CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

21-106「野良人間 獣に育てられた子どもたち」(メキシコ)

2021年10月10日 22時16分48秒 | メキシコ映画
私は良き羊飼い、私の羊は理解している
 1987年、メキシコ南西部の都市オアハカ郊外の人里離れた山岳地帯の民家で火災が発生。家屋は全焼、焼け跡からは子供3名と大人1名の焼死体、そして1本のビデオテープが発見された。
 その後テープは行方が分からなくなっていたものの、2017年に見つかる。ビデオには、まるで野獣のように野生化した子どもたちが映っており。
 30年前、そこでは一体何が行われ、何が起きたのか。衝撃の事実が暴かれる。(「KINENOTE」より)


 1987年に山岳にある民家で火災が起こり、その焼け跡からビデオテープが発見される。

 一度は行方知れずとなったものの2017年に再発見される。

 そのテープには衝撃的な映像が収められていた。

 ファウンド・フッテージ形式のモキュメンタリー。

 発見されたテープに映っていたのは、野生化した少年少女と彼らを育てる男の姿が映し出されていた。

 邦題の副題を見ると、野生の動物に育てられた子供たちを映し出す話だと思わされる。

 しかし、実際は、臓器売買や人身売買等の目的で誘拐され、捨てられたかした少年少女たちのよう。

 それなりの大きさの子供たちであったが、言葉が話せず、それこそ動物のような唸り声を発するだけ。

 話す機会がないと、言葉を失ってしまうものなのか。

 そんな子供たちを人間らしく教育しようとする男の姿がテープに映され、当時のことを知る人間や有識者のインタビューを交えて綴られていく。

 どちらかと言えば、野生化した子供たちよりも、彼らを育てる男に焦点を当てているような感じで、男はどこか世間離れ、狂気を宿しているような雰囲気もある。

 副題にある〝獣〟というのは、この男のことだったのかな。

 ドキュメンタリー・タッチにしているためか、それ程大きな事件が起こるようなこともなく、終盤に向かっていったという印象の展開であったな。

 ラストにいわくありげに映し出される男の姿も、何を驚かせようとしているのか、掴み辛かったな。

/5

監督:アンドレス・カイザー
出演:エクトル・イリャネス、ファリド・エスカランテ、カリ・ロム
   エリック・ガルシア、ゴンザレス・サンチェス
   ホセ・アンゲル・ガルシア、サベル・サンチェス、アドリアナ・ブルゴス
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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