ピンクの葬飾ナイトガウン

ロンドンでも故人が、日常1番お気に入りだった服で『永久の眠り』に旅立つのが一般的である。
だが、特別な衣装も存在する。

ロンドンでフュネラルアート（葬儀・葬式装飾）を研究しているが、ガウンと呼ばれる死装束のような物もあり、ピンク、イエロー、ブルー、白などのリボンや、フリルの付いたサテン地の女性用はとても可愛く、まるで、ハロッズデパートのランジェリー売り場に売っているようなナイトガウンである。

布地にお花の地模様まであって、とても死装束には思えない。男性用もキルティングを施し、ガウンの背中の内側にキリストや、マリア様の絵が描かれてある以外はシルク製の寝巻きみたいである。

日本では『白』と決まっている死装束だが、ロンドンではピンクなどのフリルのガウンは本当に可愛いし、暖かい感じがする。　　旅立ちと言うより、眠りにつくと言う感じがするのである。