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ピンクのコーデュロイのジャケットが見つかりました。
ビニールのカバーに包まれてそれは大事そうにクローゼットの奥に収まっていました。
最近お尻に火がついたように身辺整理の気分に追いたてられ、
ここ数年めったに覗いたことのない二階の箪笥部屋まではるばる遠征したときのこと。
襟山や袖口にうっすらと浮き出たしみが郷愁をくすぐってきます。
よく活躍してくれたっけ。処分する前に皆勤賞をあげなくちゃ。
既成品などは限られていて標準的なものがほんの数えるほど、好みを仕立てるにしても生地の品数は少なく、
目的のグレーイッシュピンクのコール天の反物を見つけたときは、飛び上るほど嬉しかったのをおぼえています。
早速時代の先端、ではない古びたシンガーミシンで、気に入るまで丁寧に仕立てました。
それからお出かけのたび愛用したのはいうまでもありません。
ややくすんだ色合いとはいえ、当時としてはかなり目を引くいでたちだったと言えるでしょう!
そのとき私は・・・おお!花のアラフォーだったのです!
今はどこのブティックにもサイズ、色彩とりどりに服は溢れ、
この在庫の山、波、いつか始末がつくのだろうかと人ごとながら心配になるのですが
使い捨ての時代、結構ご婦人がたの需要は多いようで、余計な心配など無用、時代遅れと反省。
ついでに昔人間の目で見れば、最近のファッションのなんと頭のてっぺんから足先に至るまで、
ばらばらの個性、ハチャメチャ、自由奔放、支離滅裂…
そこらに落ちている有り合わせの継ぎ接ぎで間に合わせているんじゃないかしら?
そういえば先日のスケッチと観光を兼ねたバス旅行、
客のほとんどはスニーカー、洗いざらしのTシャツにGパン、と、見えた
着るものに悩んだのが馬鹿みたい、 あ~あ、そんなのが似合う時代に生まれたかったなぁ・・
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古びたピンクのジャケットには、不思議な力が籠っているようでした。
ファッションにあまり興味がなくなっても、次々浮かぶいろんな思いが面白く、最後はまるで心も軽やかに~
何故か、ラッタッタ~ 体も左右に揺れているのでした。
ものごとすべて好都合な解釈をしていれば、それが柔軟な頭脳の持ち主というものです (●^曲^●)