ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第15節 レノファ山口FCvsツエーゲン金沢

2020-08-31 18:26:36 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の山口の記事はこちら(10節・栃木戦)
※前回の金沢の記事はこちら(11節・北九州戦)

長らく最下位に沈んでいた群馬が、前節をもって浮上。
それに伴って最下位に落ちてしまったのが山口です。

決して悪いサッカーをしている訳では無く、3年目の霜田正浩監督による上積みにも期待出来るはずなのですが、それを容易に許さないのが主力選手の流出。
クラブ自体がそれを開き直っている節があるので多くは取り上げませんが、結局は絶対的な点取り屋が居るか居ないかが左右する、という感じの近年の山口の成績。
2018年はオナイウ阿道(現マリノス)が22得点という文句の無い結果を叩き出し、チーム成績も8位。
2番手以下も小野瀬(現ガンバ)10得点、高木大輔(現ガンバ)8得点が控えるなど得点力が充実。
小野瀬が(シーズン途中に)抜け、オナイウもレンタル終了で抜けて迎えた2019年、工藤を補強したものの故障もあり期待外れに。
その穴を山下(現千葉)・高井が進境を見せて埋めに掛かりましたが、山下11得点・高井8得点と2人の穴は大きく。(高木は2得点だったうえ、シーズン中に移籍)
そんな数字の通り、チーム成績も15位と伸びずに終わりました。

そして今季、再びトップスコアラーの山下が抜ける事態となり、穴埋めにはイウリ・小松・森と補強。
イウリはセンターフォワードとして奮戦しているものの、ここまで4得点とあまり伸びておらず。
新人の浮田が3得点と活躍しているものの、チーム全体では14試合で13得点しか挙げられていません。
得点源の選手が引き抜かれるのが常在する状況に、痺れを切らしたのか浮田・河野と新人抜擢が目立っている現状。
また小松や森も移籍選手としては若く、この若手だらけの状態が不安定なチーム状態を生み出している感がしないでもありません。

この日も4-2-3-1のフォーメーションで臨んだ山口。
4-2-1-3の形も以前は見られましたが、両サイドの選手(サイドハーフ)が動き回り易いこの形がベストだと踏んでの事でしょうか。

しかし立ち上がりは金沢の守備に苦戦。
マンマーク基調の守備はこの日も健在で、山口はビルドアップに難儀してペースを握られる事となります。
そして良い位置でボールを奪われ、ヒヤリとする場面を多々作ってしまった序盤。

山口の初シュートは前半15分。
コーナーキック(左サイド)から、キッカー池上がニアサイドに低いクロスを入れると、森がフリックしてイウリが待つ中央へ。
混戦となりこぼれたボールをヘナンがシュートするも、GK白井にキャッチされます。
セットプレーからでしたが、とりあえずシュートで終われた山口はその後の21分。
右サイドで田中陸→高→池上→森と渡っていき前進、奥まで進んだ森がマイナスのボールを中に送り、高井がシュートするも再びGK白井がセーブ。

流れから良い形を作った山口ですが、意に返さない金沢はその間にもシュートを放ち続けます。
ボールポゼッションには拘らないながらも、キッチリシュートに結び付ける攻撃は相変わらず健在です。
果たして一進一退の展開となり、飲水タイム(23分)を挟んでからもそれは変わらず。

しかし次第に山口がシュートまで持っていけなくなり、相対的に金沢の攻撃が目立って来ます。
25分、スローインを受けにいった下川がダイレクトで裏へロングパス、これに走り込んだ加藤がこれまたダイレクトでシュート。(枠外)
30分は再び下川→加藤のパスで、受けた加藤がドリブルでエリア内に進入してシュート(GK山田元気セーブ)。
この2人のホットラインでゴールを狙い続けます。
そして36分ついに実り、窪田の敵陣でのボール奪取から下川が拾い、藤村とのパス交換を挟んだのち浮き球のスルーパス。
これに走り込んだのはもちろん加藤で、ダイレクトで放ったシュート、今度はゴール左に突き刺して先制点を挙げます。

反撃したい山口ですが、ビハインドとなった事でバランスを崩した感があり。
44分、池上が降りてボールを受けに来ますが好機に出来ず、逆に金沢が直後にその隙を突いて攻撃。
石尾のラフな前へのボールを杉浦恭平が受けて右奥へ進み、スライディングで中央に送ると、受けたのはボランチの藤村。(その後こぼされてCKに)
池上のマークを担当していたのでしょう、前残りとなったのが良い方向に傾いた場面でした。
果たしてこれで得たCK、石尾のヘディングシュート(GK山田元キャッチ)に結び付けると、アディショナルタイムに突入した直後でした。
今度は藤村のスルーパスに反応した加藤、エリア手前やや右から果敢にシュートを放ち、またもやゴールゲット。
好循環をスコアに結び付け、前半を終えました。

(約)1週間空いたのが久々となり、迎えた15節。
前回の5連戦は金沢に甚大な影響を与えていたようで、最後の前節・磐田戦では0-6の大敗。
よりにもよって柳下正明監督の古巣である磐田、酷い仕打ちという印象を残した試合でしたが、金沢サイドが苦しさを隠せなかったのは否めず。
12節・京都戦で、不動のボランチの一角であった大橋が負傷で途中交代。
金子・大石・山根といった面々は長らくベンチにすら入っておらず、故障で長期離脱となっているとしたら、層の薄さは深刻。
その後は下川を充てて穴を埋めたものの、やり繰りしようにも出来ない状況に陥ったのでしょうか。
5試合全てでスタメン出場した選手は6人にも昇りました。

山口同様に新人抜擢が目立つ今季ですが、この日既に2得点を挙げた加藤は、ルカオ(彼も故障離脱中)を抜いてチームトップのスコアラーに君臨。
コンディション重視の采配は採りたくても採れない状況ながら、それにより一人の選手を我慢して起用する覚悟が自然と生まれつつある。
加藤の活躍はそんな事を伝えさせてくれている、のでしょうか。

後半を迎え、金沢はその加藤が交代で退きます。
代わって投入されたのが杉浦力斗、特別指定ながら手駒の一角として積極的に起用されており、この日も「杉浦2トップ」を形成します。
一方、山口サイドも安在→川井に交代。

後半2分、山口はボランチの高が左サイドでドリブル、エリア手前でそのままカットインしてシュート。(ブロック)
立ち上がりに積極姿勢を見せる事で、試合を動かさんとします。

しかしその後は前半同様金沢に押され気味となり、それを支えきれない山口。
10分に金沢は左からのCK、一旦クリアされた後の二次攻撃で、逆の右サイドから窪田がクロス。
これが低いボールでニアサイドを突き、GK山田元の手前で杉浦恭が右足で合わせてゴールに入れ追加点。
0-3と一方的なスコアになってしまいます。

流れを変えたい山口は、14分に3枚替えに踏み切ります。
森・高井・眞鍋→浮田・田中パウロ淳一・小松に交代。
センターバック(眞鍋)を交代させ2トップにシフトという、得点への意欲をむき出しにする采配。(イウリがCBへシフトし4-4-2へ)

その後前掛かりになる山口ですが、いきなり15分に金沢のカウンターを浴びてヒヤリ。(下川ロングパス→杉浦力裏に抜けてエリア内からシュート)
16分に窪田→高安へと交代した金沢、尚も徹底抗戦の構えで、前節の鬱憤を晴らさんとします。
それでも山口は19分、敵陣でのパスカットから池上がドリブルから右へ展開。
エリア内で受けた浮田がカットインから豪快にシュート、これが左サイドネットの内側を捉えるゴールとなり、1点を返します。

金沢の攻めっ気を止める事に成功し、その後はボールポゼッションを高めての攻撃で圧力を掛けます。
21分には浮田と同じく新人の河野を投入(イウリと交代)、早くも交代枠を使い切り。
飲水タイムを挟んだ26分、ヘナンのロングパスをパウロが受け、左サイド奥に進入してシュート気味にクロス。
GK白井が弾いたボールを、田中陸が拾ってそのまま遠目からシュート。
ブロックに遭ってこぼれたボールを尚も高がダイレクトでシュートするも、ゴール上へ外れてしまい波状攻撃も実らず。

今季まだスタメン出場の無いパウロも、積極的にゴールを狙う事でアピールせんとします。
38分、金沢のクリアミスを拾った河野からパスを受け、そのままペナルティアークからシュート(ブロック)。
直後の39分も、右サイドから形を作り池上のクロスが上がると、パウロが頭で合わせヘディングシュート。
しかしGK白井のセーブに阻まれ得点ならず。

山口の圧力をいなす金沢、その間にもチャンスを作りあくまで抗戦の構えは崩さず。
37分には杉浦力がシュート(ブロック)、38分には下川がシュート(ゴール上に外れる)と、山口ゴールを脅かしていきます。

結局最後まで主導権を握れなかった山口。
ラストはヘニキ・ヘナンを前線に上げるパワープレイを敢行するも、点差を縮める事は出来ず。
1-3のまま試合終了となり、悪い流れを払拭する勝利は金沢が手にしました。

反対に早くも10敗と、行き詰まり感が漂ってきた山口。
中々結果に結び付かず苦しい状況ですが、今季は降格が無いレギュレーションであり、焦って動く事は避けたい所でしょう。

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DAZN観戦 2020年J1リーグ第29節(前倒) 横浜F・マリノスvs北海道コンサドーレ札幌

2020-08-29 15:07:20 | サッカー視聴記(2020年以前)

ACLの関係で、この日に代替して行われた試合。(26節と29節が混在しており解りづらい)
折り返しの前に同カードを2試合とも消化する事となりました。

札幌が最近戦術として取り入れているのが「0トップシステム」。
前回のマリノス戦(7節)から導入し、10節・清水戦以外は全てこれでスタート。
果たしてこれがミハイロ・ペトロヴィッチ監督の理想形なのか、ないしは鈴木武蔵の海外移籍と前後しての苦肉の策なのかは不明な所。

7節で快勝した事により好意的に取り上げられたこの新システムですが、結局これが唯一の勝利となってしまい、以降引き分け1つのみであとは全敗。
特に川崎戦での大敗(1-6)は当事者達にとって堪えるものがあったでしょうが、後半頭からジェイをFWにしての普通のシステムにシフトしており、前半だけはまだ良い勝負(0-1)であり評価は分かれる所でした。
かくして前回対戦で通用した相手のマリノスと早い段階で再び対戦となり、一度結果が出たこのカードでも手詰まりとなるようなら、完全に手仕舞う事も考えられます。

新システムによりジョーカー的な役割となっていたジェイですが、この日はベンチ外に。
代わりにベンチに控えるFWがアンデルソン・ロペスとドウグラス・オリヴェイラの2人で、後半で投入されると思われます。
しかし0トップなのにこれ程FWが控えているというアンバランスぶりで、この編成も「急遽取り入れた」感を加速させています。

開幕ダッシュには失敗したものの、調子を取り戻し王者としての強さ(主に攻撃力の高さ)を発揮しつつあるマリノス。
試合が始まると、やはりその威力を発揮して何度も攻撃機会を作ります。

マリノスのサッカーと言えばポゼッションスタイルが第一に浮かびますが、実際に試合を観てみると、それはあくまでも下地である事を思い知らされます。
長短織り交ぜたパスを素早く回し、動き続ける事でパスコースを作る攻撃を常時行っている。
後方からのスルーパスによる素早い攻撃も積極的に織り交ぜる、相手守備の頭の中を掻き回していくスタイル。
果たして人に付く守備が基調の札幌は簡単にスペースを与えてしまい、対応するのに四苦八苦という感が序盤から見え始めます。

そして、前半8分という早い段階でスコアが動きます。
センターバック(チアゴ・マルチンス、畠中)からボールを繋いだマリノス、一旦右サイドに振るも戻され、左サイドからの前進を選択したのち扇原のポストプレイで中央へ。
受けた高野が前進しジュニオール・サントスに送ると、サントスはペナルティアークから強烈なシュート。
GK菅野が触るも跳ね返せず、「ぶち抜く」という表現がピッタリのゴールとなり、マリノスが先制。

反撃に出たい札幌ですが、ここ数試合の傾向としては、右ウイングバックのルーカス・フェルナンデスの突破力に全てを賭けているようでもあり。
同じく突破力豊かなチャナティップが、昨今の活躍で常時相手にマークされる存在であるため、0トップである以上攻め手を増やすには彼と同等の存在が逆サイドに欲しい。
そのためルーカスにスポットライトが当たり、前節(厳密には違うけど)・大分戦では土壇場で彼の同点ゴールが生まれて引き分けに持ち込む事に成功しています。

しかしこの日の前半ルーカスは殆ど目立たず、マリノスの、いやサッカーにおける相手の対策の速さを思い知らされます。
20分、ようやく右からの攻めが実り、ルーカスから受けた駒井が細かいタッチでエリア内右へ切り込み。
そしてクロスが上がり、クリアボールを荒野がシュートするもブロックに阻まれます。
飲水タイムを挟んだ25分には、福森のロングパスを受けたルーカス自身がエリア内に持ち込みシュートする(ブロック)場面も。

札幌の攻撃機会が増えていく中、マリノスには新たな戦力が実力を見せ付け始めます。
右ウイングとしてJ1初スタメンを飾った松田で、この度の移籍期間でJ3・相模原から急遽レンタルバックという手段で再加入した選手。

序盤から積極的にドリブルを仕掛けていきましたが、飲水タイム後にはさらにその存在感を輝かせます。
27分、クリアボールを拾いにいった松田、トラップで浮かせてボールキープに成功した後右サイドをドリブルで疾走。
そしてグラウンダーでクロスを上げるも、前田とマルコス・ジュニオールの間にいってしまい合わず。(こんな記事もあったので見間違えたか?)
31分にはマルコスが右奥へとスルーパス、これを受けに走り込む松田、札幌・福森を一気に追い抜いてボールタッチ。(その後こぼされコーナーキックに)
スピード溢れる動きを見せ、攻撃に活力を与えていきます。

そして40分、攻め続けた結晶ともいうべき追加点が。
右からのスローイン、直接エリア内に入ったボールを和田がダイレクトで中央へ送り、GK菅野が弾いたボールをサントスが詰めてゴール。
これでこの日2点目、加入後5点目とハイペースぶりが止まらないサントス。

2点ビハインドとなった札幌、その後も右サイド重視に攻撃。
ルーカスと駒井を中心にアタッキングサードに迫るものの、シュートは42分の深井のミドルシュート(枠外)ぐらいに終わり、反撃の狼煙は上げられず。

そして前半終了し、後半を迎えるにあたって札幌は体制変更。
ロペスとドウグラスを同時投入(同時に中野も投入、福森・宮澤・深井と交代)し、2トップへと体勢を切り替えます。
しかし退いたのが後ろ目の選手という事で、代わってディフェンスラインに入るのが菅・駒井・荒野。
前後半でスタイルを変えるのは悪くは無いですが、それに伴い主力選手の配置までガラリと変わってしまうのが、現在の札幌の安定しないチーム状況の一因となってしまっている風に思えます。(この動きは、最近「トータルフットボールを目指す」という趣があるらしいので、その一環として意図的に攻守両方のポジションを務めさせているのかも)
ちなみにマリノス側も、マルコス→天野へと交代。

しかしマリノスの勢いは止まらず。
いきなり後半2分、扇原のミドルシュートが襲うもGK菅野がセーブ。
その後も前掛かりになる隙を突かれ何度もスルーパスが裏に出され、GK菅野が飛び出して難を逃れる場面が。

そして7分のマリノスのCK。
マリノスはCKを得ても、クロスを上げずに一旦後方まで戻すという手法を多く採るチームですが、この場面ではキッカー・天野がクロスを選択。
ニアサイドに上げたボールはクリアされたものの、松田がヘディングで再びエリア内へ送ると、畠中がエリア内で収める絶好機に。
そして畠中は落ち着いて札幌・進藤をかわしてシュート、決定的な3点目が入りました。

今夏の移籍期間も、積極的な動きを見せているマリノス。
前年はエリキ・マテウス(現名古屋)といった助っ人の加入で勢い付かせ、リーグ戦を逆転優勝で締めくくったのは記憶に新しい所です。

そして今季、海外から天野(出戻り)・小池・前田が加入(天野と小池は特例により移籍期間前に獲得したとの事)。
派手な動きの一方で、国内からもサントス・松田と獲得。
しかも早期から戦力に組み込み、存分な活躍を魅せています。
天野・松田はユース出身で再加入と、生え抜き選手を活かすという事も忘却しておらず。

全方面をくまなく探索し戦力を搔き集めるという、他者が羨むような方策を根付かせている現在のマリノス。
そのバックボーンには2014年から少数株主となっているCFG(シティフットボールグループ)の存在があり、これを基にビッグクラブへの階段を昇り始めている、といった現在の状況でしょうか。
そんな評価を完全に定着させるためにも、今季はリーグ連覇が欲しい所ですが、果たして序盤の遅れは取り戻せるのか。

その後は札幌の反撃も受けますが、決して守りに入る事の無いマリノス。
試合内容は非常にオープンなものとなりました。

札幌はロペス・ドウグラスの2トップにボールを集め、2人の突破力に期待する攻撃を新たに見せていきます。
ボールを収める事も可能なドウグラスのおかげか、個の力を発揮して攻めかかる事が出来るようになりますが、そこに組織力が感じられたかというと疑問が残る攻撃となりました。
相手守備陣、特にチアゴとの戦いを制すればチャンスが生まれるが……という感じの散発の攻め。
14分、中野のパスを受けたドウグラス、そのままドリブルで突き進んでエリア手前左からシュート。
しかしゴールバーを直撃してしまい得点は奪えず。
フィジカル・身体能力は非凡なものを発揮しているこれまでのドウグラスですが、決定力という点では運にも見放されて今一つなようです。

マリノスの攻撃は相変わらず続きます。
3点リードしてから、従来の主力であるエリキ・仲川を投入。(サントス・前田と交代、10分)
13分には天野がエリア内で札幌のビルドアップを遮断し、そのままGK菅野をかわしてシュートするも枠を捉えられず。
その後もGK菅野を脅かすシュートを撃ち続けていきます。
37分はGK朴一圭(パクイルギュ)のエリア外でのボールキープから攻撃、彼のパスを天野がダイレクトで左サイド裏へ送り、走り込んだ高野(25分・ティーラトンの投入で左ウイングへシフト)がグラウンダーでクロス。
これをエリア内でエリキが受け、GK菅野をかわしにかかったのち左へパス、高野が受けるもオフサイドに。
何点入っても驚かないような試合展開を作り上げます。

そして40分、4点目を挙げたのは前年MVPの仲川でした。
高野の左サイドのドリブルから中央へパス、エリキ→仲川と渡り、そのままエリア内に進入しシュート。
見事ネットに突き刺し、得点王だった男がようやくの今季初ゴールとなりました。

4-0のままアディショナルタイムに突入し、その後もセンターバックのはずのチアゴがドリブルで一気にエリア手前まで進む(仲川にラストパスを送るもオフサイド)など、やりたい放題感が満載になって来たマリノス。
成す術ない札幌でしたが、ようやく最後の攻撃をゴールに結び付けます。
後方からの縦パスを菅がスルー、これを裏抜けの状態でドウグラスが受け、そのままドリブルでエリア内へ。
GK朴の飛び出しを横パスでかわし、並走したロペスが受けてそのまま流し込みゴール。
らしさは見せ付けたドウグラスですが、やはりゴールの運が無い。

結局4-1でマリノスが勝利。
交代選手もしっかり結果を出し、「2チーム分の戦力」という言葉が謙遜無い状態になって来ました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第14節 京都サンガFCvs松本山雅FC

2020-08-27 17:09:06 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の京都の記事はこちら(10節・山形戦)
※前回の松本の記事はこちら(10節・磐田戦)

山形戦(10節)での壮絶な打ち合いでの勝利から一転、その後未勝利が続いている京都。
2-2で引き分け(11節・水戸戦)→0-2で敗戦(12節・金沢戦)と徐々に悪化。
ピーター・ウタカの大爆発が終わっても複数失点は終わらずと、あの打ち合いは悪い方向に作用してしまったようであり。

そんな成績を踏まえたのか、前節・新潟戦は「全とっかえ」のターンオーバーを敢行した實好礼忠監督。
その試合は、リードを持つ展開に持ち込む思わぬ幸運(?)ぶりで、その後追い付かれるも勝ち点を得る事に成功します(1-1で引き分け)。
出場機会に乏しかった選手が奮戦したのもあり、「収穫が多かった試合」と評した實好氏でしたが、その割には後半アディショナルタイムという段階でウタカを投入したのは謎。
出場に関する契約でもあるのかと疑いたくもなりましたが、ともかく主力はつかの間の休養を得て迎えた5連戦の最終戦。

反対に松本は絶不調で、連戦に入っても連敗は継続。
12節・福岡戦でやっと勝利を挙げて止めましたが、「終了間際で勝ち越して辛うじて勝利」と内容的には底打ち感は無く、次節(ヴェルディ戦)は再び完敗。
5連戦では唯一全試合スタメンだった藤田がこの日は欠場で、彼の他に4試合以上のスタメンを張ったのは常田のみ。
選手を入れ替えながらのターンオーバーを見せているものの、勝ち点を取る事は中々叶っていません。
「○○が居ないから勝てない」という単純なもので無くなっている辺り、想像以上に悩ましいチーム状態なのかもしれません。

今季から開場となった新スタジアム「サンガスタジアムby KYOCERA」で行われたこの試合。
開幕前の練習試合などで上々の評価を得た観戦環境を持つスタジアム。
それを得て迎えた折角のリーグ戦を、入場制限という形で開催するのは不運としか言えませんが、ここまでホームで無敗(4勝1分)と抜群の成績を残している京都。

しかし松本が序盤からペースを握ります。
事前予想とは打って変わって、この日は4-4-2のフォーメーションで試合に入った松本。
大野・橋内・常田の3人がスタメンで3バックと思わせましたが、大野が右サイドバックに入り、2トップには阪野と高木彰人。
その他、ボランチが主だった久保田が右サイドハーフに位置するなどしており、京都サイドに認識のズレを生ませていたのでしょうか。

前半9分、左サイドで常田のロングパスを杉本が受け、奥からマイナスのカットインでエリア内に入りシュート。
ブロックされた後もボールを奪って繋ぐ松本、左サイドから常田のクロスが上がり、クリアされたボールを塚川がダイレクトでミドルシュートを放ちますがGK若原がキャッチ。
攻勢を掛ける序盤の松本でしたが、シュートシーンはこの場面ぐらいで、次第に京都が押し返します。

23分に、センターバックのヨルディ・バイスが左右への長いパスでゲームメイク。
一旦左へ出した後、戻って来たボールを右へとロングパスを送り、そこから形を作って飯田が低いクロス。
ニアサイドに居た福岡・金久保は触れず、中央のウタカがボレーシュートするもブロックされ、尚も荒木がエリア内左へ切り込んでシュート。(GK圍がセーブ)
その後のコーナーキックでも安藤がヘディングシュート(枠外)と、良い流れを持って飲水タイムに突入した京都。

阪野と2トップを組んだ高木彰にボールを集めての攻撃が目立った前半の松本。
ただし阪野にポストワークをさせつつその周囲を動き回る、といった通常考えられる運用では無く、高木彰が縦パスを受ける役回りになる場面が多かった。
28分には右サイドからの塚川の縦パスを受けた高木彰、そのまま反転シュートを放つも枠を捉えられず。

飲水タイム明けは一進一退といった展開でしたが、34分には京都が圧力ある攻撃を仕掛けます。
GK若原を交えてのビルドアップの最中激しいプレスを掛けられますが、若原の縦パスを中野がフリック、福岡に繋がった事で脱出。
ここから金久保のエリア内へのスルーパスがウタカに繋がると、溜めを作ったのち横パスを送り、金久保のポストプレイからウタカがシュート。
ブロックされた後も福岡がエリア手前からシュート、ブロックされたこぼれ球を金久保が拾いエリア内右からシュートと攻め立てますが、金久保のシュートは僅かに左に外れます。

その後も前線の圧を高める京都。
その影響があったか、松本は自陣エリア内で高木利弥が足を痛め倒れ込み、続行不可能となるアクシデントが発生(38分)。
前が交代で出場し、高木利と同じ左SBに入りました。

早くも交代カードを切る破目になった松本ですが、これまでの出来は決して悪くなく。
42分には阪野が落とした後に杉本のパスを受け、そのままエリア内に進入してシュート(京都・麻田がスライディングでブロック)という好機を作ります。
得点は奪えずとも、京都の攻撃をいなして前半を終えたい所でしたが、ATの落とし穴に嵌ります。
後方のパスワークののち、福岡の縦パスがウタカに入って京都前半最後の攻撃。
ウタカの前進は止めたものの、こぼれ球を中野が繋ぎ、エリア内左で荒木がキープ。
そして横パスをウタカが受けると、そのまま豪快なシュートをゴール右に突き刺し、京都が先制に成功します。
ホームの相性とともに、「ウタカが得点すると無敗」という良いジンクスも持っている今季の京都、幸先良く前半を終えました。

後半、反撃に出たい松本ですが、既にカードを切ってしまっている事もありハーフタイムでは動かず。
立ち上がり、後半2分に飯田がカットインからシュートを仕掛け、先手を取る京都。
しかし6分には、反則の後にボールを蹴った荒木が遅延行為で警告を受けてしまいます。

その後は7分に松本・高木彰がシュートしたのみで、双方攻めるもフィニッシュにはいけない展開に。
そして15分に両ベンチが動きを見せます。
京都は先程警告を受けたのもあり、荒木→ジュニーニョへと交代。(同時に金久保→曽根田へと交代)
松本は高木彰に代え、切り札といえるセルジーニョが投入されます。(同時に大野→鈴木へと交代)

積極的にボールを受けてゴールを狙いにいったこの日の高木彰ですが、結局結果には結び付かず。
しかし代わって入ったセルジーニョが違いを見せた事で、それまでジャブを放つという意味ではある程度貢献したといえるでしょう。

その後京都・麻田の負傷→治療も挟み、迎えた19分。
左⇔中央のパス交換で前進する松本、杉本のスルーパスをセルジーニョが流れて受け、奥に進入してクロス。
これが跳び込んだ阪野の頭にピタリと合い、豪快なヘディングシュートが突き刺さります。
早速セルジーニョ効果を得て同点に追い付いた松本。

一方の京都は停滞感が漂い、荒木・金久保が退いた事で中々攻め手を作れず。
ジュニーニョが絡んだ攻撃は29分、福岡の右→左へのサイドチェンジを受けたジュニーニョ、そのままクロスを上げてウタカ収めてキープ→シュートの場面ぐらいでしょうか。

そして30分、松本がFKの好機を得ます。
好機といっても距離はかなり(40メートルぐらい?)ありましたが、このFKをセルジーニョが直接狙いにいきます。
左カーブを描いたシュートは若干のドライブ回転も得て、GK若原のセーブを弾いてゴール左上に突き刺さるスーパーゴールに。
今度は自ら得点を挙げたセルジーニョ、これでリードを奪った松本。

京都はこのFKの直前に飯田・福岡→上月・野田へと交代。
3-4-2-1から3-3-2-2へとポジションチェンジを果たしていましたが、結果的にこれが「追い付くための勝負手」となる事に。
さらに36分に最後の交代枠を切り、麻田→森脇へと交代。(安藤が右CB→左CBへ)
故障が癒えて戦列に戻って来た、ムードメーカー的な役割も担う森脇を加え、逆転に向けて勢いを得る京都。

それでもサイド攻撃中心で中々圧を掛けられず、松本の身体を張ったディフェンスを崩せません。
しかし45分、クリアボールを拾ったバイスが縦パスを入れ、ウタカが受けてエリア手前でボールキープ。
そして野田へ縦パスを打ち込み、野田がポストプレイで返したボールをシュートにいったウタカ。
ブロックされるも中央での崩しから威力あるシュートで終えた京都。
この際に縦パスを入れた後上がっていたバイス、引き続き前線に張るパワープレイ体制を採ります。

その後曽根田がエリア内左からシュート(45分)、安藤左からクロス→ウタカファーサイドで折り返し→バイス合わせにいくもクリア(AT)と、形振り構わず攻めかかる京都。
そして次の攻撃でした。
後方からの庄司のロングパスをバイスが落とし、拾ったウタカが横パスを出し、走り込んだ中野がシュート。
パワープレイを土壇場で見事成功させ、とうとう同点に。

直後に松本・橋内が限界を迎え(足を痛めたままプレイ)、数的不利を余儀なくされた松本を尻目に逆転の機運を高める京都。
終了間際には再び庄司のロングパス、これをバイスがエリア内右で収めてシュートに持っていきますが、ブロックに阻まれモノに出来ず。
結局2-2のまま試合終了の笛が鳴り響き、総力戦の様相で引き分けに終わる、まさに5連戦の最後を締めるに相応しい一戦となりました。

曽根田に森脇と故障者の戦列復帰が目立つ京都。
戦力的には十二分といえた開幕前の編成でしたが、全体の3分の1を終え、昇格に向けてそろそろ負けられない戦いに突入する時期。
次の5連戦はどういう舵取りとなるでしょうか。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第14節 ジェフユナイテッド千葉vs徳島ヴォルティス

2020-08-26 18:33:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の千葉の記事はこちら(9節・群馬戦)
※前回の徳島の記事はこちら(12節・甲府戦)

「全とっかえ」のターンオーバーを敢行する事2度と、レギュラー陣はあくまで一週置きという姿勢を貫いたこの5連戦での千葉。
3連勝で迎えた前節は敗戦でしたが、丁度サブ組の所を首位・長崎にぶつかったのである程度納得のものだったでしょう。
そのダメージを無くすには、是が非でも勝ち点が欲しいこの日。

ただ例外として、右サイドバックのゲリアのみこの日が(連戦中)4試合目のスタメンとなりました。
この連戦前は殆ど出場機会が無かった故、ある程度無理を利かせたのでしょうか。
また連戦の最中序列が入れ替わったのか、堀米がスタメンに。

試合が始まり、普段のサッカーの通りにポゼッションの徳島vsカウンター狙いの千葉という図式に。
しかし徳島サイドはボールを握っても、意識的に落としていたのかスローペースにこの日は映りました。
千葉とは違い、この5連戦で4試合以上スタメンを張っている選手は10人にも昇っている現状。(内田がベンチ外と完全休養)
試合の中でペース配分を考えつつ、という戦略でしょうか。

静かな入りを経て、10分過ぎから千葉が攻撃の圧を高めに掛かります。
前半12分、センターライン付近からというフリーキックでしたが、クロスを選択してキッカー・田口がエリア内中央へキック。
クリアされたボールを船山が拾い、左からミドルシュートを放つも枠外に。
直後の13分にも船山のシュートシーン。
見木の左→右のサイドチェンジから右サイドで形を作り、堀米のクロスを収めた船山、エリア内右へ流れてから巻くシュートを放つもこれも枠を捉えられません。

20分にも好機を作り、新井一耀の左への展開から安田が浮き球を前へ送り、船山の落としを川又が入れ替わって受けてチャンスエリアへ。
川又から横パスを受けた山下がエリア内からシュート、ブロックされるも尚も右へ繋ぎ、堀米のクロスをファーサイドで川又がヘディングシュート(GK上福元キャッチ)と連続攻撃。
ペースの上がらない徳島を尻目に、何度も先制点を狙いにいった千葉。

しかし徳島は26分、得意の敵陣での長いパスワークでサイドを変えつつの攻撃。
左サイドで西谷が受けると、カットインの姿勢を見せてからクロスを上げますが、ファーサイドで杉森が合わせきれず枠外に。
ここで飲水タイムを挟むと、30分には最大の好機が。
今度は中央での縦パス攻勢、小西→岩尾→渡井と繋がり、渡井がエリア内へスルーパスを送ると杉森が走り込んでGK新井章太と1対1に。
杉森は左へのトラップで見事に新井章をかわした後ゴールに蹴り込みますが、ゴール寸前で千葉・安田がスライディングでブロック。
完全に崩した攻撃でしたが、先制とはならなかった徳島。

その後34分、千葉のFKからの二次攻撃で、船山の左からのクロスを川又がヘディングシュート。
これはGK上福元がキャッチしたものの、シュートの際に川又と徳島・ドゥシャンが頭同士で接触してしまい両者が倒れ込む事態に。
ドゥシャンは1分程で起き上がり無事でしたが、川又は3分以上もかかってしまいます。
一旦は復帰したものの、影響は甚大らしく40分頃再び屈み込み続行不能に。(クレーベと交代)

この影響もあり、前半からアディショナルタイム5分という長丁場に。
そしてそのATでドラマは展開されます。
45分辺りから徳島が攻勢に出て、何度もエリア内に進入する場面を作っていきます。
しかし杉森のハンドもあり得点出来ずにいると、最後の攻撃機会は千葉に。
細かいパスワークで繋いでいき、田口が右サイドのかなり手前からクロス。
すると後方から走って来た船山が、エリア内中央でヘディングシュートを炸裂させてゴール右へ突き刺します。
ラストプレーを見事にモノにし、前半をリードして終えました。

昇格のためにはどうしても勝ち点3が欲しい、序盤ながらそんな状況になりつつある徳島。
10節で首位・長崎に初めて土を付けたように地力は決して負けてはいないものの、ここ2試合は引き分けで足踏み状態となり現在は3位に留まっています。

そうこうしているうちに北九州がまさかの躍進、連勝街道で他チームをかわして2位に着ける事態に。
今季はプレーオフが無くなり、昇格するには自動昇格でなければならないのは当然の事。
そのためにはたとえ連戦続きでも勝利を目指さなければならず、上位のデッドヒートに付いていかなければならない。

故障者も復帰し陣容は厚くなってきたものの、結局は岩尾が心臓的存在なのは変わらず。
既にベテランの域の岩尾ですが、14試合中13試合でスタメンを張り、例外の1試合でも途中出場で45分プレー。
まさにチームに不可欠な存在となっていますが、果たして岩尾の切れ目が縁の切れ目……というのは不吉でしょうが、無理が利かなくなる前に上位を捉える事は出来るでしょうか。

後半が始まり、徳島は頭から杉森→佐藤晃大に交代。
佐藤晃はこれが今季2試合目の出場であり、チーム最年長と岩尾以上のベテランです。

立ち上がり、リードしている千葉の攻撃。
左SBの安田からクレーベに向けたロングパスが上がり、クリアされたボールが安田に戻されると、再びクレーベに向けてロングパス。
これはクレーベが落とすもシュートには繋がらずと大した場面ではありませんが、いきなり徹底したロングパスの攻めを見せた事が、やや不吉な兆候に映りました。
先制点の場面は後方から繋いでのものだったので、折角のアドバンテージをフイにしかねない行動だったのではないかと個人的に思いました。

その後はビハインドを跳ね返したい徳島のペースに。
後半5分、渡井の縦パスから垣田がポストプレイの体勢で前方へ、これを受けた西谷がエリア内に入ろうとした所を千葉・ゲリアに倒され反則。(ゲリアに警告)
これで得た直接FK、岩尾が直接狙いゴール右を襲いますが、GK新井章がセーブして同点ならず。

失点のピンチを防いだ千葉は、カウンター気味に反撃。
9分、GK新井章のラフなロングフィードをクレーベがバックヘッドで落とし、これを拾った徳島・ドゥシャンから山下がこぼして好機。
拾ったクレーベから横パスを受けた山下、エリア手前右からシュートを放ちますがGK上福元がセーブ。
12分には自陣から堀米がドリブルで前進、エリア手前で左へとパスを出し、船山がエリア内左からダイレクトでシュートするもこれもGK上福元に阻まれます。

徳島も13分、右サイドからの渡井のクロスに、エリア中央で佐藤晃がヘディングシュートを放つもGK新井章がセーブ。
15分にはコーナーキックから、クリアボールを繋いだのち小西がミドルシュートにいきますがこれもGK新井章がセーブと、両GKが目立つ展開を描いていきます。

尚も攻めかかる徳島は20分、小西からのパスを受けた渡井がドリブルで前進し、エリア内右に入りシュート。
しかしここでもGK新井章が足でセーブし、リバウンドを西谷が詰めるも、シュートはふかしてしまい絶好機を逃してしまいます。

ゴールを脅かされるシーンが続く千葉、ここで守り切りにいくべきとベンチは判断したか、飲水タイムが明けた直後に2枚替え。
山下・船山→鳥海・為田へと交代し、3-4-2-1へのシフトを敢行します。(1トップにクレーベ、2シャドーに堀米・為田、中央センターバックに鳥海)

しかしこれが裏目に出る事となります。
28分徳島は右サイドから攻め上がり、岸本(藤田と交代で出場・27分)がクロスを上げるも合わずに流れ、左サイドで西谷が拾います。
そして今度はグラウンダーのクロスを選択すると、中央で垣田が合わせてシュート。
ついにGK新井章の壁を破る同点ゴールが生まれました。

守り切る姿勢をとったにも拘らず、すぐに追いつかれてしまった千葉。
その後も徳島の攻撃を耐える時間帯が続き、終盤を迎えます。

徳島も攻め疲れが見え始め、千葉も好機を掴めるようになり再びの乱戦模様に。
36分には堀米がエリア手前右からシュート(ブロックの後GK上福元キャッチ)。
37分にはゲリアの右からのクロスがクリアされたボールを、後方から見木が走り込みミドルシュートを放ちますがエリア内で徳島・石井がブロック。
次のCKでもクレーベがヘディングシュート(枠外)と、シュートが3本続いた千葉。
ここでどれかをモノにしたかった所でしたが……。
徳島も41分、左サイドを田向が突破してからのグラウンダーのクロスに、ニアサイドで佐藤晃が合わせますがGK新井章のセーブに阻まれゴールを奪えず。
試合は同点のままATへ突入します。

その直前に再び2枚替えを敢行した千葉(見木・堀米→小島・矢田)。
投入された矢田にシュートチャンスが生まれる(為田のサイドチェンジを受けた後ドリブルシュート、GK上福元キャッチ)も、その後は徳島に針が傾きます。

そしてその針を最後に振り切らせる事に成功します。
ATに入って2本目のCK、キッカー岩尾が中央へクロスを上げると、ドゥシャンがヘディングシュート。
戻りながらとなった事でマーカーのゲリアを振り切り、放たれたシュートはゴール右隅に突き刺さる劇的な勝ち越し弾に。
歓喜の輪にGK上福元までもが加わる興奮ぶりとなり、苦しかった試合を勝利に手繰り寄せました。

その後千葉は安田のロングボールでパワープレイをかけるも及ばず、1-2のまま試合終了に。
千葉は3バックに移行した後もある程度シュートを撃てていただけに、やはり徳島の攻撃に対して受けに回りすぎという印象を受けました。
後半からロングボール主体にシフトしたのは疑問で、守備重視にしてももう少しマイボールの際にはボールを繋いで、相手の攻撃機会を減らすような事は出来なかったでしょうか。

反対にどうしても欲しかった勝ち点3を手にした徳島。
昇格圏内を窺う立場では一歩抜け出した位置に上がったものの、一週間後からは再び5連戦が始まり、負けられない戦いが続く事でしょう。

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DAZN観戦 2020年J1リーグ第12節 清水エスパルスvs横浜FC

2020-08-25 18:26:30 | サッカー視聴記(2020年以前)

4-3-3の攻撃サッカーという一本芯を通そうとしている今季の清水。
それでも生え抜き選手重視で、補強よりも流出が多いという編成面での積年の悩みがそれを阻む障害となる事が予想される、とは翌年以降の話となるでしょうか。
今季は大幅に選手構成を入れ替えましたが、その結果助っ人が半数近くを占めるスタメンとなる試合もしばしば。

その清水の助っ人という面を見ると、自前で獲得した選手にあまり成功例が見当たらないのが悩みの種。
現在もファンソッコにエウシーニョ、ジュニオール・ドゥトラにティーラシン・デーンダーと日本の他クラブを経験した選手が大部分なのは、失敗への恐れからでしょうか。

三都主アレサンドロことアレックスが居た時代、大体J2が出来た辺りまで遡って見ると、まだこの時はリーグ優勝も狙える立ち位置に留まっていた清水。
ボランチに元鹿島のサントスが構えており、ここから他クラブの選手獲得に舵が切られたのでしょうか。(その他の選手はファビーニョ、オリバ)
その後バロン、トゥット、ファビーニョ(上記とは別人)、ジャメーリと他クラブ経験者を加えていくも、バロンが活躍したぐらいで成果は芳しくなくチームも低迷。
安貞桓(アンジョンファン)やチョジェシンといった韓国人助っ人獲得もあった事から、パイプ的にも迷走していたのでしょう。(両名は十分な活躍)

そして2005年に、マルキーニョス(前マリノス)を獲得して急場を凌ぎ、残留争いを勝ち抜いた事でその流れは固定化されたと思われます。
その後も自前の助っ人は当たらず、チョジェシンが抜けた後は、フェルナンジーニョ(前ガンバ)、ヨンセン(前名古屋)、ボスナー(前千葉)が幅を利かせてきたのが長谷川健太監督時代。
その後はやや改善傾向も、FWだけはその現象が色濃く残る事に。
バレー、ノヴァコビッチ、鄭大世(チョンテセ)、クリスラン、ドウグラスと錚々たる名前が並び現在に至ります。

サッカーに一本芯を通すとともに、そんな助っ人戦略を改善する意味合いもあったでしょうか。
カルリーニョス・ジュニオとヴァウドを獲得し、レギュラーとしてブレずに起用を続けている今季。
戦術理解度に乏しいうちは、この助っ人重視起用で急場を凌ぎつつ、サッカーの落とし込みを図ろうとしている節が窺えます。

前節・マリノス戦はピーター・クラモフスキー監督の古巣であり、その試合で凄まじい撃ち合いを演じる事となった清水。(3-4で敗戦)
この日は同じく横浜が本拠地で、かつ2011年から5年間在籍していた助っ人カルフィン・ヨン・アピンが所属する横浜FCが相手となりました。

立ち上がりから清水はチームコンセプト通りに展開、何度も攻撃機会を作っていきますが、シュートにはあまり結び付かず。
前半12分、左サイドで形を作り、西澤のパスを後藤がスルーして中央へ。
カルリーニョスが拾いにいくもこぼれ、その後もエリア内で中々ボールが収まらない中、後藤の戻しを金井がシュート。(ブロック)
本来は右サイドバックの金井が、このシーンではエリア手前中央という位置に顔を出してのシュート。
彼らしい神出鬼没の一面が早速現れましたが、果たして試合全体ではそれは吉だったのか凶だったのか。

15分辺りから横浜FCにターンが移ります。
最初は裏へのスルーパス重視でシュートまでは繋がらずでしたが、17分には齊藤光毅が個人技で敵陣深く切り込み好機。
追いすがるカルリーニョスを振り切ってエリア内左奥まで進み、そのまま角度の無い所からシュート。(サイドネットに外れる)
18分はヨンアピンのロビングから、クリアされたボールを松浦が拾って右サイド奥に切り込み、彼のクロスを皆川がヘディングシュート。
しかし惜しくもゴールポストに当たり先制ならず。

横浜FCもボールポゼッション主体で前年J2から駆け上がってきただけに、ビルドアップからの多彩な攻撃は一見の価値があり。
ボックス型と丁の字型(主に手塚が降りる)を使い分け、形を作っていきます。

そして25分。
一旦左から攻める姿勢を見せたのち最終ラインの伊野波から縦パスが齊藤光に入り、彼から受けた松浦がヒールで右に流し、齊藤光が受け直すとそのままミドルシュート。
清水・ファンソッコの背中に当たった事もあり、ゴール左へ突き刺さるボールとなり、横浜FCが先制に成功。
齊藤光の個人技も素晴らしかったですが、この1分前には左サイドから形を作り松尾がエリア内左からクロスを上げる攻撃があり、それを意識させて中央で縦パスを通したのが良かったでしょうか。
それとも清水サイドが、右SB・金井の立ち位置を気にしながらの守備で横浜FC左サイドを変に意識しすぎていたからか。

直後に飲水タイムを挟み、明けた後も横浜FCが攻勢。
皆川のポストプレイを交えて攻撃を作っていき、反対に清水は33分にヴァウドが交代で退く(小破か?岡崎が交代で出場)など早くもスクランブルを強いられます。

しかし35分、横浜FCの最後尾でのパスミスを後藤が拾いチャンス、エリア内でシュート。
これはGK南のセーブに阻まれ逃しますが、ここから再びペースを握り直す清水。
40分にはヘナト・アウグストがパスカットを見せる等、前線での守備が巧くハマっての攻勢。

そして44分、ここもGK南の縦パスをカットした所から始まります。
奪ったヘナトが後藤とのパスを挟んだのちエリア内へスルーパス、走り込んで受けた金子がシュート、GK南の股を抜くゴール。
見事に出足の良い守備を結果に結び付けました。

これで清水が同点に追い付きましたが、それも束の間。
前半もアディショナルタイムに突入という所で、横浜FCが長いパスワークからのチャンス。
一旦伊野波の縦パスが跳ね返されるも、そのボールを伊野波が右へヘッドで展開し、パスワークののちマギーニョがクロス。
ニアサイドに上がったボールに飛び込んだ皆川がヘディングシュートでネットを揺らし、前半のうちに再び勝ち越す事に成功した横浜FC。

そのまま前半を終え後半を迎えるに辺り、横浜FCはヨンアピン→武田に交代。(袴田が左SB→CBへシフト)
古巣対決となったヨンアピン、CBなのに45分で交代となりましたが、過密日程故の配慮かあるいは故障だったのか。

後半立ち上がり、追い付きたい清水は攻め込むも、精度を欠いてシュートまでは行けず。
すると後半5分に横浜FCがカウンター、それも金井がクロスを上げた後の左サイドを使っての攻撃。
佐藤からの浮き球を皆川が左へポストプレイし、受けた松尾が中盤から一気にドリブル。
そのままエリア内に進入し、左からのシュートがGK梅田を抜き、追加点となるゴールをゲット。
スピードあるドリブルを披露した松尾、アタッカーの一矢としてこの日も存在感を見せ付けました。

その後は清水の反撃をいなした後、横浜FCがポゼッション力を見せ付けボールキープ。
サイドから奥に進入しても、一旦戻して作り直しという行程を何度も行う攻撃で、点差を縮めに掛かりたい清水に焦りを与えていきます。

14分、カルリーニョスのミドルシュートをGK南がセーブして防いだ後、交代カードを切っていく清水。
西澤・後藤→ドゥトラ・鈴木へと交代、早速その鈴木が敵陣深めでのパスカットの後シュートを放ちます。(GK南キャッチ)
反撃の狼煙を上げたかに見えましたが、その後は横浜FCが攻勢に。
19分、皆川のポストプレイを受けた松尾がシュートするもGK梅田がセーブ。
続く20分にも齊藤光がエリア手前でキープした後左へ展開、松尾のエリア内へのスルーパスに齊藤光が走り込み、合わせるもこれもGK梅田がセーブと際どいシーンの連続。

流れが変わらぬまま飲水タイムに突入し、明けたと同時に再び2枚替えを敢行する清水。(カルリーニョス・ヘナト→ティーラシン・中村慶太)
同時に横浜FCも、この日温存していた一美を投入します。(皆川と交代)

その後は乱戦模様ながら、出足の良い守備が復活した清水が押し気味に。
25分に立て続けに相手のビルドアップを遮断すると、28分にはカウンター。(コーナーキックから一美が擦らすヘディングシュートをGK梅田セーブ、と危ない場面ではあったが)
クリアから金子がドリブルで単騎突撃、そのままエリア内に進入してシュートするも横浜FC・武田のブロックに阻まれます。
得点の匂いを感じさせるも、後一歩でモノに出来ない清水。

その後も押し込み続けるも、次に立ちはだかったのがGK南。
31分、ドゥトラのシュートがブロックされた後の攻めで、中村慶が鈴木とのパス交換してからのトラップでエリア内へ切り込み。
これで抜け出す事に成功しシュートしますが、GK南のセーブに阻まれます。
この流れに追い打ちをかけたのが横浜FCのアクシデントで、34分には武田が足を痛めてインアウトとなり(川崎と交代(※注)、同時に松浦→杉本に交代)、38分にはGK南と味方同士で交錯したマギーニョが担架で運ばれる事態に。(瀬古と交代)

43分、竹内の右サイド手前からのクロスをドゥトラが落とし、ティーラシンのポストプレイを経てシュートしますがこれもGK南がセーブ。
その直後は自陣から、左サイドで中村慶カット→ドゥトラ縦パス→ティーラシンポストプレイ→竹内裏へスルーパスという流れる攻撃でドゥトラが抜け出し、エリア手前左からシュートを放つも再度GK南のセーブに阻まれます。
どうしても南の壁を破れない展開に、横浜FCは清水からレンタルの六反が出れない試合だったのが、逆に干天の慈雨となった格好に。

そのままATに突入し、3分経過という所でようやく清水が得点。
それも完全に崩していた今までとは違い、CKからのこぼれ球を竹内が拾ってミドルシュート、という毛色の違う攻撃。
これがグラウンダーでゴール左へと突き刺さり、1点差に詰め寄ります。
尚も直後の攻撃、右サイドから金子のクロスにドゥトラがヘディングシュートという場面を作り(GK南キャッチ)、同点への匂いは感じられたものの如何せん時間が足りず。
直接フリーキックのラストチャンスを得たものの、ドゥトラがシュートを壁にぶち当て、そのまま試合終了。
前節同様、攻撃面では意地を見せた惜敗という結果となりました。

逆に横浜FCはこれで3連勝、これで2007年時でのシーズン4勝に早くも並んだとの事。
それ以前は5連敗を喫するなど汚泥にまみれる結果にも負けず、這い上がりを見せています。
やはり根底に自分達のサッカーが定着したチームは、実力相応ないしはそれ以上のものを発揮できる。
発展途上の清水に対し、それを証明出来た試合となりました。

※注-これがこの日J1初出場となった川崎だが、後日J3・富山へとレンタル移籍が決定

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