ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

ゆきちゃん通信 No2

2001年02月07日 | 新聞 ゆきちゃん通信
これは由紀子が一年生になったのをきっかけに
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。

1999年5月30日発行

ゆきちゃん通信No2



その1

※毎日の学校生活

由紀子のクラスは1年5組(特殊学級)ですが、
毎朝、協力学級の1年3組に登校しています。
(通学はまだ私(母)と一緒です。)

その後、毎日1時間目に『生活』という科目があって
(生活科とはまた別です)
5組で生活訓練等を行います。

同じクラスの明日香さんに刺激されて、
今まで苦手だった運動にも
積極的に取り組めるようになりました。

手押し車など、腕の力が弱い由紀子は
以前は腰のところを支えてやらないとできませんでしたが、
もう足首でも大丈夫になりました。

今は、バランスボードに挑戦中です。

そして、体育・音楽・生活科を
交流授業として3組で、
他の科目は5 組で受けています。

絵本や、畑仕事の楽しさを、
いっぱい経験させてもらっています。

3 組にもたくさんのお友だちができました。

私が守りたかった由紀子のニコニコも健在です。




※がんばったぞ!運動会

5 月16 日
かんかん照りのお天気の中でF小の運動会が開かれました。

由紀子の出番は

「短距離走」
「だんご3 兄弟」のダンスと
「大玉ころがし」

の3 つでしたが、
一番のできは準備体操として行われた「ラジオ体操」です。

毎日、Y田先生と練習しただけあって、
完璧に動く事ができました。
(お母さんは競技の始まる前から泣いてしまいました。)

「だんご3 兄弟」のダンスは
予行練習のときに、ほとんど踊らず
Y田先生の厳しく叱られました。

練習のときにはきちんと踊れるのに
違う環境の中で甘えて踊らなかった事を叱られたのです。

先生の気持ちが由紀子にも通じたのでしょう、
本番ではきちんと踊る事ができました。

お尻を振る姿が本当にかわいかったです。

徒競争も大玉ころがしも、
他の子どもさんとは比べ物になりませんが、
由紀子なりに一所懸命がんばったと思います。

協力学級のお友達に囲まれて
小学校はじめての運動会は無事に終わりました。

本当にVery good!(先生との合言葉です。)でした。

お昼からは疲れと眠気で泣いちゃったけれど、

これは、どうぞお許し下さい。


=END=


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ゆきちゃん通信 No1 その3

2001年02月07日 | ゆきちゃんの日記
これは由紀子が一年生になったのをきっかけに
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。

ゆきちゃん通信No1

1999年4月15日発行


その3

※YUKIKO の心のつぶやき(だと思う!)

今日は、お母さんと小学校へ行きました。
何日も前からお母さんは私の顔を見るたびに

「みさきちゃんと、手をつないで、
あるこ~あるこ~のお歌で、
みんなの[おめでとう]の中を歩くんだよ!」

って、うるさいほど言うの。

もう覚えちゃったよ!

他にもたくさん覚えさせられちゃって、
小学生になるって本当に大変みたい。

でもね、教室に行ったらみさきちゃんがいないの。

ずっと待っていても、他のお友達はたくさん来たのに
みさきちゃんが来ないの…・。

お母さんに[みさきちゃんは?]って
何度も合図したけれど、

「もうすぐ来るからね」と言いながら、
お母さんのほうがドキドキしているみたい。

なんだかたまらなくなちゃって……
私とうとう泣いちゃった。

だって、みさきちゃんと手をつながなくちゃ…
♪あるこ~あるこ~って行けないでしょう。

これからどうしたらいいの?
エ~ン!!!(>_<)

私が泣いていたら、
Y田先生が来てくれて教室の外で
みさきちゃんをいっしょに待ってようって!

なんだかやさしそうな先生なの。

頼りになりそう。

いつも私の側にいてくれるみたい。

そして、みさきちゃんが来たよ!

わたしうれしくて、
ピョンピョン飛びたい気分だった。

お母さんがいった通り、
みんなにおめでとうって言ってもらって、

もののけ姫のお歌を聞かせてもらって、
わたしとってもたのしかった。

おかあさん!

わたし、いい子だった?




※編集後記

保育園を卒園して、小学生になる。

普通ならばとてもうれしくて
心待ちにするのでしょうが、

私にとってこの節目は不安が先に立って
とても楽しみとはほど遠いものでした。

でも、春休みになって登校の練習を兼ねて
小学校へ何度も由紀子と手をつないで歩くうちに

「小学校、一年生!」と楽しそうに
校庭を走る由紀子の姿に、

この子の中にはもう次の世界が開けようとしていることを
感じました。

最近、私の心を打った言葉に

「障害児の知性と感性は別物」

という物がありました。

由紀子の生活を見ていると
まさにそのとおりだと思います。

知性はなかなか育ててやる事はできませんが、
この子の感性は私にも育ててやれるかもしれない。

そんな思いで、由紀子と新しい生活のスタートを切りました。

この通信の中で由紀子の感性をお伝えできれば…と思っています。

tomi

=END=
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