CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-310「ラマン・ラーガヴ2.0 神と悪魔」(インド)

2017年10月31日 01時12分47秒 | インド映画
人は罪を犯すもの、だから宗教の影に隠れる
 2013年 - ムンバイ警察で働く若き警官ラーガヴァンは、ある夜訪知り合いの家で人が殺されているのを目の当たりにする。
 間もなく、ラーガヴァンのもとにラーマナーと言う男が現れる。彼は今まで9つの殺人をしたと語り、また昔実在した殺人鬼ラーマン・ラーガブを模倣していると話した。奇妙なことに、ラーマナーはラーガヴァンに対し異様な興味を示していた。
 警察により人気がないビルに閉じ込められたラーマナーであったが、偶然居合わせた一般人に解放され、そのまま行方をくらませる。
 逃亡中も殺人を犯すラーマナー。そして密かにラーガヴァンの周囲をうろつくラーマナー。
 彼の目的は一体。(「作品資料」より)


 1960年代に41もの殺人を犯し、死刑を宣告されながら、精神異常で最終的に終身刑を言い渡され獄中死した男。
 それがインドを震撼させたラマン・ラーガヴという連続殺人犯。

 本作は、そのラマン・ラーガヴを描いた作品ではなく、着想を得た話らしい。

 
 ラマン・ラーガヴを模倣して、殺人を犯しているという男、ラーマナー。
 彼が最初現れた時、警察は信じず、廃ビルに閉じ込めてしまうのだが、偶然居合わせた一般人に救出され逃亡。

 そして、その後も殺人を繰り返すのだが、それと共に刑事のラーガヴァンの周囲を執拗にうろつくようになる。

 最初字幕では刑事をラーガヴと呼んでいたので、もしかすると殺人鬼のラマン・ラーガヴの子孫という設定で、それを知ったラーマナーが興味を持ったのかなと思った。

 しかし、そういう繋がりはなかったよう。

 ただ、このラーガヴァン刑事、かなり荒んだ生活を送っているようで、クスリの常習者であり、更に売人を呆気なく射殺してしまったりするという男。

 ラーガヴァンがラーマナーの捜査をする様と共に、ラーマナーの凶行とラーガヴァンの荒んだ行動が並行して描かれる。

 果たして、この二人の物語がどう集約するのか気になる展開であったが、2時間強の作品なので、ラーマナーの真意に至るまでが長かったな。

 クライマックスに思わぬ事件が発生した後、ようやくラーマナーの真意が判る。
 それは、一般的には理解しづらいものであったが、実は冒頭のシーンに繋がる真相なども明かされたりする。

 衝撃的とも言える結末で終わるサイコ・サスペンス。

 理解に及びにくい狂気が描かれ、ダークな雰囲気で描かれ、なかなか興味深い作品であった。

 サイコ・サスペンスということで、さすがに歌って踊るというシーンはなかったな。

/5

監督:アヌラーグ・カシュヤプ
出演:ナワーズッディーン・シディーキー、ヴィッキー・コウシャル、ソービター・ドゥリパラー
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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