CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-054「少女は卒業しない」(日本)

2023年03月10日 00時59分14秒 | 日本映画
オレ自身がブルーヘヴンだから
 廃校を控え、校舎の取り壊しが決まっている高校。
 進学のため上京するバスケ部長・後藤由貴は、地元に残る恋人・寺田との関係が気まずくなっていた。軽音楽部長の神田杏子は、幼なじみの森崎に思いを寄せている。クラスになじめず図書室に通う作田詩織は、図書室の管理をする坂口先生に淡い恋心を抱いている。
 そして卒業生代表の答辞を務める山城まなみは、ある思いを恋人に伝えられずにいた。(「作品資料」より)


 校舎の取り壊しの決まった高校。

 そんな高校で、最後の卒業式までの二日間の、四人の少女の想いを描いた青春群像劇。

 卒業ということ自体が別れの象徴であるが、離れゆく高校の校舎自体が取り壊されるという、もう一つの別れ。

 そんな中で、四人の女生徒をフィーチャーして、彼女たちが高校での恋と別れを告げる姿が描かれる。

 東京への進学が決まった後藤由貴は、地元の大学に進学する彼氏の寺田と気まずくなり、仲の良いままで卒業したいと思っている。

 軽音楽部の部長、神田杏子は卒業式後のライブの準備に忙しくしながら、中学生から一緒であった森崎に想いを寄せていた。

 そして、クラスになじめずに図書室に通っていた作田詩織は、図書室の先生に密かに恋心を抱いていた。

 答辞を読むこととなった山城まなみは、彼氏のためにお弁当を作り、家庭科室で一緒に食べたりして、彼女に関しては、その関係は問題ないように見える。

 しかし、詩織が先生に〝どうして変わりたいと思ったの?〟と訊かれた時に答えた言葉とその後のシーンで、ある事実に思い至るようになる。

 四人が彼氏あるいは思いを寄せる相手に抱く気持ちは、状況はそれぞれ違えど切ないものであったな。

 まなみの状況は、ちょっと特殊と言わざるを得ないかもしれないが、他の三人に関しては、普通にあり得る状況であった。

 果たして、四人の少女の想いは卒業式を迎えて、どこに行き着くのだろうと興味深かったが、ある意味、全てが別れで終わる切ない結末であったかな。

 それでも、これからの未来に踏み出していく姿も映し出す作品であった。

/5

監督:中川駿
出演:河合優実、小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望、窪塚愛流、佐藤緋美、宇佐卓真、藤原季節
於:グランドシネマサンシャイン池袋

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