CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-398「私にふさわしいホテル」(日本)

2025年01月03日 08時37分52秒 | 日本映画

私の所まで落ちてきてください

 新人賞を受賞したものの大物作家・東十条宗典から酷評され、華々しいデビューを飾るどころか小説を発表する場すら得られなかった新人作家・加代子。憧れの「山の上ホテル」に宿泊した彼女は、憎き東十条が上階に泊まっていることを知る。

 加代子は大学時代の先輩でもある担当編集者・遠藤の手引きによって東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を落とさせることに成功。しかし加代子にとって、ここからが本当の試練の始まりだった。

 文壇への返り咲きを狙う加代子と彼女に原稿を落とされたことを恨む東十条の因縁の対決は、予測不能な方向へと突き進んでいく。(「作品資料」より)

 

 新人賞を獲りながら、1本の書評で単行本さえ出版できない有様の相田大樹こと加代子。

 自分の不遇を覆すために奮闘する加代子の姿を映し出すコメディ・ドラマ。

 物語は〝山の上ホテル〟から始まり、加代子は文豪を気取って宿泊する、

 編集者で大学の先輩である遠藤から、大御所作家、東十条宗典も宿泊、執筆していることを知り、彼が締切日に原稿を落とすように作戦を立てる。

 作戦は成功し、代わりに加代子の作品が文芸誌に掲載されることになるが、邪魔された東十条との争いが勃発する。

 文壇を舞台に、理不尽な状況からのし上がろうとする加代子が、あの手この手を尽くしていく姿が面白い。

 特に東十条との争いの顛末は、時に手を組んだりすることもあるが、面白い展開だった。

 しかし、今ひとつ主人公に共感はできなかったな。

 作品を酷評されたとはいえ、やっていることはただの嫌がらせに感じてしまう。

 東十条が完全に文壇の悪ということであれば、スッキリしたかもしれないが、しっかり創作も行っていたし。

 加代子の猪突猛進ぶりが引き起こすドタバタは面白くて、笑いを引き起こすものだったが、あまりスッキリした気分にはなれない作品だったな。

 時代設定が1984年ということで、山の上ホテルも開業している頃の話になるんだな。

/5

監督:堤幸彦

出演:のん、田中圭、滝藤賢一、田中みな実、服部樹咲、高石あかり、橋本愛、橘ケンチ、光石研、若村麻由美

於:TOHOシネマズ池袋


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