ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2021年J2リーグ第5節 ザスパクサツ群馬vsギラヴァンツ北九州

2021-03-31 18:32:44 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(3節・琉球戦)

昇格組との連戦の後、3・4節いずれも敗戦で連敗となってしまっている群馬。

メンバー的には、岩上が右サイドバック・ボランチのどちらにするかで悩んでいる様相ですが、この日はその岩上がベンチ外。
センターバックが主の藤井が右SBに回り、ボランチには内田と中山というメンバーを選択してきました。
大宮から加入のSB吉永が、左右どちらもできるタイプなのが幸いだったでしょうか。

相手の北九州、今季は前年と打って変わってここまで未勝利。(2分2敗)
メンバーの大幅入れ替えによる、サッカーの浸透具合に難ありと見られており、成績的にもそれが窺えますが果たして。

試合が始まると、まず積極的な姿勢を採ったのは北九州。
群馬のパスワークに対し果敢に前線からプレスを掛け、容易に攻撃させないスタイルを見せます。
そしてそこから好機を演出し、前半2分に中盤での六平のボール奪取からパスワークで押し込み、永野が左からのカットインからシュート。(枠外)
11分にも敵陣で高橋大悟がパスカット、富山のポストプレイを挟み自らドリブルで前進、そのままミドルシュート。(ブロック)

しかしこの果敢な姿勢は、成熟度で後れを取っているのを憂慮している風でもあり。
試合が落ち着きを見せると、いつものように最後方からのビルドアップ体制を採る北九州。
六平が最終ラインに降りての、3-1-6へと可変する形でパスを繋いで前進を図ります。
それでも前年に比べると見劣りしていたようで、サイドハーフ2人(右=高橋大・左=永野)が積極的に降りて来て、出口を増やす振る舞いを見せる事が多々。
また長いパス(グラウンダー)を多めに使い、群馬の守備ブロックを揺さぶる狙いが窺えたようでもあり。

そんな北九州の試行錯誤が見られると、15分過ぎから群馬が、パスワークを遮断して好機を作る場面が増えていきます。
20分自陣での内田のパスカットから左サイドで攻撃する群馬、加藤のスルーパスに走り込んだ吉永からクロスが上がり、クリアボールに内田が走り込んでシュート。(ブロック)

スコアが動かないまま飲水タイムが挟まれ(24分)、明けた後は再び北九州のビルドアップ中心の絵図に。
この辺りから、後方でしっかりとボールを繋いでいくような姿勢へ変更したように見受けられました。
具体的には、3+1でのパス交換を増やし、村松・岡村・六平・針谷がパスを繋いだのちに崩しのパスを出すスタイルに。
そしてそのパスの出し手は、大半は針谷が担当。

折りしも群馬が32分、大前のボール奪取から好機に繋げ(右サイドから藤井クロス→大前合わせてシュート・枠外)、序盤とは打って変わって積極的な姿勢を採らんという矢先。
33分に北九州が、その針谷の左へのスルーパスからコーナーキックを獲得。
そしてそのCKで試合の様相をガラリと変える事件が起きます。
キッカー高橋大はファーサイドへクロスを上げ、岡村が折り返したボールがゴール前左へと上がり、富山がヘディングシュートを放ちます。
するとゴール寸前で群馬・中山がブロック、ボールが跳ね返った刹那、主審の笛が鳴り響き。
中山の腕に当たったとされてハンドの反則を採り、そして決定機阻止で一発レッドの案件へ。
しかしブロックした中山含め、当たったのは胸だと主張して猛抗議。
キャプテン大前の抗議も印象的なシーンでしたが、結局VARの無いJ2では覆る事は無く、中山が退場・北九州のPKで試合が再開される事に。

キッカー富山はゴール左へシュートし、これをGK松原が止める事に成功するも、さらに掻き出したボールが永田の足元へ。
永田は落ち着いてシュートを突き刺し、ヒヤリとさせましたが北九州が先制となりました。

数的不利となってしまった群馬、以降は大前1トップの4-4-1で戦いに入ります。(加藤がボランチに回り、青木が左SHに)
逆に有利な立場である北九州ですが、以降も戦い方は変えず、針谷中心の長いパスを通す場面が多々。(39分には針谷の縦パスから高橋大がドリブルシュート・GK松原キャッチ)
しかしその姿勢が、嫌でもベクトルが前向きになる群馬のペースを呼び起こした風でもあり。
以降は10人の群馬が攻勢を掛ける展開となります。

それでも前半はシュートを放てず。(ハーフタイムに北九州は六平→新垣に交代・永野がボランチに回る)
そして迎えた後半も、劣勢を跳ね返さんという意気込みの群馬がペースを握る入りに。

ボールサイドに掛ける人数を増やし、ショートパスを繋いで突破を図る群馬。
後半7分には右サイドからの藤井のクロスに、大前がヘディングシュートを放つものの枠外に。
それでも勝ち筋はこの場面のように、どれだけクロスというゴール前への爆撃を増やせるかという感じもしました。
この時間帯はスルーパスも何度か見せましたが、繋がらない場面が目立っただけに尚更の事。

しかし10分に更なるアクシデントに見舞われ、藤井が負傷により途中交代。
平尾が交代で投入され(左SBに入り、吉永が左SB→右SBにシフト)ましたが、ここからペースダウンを余儀なくされた群馬。
以降は北九州が、数的優位を存分に生かす絵図となりました。

相手が1トップで、しかもベテランの大前という要素故、最終ラインを3枚にする必要も無くなり。
後半は六平が降りるシーンは殆ど無く、2CB+ドイスボランチという基本形(北九州の場合はそうでは無いけど)を根底として組み立てます。
そして前半のように、パス数を増やしつつ縦パス・スルーパスを通さんとする攻撃。

それが実ったのが16分でした。
針谷が裏へのロングパスを通し、高橋大がエリア内でGKと一対一の状況に。
松原を左へとかわしシュートを放った高橋大、群馬の反抗の芽を摘み取る一撃となりました。

その後も、群馬の守備ブロックの外側でパスを回し、揺さぶった末にゴール前に迫る北九州。
21分中盤で高橋大が左へと流れてからパスワーク、サイドチェンジも絡め度々サイドを揺さぶった末、左から永田の縦パスを西村がスルーして中央へ。
受けた富山がエリア内右へ送ると、シュートに持ち込んだのは右SBである生駒。
これはGK松原にセーブされ、尚も拾った西村がループシュート気味にクロスを入れるも、GK松原が何とか抑え。
直後に北九州は岡村→佐藤喜生へと交代、CB同士の交代と、完全な優位の立場故のカードの切り方を見せます。

その後群馬サイドも、23分に田中→久保田に交代。(久保田がボランチに入り、青木が右SH・加藤が左SHにシフト)
岩上不在の中でも、敵陣深めでのスローインでロングスローを入れる体勢を採るなど、何とか反撃の道筋を見つけんとする群馬。

それでも試合内容は変わらず飲水タイムが挟まれ(25分)、明ける際に北九州は再度カードを切り2枚替え。(富山・西村→平山・前川)
以降も相手を押し込み、常に敵陣で攻撃している状態を保ちます。
そして盛んにフィニッシュに絡んでくるのは両SB(右=生駒・左=永田)と、やりたい放題に近い状況に。

32分には、長いパスワークにサイドチェンジ(左→右)も挟みつつ、中央やや左でボールを持った前川がエリア内に持ち込んでシュート。(ブロック)
さらに拾った針谷からエリア内へ縦パスが入り、受けた高橋大がシュート(GK松原セーブ)と、群馬ゴールにフィニッシュという矢玉を浴びせる北九州。
正直さらに追加点が欲しかったような試合展開だったと思いますが、未勝利のクラブ故にそれは高望みと言えなくも無く。

一方、良い所無しという状況に追い込まれた群馬。
34分に青木・加藤→一木・進へと、こちらも2枚替え。
初出場となった新人・一木(FW登録も、この日は右SH)、流れを変えるとまではいかずとも、一矢報いる役目を期待されての投入。
それでも見せ場は、後半アディショナルタイムまで待たれる事となりました。

尚も一方的に攻撃を続ける北九州ですが、3点目を奪う事は出来ず終盤へ。(42分に生駒→藤谷に交代)
必死で防戦する群馬、スコアは動かずも既に勝機は薄くなりATへと突入。
フリーキックからの北九州の攻撃を何とか凌ぎ、最後尾から大前を中心に左サイドをパスワークで進み、自陣中央で受けた一木から右へと展開。
吉永からクロスが上がり、クリアされたボールに走り込んだ一木がシュート。
結末は残念ながら枠外に終わったものの、ゴールを狙う姿勢は見せられました。
これを機に押し始めた群馬ですが、流石にATのみでは時間は足らず、0-2のまま試合終了に。
審判団(というか主審のみか?)に試合を壊されたかのような結果になりましたが、一匙の光明をチーム力に還元し建て直したい所でしょう。

反対に、今季初勝利を挙げた北九州。
前年のサッカーの引継ぎは、メンバーの大幅入れ替えもあり難儀してのリーグ戦の入りとなりましたが、結果が出たのは何よりの事。

思えば開幕節・新潟戦は、スコアだけ見れば惨敗(1-4)だったものの、勝ち越し点を奪われるまで(後半12分)はかなり押していた内容でした。
ここで逆に勝ち越していれば今頃は……というのは禁句でしょうが、優勢ながら押し切れずの様相はこの日の後半も健在であり、課題はこの辺りなのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年J2リーグ第5節 モンテディオ山形vsファジアーノ岡山

2021-03-30 16:38:23 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(1節・栃木戦)

昇格候補の一クラブという評価を背に、今季のJ2に挑む山形。
東北という土地柄故、冬の明けが聴こえる時までホームでの試合はお預けとなり、前節(栃木戦)が今季初のホーム開催。
しかしあろう事か、そこで今季初黒星を喫してしまう事となりました。
出鼻を挫かれた状態で迎えたホーム連戦。

開幕前に手薄なポジションと懸念されていたサイドバックは、前節の松本怜大の故障でさらに危惧が。
しかし開幕後に福島から吉田を獲得と、動きも見せているようで。
代表の合宿に参加していた半田を呼び戻したのもその一環でしょう、早速この日右SBとしてスタメン起用してきました。
ベテランの域ながら、今季も躍動感溢れるプレーを続けている山田拓巳が軸となり、破綻には至っていない模様。

ただし最大の問題が、中村駿の抜けたボランチの穴埋め。
オフの間にその候補となる人材を搔き集め、開幕節(町田戦・1-1)は藤田と山田康太のドイスボランチを選択。
藤田は度々ディフェンス面で良いボールカットを見せましたが、同時に攻撃面では今一つと判断されたのか、出番はこの日だけ。
以降山田康と組んだのが國分で、2節(ヴェルディ戦、2-0)こそ快勝したものの、それでも前年の攻撃力を取り戻すには至っていない模様。
その他のポジションにも故障者が膨らみつつあり、原因はそれだけでは無いとは思いますが、果たして改善して上位に喰らい付く事が出来るか。

4-4-2の基本布陣からマイナーチェンジした、FW登録の南がやや下がり目である4-4-1-1の形を採る現在の山形。
試合が始まり、岡山のプレスを受けつつも、前年同様に最終ラインから組み立てる攻撃を見せていきます。
それでも気になったのが、頼れる助っ人FWのヴィニシウス・アラウージョが、セットプレー(スローインと、自らキッカーとなるコーナーキック)以外では中央に張っていた事。
前年は、1トップ(4-2-3-1)で基本は中央ながらもサイドに流れてボールを引き出すシーンが目立っていたヴィニシウス。
この日は中央で、最も際立っていたのがポストプレイ。
前半8分に敵陣やや左寄りで國分のボール奪取から、半田を経由して中原の縦パスを、ヴィニシウスが(相手ゴールから)後ろ向きでエリア内右へパス。
半田が走り込むも繋がらず(CKに)というシーンに象徴されるように、相手ゴールに背を向けてのプレーに忙しかった印象を受けました。
サイドに開くのは、シャドーの南の役目であると割り切っていたのでしょうか。

一方、再びイヨンジェ(3節で復帰・途中出場)が故障離脱した岡山。
こちらは齋藤を1トップにした、4-2-3-1の形を継続。
山形の本領が発揮されないうちに、ペースを握って先制したいという意図が伺える、前線からのプレッシングを敢行していた序盤戦。
齋藤はハッキリとした、サイドに流れてのプレーを厭わないタイプであり、この日のヴィニシウスとは対称的。

序盤は五分ぐらいの試合展開ながら、20分前後辺りから次第に山形ペースに。
この時間帯はサイドアタックが中心だった山形、ヴィニシウス抜きでも(21分には、スローインから左サイドで関わっていましたが)クロスを上げる段階まで持ち上がるシーンが多々。
22分、南の右サイドへの展開から、山田康→半田と経由して再度受けた南がクロス。
ファーサイドで加藤が合わせ、折り返したボールが岡山・河野に当たりゴール方向へ流れるも、GK金山が何とか防ぎます。
その直後にはまたも右サイドで、中原のクロスからヴィニシウスが中央でヘディングシュートを放つも、ゴール左へと外れ。
サイドで組み立てられれば、中央に張っているヴィニシウスも生きる、そんな前向き思考を抱かせつつ飲水タイムが挟まれます。

明けた直後は、プレスが嵌った岡山へと針が振れ。
山形が中々好機を作れずにいるのを尻目に、29分には齊藤がエリア内右からクロスを入れたこぼれ球を、上門がペナルティアークで拾いシュート。(ブロック)

それでも戦況は再び五分へと戻り、迎えた36分。
自陣左からのスローインで攻撃する山形、ヴィニシウスの落としから組み立て、山田康の裏へのミドルパスをエリア内でヴィニシウスが受ける絶好機。
しかし切り返しののち放たれたヴィニシウスのシュートは、若干角度がきつかったのもありゴール右へと外れてしまいました。
するとピンチの後にチャンスあり、で岡山が反撃。
38分にCKを得ると、キッカー宮崎のクロスがクリアされたボールを、ダイレクトで上門がシュート。
エリア手前やや左から思い切り良く放たれたボールがGK藤嶋を弾いてゴールイン、見事な先制点。
五分五分の状況らしく、好機を逸した直後に逆の結果に繋がる事となりました。

その後は山形もセットプレーで決定機。
42分の右CK、キッカー中原の中央へのクロスにGK金山が跳び出すも触れず、ファーサイドの加藤がヘディングシュート。
しかしゴール寸前で岡山・齋藤が防ぎ、同点とはならなかった山形。
結局0-1のまま推移し、前半終了を迎える事となりました。

後半開始の前に山形サイドが動き、中原→松本幹太へと交代。
右サイドハーフながら、キッカー以外では中々プレーに関われなかったという印象のこの日の中原。

立ち上がり、投入された松本幹を軸に攻め上がる山形。
スルーパスを供給したり、自ら右サイド奥へ持ち上がったりと攻撃に絡む姿勢を見せましたが、フィニッシュには繋がりません。
もたつく内に、岡山がショートカウンターでゴールを脅かし。
後半5分には河野がボール奪取し、上門のスルーパスから齋藤が右サイド奥からからグラウンダーでクロス、ニアサイドで上門が合わせてシュート。(右サイドネット)
9分には山形のクリアミスを齊藤がエリア内で拾う絶好機を迎えましたが、切り返しつつシュートコースを探した齋藤、結局放たれたシュートはブロックされ決められず。

肝を冷やした山形は12分。
右サイドでロングパスをヴィニシウスが落とし、拾った松本幹の突破から、中央へとパスを繋ぎエリア内から山田康がシュート。
ブロックに遭うも、クリアされたボールを尚も拾い、ヴィニシウスのエリア内中央からのシュート(GK金山キャッチ)に繋げましたがモノに出来ず。
前半の好機といい、ヴィニシウスのサイドでのプレーから好循環が生まれており、彼が中央に張るのはプラスとマイナスどちらに振れているのか微妙な所でしょう。
その後はセットプレー攻勢となり、キッカーとしてクロスを入れるシーンが続いたヴィニシウス。

その一方で岡山の攻撃は萎みがちとなり、布陣変更も兼ねた交代カードを切っていく事に。
14分に宮崎→川本へと交代し、齋藤・川本の2トップ体制(4-4-2)へシフト。
飲水タイム(23分)明けには喜山・木村→パウリーニョ・山本へと2枚替え、齋藤が右SHへと回り山本がFWへ。
宮崎・喜山の交代は既にパターンのようにもなっており、度々のポジションチェンジでも特に破綻は見られなかった岡山。

山形も25分に半田→林へと交代し、これにより山田拓が左SB→右SB・加藤が左SH→左SB・南がFW→左SHへと大きく動き、林がFWに。
すると28分に再び決定機を迎え、中盤で國分の右への展開ののち、山田拓の中央への縦パスを受けた南がエリア内へ進入。
そして南のパスを受けたヴィニシウスが、左へと切り返してシュートしましたがGK金山の左足でのセーブに阻まれ、再び逃してしまったヴィニシウス。

以降は山形の攻勢が続き、29分にはCKから、ヴィニシウスのニアサイドへのクロスを熊本がボレーシュート。(ブロック)
33分には左サイドでパスを繋ぎ、南のエリア内へのパスからヴィニシウス→林と渡り、林がシュート。(枠外)
39分には左サイド手前から、加藤のクロスが流れたのちエリア内右で松本幹が拾い、再度のクロスがクリアされた所を山田康がダイレクトでミドルシュート。(枠外)
ビハインドの状況を跳ね返すべく、押しまくる山形。
手も足も出ないという状態よりは遥かにマシなのですが、それは前年良く見られた光景でもあり、パワー不足でゴールまで辿り着けずに敗戦という試合も多かった。(この試合とか)
好調期を描いた前年後半も、先制された試合では1勝1分6敗と分が悪く、この日も同じ展開で終盤を迎える事に。

じれる山形は43分、國分→山﨑へと交代。
すると3バックへとフォーメーションをシフト(中央=熊本・右=山﨑・左=野田)と、苦しさが滲み出るようなベンチワークを見せる事に。
中村充孝や堀米など、こういう状況で投入すべき人材を欠いている苦境を隠す事が出来ず、その通りに以降好機の数も減っていきます。

岡山サイドも45分、上門・齋藤→田中・関戸へと交代し、3バックへとシフト。(中央=濱田・右=井上・左=田中)
こちらの方は、開幕から終盤に逃げ切るために使用しているシステム変更(実質5バック)であり、すんなりと受け入れられました。

狙い通りに山形の攻撃を防ぎつつ、クリア気味のロングパスを繋げて前線でボールをキープし勝利へと迫る岡山。
しかしアディショナルタイム、野田のロングパスを左サイドでヴィニシウスが収めてから、最後の山形の絶好機が。
中央→右への展開ののち山﨑からクロスが上がり、中央でヴィニシウスがトラップ、そしてシュートの体勢へ。
今度こそ決まるかと思われましたが、シュートはジャストミートせずあえなく枠外に。
この日も攻撃の橋頭堡というべき存在感は変わらずも、最後まで決める事は出来なかったヴィニシウス。

そして試合終了の時を迎え、ウノゼロのまま逃げ切りに成功した岡山。
一方ホームでまさかの連敗という結果になった山形、早くも目標の昇格には(新潟・琉球の5連勝もあり)正念場を迎えたかのような序盤戦ですが、ここからV字型浮上はなるでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年J2リーグ第4節 SC相模原vs大宮アルディージャ

2021-03-26 19:24:40 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(1節・水戸戦)

前年の昇格争いを土壇場で制し、念願のJ2の舞台に足を踏み入れた相模原。
開幕からのホーム2連戦を経て、J2で戦っているという実感は関係者の間で出来たでしょうか。
3戦目のホームとなったこの日ですが、依然として厳しい入場制限が課せられているのに加え、大雨・強風という悪天候の影響で観衆は伸びず(3桁だったそうな……)。

個人的には、前年この記事を書いた際には、正直相模原が昇格する可能性は殆ど無いと思っていました。
しかし最終節で長野と順位をひっくり返し、2位を確定させる事に成功。
終了間際での昇格決定で契約交渉ももつれたのか、開幕間際の2月になって助っ人のホムロの残留が決定したりとオフの動きは激しく。
また、三浦文丈監督の契約更新が決まるのもかなり遅かった気がしました。
ともかく、初のJ2への準備は慌ただしいという印象を残しつつシーズンイン。

2・3節と共にスコアレスドローで、しかも相手にシュート数で圧倒される試合を強いられつつも、粘りを見せてしぶとく勝ち点1を拾い。
未だ得点は皆無ながらも、初勝利への機運を高めつつホームに大宮を迎えての一戦。

その大宮、3節(京都戦)が雷雨の影響で中断・中止となり、この日の3日後に代替試合として再開される段取りに。
中断時と同様のメンバーを揃えなければならないため、この日はスタメンを10人も入れ替えて臨む事となりました。
そのためユース出身の新人である大澤(FW)や、特別指定の鈴木(左サイドバック)といった未知数な選手も起用してきました。
右SBの翁長が、京都戦スタメンの中で唯一の連闘に。
奥抜を故障で欠く中、イレギュラーな状況で早速メンバー選択に頭を悩ます事となった岩瀬健監督。

同地域の湘南・レモンガススタジアムでの一戦と酷似した、大雨・強風の中での一戦。
コイントスで陣地を取り、前半のうちに追い風でのプレーとなった大宮が立ち上がり攻勢に。
前半2分の最初の好機で、起用された鈴木がファーストシュートを放つ(ブロック)など、首脳陣の目線の正しさを証明させるような入りとなりました。

一方の相模原、堅守からのロングカウンターが主体のチームだけに、向かい風の中でのプレーは辛め。
6分に左サイドでクロスを入れられる位置まで進み、舩木が強引にグラウンダーでシュートを放った(サイドネット)以降は、音沙汰無しの状況が続く展開となりました。
特にFWを狙ったロングパスが、風の影響で戻され不安定なものとなるのがキツそうでした。

そんな攻め手に欠ける相模原を尻目に、盛んにサイド突破を中心に攻め込む大宮。
2センターバックによるオーソドックなビルドアップから、サイドに展開したのち(主に黒川・柴山のサイドハーフによる)突破か、三角形を作ってのパスワークかの択を迫る攻撃。
SB・SH・ボランチによる三角形でパスを回す体勢をとりつつ、縦パスを入れて崩す隙を伺う、というのが主体のようでした。
サイド奥まで攻め込み、盛んにコーナーキックを得るものの、モノにすることが出来ず。
0-0のまま飲水タイム(23分)を迎えます。

そして明けて最初のチャンスを迎えたのは大宮。
25分、自陣右サイドから翁長がロングパスを送ると、クリアに入った相模原・夛田のミスでボールがエリア内へ転がり。
そして矢島がコースを変えるシュートで冷静にゴール左を捉え。
半分ラッキーな形ながらも、先制に成功しました。

過去3試合とは裏腹に、前半にビハインドとなってしまった相模原。
嫌でも得点を狙わなければならない状況で、向かい風の中でも、チームの特性上ロングボールを使わざるを得ない攻撃を強いられます。
それでも、戻される軌道となったボールが上手く繋がるなど、次第に攻撃権を得て反撃体制。
38分にはホムロがミドルシュートを放つ(GK笠原キャッチ)など、J2初得点を目指さんと奮起を見せます。

しかしその間にも大宮の攻撃が襲い掛かり。
40分には鈴木の左からのクロスがクリアされた後、黒川がエリア手前やや左からミドルシュートを放つもGK三浦基瑛がセーブ。
アディショナルタイムには、右サイドで翁長が石川とのワンツーを経て前進、エリア内右で矢島のポストプレイから柴山がシュート(GK三浦基キャッチ)と攻め掛かります。
何とか凌いだ相模原、0-1のまま前半を終えます。

後半はエンドが逆、という事で風向きも反対に。
相模原はハーフタイムで芝本→川上へと交代し、フォーメーションも3-3-2-2から4-4-2へとチェンジして挑みます。

その後半開始直後、大宮サイドがボールを蹴り出した際、ブロックした相模原・稲本の足裏にボールが当たり。
するとボールがパンクして試合が止まるという珍事が発生します。

攻勢を掛けるかと思われた相模原ですが、後半も立ち上がりは大宮ペース。
無理にロングボールを使わずとも攻め込めるため、向かい風の中でも盛んに好機を作ります。
後半4分、右サイドで黒川のパスを入れ替わって受けた大澤、そのままドリブルでエリア内右へと進みシュート。(ブロック)
直後の右CK、キッカー河面のクロスが流れたのち、逆の左から石川がダイレクトでクロス。
そして鈴木の落としを黒川がシュートするもGK三浦基がセーブ。
9分にも右サイドから黒川が前進、エリア内右へと入ったのち矢島からクロスが入り、中央で柴山が収める絶好機。
柴山のシュートがブロックされ、こぼれ球を大澤がループシュートを放つもこれもGK三浦基のセーブに阻まれ。
決定機を量産するも、追加点は奪えなかった大宮。
その後も15分に柴山がドリブルシュート、16分に石川がミドルシュートを放ったものの、いずれもGK三浦基のセーブに防がれゴールならず。

守護神の奮起もあり、何とかリードを広げられずに済んだ相模原。
13分には稲本→梅鉢に交代、19分には星→和田に交代と、先んじて交代カードを切っていきます。
布陣変更で後半を戦う相模原ですが、ビハインドのためかボールを持たされる展開を強いられる事が多々。
川上・稲本(→梅鉢)のドイスボランチにシフトした他、夛田が左CB→右SB・平松がシャドー→右SH・星(→和田)が右ウイングバック→左SHと大幅に動き。
そんな中でのビルドアップは、川上が両CB(鎌田・川崎)の脇に降り、3枚での最終ラインが基本形でした。
それでもショートパスで繋いでのチャンスメイクは稀で、ロングボールも対処され好機に繋げられず。
可能性があったのは、サイドに展開したのち、素早い半円でのパスワークで逆サイドを突くもの。
それかそのまま同サイドでドリブル突破を絡めてのものぐらいで、そこからクロスを上げたのがやっと、というぐらい。
フィニッシュは殆ど生まれないまま、飲水タイム(22分)を迎えます。
いつの間にやら、前半の荒れ模様の天気も収まりつつありました。

明けた後、再び大宮が攻勢に。
前半と同様のサイド攻撃を展開し、そこからスローインやCKを得て相模原を押し込んでいきます。
しかし今度はフィニッシュには繋げられず、効果は時計を進められた事ぐらい。

耐え凌ぎ、終盤に賭けるという展開を強いられる相模原。
大宮ペースの時間が終わった31分、右サイドでパスを回したのち、梅鉢のサイドチェンジから左で攻撃する形に持ち込み。
そしてエリア内左へと切り込み、舩木の戻しを受けた川上がシュートを放つも、大宮・河面のブロックに阻まれます。
ここからCKを3本続けるもモノに出来ず、しかし終盤勝負の雰囲気には持ち込めました。

一方の大宮、交代カードを使い逃げ切りを図る体勢に。
29分に翁長→馬渡に代えたのち、33分には石川→松本へ。
その松本ですが、投入されて早々にコンタクトに異常を訴えピッチ外で治療(?)。
その後は味方の反則の後、ボールを蹴ってしまい警告を貰う(36分)など、リズムを失わせるような振る舞いを演じてしまう事に。
カードはこの2枚のみの使用と、3日後の試合の事を考えていたのでしょうか。

相模原は39分に最後の交代を敢行、ホムロ→藤本へと交代。(平松がFWへシフトし、藤本は右SHに入る)
そしてその交代効果を得て、40分を過ぎて勝負の体制に。

42分、舩木の自陣からのロングパスに、ユーリが走り込んでディフェンスに対応させて右CKを得ます。
藤本がキッカーを務めたこのCK、放たれたクロスを大宮・黒川が頭でクリアにいくも、逆方向に飛んでしまいゴールポストを直撃。
跳ね返りを平松が詰め、ネットを揺らしてゴール。
とうとう好機をモノにした相模原、J2初得点は胸すく同点ゴールに。

こうなると相模原が勢いづくのは当然の事で、大宮はそれを阻止するように、果敢に前線からプレスを仕掛けます。
45分、最終ラインのボール保持にプレスを掛けられた相模原ですが、鎌田の巧みな右へのミドルパスでそれを剥がし。
このプレーで攻撃に自信がついたようで、以降は相模原の一方的なペースとなります。

そして歓喜の瞬間が。
相模原の右サイドからのスローイン、受けたユーリが巧みに右足でポストプレイ、拾った藤本がエリア内右へ進入。
そして角度の無い所から果敢にシュートを放つと、ボールは左ゴールポストの内側を叩いてゴールイン。
時間帯・シュートの質とともに、文句無しの逆転劇を締めくくりました。
そのまま2-1で逃げ切り、ついにJ2初勝利に辿り着いた相模原。

一方ダメージの残る敗戦となった大宮。
3日後に再開試合に挑んだものの、この試合も京都相手に1-2で敗れ、結果的に3連敗となってしまいました。
難しい舵取りを強いられる中、結果は付いて来ずと窮地に立たされた感じですが、何とか立ち直りを見せたい所でしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年J1リーグ第6節 湘南ベルマーレvsセレッソ大阪

2021-03-25 16:24:02 | サッカー視聴記(2021年J1)

<湘南スタメン> 3-3-2-2
GK 谷
RCB 舘 CCB 石原広教 LCB 田中
RWB 岡本 DH 三幸 LWB 高橋
IH 名古 IH 山田直輝
FW 大橋 FW 町野
<C大阪スタメン> 4-4-2
GK キムジンヒョン
RSB 松田陸 CB 西尾 CB 瀬古 LSB 丸橋
RSH 坂元 DH 奥埜 DH 原川 LSH 清武
FW 豊川 FW 大久保

降格が無しになった前年、最下位に沈み助けられた格好の湘南。
今季もこれまで1勝4敗と、スタートダッシュを掛けられる事無く下位に低迷中とあり、早くも残留争いの事を考えなければならなくなりました。

今までの「ストーミング」に近いスタイルから、ある程度のボール支配を取り入れチームに落とし込んでいる浮嶋敏監督。
これまで顕著だった「ラフプレーも厭わず……」という泥臭い姿勢から、整合性が取れつつあるのかは判断しかねる所ですが、前節(FC東京戦・2-3)は敗れはしたものの好試合を演じ。
そしてこの日もボールを繋いでの攻撃が冴え渡りましたが、悪天候という自然の要素により全く綺麗に映らないサッカーとなってしまいました。

立ち上がり、湘南は主に左サイドでパスを繋ぐ攻撃を展開。
3バックを変形させ、田中が攻撃参加して人数を増やし、高橋・山田直とともにパスワークを展開。
この形を軸にしつつ、右の岡本へのサイドチェンジを多用したり、追い風を利用した三幸のロングパスで前線に一気に繋いだりと多彩な攻撃。

一方のセレッソはこれまで、前倒しされた11節(3/3、川崎戦)以外の全試合でスタメンを固定しているとの事で、コンディション面で苦心が感じられるような入り。
湘南のパス回しにリトリート重視の守備を敷くも、ポイントで縦パスを通されてチャンスを作られる場面が目立ち。
反面プレスにいった時も、最終ラインのドリブルでかわされ徒労に終わる事多々。
前半7分、この日初めてセレッソのプレスを浴びた湘南でしたが、田中がドリブルで剥がしたのち右サイド裏へロングパス。
受けた岡本からのクロスに大橋が走り込んでシュート。(ゴール左へ外れる)

時々受けるセレッソの反撃をいなしつつ攻勢を掛ける湘南、最大の好機は20分。
ここも左サイド主体にパスを繋いだのち、田中が中央へと縦パスを送り、受けた大橋がエリア内へ進入。
こぼれ球を山田直が拾ってシュート、ブロックされたボールを尚も押し込んでゴールにねじ入れ、湘南が先制……と思われましたがノーゴールに。
山田直は2度目のシュートの際、腕にボールを当てておりこれがハンドを採られたとの事で、VAR確認の末得点は認められずという運びになりました。

以降天候とともに荒れ気味の内容となり、23分には湘南・岡本が、丸橋へのアフターチャージで反則・警告。
中々波に乗れないセレッソは27分、大久保が右サイド遠目からロングシュートを狙ったものの、大きくゴール左へ外れ。
その後のゴールキックの際にGK谷が、ボールボーイにボールを早く送るようジェスチャーをしていたのが象徴的で、どうにもイライラが両チームに募っていたような試合でした。

前半の終盤、それが噴出したかのように湘南がファールを多発させ、セレッソがセットプレー攻勢に。
特に坂元の突破力は圧巻で、右サイド奥で反則を貰っては、自らフリーキックを蹴るという攻撃でゴールを脅かし。
そんなセレッソの最大のチャンスは38分、GKキムジンヒョンのスローからのビルドアップ、右→中央→左へとサイドを変えたのち丸橋が中央へロングパス。
豊川を狙ったボールは一旦カットに入られるも、こぼれ球を豊川がそのままエリア手前からシュート。
グラウンダーのボールがゴール左を襲いましたが、惜しくもポストを直撃してしまいゴールならず。
双方決定機があった前半でしたが、0-0で折り返す事となります。

後半に向け、セレッソは2枚替えを敢行し、2トップを双方交代。(大久保・豊川→加藤・高木)
布陣を4-2-3-1へとマイナーチェンジして挑む事となりました。(清武がトップ下に回り、高木が左SH)

オフに4度目のセレッソ就任となったレヴィー・クルピ監督。
ブラジルでの監督業も、アトレチコ・ミネイロで5度監督を務めているなど、同一クラブに縁のある運命にあるのかもしれません。
3年前にガンバの監督を務めた際全く結果が出なかったのも、そう考えるとある意味納得ではあり。

ターンオーバーを殆ど敢行せず、という今季のクルピ監督。
しかしガンバでの監督業(2018年)も、過密日程の状況で同様のチーム運営を行った事が印象に残っており、この方策は信念のようなものでしょう。
前年J2でも結果が出なかった大久保(ヴェルディ)を見事再生させたのが今季の最大の成果で、傍らから見えづらい部分での指導力が素晴らしいものがあるのでしょうか。
その手腕は自身と相性の良い現場でしか発揮出来ず、Jリーグではそのクラブがセレッソであり、他のクラブでは生きない……と勝手に邪推を膨らましたり。

悪天候は依然として収まらない中始まった後半、いきなり湘南の好機。
キックオフから右サイドへロングパスを送り、名古の縦パスを岡本がフリックし、エリア内で大橋がシュートチャンス。
しかし放たれたシュートはGKキムジンヒョンがセーブ。

肝を冷やしたセレッソ、その直後にルーズボールを拾いにいった丸橋が、湘南・舘にスライディングで倒され蹲る場面が。(反則)
ここから再びセットプレー攻勢に入り、後半4分には右コーナーキックから、クリアされたボールを坂元が再びクロス。
これが直接ゴールに向かい、ゴールバーを直撃するという際どいシーンとなり、今度はセレッソ側が風を利用する展開になるかと思わされます。

しかし、向かい風でロングボール抑制を強いられても組み立てられるのがこの日の湘南。
9分には左サイドで、三幸縦パス→町野受けてエリア内左へスルーパス→大橋シュートと、地上メインでの素早い攻撃。
シュートはまたもGKキムジンヒョンがセーブするも、エリア内で山田直が拾い攻撃継続、横パスを受けた名古がシュート。
しかしゴール前でセレッソ・西尾がブロックで防ぎ、再度繋いでの町野のシュートもブロック。
決定機量産の構えをとりながらも、肝心のゴールは奪えません。

以降はセレッソがセットプレーも絡めて攻撃機会を増やす展開。
GKキムジンヒョンの多彩なフィードを利用しつつ湘南のプレスをかわし、チャンスを作っていくも、ペースを握っているという感じはせず。

双方無得点のまま試合が進むと、20分頃から雨脚が一段と強くなり。
風の強さで横殴りとなるその雨で、画面からでも、戦う選手達の状況を気にせずにはいられない状態となります。

飲水タイム(24分)の後は、セレッソが多く攻撃機会を握りながらも、ゴールに近い(フィニッシュに持ち込む)のは湘南という様相。
28分にはカウンターから岡本のシュート(枠外)、33分には町野が右からカットインしてシュート(枠外)と、本数を重ねていきますがゴール出来ず。
35分には逆にセレッソにワンチャンス、奥埜の右ハーフレーン手前からのクロスを、エリア内中央で加藤がピンポイントで捉えヘディングシュート。
しかしゴール左へと外れ、一刺しで仕留めるとはいきません。

ベンチも交代枠を使うのが難しい試合になっていたのか、ハーフタイム以降動きは無く。
36分になってようやく双方カードを切る事となりました。
セレッソが奥埜→藤田へと代えたのに対し、初の交代となった湘南は一気に3枚替え。
山田直・岡本・町野→茨田・古林・石原直樹へとチェンジ。(全て同一ポジション)

見た目も内容も泥仕合といった感じで、そんな雰囲気に押されたかアクシデントが発生。
38分にセレッソ・原川が足を痛めてしまい自陣エリア手前で倒れ、担架で運ばれて無念の交代。(西川が交代で出場、清武がボランチにシフト)
折りしも日本代表に選手された直後の原川、悔やまれる故障となってしまいました。

終盤に突入し、湘南が再び押し気味の様相に。
ロングボールが風で戻されるという難儀なシーンも作りながら、最後まで圧力を掛ける姿勢を見せます。
それでもやはりゴールを生む事は出来ず。(45分に田中→大岩に交代、舘が左CBへシフト)
アディショナルタイム、エリア内から高橋がシュートするも、ブロックされた末にGKキムジンヒョンが抑え。
結局0-0のままスコアは動く事無く、試合終了の笛を聴く事となりました。

内容は上々ながら、前節に続き結果がついて来ない試合となった湘南。
悪天候という要素もあり、従来の粗さが(意図的では無いでしょうが)隠せない内容ともなってしまいました。
このタイミングで2週間のインターバルが挟まれるとあって、果たして干天の慈雨とする事が出来るでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2021年J2リーグ第4節 愛媛FCvsヴァンフォーレ甲府

2021-03-24 16:32:38 | サッカー視聴記(2021年J2)

降格枠が拡大した今季、開幕前から「降格候補」として見られがちなクラブも少なくなく。
恐らく愛媛もその一つだと思い、個人的にも新監督・和泉茂徳氏が、劇的な指導力でチーム力を高める事が出来ない限りは抜け出せないと予想しています。

「原点回帰」のスローガンを打ち出した愛媛ですが、オフに採った編成の内容から伺えるのは、一言で言えば地縁重視。
新加入選手は秋元・近藤・浦田・内田と、過去愛媛に在籍経験のある選手が大部分を占める事に。
今季キャプテンの前野も出戻り経験者と、その姿勢は徹底しているようです。
監督の和泉氏も、かつて愛媛の下部組織で指揮を執った経験を持ち。
長らくJFAの下で四国サッカーを支えたのち、2年前から再びクラブに籍を置き(アカデミーヘッドオブコーチング)、この度トップチームに昇格。
愛媛の総力を結集し、苦境を跳ね返そうという気概は感じますが、現実的にはかなり厳しいものとなるでしょう。

開幕節(ヴェルディ戦)こそ惨敗(0-3)でしたが、その後は2戦連続引き分けとやや盛り返し。
前節・長崎戦は後半圧倒されつつも引き分けに持ち込み、昇格候補と見られる相手に意地を見せる事に成功しましたが、この日も昇格を目指さんとする甲府が相手。
また、前年まで在籍していた有田が1トップで出場を果たしていました。

開始早々の前半1分、甲府は早くもその有田がシュート。(枠外)
古巣相手に結果を残さんと前向きにプレーしていましたが、次第に張り切り過ぎの側面が見られ。
相手をアフターチャージで倒してしまうシーンが前半で2度も見られました。(それにしてはどちらにもカード無しだったのが不可解)

3分に甲府・新井の吉田に対する反則で直接フリーキックを得、キッカー茂木が直接シュートでゴールを脅かした(僅かに上に外れる)のを境に、ペースを握る愛媛。
今季から、前線からのプレス・攻守の切り替えという要素を高めて戦わんとしているチームで、その通りに甲府にポゼッションをさせず。
しかし自軍ボールの際は、前年までの名残を殺さず、後方からボールを繋ぐ姿勢が目立ちました。

それでも、速い縦パス一本で打開しようとする場面が多かった前年(所謂「疑似カウンター」に近いスタイル)とは対称的に、ボールサイドに多く人を集めてのパスワーク。
ショートパスを駆使したうえで縦パスを使う事で、繋がりに欠いた前年のサッカーとの違いを見せました。
縦パス→ポストプレイという定番の連携もスムーズで、着実にボールを前進させ、甲府を押し込む事に成功していた前半の愛媛。
しかし得点を奪う手段であるシュートは、飲水タイム(23分)後までお預けとなります。

明けた後も最初に攻撃権を得た愛媛、25分には左サイドからのスローインで、エリア内を伺いつつのパスワークから忽那がクロス。
これを中央で待ち構えた田中、後は合わせるだけでしたが、首を振ったもののボールに当てる事が出来ず。
30分には敵陣でボールを奪い、忽那がドリブルで左サイドを突破し、エリア内からマイナスのクロス。
デイフェンスに遭いこぼれた所を、拾った近藤がシュートを放ちますがGK岡西のセーブに阻まれます。
37分にも、左サイドの突破から田中がエリア内からクロスを入れ、ファーサイドの茂木がシュート(枠外)と押しまくる愛媛。

しかし次第に、愛媛のプレスに慣れを示す甲府。
飲水タイム前からロングパス・スルーパスでの打開を狙っていましたが、ここに来てそれが繋がり始め、攻撃権を取り戻す事に成功。

そして39分に左コーナーキックを得ると、キッカー荒木はニアサイドへクロスを入れ、フリックさせる事(新井に)を選択。
クリアされるも、エリア手前で関口がそのボールをダイレクトでシュートを放つと、コース上に居た中村がコースを変え追撃。
GK秋元の右を破り、セットプレーから得点を奪った甲府。
前節(栃木戦)と同じくCKからの先制点となりました。(興奮してユニフォームを脱いで警告を貰ったメンデスが印象的でしたね)

その後は双方攻撃機会の無い時間がアディショナルタイム間際まで続き、さしたるシュートシーンも生まれずに前半終了。

今季に向けての編成も、主力選手の流出に悩まされる事となった甲府。
それでも現場に悲壮感は全く無いようで、芳しくなかった前年とは対称的に、立ち上がりから勝ち点を稼がんとしています。

2年前に在籍し、チームトップの得点を挙げたピーター・ウタカ(現京都)の存在が今でも印象に残りますが、それでも昇格に届かなかった(5位・プレーオフで敗退)という側面もあり。
むしろ一人のスーパーな選手に頼りがちになるというマイナス面とも向き合わなければならない。(前年の京都のような感じか)
上手くそんなドツボから脱却しつつ、成績でも上位を保っている甲府。

その指揮を執っているのは伊藤彰監督ですが、ヘッドコーチには前年から渋谷洋樹氏が就任。
かつて大宮で、両者逆の立場(監督=渋谷氏・コーチ=伊藤氏)で在籍していた関係なのが面白くもありますが、前年からサッカーのスタイルを転換したのは渋谷氏の影響か。
堅守速攻の趣があった甲府のサッカーを覆しにかかり、主体的にボールを繋ぐサッカーを指向。
主力の流出は止まらずも、それが逆に「真っ新な状態からチームを作り上げる」事をスムーズに行えている要素にもなっている節があります。

後半を迎えるに辺り、愛媛は交代枠を1つ使用。
忽那に代え、こちらも前年相手の甲府に在籍していた内田を投入してきました。(そのまま左サイドハーフに入る)
ちなみに今季スタメン出場は無い内田、前年までは3バックの左ウイングバックとして主戦力だったので、移籍してからは4バックという事でフィットに難儀しているのでしょうか。

内田の最もたる特徴といえばクロス精度であり、その通りに後半6分の愛媛の左サイドからのFK。
ニアサイドにクロスを入れる内田、それを茂木が頭で合わせるも、ボールは枠に向かわず。

しかしこのセットプレーという要素で前半先制した甲府、それがガラリと流れを変えてしまったようで。
後半は一転して甲府が主導権を握る展開となります。

8分、ゴールキックから右サイドで有田が落とし、関口がドリブル突破で一気に最奥に。
溜まらず愛媛・前野が反則を犯すと、そのFKからの二次攻撃、こぼれ球を繋いで中央から野澤がエリア内へロビング。
右サイドでメンデスが落とすと、野津田がシュートを放つもGK秋元がセーブ。
さらに13分、荒木が左ハーフレーンをドリブルしエリア内へスルーパス、走り込んだ野津田から低いクロス。
泉澤が合わせてボレーシュートを放つも、これもGK秋元がセーブ、跳ね返りを有田が詰めるも枠外に。

次第にGK秋元に頼らざるを得ない展開を強いられる愛媛、パスも繋がらなくなり反撃も儘ならず。
19分には自陣でのパスミスを泉澤に拾われ、そのままエリア内に進入してシュートされる(ブロック)シーンも招いてしまいます。

何とか反撃せんと、21分に得た右CK。
ショートコーナーを選択したのち、戻されたボールを川村が果敢にミドルシュート、枠を捉えるもGK岡西にセーブされ同点ならず。(その後前田が詰めるも枠外)
これが最も惜しいシーンであり、流れの中からは殆どフィニッシュに持ち込めず時間を浪費していきました。

飲水タイム(24分)を挟んでも甲府の攻勢は変わらず。(明ける際に中村・有田→山田・三平へと交代)
27分にもGK岡西のロングフィードから好機を作り、三平のポストプレイもあり収まった右サイドから中央→左へと展開され、野澤のスルーパスに走り込んだ荒木がグラウンダーでクロス。
中央で野澤が走り込んでシュート、今度こそ決まったかと思われたボールはゴール前で愛媛・西岡がブロック。
寸での所で防ぐシーンを連発する愛媛。

ディフェンスの奮闘に応えたい愛媛、30分に川村→小暮、37分に吉田・近藤→西田・山瀬と交代カードを使っていきます。
しかし流れを変える事は叶わず、38分には泉澤のドリブルから、再びエリア内からの野津田のシュートをGK秋元がセーブするシーンが。

終盤は4-4-2から、山瀬がトップ下の4-2-3-1へとシフトした感が見られた愛媛。(小暮の投入で内田が左SH→右SHへ)
44分には左サイドからのFK、内田のクロスを西田がヘディングシュートしますがゴール左へと外れ。
ジョーカーとして奮闘する西田ですが、その直後には山瀬のスルーパスを受けようとするも甲府・新井に倒されて繋がらず。
反則も無くプレーが続行されると、起き上がった西田は腕で後ろから新井を倒してしまいます。(これにはさすがに反則もカードは出ず)
報復とも見受けられる、珍妙なシーンを作ってしまいました。

ともかくATへと突入し、パワープレイに賭ける体制へとシフトする愛媛。(田中→池田へと交代、山瀬がボランチにシフトし西田・池田の2トップ+西岡が最前線へ)
ロングボールをどんどん蹴り込み何度か甲府ゴール前に迫るものの、最後まで同点弾は生まれず。
今季初勝利はまたもやお預けとなってしまいました。

反対に、無敗を継続する快調な滑り出しとなった甲府。(3勝1分)
上を見ると、4戦全勝のクラブが2つも存在する(新潟・琉球)など昇格を争う戦いは始まったばかりですが、伊藤監督にとって3度目の正直のシーズンとする事が出来るでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする