くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

よもよも

2024-02-10 07:28:23 | Weblog

やれやれ。

今週は毎日除雪かよXXX

覚悟してたんだけど、

今日はやっとこ除雪のない朝が来た。。

げんこつ空に突き出して

やったどー。

なんて叫びたいくらいだったけど

よく考えたらまだまだ寝ていられたのに

起きたのはいつもの時間だから

なんかうれしさも半分以下だわ・・・。

そういえば、

雪まつりやってるみたいでしょ。

って知らんふりはやめとこう。

来週あたり札幌に出張する人もいるみたいだけど

妙なウィルスだけは持って帰ってきてほしくないなぁ。。

書類上だけ分類変えたってさ、

罹患者になったら強制出勤停止何日間って

自分にも人にも迷惑かけるって

そこ変わんなきゃなんか意味ないよなぁ・・・。

ただ、目先を変えさせてるだけでしょ。

はぁ。

行きたいなぁ・・・。

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王様の扉(214)

2024-02-10 00:00:00 | 「王様の扉」

「そりゃ、そうでしょう」と、スーツを着た子供は言った。「戦争に利用されない時代が来るのを信じて、彼の父親が棺桶に入れたんです」ほら、ここにちゃんと書いてありますよ――。
 と、スーツを着た子供が急に黙りこくった。

「すみませんが、今のはすべて聞かなかったことにしてください」

「――なにか、法に触れることでもあったのか」と、伊達は心配そうに言った。
「またやってしまいました」と、スーツを着た子供はため息を漏らして言った。「手帳の下の欄に、関係者以外秘匿の印が書かれていました。――どうして見落としたんだろう」
「秘匿? ヤツも俺のような魂だけの存在ということか」と、伊達は言った。
「いいえ。そうではないんです」と、スーツを着た子供は首を振った。「彼は、“神の杖”の知識を応用して、造られているんです」
 と、はっと目を見開いたスーツを着た子供は、ぶるぶると慌てて首を振って打ち消した。
「いえいえ、違いますよ。“神の杖”だなんて、それはこっちの問題ですから。もはや亡くなっているあなたには、なにも関係ないことですから――」
 聞かなかったことにしてください――と、スーツを着た子供は深々と頭を下げたが、それまで仰向けになって宙を見上げていた伊達は急に立ち上がると、言った。

「悪いが、“神の杖”と聞いて黙っていられるほど、俺の魂は優しくないんだ」

 ジローにとっては、一瞬のできごとだった。しかし、伊達にとっては、たくさんの情報を得る長い一瞬だった。
 宝石店を離れようと小走りに駆け出したジローのそばで、息を吹き返した操り人形のように、不気味な動きで立ち上がった伊達が、ジローの後ろ手を取り、抱きかかえるように引き寄せると、自分が冷たい石の床に放り投げられたのと同様に、ジローをいとも易々と持ち上げ、硬い床に叩き落とした。

 ――ガシャン。

 と、大理石の硬い床が蜘蛛の巣のようにひび割れ、仰向けになったジローは、目を白黒させていた。
「立て」と、伊達はジローの胸をつかんで立ち上がらせると、力任せに拳を頬に叩きこんだ。

「ううっ」

 と、声を漏らしたジローは、屏風倒しになったドアと並ぶように、だらりと手足を伸ばした格好で倒れ、焦点の定まらない目で天を見上げていた。

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王様の扉(213)

2024-02-10 00:00:00 | 「王様の扉」

「そりゃそうですよ」と、気味がいいというように笑顔を見せながら、スーツを着た子供は言った。「私は冥界の代理人ですからね。向こうの世界に縁のある人は一人残らず知っています。っていうか、我々の仕事仲間と、情報を共有しあってるんです」
「もったいぶらずに教えてくれないか。あいつは何者なんだ」
「いいですよ」と、スーツを着た子供は言うと、スーツの内ポケットから黒色の手帳を取り出した。「――ふふふ。彼のことを知れば、冥界に行くのをためらっているあなただって、きっと素直に私と一緒に旅立つ決心がつくはずです」

「彼は、1916年。大正5年の生まれですね」

 と、スーツを着た子供は、どこにしまっていたのか、片手に持った老眼鏡を手間取りながらかけると、広げた手帳を見ながら言った。
「ふふん。からかうのはやめてくれ」と、痛みをこらえながら、伊達は言った。「せいぜい高校生くらいにしか見えないヤツが、そんなに年寄りなはずはないだろうが」
「いえいえ、そんなことはありません。私だって、見た目は若いですが、正直あなたよりも年上なんですから」と、スーツを着た子供は言った。「――いいですか、続けますよ。世界大戦のまっただ中で、今の現世と比べると、国同士が腕力を使ってでものし上がろうとしていた時代です。生まれたときから病弱で、先に生まれた兄弟は4人とも、5歳を待たずに亡くなっています」
「――」と、伊達は仰向けになったまま、夜空を見上げていた。「そんな冗談は笑えないぞ」
「けれど、兵器開発の技術者をしていた彼の父親は、子供の命を一人でも救おうと、人造の生命体の研究を進め、彼をその実験体にしたんです」と、スーツを着た子供は言葉を途切ると、伊達の様子をちらりと見て言った。「――もうそろそろ眠くなってきましたか? その体を離れるときは冥界の入口までご一緒しますから、心配しないでください」
「ああ」と、伊達は上を向いたまま、ぽつりと言った。「死人の俺が言うのもおかしいが、よくできた話だな」
「今ほど科学が進んでいない時代に、現代もかなわないほどの技術的な成果を上げた父親は、さっそく彼を模した兵士を作り出すように命令を受けたようです。しかし、そもそも人を生かすための技術を拓いたのであって、命を奪うためではないですからね。彼の父親も、すぐには命令に応じなかったようです。この時代、偶然にも西域の探検に向かう隊が編成されることになり、父親は彼をその一行に加えると、性能の試験と称して探検に同行させたらしいです。そうこうしている間に、戦争は旗色が悪くなって、結果的に敗戦するわけですが、彼は生きるために体の大半を機械に代替したにもかかわらず、戦争が終わった後も兵器と受けとめられて、今の今まで、鉄の棺の中で眠らされていたんです」

「――どうです。改造手術を受けたとき、彼は十七歳だったんですよ」

「ふふん。その話が本当だとすると、ヤツは顔に似合わず、波瀾万丈だったんだな」と、白いマスクの下でよくわからなかったが、伊達は笑いながら言った。「あいつの父親が、自分の手で子供を棺桶に入れたのか」

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