ギルガメシュとエンキドゥ
1.
ウルクは堅固な城壁に囲まれた、古代メソポタミア最古の町です。
この町の女たちが、偉大なアルルに叫びました。
「アルルよ。あなたは多くの人間を造られた。さあ、造りたまえ、力強きものを。ギルガメシュの荒ぶる心に立ち向かえるように。彼らが互いに闘い、ウルクが安息を得るように」
ギルガメシュの3分の2は神、3分の1は人間。
その姿は完璧。彼は頭を高く掲げ、野牛のように自分の勢力を誇示する。武器を取れば、彼に並ぶものはいない。彼がプックを打ち鳴らすと、ウルクの若者は立ち上がる。昼も夜もギルガメシュは眠らない。ウルクの若者は、昼も夜も荒ぶる彼に従わざるを得ない。ギルガメシュこそ彼らの牧者。
また、ギルガメシュは乙女を恋人のもとに行かせない。たとえ勇士の娘でも、たとえ若者の花嫁で、その夜が婚礼の初夜の晩であってもだ。
ウルクの女たちの訴えを神々はしばしば聞いた。そこでアヌはアルルに命じた。
アルルはアヌが命じたところを、心に描きました。そして自分の手を洗い、粘土をつまんで荒野に投げ、荒野で英雄エンキドゥを造りました。
その全身は毛に覆われ、女のような毛髪で装われ、その毛髪は麦のようにふさふさと伸びていました。彼は裸で、カモシカたちと一緒に草を食べ、動物たちと一緒に水場に押し寄せ、野獣たちと一緒に水で心を和ませていました。そこに狩人がやってきたのですが、狩人は仕事が出来ません。
狩人は父親に水場で出会った男の事を語ります。その男が、どんなに力に満ちているか。彼は狩人が掘った穴を埋め、狩人が広げた網を破り、荒野の生き物、動物を狩人の手から逃れさせ、荒野の仕事をさせてくれないと。
父親は語ります。「ウルクにはギルガメシュが住んでいる、彼の背後には兵士らが控えている、その力はアヌの結び目のように強い。かの男の暴挙を水場で出会った男に告げよ。また娼婦シャムハトを連れて行き、荒野の男が水場で動物たちに水を飲ませるとき、彼女にその服を脱がせよ。彼は女に近づくだろう。かの未開の男に女の業を行え」
1.
ウルクは堅固な城壁に囲まれた、古代メソポタミア最古の町です。
この町の女たちが、偉大なアルルに叫びました。
「アルルよ。あなたは多くの人間を造られた。さあ、造りたまえ、力強きものを。ギルガメシュの荒ぶる心に立ち向かえるように。彼らが互いに闘い、ウルクが安息を得るように」
ギルガメシュの3分の2は神、3分の1は人間。
その姿は完璧。彼は頭を高く掲げ、野牛のように自分の勢力を誇示する。武器を取れば、彼に並ぶものはいない。彼がプックを打ち鳴らすと、ウルクの若者は立ち上がる。昼も夜もギルガメシュは眠らない。ウルクの若者は、昼も夜も荒ぶる彼に従わざるを得ない。ギルガメシュこそ彼らの牧者。
また、ギルガメシュは乙女を恋人のもとに行かせない。たとえ勇士の娘でも、たとえ若者の花嫁で、その夜が婚礼の初夜の晩であってもだ。
ウルクの女たちの訴えを神々はしばしば聞いた。そこでアヌはアルルに命じた。
アルルはアヌが命じたところを、心に描きました。そして自分の手を洗い、粘土をつまんで荒野に投げ、荒野で英雄エンキドゥを造りました。
その全身は毛に覆われ、女のような毛髪で装われ、その毛髪は麦のようにふさふさと伸びていました。彼は裸で、カモシカたちと一緒に草を食べ、動物たちと一緒に水場に押し寄せ、野獣たちと一緒に水で心を和ませていました。そこに狩人がやってきたのですが、狩人は仕事が出来ません。
狩人は父親に水場で出会った男の事を語ります。その男が、どんなに力に満ちているか。彼は狩人が掘った穴を埋め、狩人が広げた網を破り、荒野の生き物、動物を狩人の手から逃れさせ、荒野の仕事をさせてくれないと。
父親は語ります。「ウルクにはギルガメシュが住んでいる、彼の背後には兵士らが控えている、その力はアヌの結び目のように強い。かの男の暴挙を水場で出会った男に告げよ。また娼婦シャムハトを連れて行き、荒野の男が水場で動物たちに水を飲ませるとき、彼女にその服を脱がせよ。彼は女に近づくだろう。かの未開の男に女の業を行え」