3年前お風呂場をリフォームしたついでに、玄関横の申しわけみたいな坪庭を家屋内に取り込んで、少しばかり居住範囲を広げました。
かねがね考えていたとおりの、ご不浄ではなくリラックスできる小さな小部屋として作り変えたトイレ、きっとトイレの神様も安住していただけるでしょう。
大好きなあずき色の濃淡と淡いベージュを組み合わせた壁面床天井、大きめの鏡も置いてちょっとした着替えもできる空間があります。
本なども置きたかったけど、それでは家中図書室になってしまうので、もっぱら空想を楽しむための場所として取りやめました。
「マットとかスリッパなど置くのもったいないみたいね」 「そう。床はほっぺたすり寄せてもいいほど磨いてあるから」
息子と二人で笑い合ったのに、なんと思いもよらず今年、我とわが身で実行しちゃう派目になるなんて。
お昼に野菜たっぷり煮込みラーメンを一人分平らげて1時間後。
しくしくおなかが痛み始めてお気に入りのトイレへ駆け込みました。しばらくいたら気分は回復できるはずです。
なのにお腹の中は、まるでスパイクつけた靴で遠慮会釈もなく蹴りつけ暴れまわるように、
強い吐き気も見舞うし我慢は限界、というところでなにかさーっと水様のものが。
この辺りから記憶がはっきりしていません。
不意に体中氷漬けになったみたいに冷たくなり、くたくた崩れ落ちそうになる体を両手で支えの棒を必死につかんだのは覚えています。
あああったかいお部屋で横になりたい! でもその前にこの姿何とかしなくちゃ!・・・
…次に気が付いたとき、トイレの床にぺったりと自分のほっぺたとおでこがくっついていたのです。
ほんの2、3秒だったのでしょうか? 2、3分? それとも2,30分?
それから長いことかかって部屋の暖かいマットに倒れこみ、しばらくうとうとしたようでした。
服装だけはきちんと直っていたのは我ながら感心です。痛さにしっかり閉じた目では多量の下血があったことにも気づかず、
何度目かに覗きこんでようやくあっと驚いたのって、きっと神様の心遣いだったかもしれません。
どんな勢いで倒れたのやら。
1か月近くもたつのにいまだに痛い頬骨とおでこ。
左手親指が付け根から10センチ余り紫色の痣になって残っているのも不思議です。
若しトイレの壁が狭くて、何か障害物でも置いてあったとしたら、最悪の場合はあの世行き。
それが痛くもかゆくもなかったんだから楽チンこの上なし、なんだけど~
もひとつ、おまけがあるのです
○○年1カ月違いの生まれのPちゃんとは、ふたりまとめて毎年ささやかな誕生会をするのですが
その時この話をしてびっくりしてしまいました、なんとPちゃんも同じころ同じ失神の経験をしたというのです。
ただ彼女の場合、結婚式の会場の晴れ着姿で、エスコートされた男性にしっかり抱きかかえられて気が付いたのだから、
それは美人の彼女にいかにもふさわしく、
それに引き換え…
やっぱりトイレには神様がいらっしゃって、ちゃんと公平に見守っているんですねぇ ( ̄▽ ̄)。o0○