CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-132「女は二度決断する」(ドイツ)

2018年06月10日 00時08分26秒 | ドイツ映画
ママ、お願い、来て
 ドイツ、ハンブルク。生粋のドイツ人のカティヤは学生時代に出会ったトルコ系移民のヌーリと結婚し、かわいい息子にも恵まれ幸せな日々を送っていた。
 そんなある日、ヌーリの事務所前で爆発事件が起こり、最愛の夫と息子を一瞬にして失う。警察はヌーリが移民だったことから外国人同士の抗争を疑うが、カティヤは移民を狙ったネオナチによるテロに違いないと訴える。
 やがてカティヤの主張通り、ネオナチの若いドイツ人夫婦が逮捕され、裁判にかけられるのだったが。(「allcinema」より)


 最愛の夫と息子を理不尽な暴力で奪われた女性の怒りと絶望を描いたサスペンス。

 ドイツ、ハンブルクで暮らすカティヤは、服役中であったヌーリと結婚し、その後息子のロッコを授かる。

 しかし、爆破事件が起こり、夫と息子が犠牲となる。

 悲嘆に暮れるカティヤであったが、その後彼女には更なる試練が訪れる。

 ヌーリがかつて犯罪者であったことから、裏社会とのつながりを疑われたり、ヌーリの母親からは痛烈な皮肉を浴びせられたりする。

 悲しみを紛らせるために薬物に手を出したり、自殺未遂まで図ってしまうカティヤ。

 そんな中、ネオナチの夫婦が逮捕され、カティヤは裁判に出廷する。


 2000年から2007年の間に起こったネオナチによる外国人ばかりを狙ったテロ事件を基にした作品らしい。

 爆破によって最愛の夫と息子を奪われた悲しみに加え、更に捜査や裁判の過程で苦痛を与えられることになるカティヤ。

 果たして、容疑者であるネオナチの若き夫婦に対する裁判の結果はどうなるのか。

 悲しみを抱えたカティヤはどのような行動を起こすのか。


 邦題となっている二度の決断がどのように下されるのかが気になったな。
 家族を奪った容疑者に対する復讐なのか。

 一度目の決断がどれになるのかは判らなかったが、二度目となる決断はラスト・シーン。
 それはかなり衝撃的なものだったな。

 愛する者を奪われ、生きる気力を失いかけていた彼女が、復讐と共に想いを成し遂げたということなのかな。

 全体的には重苦しく、最後もスッキリした気分にはなれない話ではあったが、理不尽な暴力によって家族を奪われた女性の悲しみと苦痛がよく描かれ、そして最後の決断に衝撃を受ける作品だった。

/5

監督:ファティ・アキン
出演:ダイアン・クルーガー、デニス・モシット、ヨハネス・クリシュ
    サミア・ムリエル・シャンクラン、ヌーマン・アチャル、ウルリッヒ・トゥクール
於:シネマート新宿

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