CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-016「異物 完全版」(日本)

2022年01月22日 16時02分41秒 | 日本映画
甘いものが好きなんだよ
 日々の生活に言い知れぬ閉塞感を抱いている女性カオル。彼氏のシュンスケはご飯を食べるためだけに家に来ては、「美味しい」とも言わず帰っていく。出会い系アプリのアルバイトも、そこで働いている下らないことしか話さない人々も大嫌いだ。
 そんなある日、カオルの家にあるものがやってくる。(「作品資料」より)


 日々の生活に閉塞感を感じていた女性、カオルの家の押し入れに得体の知れぬものが突然現れる。

 後に〝アイツ〟と呼ばれるそのものは、長い触手のようなもので、彼女の体に触れていく。

 この最初のエピソードとなる「異物」はホラーと言うよりも、完全にエロティックな不条理スリラーという感じの内容。

 その後に「適応」「増殖」「消滅」とエピソードが続いていく。
 これは後々追加撮影された内容のようである。

 「適応」は〝アイツ〟を家で発見した男とその彼女の会話が描かれ、「増殖」では〝アイツ〟と出会った工場の作業員と工場長の話。

 「適応」の会話に関しては、何か笑いを誘引するものがあり、「増殖」では、それが更に強くなっていく感じ。

 〝アイツ〟が窓辺で煙草を吸っている姿はコミカルであったな。

 そして最後のエピソード「消滅」では「異物」のカオルが再登場するが、このエピソードはどこか爽やかに終わりを告げる。

 単なるエロティックに特化した作品なのかなと思ったが、エピソードが進むにつれコミカルさが増していき、最後に恋人だった二人の再会というような雰囲気となり、様々な要素が詰まっており、楽しめる一本だった。

 上映後に宇賀那健一監督と出演の小出薫、田中俊介のトークショーがあった。

/5

監督:宇賀那健一
出演:小出薫、田中俊介、石田桃香、吉村界人、田中真琴、宮崎秋人、ダンカン、高梨瑞樹
   田辺桃子、佐倉仁菜、春野恵、璃乃、宮藤あどね、樹智子、オクヤマ・ウイ
於:渋谷ユーロスペース


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