これは由紀子が一年生になったのをきっかけに
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。
2000年6月5日発行
ゆきちゃん通信No10
秋晴れのコスモス畑
10月の日曜日に家族でコスモスを見に
岐宿までドライブに行きました。
一面のコスモスに由紀子は「きれい!きれい!」を連発して大喜び、
そして、楽しそうに踊りながら「風がさやさや~。」といいました。
その「さやさや~」の言葉で
秋風が私たちとコスモスを包んでいたことに
初めて気がついた私たちでした。
そして、その一言のおかげで
目からだけでなく身体中で秋を感じることができました。
コスモスと青空と秋風、
本当に気持ちの良い1日でした。
最近、由紀子の言葉が豊かになったと感じます。
言葉の数もそうですが、
表現がとても豊かになった気がするのです。
感じたことを素直に言葉にできる由紀子に
忘れていた小さな事をよく思い出させてもらうこの頃です。
.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*
今回は由紀子のいたずらを特集してみようと思います。
最近の由紀子のいたずらには目を見張るものがあります。
成長?
そう思えば我慢もできますが時々、
プチッといきそうになります。
電 話 編
我が家に電話をすると
もしかして、「ペパーミントパティ」という女の子が
出るかもしれません。
誰?それは由紀子です。
今まで電話が嫌いで絶対電話に出なかった由紀子が
急に電話に興味を持つようになりました。
きっかけは「スヌーピー」のビデオでした。
その中の「私ペパーミントパティよ!」というセリフが気に入って、
家族が留守にしているあいだにかかってきた
電話に出てはこのセリフを言って勝手に切ってしまいます。
相手は何が起こったかわからないまま・・・。
最初に被害にあったのはお父さんでした。
電話に出られるようになったことは大きな成長ですが
これはちょっと問題です。
電話の受け方の練習もさせようとするのですが、
家族がいるときには絶対に電話を取らないのです。
熊本のネーネー(長女)のところに電話を掛けても,
自分の好きな言葉を連発して、
最後は「バイバイ」・・・
ちっとも電話の役目を果たしていないのです。
そうそう、最近またパターンが増えました。
「現在この電話番号は使われておりません。
お確かめの上おかけ直しください。」
もう、笑うしかありません!(^○^)
どうぞ、皆様 我家に電話をして
このセリフが流れましても電話番号は変わっておりませんので、
後ほどおかけ直しください。
落書き編
2年生になって由紀子はひらがなが書けるようになりました。
今まで絵を書くことも、鉛筆を持つこともしなかった由紀子は
ここに来て書くことの楽しさに目覚めたようです。
はじめはちゃんと紙に書いているのですが、
そのうちに筆は自分の身体に移っていきます。
おとなしいなと思って見に行くと
足から手までびっしりと何か模様でいっぱいに・・・。
(字かなとも思うですが・・・。判別不能です)
時にはそれが、
鏡台の鏡だったり、畳だったり、テーブルだったり・・・。
さすがにこの時は私も怒ります。
きびしく説教をした後で、
プンプンして落書きを消していると
「おかあさん、ごめんなさい!」
と、顔を覗き込んできます。
最近では謝る事も上手になって・・・・
でも、「もういいよ!」の一言で
半べそ顔からすっかりもとの顔に戻る
変わり身の速さはなんなのだ?
校長室編
由紀子は以前も書いたように校長先生が大好きです。
学校では教室の移動のときに
校長室を覗いては先生のお顔を見に行っているようです。
それだけでも、忙しい時間に申し訳なく思っているのに、
聞くところによると
そこでもう1つ余計な事をしてくるらしいのです。
校長室のかぎは外から南京錠を掛けるようになっているのですが、
なんとその元の掛け金を部屋を出る時に掛けてきてしまうのです。
するとどうなるか・・・・。
校長先生は閉じ込められてしまうのです。
「いやいや」と笑って許してくださる校長先生に感謝しています。
今では用心して掛け金を内側に倒してくださっているとか・・・。
誠に申し訳ございません。
.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*
いろいろな出会い
この春からケンちゃんというお兄さんがクラスメイトに加わりました。
ケンちゃんも由紀子と同じ自閉症です。
ケンちゃんとは以前からの知り合いで、
相性はいいほうかな?と思っていましたが、
最近この二人が本当に仲がいいのです。
お互いに姿を見つけると、駆け寄ってきて
おきまりのセリフでコミュニケーションを取っていたり、
時には二人並んで座って談笑していたりします。
でも、いつもそばにいるわけではなく、
同じ部屋にいてもお互いまったく知らん振りのときもあります。
不思議な関係ですが、ケンちゃんといるときの由紀子の顔は
とてもリラックスしているような気がするのです
今まで由紀子にはそのように心を許せるお友達はいなかったかもしれません。
もちろん、今までも仲のよいお友達はいましたが、
それはいつも由紀子が頼りにしているというか・・・・
お世話をしてもらえる友達でした。
この二人には、
言葉ではなく何か理解しあえるものがあるのかもしれません。
私は、なんだかうれしいのです。
今まで自閉症の人はコミュニケーションが苦手だから
基本的にはずっと孤独なのかもしれないと思っていました。
でも、それは違うようです。
由紀子にも理解し会える仲間がいるのです。
良い出会いがあって本当によかったね!と心から思う私です。
これは新しい恋かって?
いえ!いえ!
由紀子はいまだにO野先生を思い続けております。
先日も久しぶりにO野先生にお会いしましたが、
相変わらずドキドキの由紀子ちゃんでありました。
これって遠距離恋愛とはいわないのかな?
(O野先生に本当の恋人ができるまでそういうことに
してやってください。)
=END=
お世話になった方たちに郵送していた新聞です。
それを日記風にアップしました。
もともとの新聞としてPDFで見ることもできます。
2000年6月5日発行
ゆきちゃん通信No10
秋晴れのコスモス畑
10月の日曜日に家族でコスモスを見に
岐宿までドライブに行きました。
一面のコスモスに由紀子は「きれい!きれい!」を連発して大喜び、
そして、楽しそうに踊りながら「風がさやさや~。」といいました。
その「さやさや~」の言葉で
秋風が私たちとコスモスを包んでいたことに
初めて気がついた私たちでした。
そして、その一言のおかげで
目からだけでなく身体中で秋を感じることができました。
コスモスと青空と秋風、
本当に気持ちの良い1日でした。
最近、由紀子の言葉が豊かになったと感じます。
言葉の数もそうですが、
表現がとても豊かになった気がするのです。
感じたことを素直に言葉にできる由紀子に
忘れていた小さな事をよく思い出させてもらうこの頃です。
.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*
今回は由紀子のいたずらを特集してみようと思います。
最近の由紀子のいたずらには目を見張るものがあります。
成長?
そう思えば我慢もできますが時々、
プチッといきそうになります。
電 話 編
我が家に電話をすると
もしかして、「ペパーミントパティ」という女の子が
出るかもしれません。
誰?それは由紀子です。
今まで電話が嫌いで絶対電話に出なかった由紀子が
急に電話に興味を持つようになりました。
きっかけは「スヌーピー」のビデオでした。
その中の「私ペパーミントパティよ!」というセリフが気に入って、
家族が留守にしているあいだにかかってきた
電話に出てはこのセリフを言って勝手に切ってしまいます。
相手は何が起こったかわからないまま・・・。
最初に被害にあったのはお父さんでした。
電話に出られるようになったことは大きな成長ですが
これはちょっと問題です。
電話の受け方の練習もさせようとするのですが、
家族がいるときには絶対に電話を取らないのです。
熊本のネーネー(長女)のところに電話を掛けても,
自分の好きな言葉を連発して、
最後は「バイバイ」・・・
ちっとも電話の役目を果たしていないのです。
そうそう、最近またパターンが増えました。
「現在この電話番号は使われておりません。
お確かめの上おかけ直しください。」
もう、笑うしかありません!(^○^)
どうぞ、皆様 我家に電話をして
このセリフが流れましても電話番号は変わっておりませんので、
後ほどおかけ直しください。
落書き編
2年生になって由紀子はひらがなが書けるようになりました。
今まで絵を書くことも、鉛筆を持つこともしなかった由紀子は
ここに来て書くことの楽しさに目覚めたようです。
はじめはちゃんと紙に書いているのですが、
そのうちに筆は自分の身体に移っていきます。
おとなしいなと思って見に行くと
足から手までびっしりと何か模様でいっぱいに・・・。
(字かなとも思うですが・・・。判別不能です)
時にはそれが、
鏡台の鏡だったり、畳だったり、テーブルだったり・・・。
さすがにこの時は私も怒ります。
きびしく説教をした後で、
プンプンして落書きを消していると
「おかあさん、ごめんなさい!」
と、顔を覗き込んできます。
最近では謝る事も上手になって・・・・
でも、「もういいよ!」の一言で
半べそ顔からすっかりもとの顔に戻る
変わり身の速さはなんなのだ?
校長室編
由紀子は以前も書いたように校長先生が大好きです。
学校では教室の移動のときに
校長室を覗いては先生のお顔を見に行っているようです。
それだけでも、忙しい時間に申し訳なく思っているのに、
聞くところによると
そこでもう1つ余計な事をしてくるらしいのです。
校長室のかぎは外から南京錠を掛けるようになっているのですが、
なんとその元の掛け金を部屋を出る時に掛けてきてしまうのです。
するとどうなるか・・・・。
校長先生は閉じ込められてしまうのです。
「いやいや」と笑って許してくださる校長先生に感謝しています。
今では用心して掛け金を内側に倒してくださっているとか・・・。
誠に申し訳ございません。
.。.:*・☆・゜・*:.。.*.。.:*・☆・゜・*:.。.*
いろいろな出会い
この春からケンちゃんというお兄さんがクラスメイトに加わりました。
ケンちゃんも由紀子と同じ自閉症です。
ケンちゃんとは以前からの知り合いで、
相性はいいほうかな?と思っていましたが、
最近この二人が本当に仲がいいのです。
お互いに姿を見つけると、駆け寄ってきて
おきまりのセリフでコミュニケーションを取っていたり、
時には二人並んで座って談笑していたりします。
でも、いつもそばにいるわけではなく、
同じ部屋にいてもお互いまったく知らん振りのときもあります。
不思議な関係ですが、ケンちゃんといるときの由紀子の顔は
とてもリラックスしているような気がするのです
今まで由紀子にはそのように心を許せるお友達はいなかったかもしれません。
もちろん、今までも仲のよいお友達はいましたが、
それはいつも由紀子が頼りにしているというか・・・・
お世話をしてもらえる友達でした。
この二人には、
言葉ではなく何か理解しあえるものがあるのかもしれません。
私は、なんだかうれしいのです。
今まで自閉症の人はコミュニケーションが苦手だから
基本的にはずっと孤独なのかもしれないと思っていました。
でも、それは違うようです。
由紀子にも理解し会える仲間がいるのです。
良い出会いがあって本当によかったね!と心から思う私です。
これは新しい恋かって?
いえ!いえ!
由紀子はいまだにO野先生を思い続けております。
先日も久しぶりにO野先生にお会いしましたが、
相変わらずドキドキの由紀子ちゃんでありました。
これって遠距離恋愛とはいわないのかな?
(O野先生に本当の恋人ができるまでそういうことに
してやってください。)
=END=