CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-133「ビューティフル・デイ」(イギリス)

2018年06月11日 00時00分11秒 | イギリス映画
でも自分のことがわからない
 元軍人のジョーは行方不明者の捜索のスペシャリスト。トラウマに苦しみ、自殺願望を抱えながらも、危険な汚れ仕事で生計を立て、年老いた母を世話していた。
 ある日、警察沙汰にしたくない州上院議員から、10代の娘ニーナを売春組織から取り戻してほしいという依頼が舞い込む。
 さっそくハンマー片手にニーナが囚われている娼館に乗り込み、無事少女を救い出すことに成功するジョーだったが。(「allcinema」より)


 行方不明となっている少年少女を捜索するスペシャリストのジョー。

 少年少女を助け出すためには暴力も厭わず、殺人をも犯す。

 そんなジョーは、州上院議員から家出をして、今は売春組織に囚われている10代の娘、ニーナの奪還を依頼される。

 いつものように仕事をこなすジョーであったが、その後依頼者である上院議員が自殺し、ジョーたちも何者かに襲撃され、再びニーナが連れ去られてしまう。

 そしてジョーの周囲にも危険が及び始める。

 いったい何が起こっているのか。


 殺人をも厭わない捜索のスペシャリストのジョーであるが、心にトラウマを抱えているようで、常に少年時代の出来事や、かつて従軍した際に起こった出来事が何度もフラッシュバックされる。

 それに苦しむジョーであるが、何が過去に起こったのかはハッキリさせない。

 そのためか、捜索時に凶行にも及ぶジョーであるが、どこか自殺願望があるようにも見える。

 実際全てを失った時に、自らも命を絶とうとするが、再び連れ去られたニーナを救い出すことを決意する。


 最初に助け出した時も、ちょっとニーナの様子はどこかおかしいところがあったが、再びジョーが助け出そうとした時には、まさかのことが起こっている。


 感情を表す言葉も少なく、その心情は映像で推し量らせるような展開のストーリー。

 心の葛藤を抱えながら少年少女の捜索、救出にあたるジョーの姿が痛々しい。

 どこか心に痛みや闇を抱えているようなジョーとニーナ。
 果たしてこの二人の行く末はどうなるのかが気になる、余韻を残すラストであったな。

 大げさな演出の少ない作品だったが、ところどころのシーンは味わい深く、全体的にはハードなタッチで綴られ、惹き込まれる作品だった。

/5

監督:リン・ラムジー
出演:ホアキン・フェニックス、ジュディス・ロバーツ、エカテリーナ・サムソノフ
    ジョン・ドーマン、アレックス・マネット、アレッサンドラ・ニヴォラ、ダンテ・ペレイラ=オルソン
於:新宿バルト9

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 18-132「女は二度決断する」... | トップ | 18-134「リディバイダー」(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

イギリス映画」カテゴリの最新記事