CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-273「心が叫びたがってるんだ。」(日本)

2017年09月18日 01時22分06秒 | 日本映画
タマゴに言葉を捧げて声を失う
 少女時代のあるトラウマから喋るとお腹が痛くなってしまう女子高生、成瀬順。メールや筆談でしかコミュニケーションがとれず、ずっと周囲に馴染めずにいた。
 一方、同じクラスの坂上拓実は本心を隠して生きる冷めた青年。そんな2人が突然、担任から今年の“地域ふれあい交流会”の実行委員に任命されてしまう。他に、優等生のチアリーダー部部長、仁藤菜月と、甲子園を期待されながらヒジの故障で挫折した元野球部エース、田崎大樹も指名され、4人はそろって反発する。
 そんな中、担任の思いつきで出し物がミュージカルに決まると、歌うことでなら自分の気持ちを言葉に出来るかもしれないとの思いを強くしていく順だったが。(「allcinema」より)


 2015年に製作された劇場版アニメを実写映画化した作品。
 アニメ版は観ていないのでストーリーも知ることもなく鑑賞。

 幼い頃に発したある言動によって両親が離婚することになり、そのショックから言葉を話せなくなった成瀬順。

 そんな彼女が、同級生の坂上拓実や仁藤菜月、田崎大樹と共に〝地域ふれあい交流会〟の実行委員に任命されてしまう。

 そして、そこでやる出し物がミュージカルとなる。

 物語は、拓実や順がミュージカルを公演するまでの紆余曲折を描くと共に、4人の心に隠された苦悩を描き出す青春ストーリーとなっている作品。

 
 単なる劇ではなく、ミュージカルをするというのは斬新だったな。

 順は少女時代のトラウマのため声を出そうとするとお腹が痛くなってしまい、筆談でしかコミュニケーションがとれず、友人もあまりいない。

 そして、拓実は本音を話すこともなく日々過ごしている。
 菜月は中学時代拓実と付き合っていたが、自然消滅し、その後まともに話し合ったことがない。
 大樹は野球部のエースであったが、肘を故障してしまう。

 4人それぞれの苦悩を描いた話であるが、それぞれ言葉にしたこと、言葉にできなかったことで苦しんでいるという設定。

 それぞれがそんな苦悩を乗り越えていくという様を描いているが、青春モノでもあるので、やっぱりロマンスも絡んでくる。

 順に対し、最初に理解を見せるのは拓実であり、その後も何かとサポートする。
 そんな二人の姿を見て、菜月は拓実が順を好きになったと思い、複雑な気持ちを持つようになり、観ている側もそう感じるような雰囲気。
 そして、頑張る順に大樹が好意を寄せ始める。

 この恋愛相関図が絡み合ってくるのは、よくあるような展開であるが、その結末はちょっと意外な感じだったかな。

 それによって、最後に事件が発生したりするのだが。


 青春ストーリーとしては、異色な感じの設定であったが、何かをやり遂げようとするところや、言葉にすることの難しさなど描かれ、興味深い作品ではあったな。

/5

監督:熊澤尚人
出演:中島健人、芳根京子、石井杏奈、寛一郎、荒川良々、大塚寧々
    西山潤、福山康平、上川周作、川村亮介、金澤美穂、萩原みのり
於:池袋HUMAX CINEMAS

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