれた銃器が顔を覗かせているのが見えた。
 ふふん――と、沙織の頬に笑みが浮かんだ。思っていたとおり、とでも言っているようだった。

「思ったより、状態はいいみたいね」

 と、拳銃を手に取った沙織はしげしげと眺めると、木箱には戻さず、腰に巻いたバッグにそっとしまった。
 しかしその表情とは裏腹に、沙織の目は木箱から興味を失ったように、別のなにかを探して顔を上げた。
 周りを見回すと、同じような木箱が数個、棚のあちらこちらに、目立たないように置かれているのが見えた。
 それらの木箱にも、おそらく同じように銃器が入れられているのだろう。
 調べたとおり、有名なグランド宝石店の裏の営業は、やはり重火器の密売だった。戦争後の混乱に乗じてまとまった利益を得た商売は、今でこそすっかり足を洗ったとはいえ、残された銃器は、その黒歴史の明らかな証拠だった。
 ――と、ここで木箱を奪い取って公表すれば、グランド宝石店は窮地に陥り、見つかった銃器に対する確かな説明を求められるはずだった。そうなれば、政界にも顔の利く杉野重造は、どのように立ち居振る舞って、燃え移った火を消し止めるのだろうか。興味は尽きなかった。
 しかし、宝石店の大切な物を奪う、と警察に犯行予告を出した目的は、隠された銃器の在処を暴き出して世間に公表することではなかった。
 “神の杖”と名乗る、世界の陰で暗躍する秘密結社につながる秘宝が、この宝石店に隠されているはずだった。
 創業者である杉野の娘婿である工藤が、この支店で重役として働き始めてすぐのことだった。ヨーロッパの小国に本部を置く十字教が、宗教とはまったく関係のない宝石店に出入りするようになり、なにやら表には出したくない取引をし始めたのだった。
 世間を騒がせている泥棒が、半世紀以上も前のこととはいえ、違法に取引されていた銃器を盗み出したとあれば、世間の注目がそちらに集まるのは必至だった。
 それとなく、しかしあからさまに置かれた木箱は、娘婿の工藤が十字教と秘密裏に行っている取引を隠すために、苦し紛れにやらせた目くらましなのだろう。もしかすると、杉野との不仲が噂される工藤が、杉野を困らせるためにわざと木箱を仕込んだのかもしれない。ひょっとすると、“神の杖”と繋がっているはずの工藤が、宝石店の秘宝について、まるで知らないということも考えられた。

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王様の扉(195)【17章】

2024-02-01 00:00:00 | 「王様の扉」

         17 目覚め
 
 カッツン、コッツン、カツココツン……。

 コッツン、カッツン、コツカカツン……。

 薄暗いトンネルのような部屋だった。
 軽い足音が、ゆっくりとしたタップを踊るような、小気味のいい音を響かせていた。
 緊張感をにじませるステップのリズムに合わせ、小さなフラッシュライトの明かりが、時代を感じさせる古いレンガ積みの壁を、興味深そうにあちらこちらと照らし出していた。
 足音が進む先には、ワイン樽が置かれていてもおかしくないほど、垂木で組まれたしっかりとした棚が、整然と奥に続いていた。
 しかし、しっかりとした棚が設えられているのにもかかわらず、目につくような物は、なにも置かれていなかった。
 フラッシュライトの明かりを頼りに、慎重な足音がさらに奥へと進んでいった。
 
 カッツン、コッツン、カツココツン……。

 コッツン、カッツン、コツカカツン……。

 どのくらい前から積もったほこりなのか、思わず息をするのをためらうほど、ひどいカビの臭いが、鼻腔の奥にイガイガと張りついてくるようだった。
 ――と、左右に大きく振れていたライトの動きが、1点を照らしたまま、急に止まった。
 丸い明かりが照らし出していたのは、いくつかの木箱だった。
 ライトの動きに合わせて止まっていた足音が、木箱の1つに近づいてきた。
 まぶしい明かりの中に浮かび上がったのは、目だけを覆うマスクで顔を隠した赤っぽい髪の女だった。
 体の線をくっきりと浮かび上がらせるコスチュームを身につけた女は、木箱の周囲の壁を確かめるように、ライトの光をぐるりと当てていった。

「――」

 と、今時の警備システムが備えつけられている気配は、まったく感じられなかった。
 怪盗ブラック・ホームズ――と、巷ではもてはやされいた。しかし、自分が名乗ったわけではなかった。犯行の前に、予告状を警察に送りつけるその行為が、大胆不敵な盗賊を思い起こさせ、フィクションのような怪盗のイメージと重ねられて、定着してしまったネーミングだった。
 雪野沙織は、腰の後ろに手をやると、ポケットナイフを取り出し、ためらうことなく、木箱の蓋をバリバリとこじ開けていった。
 沙織がいる場所は、大通公園に近い宝石店の地下だった。

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