CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-108「ベネシアフレニア」(スペイン)

2023年05月08日 00時56分06秒 | スペイン映画
街頭演劇が始まったぞ
 結婚を間近に控えたスペイン人のイサは、独身最後の期間を友人たちと満喫するべく、カーニバルで賑わうイタリア・ベネチアへやって来る。
 しかし近年のベネチアでは、観光客の増加による環境悪化が社会問題となっていた。イサたちがボートに乗り込むと、カーニバルの衣装を着た道化師が同乗してくる。
 その不気味な雰囲気さえも楽しもうとするイサたちだったが、その道化師の正体は観光客を狙う恐ろしい殺人鬼だった。(「作品資料」より)


 水の都、ベネチアへスペインから旅行にやって来たイサたち5人の若者。

 カーニバルで賑わっており、イサたちも楽しむはずであったが、道化師の衣装を着た男に命を狙われることとなる。

 冒頭で、道化師の男は観光客に暴力を振るっており、殺人鬼であることが判る。

 そんな道化師の男とは別に、ペスト医師の仮装をした男が、イサたちに近づき、パーティに誘う。

 最初は断ったイサたちであったが、街でその男を見かけ、後をつけ、パーティに潜り込み、羽目を外す。

 翌朝、イサの弟、ホセの姿が見つからず、警察にも通報。

 ホセを捜すうちに、道化師の男に狙われ、一人ずつ姿を消していく。

 冒頭、ベネチアで大型クルーズ船来航を反対するデモの様子が映され、作中でも観光客たちに対する怒りを募らせるシーンがある。

 オーバーツーリズムを題材としているようである。

 確かに、イサたちの騒ぎっぷりは、度を越しているようにも見えたな。

 ただ、道化師の男とペスト医師の男の目的は違うようだった。

 道化師の男は見境なく観光客に危害を加えるようだが、仮装をしているからか、その暴虐を観光客たちは、街頭演劇だと思ったりするのには苦笑してしまう。

 イサたちは水上タクシーの運転士の協力も得ながら、行方知れずとなった仲間たちを見つけ出そうと奮闘する。

 道化師の男との決着とペスト医師の男の決着は別モノであったが、恐怖の決着は道化師の男、そして題材の決着がペスト医師の男ということになるのだろう。

 物語の展開が気になるサスペンス・ホラーであった。

/5

監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
出演:イングリッド・ガルシア・ヨンソン、カテリーナ・ムリーノ、コジモ・ファスコ、シルビア・アロンソ、ゴイセ・ブランコ
   ニコラス・イロロ、アルベルト・バング、エンリコ・ロー・ベルソ、アルマンド・デ・ラッツァ、ニコ・ロメロ
於:新宿バルト9

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