
机の上で、白紙の切れ端に、ノートの隅に、いつも転がっているありふれた100円の三色ボールペン
一日を終えたとき、鉛筆やマーカーなどとともに必ず筆立てに立てておくのに、気付くといつの間にか白い紙面の上で転がされてある。
黒のペンならもう手指の一部の感覚になって久しいが、これには見るたびつい触れたくなるような可愛さでもあるのかしら。
インターネットの検索機能を上手に使うと、安易に多くの知識を詰め込むことが出来るけれど、脳の思考回路は錆びついて、結果人間の知的生産力は衰えるという。
活用し努力することを怠れば、衰退の道をたどるのは何事にしてもおんなじ。
頭の中にため込んだ雑多の情報は、絶えず整理し振り分けて、おのおのの引出しにこまめに収納しておかなければ。
そして肝心なのはそれを時々取り出して確認作業を忘れずにすること。
最近はこれがどうも苦手。
パソコンから離れ、必要に応じ頭の中の引き出しから取り出した情報を、文字にあらわして視界の先に提供するのに役立たせる、そのために活用するのがこの愛すべき三色ボールペンと、私の脳は教えているらしい。
考えることが出来ない状態になるときがある。
頭の中が真っ白。
なんて表現するときがそうだし、ときにプッツン状態というのもそれに近い。
想像すると、動き回っているアメーバみたいな細胞は一斉に硬直状態となっていて
おまけに命令系統も瞬時ストップしたら・・・
人間から、電源を切られたロボットに変身ね。
閉ざされた頭のドアをこじあけるのが三色ボールペンの出番なんだ。
凍結状態のままでいいから、とりあえず手に持って、白紙にくるくると円や線を書いてみたら。
…赤青黒の三色が無力化した脳を何やら刺激する
チカリ、電流が流れたみたい。
今日の予定はしたいことがいっぱい
心配ごともいっぱい
で、大波にもまれる舟のようにあっちへ傾きこっちへ流され
でも赤と青のシグナルよろしく三色の線が白紙の上に進路を定めてくれる
おまけに中身の分類整理などもお手のもの
まず近頃間遠くなったブログに絵でも載せてみたら、と青色の字が読み取れる…
色紙 「流れ葉」