自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

ダリと水彩画

2015年11月09日 | 絵と文
   
     (夜の瞑想で?)1

軽い白内障があると診断されてからも20年近くをよく働き続けてくれた私の両眼
ある日突然視界が暗黒になって失明の可能性ありと脅迫じみた宣言を受け早速入院の運びとなりました 。
日帰りでできるのよ とか、一泊で済むのよとか
ちっとも痛くないしあっという間に終わって、とか伝わる情報はどれも気楽なものばかりです。
その前のグループ展から引き続き何かと動き回ったせいか痛みが引かない足を引きずりながら
一週間の入院で気楽に骨休めしてこようっと。そんな感じで病院へ向かいました。

それでも入院前の検診、説明会、書類など手続きはかなり煩瑣で
ことに手術当日ともなれば看護師さんの出入りも激しく
車いすで向かった手術室には緑衣の人が6~7人もお辞儀でお出迎え
中のひとりが「私が執刀いたしますのでしばらくの間いっしょに頑張りましょうね」
優しく言われて少しずつボルテージの上がったところで少しばかりビビりましたよ(*_*)



 
麻酔された眼の裏に消えては浮かんだのは、時たまの夜の瞑想で
幽かに浮かび上がるわけの分からない映像の記憶に似ているようです
ブルースカイは青い空?ショッピングピンクはお花畑に桜吹雪、オレンジや黒や黄や緑の球、三角など
万華鏡とか虹のようとかの表現は聞いてはいたけど想像できなかった画面が間断なく次々と、これはおもしろい!!

なので次の右目のときは実は期待して手術室へお出かけしたのですが
点滴の管が入りにくくてまず最初何度か痛い思いで出鼻をくじかれ
やっと麻酔の利いてきた眼に映しだされたのはㅡㅡㅡ

今度はちっともアクセントのないのっぺらぼうの無地のカンバス
それが少しずつ無数の濃淡の色で変化し始めさぁいよいよ、と思ったところで
何だかその上を動き回って透けて見えるのは人の手らしきもの、握っている細い器具は若しかしてメス?…
そして右目の輪郭をジリジリとなぞっている(みたい)のまでもが分かった…

手術台の上で急にぞ~っと寒くなりました
私何があっても医師や看護師の仕事は絶対向きません。




思い出すとちょっと懐かしいような。
ひとりの静かな病室で、何度もまな裏に浮かび返していたのは左目がダリの絵で
あとの右目は誰の絵に似ていたのでしょう、パステルか水彩画を見るような淡い優しい絵であったと思うのに。

   
      (夜の瞑想で?)2

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