ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J1リーグ第27節 北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ

2021-08-31 18:36:56 | サッカー視聴記(2021年J1)

<札幌スタメン> 3-4-2-1
GK 菅野
RCB 田中駿太 CCB 高嶺 LCB 福森
RWB 金子 DH 荒野 DH 駒井 LWB 菅
IH 青木 IH チャナティップ
FW 小柏
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 車屋 LSB 登里
DH 山村
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 遠野 CF 小林 LWG 宮城

現在のJ1の得点ランキングを見てみると、上位5人のうち、3人が既にJリーグから離れている選手という珍現象。
それだけ「結果を出した選手は即海外行き」の流れが盛んといえますが、札幌もその波に呑まれ、得点源のアンデルソン・ロペスが中国リーグへ移籍して戦力ダウンを余儀なくされています。
穴を埋めるように小柏がゴール量産体制に入ったかに見えましたが、前節(名古屋戦・0-2)は不発。
この日も1トップとしてスタメン起用された小柏、継続して結果を残す事が出来るか。

王者・川崎をホームに迎え、苦戦が予想されたものの、この日の川崎は低調な立ち上がり。
札幌は前年の2ndでの勝利以降、川崎相手に手応えを覚えているという印象で、この日も持ち前らしい「オールコートマンマーク」が冴え渡りゲームを支配していきます。
そんなハイテンションの札幌に対し、川崎はビルドアップが壊滅状態なだけでなく、守備面でもロングボールを簡単に通してしまう有様。

しかし前半9分、橘田の切り込みを経て脇坂の縦パスが遠野に通り、エリア内右へと進入してシュート。
ゴール左へと外れたものの、「腐っても鯛」という言葉が浮かぶようにファーストシュートは川崎が放ち。
さらに13分、右サイドでのパスワークから橘田がスルーパスを通し、走り込んだ山根の中央への横パスを経てまたも遠野がシュート。
左足アウトサイド気味で放たれたミドルシュートは、カーブもかかりゴール左隅を襲ったものの、ポストを直撃して札幌サイドはヒヤリ。

いくら押し気味でも、ひっくり返される手段はいくらでもあるのがスポーツ。
ゴールを脅かされた札幌は、以降目の色を変えてフィニッシュに持ち込む攻撃を繰り広げます。
15分には左から菅のロビングがファーサイドに上がると、青木が合わせボレーシュート。(GKチョンソンリョンセーブ)
17分には田中駿が中央へ縦パスを打ち込んだのち、駒井が持ち上がりエリア内左へスルーパス。
走り込んだ菅のグラウンダーでのクロスを青木が中央でスルーし、ファーで金子がシュート。(ゴール左へ外れる)
続く18分も敵陣での金子のカットから、中央で青木がミドルシュート(GKチョンソンリョンセーブ)と際どいシュートを立て続けに放ち、ホームを沸かせます。(最も声を上げられない状況ですが)

23分に飲水タイムが挟まれ、川崎サイドの修正が注目されたものの、以降も札幌ペースで推移するのは変わらず。
27分には高嶺→チャナティップ→小柏と縦パス攻勢、小柏がエリア内に進入してシュートするもオフサイドに。
29分には小柏が右サイドからカットインする所を、川崎・車屋に引っ掛けられて反則、エリアからすぐ手前の直接フリーキックに。
蹴るのは当然福森で、低いシュートで壁を通したものの、その後方に居た登里にブロックされゴールならず。
今度は小柏のスピードを活かす振る舞いに転じたようで、着実にゴールに近付きながらも、得点出来ずといった札幌の攻撃。

しかし恐れていた事態、つまり川崎の先制点が生まれてしまいます。
中々ボールを前へ運べず、札幌に攻撃権を支配されていた川崎は34分、縦パス→ポストプレイの攻勢で前進して左サイドエリア付近で宮城がボールキープする形に。
そして細かいタッチを経てエリア内へ進入したのち、中央の小林へ横パスを送ると、右側へターンした小林がシュート。
ゴール右隅を捉える、ダイブが及ばなかったGK菅野が悔しがるのが印象的な、狭い守備陣を抜き去ってのゴールとなりました。
逆に言えば、人数が揃って居ながらも守り切れなかった札幌。

こうなると早めに同点に追い付きたい所でしたが、その焦りが最悪の結果に。
39分に縦パスを宮城がカットしたのち、川崎がカウンターで攻め上がり。
スルーパスを受けた小林がボールキープ、その間に札幌が人数を整えましたが、それでも狭い所をこじ開けて来るのが王者の強みでしょうか。
遠野のポストプレイを受けた小林が中央突破でエリア内に進入、ディフェンスにこぼされるも、エリア内右に拾いにいって自らクロス。
この低いボールに、外側から中央へ入り込んだ遠野が合わせ、ゴールに叩き込んで追加点。
低調な内容の中、2得点という結果を生み出した川崎。

その後も攻め上がる札幌、41分には素早いスローインで直接右サイド裏を取り、青木の低いクロスをニアでチャナティップが合わせ。
フリック気味に放たれたシュートでしたが、惜しくもゴール左に外れてモノに出来ず。
結局0-2のまま前半を終えます。

先程述べた海外移籍(得点ランキングには絡んでない2人ですが)の事例を浴びたうえ、故障者も絡んでここに来て戦力ダウンを余儀なくされている川崎。
前節(26節・福岡戦、0-1)でとうとう今季初黒星を喫してしまい、気が付けば2位・マリノスとの勝ち点差は1という競った状況となっています。

この記事で少し述べましたが、これまでJ1で確固たる地盤を築きながら、海外へ選手を送り出すという実績に関してはあまり進んでいなかった川崎。
それが昨オフの守田を皮切りに、夏には田中碧・三苫と立て続けに移籍。
2年前にライバルのFC東京が味わった、「主力(久保)が抜けた事でマリノスに逆転で優勝を攫われる」事態が現実になるのではないかという危惧。
そんな尻に火が付いたような戦いを強いられる今後ですが、王者の地位を盤石にするための最後の試練が訪れたような感じでしょうか。

共に交代無くハーフタイムを過ごし、迎えた後半。
前半と変わらず札幌が押しまくる入りとなり、後半3分にはクロスが跳ね返されたのちの攻撃で、金子がミドルシュートを放つも僅かにゴール上へ外れ。
5分にはロングパスを右サイドで小柏が収めて中央へ展開、受けたチャナティップがエリア内に進入するもGKチョンソンリョンの飛び出しでこぼされ。
ルーズボールを青木がシュートするも、ゴール前でジェジエウのブロックに遭い、際どい所でゴールはなりません。

決定機を逃してしまった札幌、以降は自陣でのビルドアップを川崎にカットされるシーンが目立ち。
そこから9分と10分に、立て続けに小林がシュートする場面を作られる(両者とも枠外)など、焦りが顕著になる展開に。
何とか押し返し、13分には田中駿のミドルパスを青木収めたのち、エリア内で小柏がシュート。(ブロック)
14分は金子が右からカットインののちミドルシュート(GKチョンソンリョンキャッチ)と、反撃への道筋を保ちます。

前半よりはマシながらも依然押されるシーンが目立つ川崎、16分に選手交代。
宮城→ジョアン・シミッチへと交代し、ドイスボランチへと転換して中盤を固める策を採ります。(4-2-3-1へとシフト?)

前半と比べ、青木が低い位置へ降りてボールを受けに来るビルドアップが目立つ後半の札幌。
この動きで相手守備を引き付けた上で、小柏や菅を裏へと走らせるロングボールを供給し、繋がらずともセカンドボールを拾っての攻撃を繰り広げていました。
しかし守備を強化した川崎の前に容易にフィニッシュまで辿り着けなくなり。

方針転換するかのように、22分にジェイとルーカス・フェルナンデスを投入(菅・チャナティップと交代、小柏がシャドーにシフト)し、助っ人のマンパワーで打開を図ります。
それでも25分、高嶺のロングパスを受けたのは小柏と変わらぬ攻撃から、そこから右へと展開したのち金子・青木の切り込みでエリア内へ。
そして青木のヒールパスから金子がシュートするもブロックに阻まれ。
CKを得た所で、守備側の川崎が選手交代。(脇坂・遠野→知念・家長)

以降も押し込み続ける札幌、川崎は中々プレーが切れないどころか、自陣で反則を犯すシーンが続きFKとなり時計が進んでいき。
後半の飲水タイムが採られたのは実に32分と遅れに遅れました。
その中でも、28分にはジェイのエリア内へのスルーパスを受けたルーカスが、後ろから山根に倒されるシーンがあったものの反則は無し。
札幌にとっては他の場面よりここで取って貰いたかった所でしょう。

ブレイク明け、攻め疲れが見えて来た札幌を尻目に、シミッチ・家長とレギュラークラスの選手を投入した事で川崎がボールを繋ぐ場面も増えていきます。
その中で、アピールしたい立場の知念がやや強引にシュートを撃つ場面もありました(35分と40分、いずれも枠外)が、札幌の攻撃機会を減らす立ち回りが功を奏し。
スコアが動かないまま終盤を迎え、川崎は39分に最後の交代カードを切り(小林、山村→レアンドロ・ダミアン、小塚)、クオリティを高めていきます。

万策尽きるかのように得点の可能性が萎んでいく札幌。
最後のカードを使ったのはアディショナルタイム突入直後で、攻撃の中心となっていた金子・小柏を諦めるような交代。(柳とドウグラス・オリヴェイラを投入)
やはり2人が元気な前半のうちに得点出来なかった事が全て、といった寸評になるでしょうか。
その後何とかCKを得て、ドウグラスのヘディングシュートが生まれたものの、威力に欠けGKチョンソンリョンの手元に収まり。
結局最後までゴールは奪えず、0-2で川崎が勝利に辿り着きました。

芳しくない内容ながらも、無事に勝ち点3を得た川崎。
野球で、調子の悪いエース投手が粘投すると「顔で抑える」と言われる事がありますが、この日の川崎はそんな表現が似合う試合となりました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第27節 京都サンガFCvs東京ヴェルディ

2021-08-30 16:50:16 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の京都の記事はこちら(21節・長崎戦、0-2)
※前回のヴェルディの記事はこちら(23節・愛媛戦、2-2)
※夏の移籍情報についてはこちら

中断前を首位で折り返した京都。
現在は磐田の後を付ける2位に甘んじている(暫定)ものの、前年から掲げられている「今年こそJ2優勝」という断幕が相応しい状況に……という事を、2年前にこのブログで書いた記憶があり。当時の記事

2年前は中田一三監督の下、ポゼッションサッカーとハイプレスによる守備を主軸として、手探りな状況ながらもスタイルを確立。
しかし前年を引きずった選手構成故、スタイルに適合した選手の層の薄さで以降失速、昇格を逃す末路を辿ってしまいました。
今季は当時よりも尚ハイプレスに特化したスタイルながら、曺貴裁(チョウキジェ)監督就任と同時に、そのスタイルに見合った選手達を補強とオフから積極的に動き。
クラブが一丸となって昇格を目指す姿勢を開幕前から通し、そして結果に繋げるという判り易い歩みを演じています。まあ2年前はそもそも前年降格寸前だったチームだけに一本芯が通らないのは仕方ないですが

チーム作りが間違って居ないという事を証明するかのように、夏の補強はイスマイラ一人だけ。
しかしその一人の質が凄まじく、スーパーサブとして定着し、早くも貴重な戦力の一員となっているイスマイラ。
試合中止が交わり2試合のみながらも全勝という成績を残している中断明け、好調を維持できるか。

前半1分のヴェルディ、左サイド裏へのロングパスから、抜け出そうとした杉本が反則を受けてフリーキックに。
ここからキッカー佐藤優平のクロスを、中央でジャイルトン・パライバが跳び込んでヘディングシュート。(オフサイドで無効に)
先制攻撃を仕掛けたものの、以降は基調であるポゼッションが冴えず、京都のハイプレスの前に思うようにボールを繋げないシーンが目立ち。
京都もボール奪取するも、前線でのパスがズレてフィニッシュに辿り着けず。
その間にヴェルディは得意手を諦め、カウンターに近い攻撃に活路を見出す事となります。

具体的には最初の攻撃で顔を出した、左サイドの裏狙いを鋭化。
この日は得点源の小池が不在という状況故、左ウイングの杉本をロングパスで走らせる手法に活路を見出します。
10分には端戸のポストワークから、左サイドで受けた杉本がそのまま前進からカットイン、そしてシュートを放ちます。(ブロック)

しかし京都が攻撃権を支配する状況で、その圧が襲い掛かり。
ヴェルディの肝となっていた左サイドとは逆、つまり京都左サイドからの攻撃を目立たせていきます。
その原動力は左サイドバックの荻原で、12分には右サイドでのパスワークを経て、左ハーフレーンで受けて前進。
そしてピーター・ウタカとのワンツー(アウトサイドでパスを出したウタカ)でエリア内を急襲、シュートを放つもGKマテウスがセーブ。(その後福岡が詰めるもシュートはミートせず)
14分も敵陣で武田のボール奪取から、中央での細かい繋ぎを経て最後は荻原がシュート(GKマテウスセーブ)と、積極的にゴールを脅かしていきます。

それでもヴェルディは冷静さを保ち、荻原の前掛かりな姿勢を突くように、今度は右サイドで裏狙い。
小池不在ながら、この日はパライバがスタメンで、彼の突破力は説明不要であり。
それが実ったのが20分で、京都のプレッシングで自陣深くに押し込まれながらも、(半ば苦し紛れに見えた)ンドカ・ボニフェイスのロングパスがパライバに渡って状況が一変。
右サイドで受けたパライバがスルーパスを送ると、完全に京都ディフェンスの裏を取る形となり、走り込んだ梶川が中央へ横パス。
そして受けた端戸がエリア内でシュートを放ち、GK若原の脚に当たるもゴール左へと突き刺さり、カウンターを完遂。
京都にとってはまさに全てをひっくり返されたという形で、ヴェルディが先制点を挙げました。

しかし主導権は依然京都にあり、23分には再び荻原がシュート、ブロックされて以降コーナーキックが3本続き。
3本いずれもシュートに繋がりましたが、惜しかったのは2本目で、ショートコーナーを経てエリア外側を回した末に中央から三沢のミドルシュート。
ヴェルディ・ンドカが身体でブロックし、こぼれ球を尚も荻原がシュートしましたがまたもンドカが足を伸ばしてのブロックで防ぎます。
ギリギリの凌ぎを強いられるヴェルディ、何とかリードを保って飲水タイムへ。(25分)

ビハインドとなった京都は、ブレイク明けに微調整。
この日アンカーでスタートした三沢が、以降ビルドアップの際は上がり目に位置し、福岡・武田にボランチ役を任せるシーンが目立ちます。
つまり4-1-2-3から、4-2-1-3or4-2-3-1のような形へとシフトしたでしょうか。

しかしその後はヴェルディが裏狙いを貫き、パライバを中心として京都ゴールに迫り。(31分には若狭のスルーパスを受け、エリア内右奥へ切り込んでシュート・ブロック)
攻守交替かと思われましたが、京都もペースを落とさずに攻撃。
35分に荻原が左サイドから切り込んでエリア内左を襲いクロス(GKマテウス直接抑える)と、相変わらずキレのある攻撃をチームに与える荻原。
それでもゴールは奪えない京都、アディショナルタイム最終盤にはヨルディ・バイスのミドルシュートが放たれるもブロックに阻まれ、前半を0-1で折り返す事となります。

それでも相手は、5戦連続でリードを守り切れず未勝利という最中のヴェルディ。
後半に勝算を得るには十分な内容の京都、それを手中に手繰り寄せるべくハーフタイムに選手交代。
三沢→イスマイラへと交代と、早くも逆転のために投入されたイスマイラ。(4-4-2へとシフト?)

後半、ファーストシュートを放ったのはヴェルディ(杉本のボール奪取+突破から、中央で端戸がシュート・枠外)でしたが、目立ったのは京都のプレッシングの前に逃げるのが精一杯というヴェルディの最終ライン。
特に投入されたイスマイラのチェイスが強烈で、それを受けて何とかタッチラインに逃れるというシーンが2度。

着実に京都の圧力がヴェルディにダメージを与えつつあり、迎えた後半11分。(10分に京都は荻原・武富→本多・荒木へと交代)
自陣での荒木のボール奪取からウタカへ渡ると、そのままドリブルで持ち上がり、エリア手前で中央へと切り返したのちミドルシュートを放ったウタカ。
ボールは綺麗にゴール左へと突き刺さり、ゴールハンターに相応しい存在感を見せ付けて同点に。
助っ人パワーに屈した形となったヴェルディでしたが、悪夢はここからでした。

尚もキックオフ直後、イスマイラがボール奪取し、ウタカのリターンを受けてエリア内でシュート(ブロック→GKマテウスキャッチ)と攻めかかる京都。
外国人選手の圧力を浴びせると、それを占めたのはもう一人の男でした。
15分に左CKを得た京都、キッカー松田の中央へのクロスをイスマイラが合わせに行き、ヴェルディ・ンドカとの競り合いを経てファーサイドにこぼれ。
するとバイスの足下に行き着き、すかさずゴール上部に蹴り込んだバイス。
ヴェルディにとってはどうする事も出来ない流れ・形のようで、たちまち逆転を果たした京都。

さらに18分にはイスマイラが、ウタカのスルーパスにエリア内へ走り込んでシュート。(GKマテウスキャッチ)
20分にも、福岡のスライディングでのボール奪取からイスマイラがエリア内に進入してシュート(GKマテウスセーブ)と、流れは止まらず。(19分にヴェルディは加藤・パライバ→山本・山下へと交代)
ウタカとバイスがゴールした事で、自身も果敢に得点を狙わんとフィニッシュを浴びせるイスマイラ。

そしてその姿勢が報われたのが22分。
自身のプレッシングも生きた形で中盤でウタカがカットしてドリブルで前進、エリア内へラストパスを供給し、そしてそこに走り込むイスマイラ。
3度目の正直でシュートをゴール左へと突き刺し、助っ人3人揃い踏みのゴールを達成。
僅か12分で3点を奪った京都、一気にホームスタジアムを勝利への進軍へとムードを変える事に成功しました。

一方、この日もリードを守れずとなったヴェルディ。
飲水タイム後も京都のプレッシングを受けつつも、それを剥がしてビルドアップと、ようやく自身の特徴を前面に押し出すスタイルへ。
しかしモチベーションが高まり帰陣も速い京都、ボール支配を高めるだけでは「ただボールを持たされるだけ」という流れとなり、攻めあぐねてしまいます。

その隙を突いて尚も京都がゴールを脅かす場面が目立ち、31分にはウタカがシュート。(GKマテウスキャッチ)
35分には自陣右からのスローインが直接裏を取る形となり、エリア内で受けたウタカが切り返しからシュート。
ブロックされた跳ね返りを曽根田(松田と交代で出場・30分)が詰めるもミート出来ず。
何とかヴェルディも36分、佐藤優のエリア内左へのスルーパスに端戸が走り込んでシュート(GK若原セーブ)と、反撃の機運を持ち込みつつ終盤へ。
そして38分に3枚替えを敢行したヴェルディ。(杉本・梶川・端戸→阿野・石浦・佐藤凌我)

以降は投入された阿野・石浦を軸にした右サイドで展開(山下が右WG→左WGへシフト)しつつ、右SBの浜崎が多彩な動きで攻撃に加わり。
44分に好機が訪れ、右サイドから石浦が左へサイドチェンジのパスを送り、カットに入られるも佐藤優が拾って攻撃継続。
浜崎も逆から加わってパスワークに参加した末、福村のクロスが上がると、ファーサイドで阿野がボレーシュート。
京都・本多がブロックした跳ね返りがゴールへ向かったものの、ゴール前でバイスがヘッドでクリアして得点ならず。
ATにも直接FKを得る(浜崎が直接シュートも壁に当たり枠外)等、ノーチャンスでは無かったヴェルディですが、2点差を跳ね返すにはパワーは足りず。
結局ゴールを奪う事は無く、3-1で京都が逃げ切り、磐田をかわして首位に躍り出る事に成功しました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第25節(順延) 栃木SCvsザスパクサツ群馬

2021-08-27 16:36:59 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の栃木の記事はこちら(17節・京都戦、0-0)
※前回の群馬の記事はこちら(23節・岡山戦、1-0)
※夏の移籍情報についてはこちら

北関東ダービーも後半へ。
前半戦1勝1分という好成績で折り返した群馬、水戸の連覇を止めるには願っても無いシーズンとなりました。
この試合も勝てば、水戸との直接対決(33節)には引き分け以上で初の戴冠となる重要な試合。

一方栃木は、暫定ながら前節で降格圏に転落と、そんなダービーの展望を考える余裕はあるのかどうかという状況。
前年在籍していたGKオビ・パウエル・オビンナに、黒﨑・溝渕を再移籍させ、文字通り「前年のサッカーをもう一度」という補強策。
3人ともレンタルな所が、買い取る程の財力の無さを示していますが、逆にその一方で鳥栖から完全移籍で大ベテラン・豊田を獲得と強気な補強。
残留への切り札的存在とする意図なのは明白で、メンバーを揃えて挑む後半戦は果たしてどうなるか。

ともに好機を作れない時間が長く続く入りを経て、ロングボール攻勢を貫く栃木へと傾きかける流れ。
前半5分に森の推進力が生きて敵陣右サイドでスローインとなり、黒﨑のロングスローからニアサイドで畑がフリック、クリアされた所を西谷がミドルシュート。(ブロック)
豊田が加わっても、やる事は変わらないという栃木のスタイル。

しかしその後は逆に群馬がお株を奪い。
10分に左サイド奥からスローインを得た群馬、岩上はロングスローと見せかけて後ろに送り、高橋から受け直してクロス。
中央で北川のヘディングシュートが炸裂するも、GKオビンナのセーブに阻まれ。
電撃作戦は実らずも、これで栃木サイドは色を失った感がありました。

そして13分の群馬の攻撃。
右から吉永クロス→流れて拾った高橋が左からクロスという右往左往を経て、エリア内で拾った内田がシュートし、ブロックされた跳ね返りを栃木・矢野が落とすもこれを内田が拾って攻撃継続。
再度の内田のシュートもブロックされるも、青木が拾ったのち左から高橋がクロスを上げると、群馬・三國ケネディエブスに当たってこぼれた所を北川がシュート。
今度はGKオビンナも止められず、栃木にとってはアバウトさが仇となったような失点となり。
群馬が先制に成功し、優位に立ちました。
その後は反則が散見する栃木に対し、岩上がフリーキックをエリア内に送るシーンを目立たせつつ、前半の飲水タイムへ。(23分)

ブレイク明け、反撃したい栃木は25分にプレスを嵌めてボール奪取からショートカウンターの形を作り。(シュートには繋がらず)
直後の26分、スローインからの攻撃で西谷のクロスが右から上がり、クリアされた所をエリア内右で豊田がボレーシュート。(ブロック)

これで栃木ペースになるかと思われましたが、やはりアバウトな放り込みが基本のスタイル故、攻撃権を得ても繋がるのは時の運といった感じ。
ペースが途切れた所に群馬が攻撃、最終ラインでの繋ぎを交えつつ、サイド奥へとスルーパスを送ってからクロスを入れるという一本の狙いを感じさせる攻め。
しかしこちらもフィニッシュまでは辿り着けずと、お互い不発の時間が続きます。

終盤を迎え、39分に溝渕が反則を受けてFKを得、ここから攻勢に入った栃木。
そのFK、中盤から放り込んだのちの二次攻撃、溝渕の右からのクロスをファーサイドで畑が収めるもクリアされて撃てず。
そこから敵陣でのスローインを続けるなどセットプレーで押し込みを見せます。
44分には左コーナーキック、キッカー黒﨑はエリア手前へのクロスを送ると、ファーサイドで受けた畑が中央へ流れたのちミドルシュート。(枠外)
アディショナルタイムには黒﨑のロングスローから、クリアされたのち再度黒﨑が右からクロス、中央で豊田が合わせヘディングシュート。(枠外)
何度か矢玉を浴びせるも、後は精度といった流れを作りつつ前半を終えます。

ハーフタイムで共に選手交代を敢行。
栃木は西谷→松本へ、群馬は進→久保田へ交代と、1人ずつ代えて後半を迎えました。

後半2分、栃木が相手クリアを跳ね返し、拾った豊田の後ろ向きでのヒールパスを矢野が受け、エリア内からシュート。(ブロック)
少ないタッチ数でのフィニッシュから、その後CK攻勢に入る栃木らしい攻めを見せた入り。

しかし6分に群馬が右からスローイン、これがエリア内を突くスルーパスのようになり、吉永が走り込むというシーンが。(シュートには繋がらず)
以降両チームともスローインを量産する、言わば漸進戦術のような攻撃が続き。
お互いぶつかった結果、上記のような巧さを最初に見せた群馬が流れを掴みます。
スローイン(岩上のロングスローも含む)からの攻撃→クリアされてCKに、という流れを続け、栃木陣内でプレーする時間が膨らんでいき。

その群馬の攻勢が途切れたのち、今度は栃木がスローインを交えて好機、左サイドからクロスを入れ続ける攻撃。
ロングスローを多用するチーム同士の対戦らしく、スローインからの攻撃が肝となるかのような展開に。
しかし共にフィニッシュに辿り着けない時間が長く、ややもするとアグレッシブさに欠けるようでもありました。

そんな展開のなか、珍妙なシーンを生んだのもやはりスローインでの一幕でした。
25分に栃木の攻撃を切り、自陣からスローインとなった群馬。
高橋が投げ込まんとする所、目の前に立つ栃木選手を気にして中々投げ入れられず。
するといざスローしようとした所で笛が鳴り、選手交代が敢行されます。
群馬が吉永→高木へと交代(青木がFW→右サイドハーフへシフト)した後にさらに笛が鳴り、そのまま飲水タイムに突入というコンボに繋がり。
何ともハッキリとしない流れとなりました。
ちなみに栃木も、明ける際に豊田→谷内田へと交代。(畑が右SH→FWへシフト)

以降栃木は谷内田が入った右サイドから攻勢を掛けるも、実らずシュートまでいけないシーンが続き。
それでも押し込まれがちとなった群馬、31分に再度動き、高橋→金城ジャスティン俊樹へと交代。(小島が右サイドバック→左SBへシフト)

35分に群馬がゴールキックからショートパスを繋ぐビルドアップを経て、右サイドでジャスティンがロングパス。
北川が落とすもクリアされ、拾った岩上から受けた北川がドリブルで持ち上がり、エリア手前右からシュートを放つもGKオビンナがキャッチ。
長らくフィニッシュが生まれず(16分、群馬がCKからクロスを内田が合わせたシーン以降か)という、不作な試合展開に終止符が打たれました。

反撃体制に移りたい栃木、直後に右CKを得て、佐藤→有馬に交代。(谷内田がボランチにシフト、畑が右SHへ戻る)
そのCK、キッカー松本のクロスが流れたのち、逆サイドから森のクロスがエリア内中央へ。
矢野が合わせにいった所、GK松原が飛び出して交錯するという際どいシーンが生まれてしまいます。
このプレーも燃料にしつつ、終盤に向けボルテージを上げていく両チーム。
以降は群馬が果敢にプレッシングを掛け、栃木が最終ラインで繋いでそれをかわすという、あべこべと思わざるを得ないシーンも見られました。

それでも「いつものやり方」に頼らざるを得ない栃木。
41分にはCKから、こぼれ球をエリア内右で拾った有馬からクロスが入ると、中央で三國がヘディングシュートを放つもGK松原がセーブ。
44分には左サイドで森・溝渕・谷内田が繋いだのち、森が手前からクロスを入れ、矢野がヘディングシュートを放ちますがこれもGK松原が防ぎます。

43分に北川→光永へと交代し、3-4-2-1へとシフトした群馬に対し、AT突入後も圧を掛ける栃木。
しかし最後までゴールを割る事は出来ず。
逆に群馬のカウンターで、右サイド奥へ抜け出したジャスティンに対し松本が反則、警告を受けてしまうと共に群馬に時間を与えてしまい万事休す。
このFKからのキープが途切れたと同時に、タイムアップを告げる笛が。
群馬が0-1のまま逃げ切り、ダービー制覇に王手を掛けました。

これで監督交代してから3勝2分と、好調を継続している群馬。
2度目の監督業となった久藤清一氏、天皇杯も交わっての過密日程も考慮しての難しい舵取りを強いられながらも、結果を出す事に成功しています。

サッカー的に見ると、以前の群馬の繋ぐサッカーを大事にしつつという、長所を消さずに残しているのが目立ち。
思えば前回監督時(福岡・2019年)も途中就任で、あの時は主体的が全く感じられないサッカーとなっていました。
前任(ファビオ・ペッキア氏)がイレギュラーな退任となり、しかも未だサッカーが浸透していない早期での交代という状況で、そのため局地的な凌ぎを余儀なくされ。
そんな事を思い返すと、チームに残ったものを活かすという手腕は今回初めて発揮出来る状況であり、苦境ながらもやり甲斐のある指揮となっているのかもしれません。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第26節 ブラウブリッツ秋田vsV・ファーレン長崎

2021-08-25 16:02:05 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の秋田の記事はこちら(19節・新潟戦、0-2)
※前回の長崎の記事はこちら(21節・京都戦、2-0)
※夏の移籍情報についてはこちら

中断期間が終わってさあ試合再開、という所で大雨により2試合も中止となってしまった長崎。
おかげで3日前の天皇杯4回戦が再出発の舞台となりました。

その天皇杯、3回戦で札幌を下す(2-1)という金星を挙げていた長崎でしたが、2度は続かずに鹿島に敗戦。(1-3)
メンバー的に見ると、J2クラブにとって重要性が高くない(と思われる)カップ戦ながら、再開後最初の試合という要素もあって熟考した節が見受けられ。
試合勘を取り戻すべく、レギュラー陣も過半数交えて起用した他、故障明けの亀川もスタメン出場。
そして3日後のこの日の試合、休養したメンバーが加わってのスタメンになるかと思われましたが、意外にも天皇杯のメンバーを継続。
入れ替わりはGK富澤とセンターバックの二見の2名のみとなり、中断前不動のレギュラーだったエジガル・ジュニオに都倉・澤田はベンチスタート。
特に名倉と植中の2トップはリーグ戦だけで見れば、名倉が14試合ぶりの出場で、植中は初スタメンという目新しい立場。

前半立ち上がり、秋田が得意のパワープレイで押し込み、山田のロングスローも披露しますがシュートには辿り着けず。
すると長崎に攻撃権が移った前半6分、早速植中に絶好のチャンスが訪れます。
名倉が降りてのポストプレイを交えたのち、毎熊のスルーパスで裏を取った植中、GKと一対一を迎えます。
そしてエリアに入るかどうかという所でシュートしますが、GK田中にセーブされてモノに出来ず。
尚も長崎の攻撃は続き、カイオ・セザールのミドルシュートがブロックされ、さらにウェリントン・ハットもミドルシュートを撃ちましたが枠外で終わり。
決定機を逃してしまった長崎。
さらに9分には秋田のコーナーキックからカウンター、ハットがドリブルで持ち上がったのちロングパスをエリア内の植中に通し、中央に切り返してシュートを放った植中。(枠外)
チャンスをモノにせんと果敢に撃っていきましたが、結果は得られず。

強度の高い秋田相手にも、しっかりと最後尾からパスを繋いで攻撃を組み立てていく長崎。
サイドにボランチが流れてのパスワークを展開し、サイドハーフ(右=ハット・左=毎熊)には中央寄りの位置を取らせつつ、逆サイドに流れて攻撃に加わる事も多々ありました。(その所為か19分には、カイオのパスを受けにいったハットが毎熊とSH同士被るという可笑しなシーンがありましたが)
カイオを中心とした中盤の底は強力ですが、あえてサイドでのプレーを多くした辺りが、秋田の中央の堅さを意図的に避けているようでもあり。

そんな工夫を凝らした攻めで、15分頃からは完全に攻撃権を支配した長崎。
秋田に思うようなプレッシングをさせる暇を与えず、好機を作っていきます。
17分には右CKから決定機、二次攻撃で右からハットがクロスを上げると、ファーサイドで毎熊が折り返したボールを中央で名倉がシュート。
GK田中の右を抜くもその横で千田がブロックし、辛うじて防いだ秋田。

長崎ペースのまま22分に飲水タイムが挟まれたのちは、ややペースダウンして双方攻め合う展開に。
しかし長崎は植中に裏抜けをさせる姿勢は変わらず、29分にはスローインで直接裏を取った植中、秋田・千田にスライディングで倒され反則。
フリーキックを得てからの攻撃で、さらに左CKへと移るセットプレー攻勢となり。
そこからキッカー毎熊のクロスをGK田中がパンチングし、こぼれ球を新里がシュート。
ブロックされるもさらにエリア内でカイオがシュートし、ブロックされてエリア外に出た所を尚も加藤聖がミドルシュートと、3連撃を浴びせましたがこれもブロックに阻まれました。

フィニッシュ攻勢を掛けるもゴールを割れなかった長崎。
その後はハットの輪笠への反則から、秋田が逆にセットプレーで押し込む展開へと移行し、嫌な流れが過り始めます。

しかしそれを断ち切る得点がとうとう生まれます。
38分、二見のロングパスを左サイドで名倉が収めたのち、毎熊が中央へとカットインしてシュート。
これはまたもブロックされますが右CKとなり、キッカー加藤聖のクロスがクリアされて二次攻撃、中央から加藤大のロビングがエリア内へ。
中央でカイオが合わせにいき、クリアされた所をエリア内右からハットがダイレクトでシュート。
秋田・山田のブロックに当たるも、そのまま左サイドネットに突き刺さり、待望の先制点を挙げました。

その後は秋田がロングパス攻勢で反撃せんとしますが、中々好機に繋がらず。
しかし長崎もそれに付き合い、ロングパス中心の組み立てへと傾倒していき、双方攻撃機会が減少する時間帯となり。

しかし45分、秋田は千田のラフなロングパスが裏を取り、しかもエリア内に齋藤が走り込む好機に。
エリア内左の角度の鋭い所ながら、放たれた齋藤のシュートはゴール上へと外れ。
モノに出来なかったものの、一発のパスが脅威となる秋田らしい攻めを見せ、後半に希望を残して前半を終えます。

その後半を前に、秋田は2枚替えを敢行。
吉田・山田→中村・藤山へと交代し、反撃体制を整えます。
この度の夏の移籍期間で出戻り移籍を果たした藤山、今季秋田での初出場と同時に、記念すべきJ2初出場となりました。

ボールの収め役が中村になった事で、パワー溢れる攻撃を敢行していく秋田。
後半7分、千田のロングパスを中村が胸で落としてから敵陣で攻撃。
一旦クリアされるも左サイドで茂が拾い、輪笠が手前からクロスを入れると、合わせにいった中村に対しGK富澤が飛び出し。
ボールが足下にこぼれるも、すかさずクリアされシュートは撃てず。
前半は誤解を招きかねない表現をすれば、ラフな蹴り出しが偶然好機に結び付いたといった印象を受けた秋田の攻撃。
しかし中村が加わった事で、ロングパスからのポストプレイが映え、それによりペースを取り戻していきます。
それでもこの直後の長崎の攻撃で、名倉がエリア内左に進入してシュート(GK田中セーブ)と再び際どいピンチを招いていましたが。

14分にはクリアボールを再び中村が収めにいき、こぼれた所を拾ったのち、茂が左サイドからエリア内へ向かうドリブル。
エリア内左へと切り込みCKに繋げるなど、パワープレイ以外にも見せ場を作っていく秋田。
それを受けた長崎は、ペースを取り戻さんと17分に2枚替えを敢行。
温存していたであろう、エジガルと都倉を揃って投入します。(名倉・植中と交代)

しかしこのツインタワー投入で、ロングボール攻勢の比率が大きくなり。
完全に秋田のサッカーに付き合う形となってしまったのが拙かったでしょうか。
また19分に秋田のCKで、クロスに対し競り合いにいった都倉と二見が味方同士で頭部激突。
ダメージが大きかったのは二見の方(一旦ピッチ外へ)だったでしょうが、都倉もその後のプレーは精彩を欠いたか、あまり目立つ事無く時間を経過させてしまいました。

飲水タイムが挟まれて(23分)暫く経った所で、26分に秋田は再度交代。
茂・齋藤→三上・武へと2枚替えを敢行し、同点を狙いにいきます。
対する長崎も、27分にハット→米田へと交代。
両SHにサイドバックが本職の選手を置いた4人体制(?)を採り、失点を防がんとします。

直後に長崎・カイオが秋田・沖野と交錯し足を痛める場面があったのち、30分の秋田の攻撃。
GK田中のロングフィードが右サイド奥へと渡り、飯尾のクロスに中村が中央で合わせるも、擦れた当たりで逆サイドへ流れ。
しかし稲葉が拾って攻撃を継続させ、一旦クロスがクリアされるも尚も繋ぎ、三上がクロスを上げると見せかけて左ハーフレーンの武へと横パス。
武はターンしたのち、エリアライン際から果敢にシュートを放つと、ボールはゴール右へと突き刺さり。
エリア内を固める長崎の裏をかき、見事同点に繋げました。

試合終盤も目前という所で振り出しに戻されてしまった長崎。
エジガル狙いのロングパスから攻撃を組み立てたのが33分で、毎熊のエリア内右へのスルーパスに走り込んだエジガル、シュートを放つもブロックに阻まれ。
その後は前半に見られたショートパスでのビルドアップや、毎熊を走らせるロングパスなども見せましたが、モチベーションの上がった秋田ディフェンスの前に効果的とはならず。
逆に秋田も、前半のようなラフなパスから好機を作る場面が増えていき。
そこからセットプレーを交えて押し込み、40分にはCKからの二次攻撃で、稲葉のロビングをエリア内で中村が収めて反転シュート。(ブロックされたのちGK富澤セーブ)
ゴールを脅かしはするものの、もう1点奪うには後一歩足りないといった印象。

そして同点のままアディショナルタイムを迎え。
長崎は米田が左サイドからクロスを入れ、ニアで澤田(加藤聖と交代で出場)が胸で落とした所を毎熊がシュートしましたが、GK田中がキャッチ。
その後秋田は谷奥のラフなミドルパスを、受けにいった武がナチュラルにスルーする格好となり、奥で受けた中村が抜け出しエリア内へ。
そしてシュートを放つも、こちらもGK富澤がキャッチ。
互いに枠内シュートを撃ち合ったものの、ゴールを割る事は出来ず。
試合終了の笛が吹かれ、1-1でドロー決着を迎えました。

中止・順延の影響で、今後連戦が待ち受けている長崎。
夏の補強は無しと、好調なクラブ故の自信が伺える策を採りましたが、やや不安を残した中断明けの一歩となりました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第26節 ファジアーノ岡山vs大宮アルディージャ

2021-08-24 16:28:02 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(23節・群馬戦、0-1)
※前回の大宮の記事はこちら(24節・新潟戦、2-2)
※夏の移籍情報についてはこちら

監督交代によって秩序を取り戻し、再起を図っている大宮。
しかしそれが中々結果に繋がらないのがもどかしく、20節・山口戦での1勝のみという星取り。
4試合連続引き分けに持ち込んでいる現状、チマチマと勝ち点は稼げていますが、チームの歯車を潤滑にするには勝ち点3が待ち遠しくなってきました。

一方、そんな残留争いの泥沼からは一歩上の立ち位置をキープしている岡山。
夏の移籍期間にはミッチェル・デュークを獲得、そのデュークが初ゴールを記録したのが前節。
2015年から4年間清水に在籍という経験があるデューク。
彼の他、石毛をレンタルで獲得(しかし早速また故障離脱……)するなど、清水絡みでの選手獲得が目立つ事となりました。
開幕前には梅田・川本をレンタルで獲っているという具合に、パイプを太くする戦略を意図的に取っているのでしょうか。
2年前は琉球から選手獲りまくっていましたし

試合が始まり、大宮がボールポゼッションを高めつつ、サイドからのクロス攻撃を展開。
ゴールキックもショートパスでのスタートが殆どで、最後方からパスを繋ぐビルドアップを貫き、敵陣に攻め上がっていきます。
4-2-1-3というフォーメーションから、サイドバック(右=馬渡・左=河面)を高い位置に上げる事で、常に2人以上でサイドから攻撃を仕掛けるのが基本のようであり。
そこにMFが加わる事で数的優位を作り前に運び、クロスまで持っていくという形が主体。

しかし若干ワンパターンなきらいもあり、フィニッシュに辿り着けないまま徐々に岡山サイドに対応され始め。
次第に岡山の攻撃権が増えていく展開に、痺れを切らした大宮は13分辺りから、ウイングの左右を交換。
右WGでスタメンだった奥抜が左へ回り、左の小野が右へ回る事となりました。

それでも岡山優勢の時間帯は変わらず。
前半12分、右ハーフレーンからのフリーキックを得て、キッカー白井が中央へ横パスを出したのち徳元がロビング。
エリア内右に送られたボールを井上が折り返し、上門のヘディングシュートに繋げたものの枠外に。
21分には敵陣でのボール奪取からショートカウンター、上門のエリア内へのスルーパスに徳元が走り込み、シュートを放ちますが惜しくもゴール右へと外れ。

岡山サイドも最終ラインで繋ぐ事を取り入れながら、デューク狙いのロングパスを多用しての攻撃。
プレッシングの意識が強めの大宮を巧く引き込みつつ、ロングボールの跳ね返りを拾ってからの攻撃で試合を作っていきました。
事が巧く運ばなくなった大宮は、上記の徳元のシュートの後、再度ウイングを入れ替え。
右に奥抜・左に小野と、初期配置に戻す事となりました。
24分に敵陣深めで小野のボールカットからパスを繋ぎ、河田のミドルシュート(枠外)が生まれてようやく初のフィニッシュを作った大宮。

飲水タイムが挟まれたのち、再び大宮が攻撃機会を増やしていきますが、先程とさして変わらない流れ。
岡山ディフェンスを崩すには至らず、サイドチェンジも多く交えて揺さぶりを掛けますが、シュートまで辿り着けずに終わります。
そうこうしているうちに窮地に陥ってしまうのが、下位チームの性か。

31~32分の岡山の攻撃。
中盤でデュークのボールキープから左サイドで前進、徳元のクロスがクリアされた所に、走り込んだ河野がシュート。
ブロックされるも尚もキープして繋ぐ岡山、最終ラインまで戻したのち再度攻撃。
ロングパスがクリアされた所を喜山が落とし、再び左サイドから宮崎智彦のクロスが上がると、ファーサイドでヘディングシュートを放ったのはまたも河野。
今度は枠を捉え、ゴールネットに突き刺して攻撃を完結。
最後はSBからSBへのパスで得点に繋げた岡山が先制点を挙げました。

リードを奪われた大宮、攻撃の形がままならない展開に。
いかにもビハインドでのプレッシャーに晒されているといった内容で、岡山にペースを握られる事となり。
前半終了間際には、果敢にプレッシングを掛け、河田がGK梅田に対してスライディング。
間一髪でパスを出され、梅田が痛み倒れ込むシーンが。
大宮にとっては後一歩という場面だったでしょうが、のちにこれが伏線となった問題のシーンが生まれるとは誰も予測出来ず。
結局前半は岡山1点リードのまま終了となります。

後半を迎える前に、岡山サイドが選手交代。
上門→濱田へと交代と、FWを削る策を敢行し、3-4-2-1のフォーメーションへとシフトします。
これまでも試合終盤で3バックへのシフトを敢行してきた岡山ですが、ハーフタイムの時点で行うとはやや意外でした。

恐らくは、サイド攻撃重視の大宮に対し、5バックシステムを採る事で人数を掛けて守る体勢を取りにいったでしょうか。
しかし後半3分、大宮はそれを逆手に取るかのように中央を突き。
黒川の右からの斜めの縦パスを受けた河田、そのまま岡山・井上を振り切ってエリア内からシュートを放ち、ゴールネットを揺らします。
しかし井上を倒した事で反則を取られ、ゴールは幻に。

岡山の布陣変更が馴染まないうちにゴールを脅かした大宮でしたが、サイド攻撃の方は岡山の狙い通りに伸び悩みます。
奥までボールを運べないようになり、手前からクロスを入れざるを得なくなり。
逆に岡山の攻撃は、7分に大宮コーナーキックからカウンター、デュークのミドルパスを受けた河野がエリア内に進入してシュート。(ブロック)
10分には左サイドから前進、デュークのスルーパスを受けた徳元がグラウンダーでクロス、走り込んだデュークがニアで合わせシュート。(GK南セーブ)

1点が欲しい状況の大宮は、8分に小野→中野へと交代。
2年前に岡山に在籍していた経験を持つ中野、にわかにシティライトスタジアムのボルテージが上がりますが、真剣勝負の雰囲気は変わらず。
13分にはその中野が、右サイドから馬渡の手前からのクロスに合わせヘディングシュートを放つもGK梅田がキャッチ。
岡山はスローインをダイレクトに前へロングパスという、シンプルな形を何度か見せますが、これが好機に結び付き。(シュートまではいけず)

対する大宮、18分にイバの投入を敢行。(奥抜と交代)
4-4-2へとシフトし、黒川が右サイドハーフへと回る布陣変更。

そして22分の大宮の攻撃。
GK南からショートパスを繋ぎ左サイドに渡ると、クロスでは無くイバへの縦パスを選択。
そしてイバのポストプレイを経て、左から走り込んだ中野がシュート。
GK梅田がセーブし、こぼれ球を梅田が抑えにかかる所、河田が詰めてシュートを放ちゴールネットに突き刺し。
しかし審判は梅田の抑えが若干早かったという判断で、GKへの反則を取られてまたも幻となったゴール。
前半のシーンで河田の粗さが審判サイドに刷り込まれていたのか、2度の「被害」を受けた河田は納得出来ず、大宮ベンチも加わって猛抗議を繰り広げます。
その心情は理解出来るものでしたが、結果はもちろん覆る事無く、河田に対し警告が出されただけに終わりました。

この抗議ののちに飲水タイムとなり、明ける際に岡山はパウリーニョ・宮崎智→齊藤・木村へと交代。
齊藤と木村はともにシャドーに入り、白井がボランチ・徳元が左ウイングバックに回る布陣変更も取られます。

決定機はいずれも中央への差し込みが奏功した形となり、逆に得意手としていた(であろう)サイド攻撃が実らないといったねじれを生んでいた大宮。
31分には右サイドをパスワークで突破するもクロスは上げず、戻したのちエリア内右へのパスを馬渡が受け、ボールキープののちシュート。(GK梅田キャッチ)
ここでもクロスを選択せずにフィニッシュまで辿り着き、岡山ディフェンスを崩すヒントが見られたものの、状況は改善せず。
終盤が近付いた事で、後方のパスも乱れがちになり、サイドへの叩きが直接タッチを割るシーンが目立ちリズムを作れません。

それを払拭せんと35分に2枚替えを敢行した大宮、河面・黒川→柴山・菊地へと交代。
同時に岡山もデューク→川本へと交代します。

38分にはクロスがブロックされた事で右CKを獲得、キッカー馬渡のクロスをファーで櫛引が折り返し、中央でイバがボレーシュートの体勢に。
しかしこのシュートは空振りしてしまい活かせず。
43分には右~中央間でパスを繋ぎ前進、イバへの縦パスも交えて突破し、右から馬渡がクロス。
これを河田が合わせボレーシュート、しかしボールは無情にもゴールの僅か上に外れてしまい。
結果的にこれが最後のシュートとなった大宮。

直後に河野→田中へと交代した岡山、アディショナルタイムを迎えて逃げ切り体制に。
といっても40分頃から早くも左コーナーで木村がキープする姿勢を見せていた事で、ロースコア勝負の岡山の意識は既に統一されていたようであり。
その後もセットプレーをボールキープに利用しつつ、時計の針を進めていくも、安部や徳元が足を攣らせるなど痛々しいシーンも。
最後に大宮が攻撃権を掴み、馬渡の右手前からのクロスをファーサイド奥で柴山が折り返しますが、GK梅田がキャッチしてフィニッシュまではいけず。
そして試合終了となり、無事岡山が逃げ切って勝ち点3を掴みました。

逆に大宮は6戦未勝利となり、勝ち点は20のまま。
ライバルの群馬・愛媛・北九州が相次いで勝利した今節、18位とは勝ち点差4となってしまい、1勝では追い付けない状況となってしまいました。

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