CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-036「ザ・マミー」(メキシコ)

2019年02月03日 23時16分51秒 | メキシコ映画
外から襲われると自分が何ものか判らなくなる
 11歳の少女エストレヤは、ギャングに連れ去られ、行方不明となった母親を捜すため、家を出る。だが、その日を境に彼女の耳には不気味な声が届き始め、奇妙なものが見えるようになる。母の声、引きずり込もうとする腕、話す人形、動く血の模様、死者たち……。
 そしてある日、ギャングの1人が何者かによって殺害されると、再び母の声が聞こえてくる。
 その声は、ギャングを殺した男がエストレヤを捜しに来ると告げる。さらに、“その男を自分の元に連れてくるように”との言葉を残してどこかへ消えてゆくが。(「KINENOTE」より)


 麻薬戦争の巻き添えで、母親を連れ去られてしまった11歳の少女、エストレヤ。

 家を出て、ストリートで暮らす少年たちと一緒に生活をするようになる。

 そんな少年たちを狙うギャングたち。

 母親に会いたい一心のエストレヤに母親の声が聞こえ、やがておぞましい姿の何ものかを目にするようになる。


 基本的にホラーではあるが、麻薬戦争によって両親を失った少年少女たちのストリートでの生活を映し出すような作品でもある。

 そんな中で、母親の声らしきものが聞こえたり、血がエストレヤの後を追い、言い知れぬ模様を描いたり。

 そして、死者らしきものの姿も見えるという恐怖映像を差し挟む。


 エストレヤは少年たちに促され、ギャングの一人を射殺してしまい、そのため追われることになる。

 そんなギャングが追っていることを伝え、自分のところへ連れてくるように囁く母親の声。

 果たして、母親は死んでしまい、死の世界から声を掛けているのか。


 ファンタジーとまでは言えないが、ホラーとしてはちょっと情緒的。

 ただ見えるもののおぞましさは完全にホラー。

 そしてストリートで暮らす少年少女たちの物語でもある。

 
 エストレヤには何かしらの能力があったということなのかな。

 捉えどころのない雰囲気を呈するホラーであったが、先行きの展開、少年少女が迎える運命など、興味深い話であった。

 
 11歳のエストレヤを演じたパオラ・ララ。
 いやに大人びた顔をしていたな。

/5

監督:イッサ・ロペス
出演:ロドリゴ・コルテス、テノッチ・ウエルタ
   パオラ・ララ、フアン・ラモン・ロペス、イアニス・ゲレロ
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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