CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

19-218「プリズン13」(日本)

2019年09月07日 11時56分47秒 | 日本映画
トイレの許可をお願いします
 姉夫婦の新婚家庭に居候中の女子大生マリは、人気VTuverソフィアが公開実験として企画した“監獄実験”に応募し、みごと被験者の一人に選ばれる。
 それは12人の被験者が囚人と看守にわかれ、刑務所を模した密室でそれぞれの役割に従って行動してもらう心理実験。その模様は動画配信され、被験者には7日間で100万円の高額報酬が約束されていた。
 こうして看守役となったマリを含む12人の被験者による実験がスタートし、マリの姉ユマは夫とともに妹の様子をネットを通じて見守るのだったが。(「allcinema」より)


 「es[エス]」「エクスペリメント」で描かれた、1971年にアメリカ、スタンフォード大学で行われた心理実験を基にして製作された一本。

 実験の主催者である、人気VTuverのソフィアは、この実験のことを口にし、それを真似た実験だと言っていたので、日本版リメイクということではない。

 刑務所を舞台として設定し、参加者を看守と囚人に分け、人は与えられた地位や役割に合わせて行動してしまうということを解明しようとした実験。

 前2作では、看守役となった者たちが、囚人役の者たちに対し、かなり高圧的となり、暴動まで発生したという記憶がある。

 本作も看守役となった者たちが、どんどんど暴走、囚人役の者たちに高圧的になっていき、その立場を楽しんでいる風でもある。

 7日間の参加で100万円という報酬に釣られて参加した、女子大生のマリは看守役となるが、その立場で威圧的に振舞えるような性格ではなく、かと言って、暴走していく他の看守役たちを止めることもできない。

 そんな立場に苦しんでいくマリ。

 囚人役の者も、反抗する者もいるが、どんどん従順的になっていく者も出てくる。

 これは理不尽な設定ではあるが、こういう立場によって人が取る威圧的な行動というのは現実の世界でもあることで、これがパワハラを生んでいくのかもしれないな。

 どんどんエスカレートしていく状況の中、ソフィアの手によって配信されているネット映像を観ていたマリの姉夫婦は、彼女を助け出そうと動き出す。

 そして、ついに限界に達した時に訪れる結末と、そこに隠れていた影の存在。

 人の性格が浮き彫りにされるような設定の話であったが、結末のドタバタは少々呆気なかったかなという印象。

 影の真実もハッキリしないところがあったな。

 気分が良くならない話であることは確か。

/5

監督:渡辺謙作
出演:堀田真由、中島健、岩井拳士朗、矢野優花、芹澤興人、宇野祥平、伊藤麻実子
   立石晴香、岡部尚、宮下かな子、岡本智礼、近野萌子、前野朋哉、板野友美
於:シネマート新宿

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