くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

機械仕掛けの青い鳥(91)

2019-06-30 20:06:36 | 「機械仕掛けの青い鳥」
 ソラが狙っているのは、少尉が握っている操縦桿の向かい側、計器の横にいくつも並んでいるスイッチだった。体が小さくなっているのを利用して、少尉の手が届かない場所に潜りこみ、原因がすぐにはわからない故障を起こして、飛行機がやむを得ず、修理のために引き返さなければならなくするつもりだった。ただ、実際に操縦席の前に来てみると、どうやって飛行機を操縦しているのか、どのスイッチを動かせばいいのか、まるでちんぷんかんぷんだった。
 風防ガラスの奥で落ち着いている青い鳥が、興味深そうにソラを見ていた。腕組みをしながら、難しい顔をしているソラの目の前には、飛行機の床にまで届いている空間が、大きく口を開けていた。ソラは、いくつも並んでいる計器とその横に並んでいるスイッチを見上げながら、なんとか近づく方法を考えていた。少尉の膝の上を静かに歩きながら、移動する手掛かりがないか探してみたが、計器もスイッチも、壁から突き出た金属の箱にひとまとめにされ、下から近づく事はできそうもなかった。たとえ下から壁を登って行ったとしても、突き出した箱に行く手を阻まれ、無理をして手を掛けようとすれば、ひっくり返って床に落ちてしまうのは明らかだった。翼を生やして宙を飛ばない限り、深い谷の向こうに見える計器には、たどり着けそうもなかった。
 と、少尉が急に足を前後に動かし始めた。足下が不安定になったソラは、両手を突き出すような格好で、うつ伏せに倒れてしまった。
 不安定な気流の中に入った飛行機は、フラフラとバランスを崩していた。少尉は、強い力で引っ張られる操縦桿を戻しつつ、両足のペダルを前後して、機体を水平に保とうと躍起になっていた。

「キャッ――」
 と、ウミの悲鳴が聞こえた。揺れる膝の上、体を起こしたソラは、先ほどまでいた座席の横に目を向けたが、ウミの姿を確かめる事はできなかった。
 早くなんとかしなきゃ……。
 ソラは歯ぎしりする思いで、手を突いたまま少尉の方へ進んでいくと、頭の上に伸びている腕を見上げた。
 悲鳴を上げたウミは、座席の横にはいなかった。ウミは、ソラにばかり任せちゃいられないと、自分も操縦席の背もたれに向かい、手掛かりになりそうな鉄骨を見定めると、ソラの後を追いかけ、登り始めていた。

“このまま飛んじゃだめだ。このまま飛んじゃいけない……”

 歯を食いしばりながら体重を支えていたウミは、ソラが話していると思い、無理をして顔を上げた。
 背もたれの上には、誰もいなかった。お兄ちゃん、とウミが声をかけようとすると、
“このままじゃ危ない。このまま飛んじゃ危ない”
 はっとしたウミは、飛行機が揺れたとたん、つかんでいた鉄骨を思わず離してしまった。
「キャッ――」
 と短い悲鳴を上げたウミは、ズルズルと床に滑り落ちながら、青い鳥が自分に話しているんだ、とはっきり感じていた。
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機械仕掛けの青い鳥(90)

2019-06-29 22:39:09 | 「機械仕掛けの青い鳥」

「あきらめちゃだめだ」

 ソラはウミに言うと、壁だと思っていた座席の背もたれに手を掛け、また登り始めた。
「ぼく達の姿は、パイロットに見えないかもしれない。けど、できることはきっとあるはずさ。なんとかして、この飛行機をUターンさせるんだ。でなきゃ、ぼく達も、このパイロットも、帰れないんだから」
 ウミは目を赤くしたまま、くっすん――と鼻をすすると、唇を噛みながらうなずいた。

 少尉の思いが通じたのか、青い鳥は、風防ガラスの奥に再び収まると、疲れたように片方の羽根をダラリと伸ばしたまま、目をしばたたかせた。

「どうにかして、引き返してもらえないの。どうしても、このまま飛んでいかなきゃならないの」と、ウミは、高く登っていくソラを目の端に捉えながら、青い鳥に何度も話しかけた。

 青い鳥を通じて、ウミの声は少尉の耳に届いていた。しかし少尉は、口を真一文字に結んだまま、険しい表情を浮かべ、安定して飛んでいる飛行機を無言で操縦していた。
 背もたれを登りきったソラは、すぐ目の前に見える少尉の後ろ襟をめがけ、両手を高く伸ばしながら、勇気を出して飛びついた。
 ソラが少尉の襟に飛びついたのを見ていたウミが、「アッ」と声を出して首をすくめた。
 硬い襟を捕まえたソラは、歯を食いしばりながら肩に登り、服の縫い目を手探りしながら、這うように胸の方へ進んでいった。
 ウミの声を聞いた青い鳥が、小さく体を揺すると、少尉が操縦桿を握っていた片方の手を離し、指先で探るように襟元をただした。
 少尉の胸元に移動していたソラは、間一髪、少尉の手から逃れていた。頭の上を越えていく大きな手を、服に張りつくようにしてやり過ごすと、服の前を合わせているボタンに手をのばし、捕まえたボタンのすぐ下のボタンに足を掛けた。
 ほっと息をついたソラは、足下のボタンにしゃがんで手を掛け、もう一段下のボタンに足を伸ばすと、次にまた足下のボタンに手を掛け、一段ずつ、そうっと静かに下へ降りていった。

 ブーンン、ブブブーンと、プロペラの音だけが、操縦席の中に響いていた。

 ソラは「うんしょ、うんしょ……」と、息を切らせながら、操縦桿を握っている少尉の膝の上までやって来た。
 やっと下に降りる事ができたソラは、少尉の顔を見上げた。ウミが言っていたとおり、飛行機の操縦に集中している少尉の目には、膝の上に立っているソラの姿が、見えないようだった。しかし、気をつけなければならないのは、たとえ姿が見えていないとしても、なにかがいる気配だけは、敏感に察知しているらしいことだった。もしもいたずら半分でくすぐったりしようものならば、蚊を叩き落とすように容赦なく、手の平がうなりを上げて飛んできそうだった。
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機械仕掛けの青い鳥(89)

2019-06-28 20:34:00 | 「機械仕掛けの青い鳥」
 少尉の言葉を聞いた青い鳥は、耳をそばだてるように首をかしげた。
「もしかすると、国に残してきた婚約者が、鳥の姿を借りているのかもしれないな」
 わずかの間、少尉はギュッと目をつぶった。エンジンの音に耳を澄ましながら、まぶたの奥になにかを見ているようだったが、思いを断ち切ったようにパッと再び目を開けると、青い鳥に話し始めた。
「そうです、愛おしい君。あなたに宛てた手紙のとおり、ぼくはいま、二度と戻ることのかなわない作戦のため、沖縄に向かって飛んでいます。この鳥が、本当にあなたの化身ならば、ぼくの思いが、あなたの胸に届きますように。父上様、母上様にも、よろしくお伝えください。一郎は、なにひとつ孝行をすることもできませんでしたが、この身をもって、みごと戦功を上げ、感謝しきれないほどのご恩に報いたいと思います」

「よかった。この飛行機、沖縄に向かって飛んでるみたいだね」と、ウミがうれしそうに言った。
「……」と、ソラは難しい顔をした。「ちょっと変だぞ。このパイロット、昔の戦争映画みたいな服着てるし、戻らないって言ってるよね」
「――ウン」と、ウミは不思議そうな顔をしてうなずいた。
「沖縄に着いたら、なんとかこの飛行機から外に出て、帰る乗り物を探せばいいんじゃないの?」ウミは、考えこんでいるソラの顔をのぞきこみながら言った。
「そうじゃないんだ」と、ソラは、思い出すように言った。「ウミは知らないかもしれないけど、昔あった戦争で、戦闘機に爆弾を積んだまま、体当たりで戦艦を攻撃する作戦があったんだ」
「それって……」と、ウミは不安そうな表情を浮かべると、小さく鼻をすすった。
「確かなことはわからないけど、もしこの飛行機がそうだとしたら、本当にもう、帰れないかもしれない」
「イヤだよ、そんなのイヤだ――」
 ウミは、怒ったように言った。
「早く止めてよ、ここから出して!」
 と、青い鳥が急に暴れ出し、狭い操縦席の中を、羽根を落としながらバタバタと飛び回った。

「くっ――」
 目を細めた少尉は、額に掛けていたゴーグルを下ろすと、あわてて着けながら言った。
「悪かった。もう戻らないなんて言ったのは、本意じゃないんだ。もしもできることならば、今すぐにでも引き返して、君をこの胸に抱きしめたい」
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よもよも

2019-06-28 06:11:08 | Weblog
やれやれ。

そ言えば、

この前はじめてドライブスルーに入った。

注文はおきまりですか?

とか聞かれて、メニューはどこ??

オロオロしたけど、

なんてこたない。

宣伝看板と思ってたやつが、

画面が切り替わるデカメニューだったし・・・。

まんまと買ったったよ。

ふふ。

なんてこたなかったぜい。

ああ、またシェイク飲みたい。。
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夜(よ)もよもよも

2019-06-27 21:20:43 | Weblog

 

あ~あ、さみしくなるなぁ。。

 

-長州力 引退試合 & 武藤敬司 復帰戦- 藤波辰爾 武藤敬司 真壁刀義 vs 石井智弘 越中史郎 長州力 | 2019.06.26 HD

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機械仕掛けの青い鳥(88)

2019-06-27 20:20:10 | 「機械仕掛けの青い鳥」
「私達は大声を出しているつもりでも、体が小さい分、やっぱり声も小さくって、聞こえてはいるけど、言葉までは聞き取れないんじゃない」
「それじゃ、どうしようもないじゃないか」ソラは、不機嫌そうに口を尖らせた。「このまま飛行機に乗せられて、どこかまた、知らないところに連れて行かれちゃうよ」
「――ううん、きっとね」と、首を横に振ったウミが、青い鳥を見上げながら言った。「きっと、青い鳥が大きくなったのは、お兄ちゃんと私の事を伝えようとしたからなんだよ。怪我をしてて、あんなに痛がってたのに、自分からガラスにぶつかっていくなんて、変だもの」
「……」青い鳥を見上げたソラが、黙って首をかしげた。
 と、「おーい、ここから出してくれー」
 ソラはなにを思ったのか、口の横に両手をあててメガホンのようにすると、青い鳥に向かって大きな声を出した。喉が痛いのを我慢して、しゃがれた声を出すソラを見ていたウミも、一緒に口の横に手をあて、青い鳥に向かって大きな声を出した。

「ここから出してー、助けてー」

 ピクリと首を動かした青い鳥が、バタバタッと、急にその場で羽ばたき始めた。
「おいおい、どうしたってんだよ」と、再び暴れ始めた青い鳥を見て、少尉が困ったように言った。「わかってるさ。この飛行機は機体の不調によって本隊から遅れ、現在単機で敵艦に向かっている。任務が達成できるかどうかは、運次第だ」

「聞いた?」
 と、ウミがソラの顔をのぞきこんだ。
 こくり、とソラがうなずいて言った。
「ウミが言ったとおりみたいだ。なんかずれてるけど、もしかしたら、うまく気持ちが伝えられるかもしれないよ」
 口の横に手を当てたウミが、青い鳥に向かって言った。
「――ねぇ、私達、どうなっちゃうの。この飛行機は、どこに向かっているの」

 チチッ、チチッ……。

 そら耳だろうか。少尉はまた、青い鳥の鳴き声が聞こえたような気がした。
「おまえ、本当に鳥なのかい?」少尉は、自分にじっと目を向けている青い鳥を見ると、独り言のように言った。「こんなにきれいな青色の鳥は、見た事がないよ。まるで、絵本から抜け出してきたみたいじゃないか」
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よもよも

2019-06-27 06:08:21 | Weblog
やれやれ。

急に暑くなって、

寝床に入った深夜もまだまだ日中の暑さがこもってて、

毛布1枚で寝てた。

最近ってここ何年もかな、

急がつく変化ってば多くない??

最近じゃプラスチックゴミを少なくしようとかって、

海外のタレントさん達もPRしたりしてるけど、

毎週プラスチックゴミ出してて思うけど

確かに多すぎだよね。

衛生的にとか便利なのはわかるけど、

処理のことまで考えてない見切り発車だったら、

そりゃ、あちこちにひずみが出て被害も出てくるわさ。。

ああ、カゼが治らんから喉痛いXXX
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機械仕掛けの青い鳥(87)

2019-06-26 20:15:55 | 「機械仕掛けの青い鳥」
「いつの間に潜りこんだか知らないが、この機体はもう、おまえのふる里には、帰らないんだぜ」少尉は、遠くに目を向けながら、笑みを浮かべた。「迫り来る敵艦に、身をもって攻撃をかける。この機体は今、そのために洋上を飛んでいるのさ」
 チチッ、チチッ――と、青い鳥が返事をしたような気がして、外に目を向けていた少尉は、青い鳥に目を落として言った。
「そうか、おまえ、知っていたんだな。国のみんなを自分も守りたくて、俺と一緒に飛んでくれたんだろ?」
 フフッ……。少尉は小さく笑うと、キリッとした目を前に向け、操縦桿を握る手に力をこめた。

「おーい、ここだよ、ここだってば!」

 狭い隙間を抜けたソラとウミが、操縦席の横に立ち、少尉を見上げていた。二人は、目の高さにある座席に両手を掛け、うんと踵を上げて背伸びをしながら、競うように大きな声を出していた。自分達の体が小さくなっている事に気づいた二人は、そのことをなんとか少尉に知らせて、助けてもらおうとしていた。

「――ねぇ、違うってば、ぼく達だよ」と、ソラは地団駄を踏むように飛び跳ねながら、声を張り上げて言った。「その鳥が話してるんじゃない、ぼく達だってば、聞こえないの」

 二人が見上げる少尉は、口元に笑みを浮かべたまま、黙って操縦桿を操作しているばかりだった。
「だめだ、もう喉がガラガラで、声が出ないよ」その場にしゃがみこんだソラが、床に手をつき、ゲホッゲホッと、苦しそうに咳をしながら言った。
「お兄ちゃん、もしかして私達、パイロットから見えていないのかもしれない」と、少尉を見上げたウミが、思いついたように言った。
「そうかもしれない。こんなに小さな体じゃ、まるで目立たないもの」と、ソラはあきらめたように言った。
「違うよ。それだけじゃなくって、私達、本当に見えないのかもしれない」
 ソラが、ウミを見ながら言った。
「それって、どういうことさ――」
「パイロットが振り返った時、私じゃなくって、大きくなった青い鳥を見ていたんだもの」と、ウミは自信ありげに言った。「間違いないよ。元の大きさに戻ったから、青い鳥は見えるようになったけど、小さいままの私達は、パイロットの目に見えないんだよ」
「でも、体が見えなくったって、声ぐらいは聞こえそうなもんじゃないか」ソラは、不満そうに言った。
 ウミは、怒ったような顔をしているソラを見ると、遠慮をするように目を伏せながら言った。
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よもよも

2019-06-26 06:15:03 | Weblog
やれやれ。

朝昼晩と食前に薬飲んでるけど、

まだカゼ治らんわ。

熱が出ないだけありがたいけど、

なにか飲むたび喉が痛いって、

苦しいわ・・・。

それにしても、

この前日本に来た大統領ってば、

最強の軍隊がどうとか、

どうも言ってることが

やくざっぽくて恐くない??

国の人達は頼もしく思うのかね??

痛いのも殺されるのも苦しいのもごめんだわ。


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機械仕掛けの青い鳥(86)

2019-06-25 20:39:21 | 「機械仕掛けの青い鳥」
 ギョロリと目を剥いた大きな顔が、首を回して後ろを向いていた。口をあんぐりとさせたウミは、男の顔をまじまじと見上げたまま凍りつき、腰が抜けたように力なく、膝立ちになっていた。

 チチッ、チチッ……。

 青い鳥が、ウミの頭上に舞い上がった。大きな影が、短い鳴き声と共にウミの顔を横切っていった。
「イテテテテ……」壁からずり落ちたソラは、両手に息を吹きかけながら、赤くなった手の平を、何度もせわしく擦り合わせた。

 バサリ、バササ――

 と、翼の羽ばたく音が聞こえた。
 ソラは、頭上を横切った影に驚き、首をすくめるように顔を上げた。
「おまえっ、どこから入ってきたんだよ」
 後ろを向いた男が言うと、飛行機がググン、とまた思わぬ方向に流されてしまった。
「くそっ、ちゃんと動け――」
 前を向き、操縦桿を握り直した三浦少尉の肩越しから、青い鳥が飛び出してきた。よろめいた青い鳥は、主計器板の上に落ちると、わずかに弾んでガラス張りの風防の奥に転がった。バタバタと翼を羽ばたかせながら、青い鳥は何度もガラスに体をぶつけ、おびえたように暴れていた。
 ――――
 ウミの手を離れた青い鳥は、どういうわけか数倍にも巨大化し、二人の頭上を越えて、正面のガラスにぶつかっていった。ソラは、座りこんでいるウミのそばに急いで行くと、壁の上で見た事を話して聞かせた。

 ブルルル、ルルーン  

 プロペラがうなりを上げると、周りを覆っていた真っ白い雲が、あっという間に後ろに流れ去り、まぶしい光が操縦席に充ち満ちた。
 あちらこちらに見える雲の間を、深緑色をした機体が、規則的なエンジン音を響かせながら、風を切るように飛んでいた。青い空にも負けないほど青く澄み渡った海が、水平線の向こうまで、延々と続いているのが見えた。
「よし、その調子だ」
 雲を抜けた機体が、ゆったりとした飛行を取り戻した。ほっと息をついた少尉が、落ち着いた様子の青い鳥に話しかけた。
「おまえ、この飛行機がどこに行くのか、知っているのかい」
 風防ガラスの奥にいる青い鳥は、キョトンとした目を少尉に向けた。
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