CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-057「ホーリー・トイレット」(ドイツ)

2023年03月16日 01時25分36秒 | ドイツ映画
日本人は時間にうるさい
 頭部を負傷して意識を失った建築家フランクは、リゾートホテルの建設現場で横倒しになった仮設トイレの中で目を覚ます。
 記憶が欠落し、状況がよく飲み込めないなか、右腕には鉄筋が突き刺さっており、トイレの周りには大量の解体用ダイナマイトが仕掛けられ、34分後の午後2時ジャストに爆発するということを知る。誰かに助けを求めるか、もしくは自力で脱出しなくてはならないが、身動きは取れない。
 やがて、友人である市長ホルストの邪悪な思惑が明らかになり、刻一刻と爆発の時間が近づいていく。(「作品資料」より)


 仮設トイレに閉じ込められた男が脱出しようと奮闘するシチュエーション・スリラー。

 建築家のフランクは、目覚めると額から血を流し、仮設トイレの中にいた。

 しかも、腕には鉄筋が刺さっており、身動きが取れない。

 更に悪いことにトイレは建築現場で、破壊する建築物のそばにあり、今にも爆破されようとしていた。

 何とか脱出を試みようと奮闘するフランクの姿を、ちょっと笑いを込めながら描いた作品。

 何故にフランクはそういう状況に陥ってしまったのか。

 記憶が欠如している中、爆破が近づき何とか救出を求めて奮闘する。

 最初に浮かぶのは携帯で助けを呼ぶことであるが、思った通りに携帯はトイレの中に落ちている。

 臭い中、何とか携帯を手にすると、爆破の邪魔になるという理由で周囲の電波が切られてしまう。

 その後は、様々な知恵を凝らして、何とか助けを求めようとしたり、爆破を阻止しようとしたりする。

 うさぎが出てきた時は、まさかそんな奇跡的なことが起きるのかと思ったが、さすがにそれは無かったな。

 すぐにフランクをこういう状況に陥れた犯人は判明するが、その理由や行為は、ちょっと正気とも思えず、終盤はその狂気でどんどん血みどろな展開となっていく。

 果たして、フランクは無事トイレから脱出出来るのか。

 ちょっと変わったシチュエーション・スリラーで、場所が場所だけに臭いユーモアもあり、興味深い作品だった。

 加えて、面白かったのは、まずタイトルが英題「Holy Shit!」と出るのだが、その傍らに「本気やばい」という日本語が。

 そして、どうやら建築のスポンサーが日本人のタケシさんらしく、タケシさん自身は登場せず、言葉も発しないが、登場人物が随所に日本語を発したりする。

 スミさんによる「君が代」の斉唱もあったな。

 そして、ラストの決め台詞は日本語で「サヨナラ」

 タイトルは日本繋がりで、日本上映版に後から入れたのかなという気もするな。

/5

監督:ルーカス・リンカー
出演:トーマス・ニーハウス、ギデオン・ブルクハルト、オルガ・フォン・ラックバルト、フリーデリッケ・ケンプター
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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