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DAZN観戦 2019年J2リーグ第10節 ファジアーノ岡山vs徳島ヴォルティス

2019-04-24 16:36:07 | サッカー視聴記(2020年以前)

プライドオブ中四国と釘打たれて行われた一種のダービーマッチ。
香川県・瀬戸内海を挟んで近隣にある地域同士の戦い。

2014年に1年間J1を経験した徳島。
過去2年はプレーオフ圏内に届きそうで届かないシーズンが続いており、今季は4年目となるリカルド・ロドリゲス監督も正念場でしょう。
しかし今季は選手の入れ替えが特に多く、新加入の選手は何と17人を数えます。
前年好調期の両翼を担ったピーター・ウタカ(現甲府)、ダビド・バラルはじめ杉本(現松本)、前川(現福岡)、井筒、藤原(現栃木)らが移籍・退団。
代わりに入ったのが前長崎のヨルディ・バイスに、日本人選手も藤田・清武功暉(セレッソ大阪の清武弘嗣の弟)・野村・福岡・田向と他クラブの選手獲得に活路を見出しています。
それでも連携を作るのは時間がかかるのが常、開幕から一進一退の成績を続けている現状。
2018年シーズン前にも、前年チーム得点王の渡が広島に移籍するなどチーム編成に苦労している印象を受けます。

一方のホーム・岡山も2016年にプレーオフ進出を果たしたものの、その後はやや停滞。
10年のスパンで見ればJ参入初年度の最下位から現状確中位をキープできるまでになり戦う集団になってきたという印象ですが、今後はどうなるか全くわからない。
2018年シーズン前には19人の新加入選手(退団も19人)。
その影響か前年の順位は15位と落ち込み、監督も交代となりました(長澤徹氏→有馬賢二氏)。
去年の調子いい時はゴラッソ連発していたのが印象深かったですが、その元気を最終順位にも反映させたい所でしょう。

↓去年のゴラッソがよく現れた試合


岡山がプレーオフ進出を果たした時のストライカーだった押谷が年月を経て現在徳島に在籍、そしてこの日古巣対決に挑むという辺り非情ぶりを感じずにはいられません。
(押谷はプレーオフ敗戦後名古屋に移籍、その後前年途中に徳島に移籍)

さて試合内容。
岡山は前節に上田が負傷し長期離脱を余儀なくされ、三村・武田将平が中盤でスタメン。
徳島は中盤の要である野村をベンチに置きます。
さすがにもう一人の要である岩尾は外せませんが、福岡・渡井・狩野が何試合ぶりかのスタメンと入れ替え。

試合開始直後は、徳島が連携不十分なのかパスミスを連発。
そこを岡山が突いて、反則受けてのフリーキックなりストライカーのイヨンジェがシュートなりとチャンスを作ります。

しかし岡山のターンは終わり、徳島が反撃に出ると6分には狩野→押谷→清武と繋いでエリア内へ進入。
この清武を岡山・廣木が倒してしまいPKを獲得します。
倒された清武がキッカーを務め、落ち着いてキーパーの逆を突き先制。

これで落ち着いたと思われた徳島ですが、13分には中心選手の岩尾がパスミス。(その前の内田航平のパスが雑過ぎたのも一因ですが)
イヨンジェにかっさらわれると、キーパーと一対一にまで持っていかれてシュート。
GK梶川が止めて難を逃れましたが、バタバタした印象を受けた序盤の徳島の出来。

その後は一進一退の攻防。
ボールキープという点では徳島が上回るも、岡山はそのパス回しに中盤の選手が対抗します。
武田将・仲間・関戸が果敢に守備をし、容易にパスを回させません。
それでも押谷のポストプレイで攻撃を組み立てるなどした徳島、次第に押し気味の展開になっていきます。
23分には押谷が岡山・椋原からボール奪取し、細かなパス回しから最後は渡井がシュート。
26分は右サイドから藤田・狩野がボールを繋ぎ、内田航がドリブル突破しクロスを上げて押谷のシュート。

岡山のターンが回ってきたのは前半30分からで、やはり中盤での関戸のインターセプトから。
徳島のパス回しを寸断できたこのプレーの後は次第に攻撃を組み立てられるようになり、それと並行してDFからの縦パス一本という形も生きてきます。
33分にDFのヘディングからイヨンジェが抜け、ヘッドで繋いで仲間がシュートするも徳島DFヨルディ・バイス(以下バイス)がブロック。
37分にはGKのフィードをイヨンジェが徳島DFと競り合い、こぼれ球を仲間が落として武田将→椋原と繋ぎ右サイドからクロスが上がるも繋がらず。
41分には徳島陣内右サイドでイヨンジェと徳島DF・福岡がデュエル、ボールを奪取するとそのまま中に入ってシュート。

攻勢を強めていく岡山、それが実ったのは前半アディショナルタイムでした。
スローインを右サイド奥で受けた仲間、徳島DF・バイスを引き付けつつ関戸に渡します。
さらにバイスが食いついてきた所、関戸のバックパスから田中がダイレクトで縦パスしエリア内の仲間へ。
仲間は三村に落とすとともにエリア右に走り三村からのパスを受け、切り返してDFをかわしつつ中にパス。
走り込んでいたストライカー・イヨンジェがボレー一閃、ゴールに突き刺しました。
相手DFの中心選手(バイス)をブロックから剥がすパスワークからの見事な同点ゴールでした。
それと同時に前半終了。

後半、岡山は頭からレオミネイロを投入。三村と交代させ、イヨンジェと2トップを組ませます。
これまでJ2通算3シーズンで25ゴールを記録しているレオミネイロ、てっきりジョーカーで勝負手と思っていましたがそのプレーぶりは印象とは大分違いました。(実際前年福岡ではそんな起用法だった)
実際に岡山のチャンスでプレーに絡むことは絡むのですが、攻撃面では球離れが悪く強引に突破しようとしては奪われる場面が目立ちました。
むしろ活躍したのは守備面。執拗に前線からプレスをかけまくり、徳島最終ラインを脅かし続けます。
これは岡山としては大助かりで、特に彼の守備意識の高さが窺えたのが後半20分のシーン。
武田将からのパスを目の前で徳島・内田航にカットされます。そして内田は岩尾にパスを送るとともに自身も前線へ。
するとレオミネイロはディフェンスに加わり必死にボールを追い回し、右サイドで狩野から内田がボールを受けた所をカットし徳島の攻撃を終わらせました。
途中足を痛める場面もありましたが、それでも後半アディショナルタイムに交代するまで必死に走り回った彼の姿に感動すら覚えました。

それでもポゼッション型の徳島、後半もパスワークの手を緩めず。
最も惜しかったのは後半18分ですかね。
押谷のポストプレイから福岡がドリブルで抜け出し、左サイドからライナー性のクロス。
中の清武にはわずかに合わず、岡山DF・チェジョンウォンがクリア。
後は22分、岩尾の左サイドへの散らしから岸本→シシーニョ(渡井と交代出場)と繋いでからの、エリア手前左からのシュート。
これもチェジョンウォンが頭でブロックして防ぎました。

徳島の攻撃をしのぐと、ピンチの後にチャンスあり。
後半30分に再三好守をみせたチェジョンウォンがロングフィード。これが徳島DFの背後を突きつつ仲間に渡り、エリア内でダイレクトシュート。
綺麗にゴールに突き刺さり岡山が逆転に成功します。

その後徳島は満を持して野村を投入(狩野と交代)。
35分以降は
長身のバイスをFWの位置に上げるとともに、左ウイングバックの岸本もFWに移して押谷と3トップを形成、パワープレイを展開します。

後半41分にはシシーニョのパスを受けた岸本がエリア内右へドリブルで進入、そのままシュートもサイドネット。
アディショナルタイム2分には左サイドからのロングスローのこぼれ球を岩尾がミドルシュート、これもブロックされて右サイドへこぼれます。
押谷がキープし藤田に繋ぎ、ライナーのクロスを送るとダイビングヘッドで岸本が飛び込みます。
しかしヘッドは無常にもバーの上に外れゴールならず。
岸本の奮闘空しく、そのまま試合終了となりました。

敗れた徳島は野村の出場が遅すぎたといえばそれまでですが、岡山に勝ち越しゴールを許す直前には交代準備をしていた徳島ベンチ。
そして勝ち越されたキックオフ直後の攻撃終了後に投入された訳ですが、その数分後にはパワープレイの体制に入ってしまい、彼の推進力を生かす展開にはならず何とも噛み合わせが悪く終始した印象です。
一方の岡山も、上田離脱直後の試合だけに中盤の展開は難儀した事と思います。
しかし中盤を5人と厚くして(レオミネイロ出場後は4人)彼の穴をカバーし徳島のポゼッションに対抗、勝利したのは何よりの良薬となったでしょう。


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2 コメント

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Unknown (ぐつ)
2019-04-29 08:35:22
サッカー好きなんですね。私はにわかレベルです・・・。

マラドーナの晩年の試合映像ありました。随所に見どころがありますよ。
https://www.youtube.com/watch?v=sGoqdqhlq4k
コメントありがとうございます (コロ)
2019-04-29 19:00:23
>ぐつさん
自分はJリーグ専なんで、本当に好きかどうかと問われると「うーん」となる事がありますね(笑)
動画紹介どうもです。時間があれば観てみます。

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