CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-062「Winny」(日本)

2023年03月22日 00時24分13秒 | 日本映画
PCが無いと暇ですね
 2002年、データのやりとりが簡単にできるファイル共有ソフト「Winny」を開発した金子勇は、その試用版をインターネットの巨大掲示板「2ちゃんねる」に公開する。公開後、瞬く間にシェアを伸ばすが、その裏では大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、次第に社会問題へ発展していく。
 違法コピーした者たちが逮捕される中、開発者の金子も著作権法違反ほう助の容疑で2004年に逮捕されてしまう。
 金子の弁護を引き受けることとなった弁護士・壇俊光は、金子と共に警察の逮捕の不当性を裁判で主張するが、第一審では有罪判決を下されてしまい。(「作品資料」より)


 ファイル共有ソフト〝Winny〟を開発したプログラマー、金子勇が著作権違法幇助の罪で逮捕された実際の事件を描いた社会派ドラマ。

 この映画が公開されることを知り、こんなことがあったなということを思い出したが、あまり細かいことは記憶していなかったな。

 2004年に逮捕され、結審するまで7年の歳月をかけたネット上最大の事件と言われたらしく、プログラム開発にも大きな遅れをもたらすかもしれないと言われていたよう。

 Winnyは違法アップロード、ダウンロードに使用されており、もちろんそれを行った者も逮捕されたが、開発者である金子勇も逮捕、起訴されることとなる。

 起訴に至るまでの警察の取り調べや検事の取り調べが、かなり不当に描かれており、弁護にあたる壇俊光たちもこの逮捕、起訴には何か裏があるのではと考える。

 こうして、弁護士たちが何かを見つけ出そうとする展開、それと同時に起訴されたがためにプログラム開発が出来ない金子の苦悩も描かれる。

 金子はどこか大らかな感じで、逮捕も最初はそれ程大きなこととは捉えていなかった節もある。

 この裁判と並行して描かれていたのが、愛媛県警による裏金作りとそれを告発しようとする一人の警官。

 この話が、裁判とどう繋がるのかは図り辛かったが、ここでもWinnyが関わってはくる。

 裏金を告発した仙波と金子は共に未来をよくしようと思っていたのだろう人物と捉えられる。

 果たして、金子の裁判の行方はどうなるのか。

 7年経っての判決は知ってはいたものの、あまりスッキリした感じでは終わらなかったな。

 それは金子自身の運命もあったからだろうか。

 裁判の行方と、金子自身の心持ち、そしてそれに寄り添うようにして何とか無罪を勝ち取ろうと奮闘する壇の姿に惹き込まれる作品ではあった。

/5

監督:松本優作
出演:東出昌大、三浦貴大、皆川猿時、和田正人、木竜麻生、池田大、金子大地、阿部進之介、渋川清彦、田村泰二郎、渡辺いっけい、吉田羊、吹越満、吉岡秀隆
於:TOHOシネマズ池袋

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