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DAZN観戦 2021年J1リーグ第30節 横浜FCvs横浜F・マリノス

2021-09-30 15:33:25 | サッカー視聴記(2021年J1)

<横浜FCスタメン> 3-4-2-1
GK スベンド・ブローダーセン
RCB 岩武 CCB 高橋 LCB 袴田
RWB マギーニョ DH アルトゥール・シルバ DH 安永 LWB 武田
IH 瀬古 IH 松尾
FW サウロ・ミネイロ
<横浜Mスタメン> 4-2-1-3
GK 高丘
RSB 小池 CB チアゴ・マルチンス CB 岩田 LSB ティーラトン
DH 渡辺皓太 DH 扇原
IH マルコス・ジュニオール
RWG エウベル CF レオ・セアラ LWG 前田

夏の移籍期間で、助っ人を総勢5名も獲得。
そのうちガブリエウは前節(FC東京戦・0-4)で負傷退場してしまったものの、この日も3人がスタメン入り(フェリペ・ヴィゼウはベンチ)と、「助っ人に残留を託す」スタイルへと舵をきった感のある横浜FC。

5人のうちシルバのみがJリーグ経験者(FC東京からレンタル)で、後は海外のクラブから獲得。
全員が24~26歳と若めですが、それでも直ぐに戦力となっている辺りクラブのネットワーク力は侮れないものがあり。
しかし逆に言うならば、即戦力になれるような状態を招いてしまったのは、やはり編成の失敗に因る所が大きいと思われ。
「それを開幕前にやってくれていれば今頃は……」という揶揄の声が聞かれそうでもあります。まあ海外は秋春制のリーグが多いので新規助っ人は難しいですが

途中加入の助っ人のマンパワーによる残留といえば、2001年のヴェルディが思い浮かぶでしょうか。
残り5試合というタイミングで、元セレソンのエジムンドを獲得。
フリーになっていたという運もあり、その後はエジムンドのボールキープ力をふんだんに生かしたサッカーで、逆転して何とか降格圏を脱出したヴェルディ。
しかし当時よりも遥かに進化を遂げている日本のサッカー、チームを変えるには1人では足りなすぎるものがあり。
そのため今季の横浜FCは5人もの選手を獲得したのでしょうが、補強による既存選手の力の呼び起こしも期待したい所。

横浜FCのホームで行われた「横浜ダービー」、相手のマリノスも、一度は首位・川崎に迫りながらも再度突き放されているというチーム状況。
ともに絶対負けられない立場であり、スタジアムの雰囲気も(声は出せないですが)最初から高揚していたかのようでした。

そしてサッカー自体も、テンションの高い入りを見せた横浜FC。
果敢にプレッシングを掛け、高い位置でのボール奪取を目指し。
その効果はてきめんで、前半1分に早くも左サイドでの松尾のカットから、瀬古がシュート。(ブロック)
続く3分にも、袴田のボールカットから、拾った安永がすかさず遠目からループシュート(ゴール上へ外れる)と、ショートカウンターで即フィニッシュに繋げます。

対するマリノスは、後方でパスを繋ぎつつ、両サイドバックのポジションチェンジにより好機を伺う立ち上がり。
横浜FCのプレッシングをかわしつつ、前に引き込んで一本のロングパスを通さんとするシーンも見受けられました。

いきなりの横浜FCの攻勢に脅かされつつも、マリノスの攻撃機会が増えていくという実力の差が徐々に現れる試合展開に。
横浜FCは深めでマリノスの攻撃を凌いでも、アバウトなロングボールが中心で中々形にならず。
ショートカウンターによる好機を欲しているのは明白で、ボールを奪うという意思の強さは球際の激しさにも繋がり。
ただしマリノスサイドもそれに呼応していた節があり、14分には安永を後ろから倒してしまった渡辺皓に対して警告が出されます。

17分に最終ラインから組み立てる攻撃を見せた横浜FC(シュートまでは繋がらず)でしたが、以降はマリノスのプレッシングも厳しくなり。
20分にはGKブローダーセンのフィードを前田がブロックする(直接ゴールラインを割る)シーンも見られます。
その後もマリノスの攻撃シーンが目立つ中、23分にマリノスのパスミスを拾って再度カウンター。
瀬古のスルーパスを右サイドでサウロが受け、切り返してエリア内へ流れシュートするもニアサイドでGK高丘がセーブ。
これでボール奪取からの攻撃が肝だな、と確信した感のある横浜FCでしたが、25分にはマリノスが所謂「疑似カウンター」で脅かし。
プレスを惹き込んだのち、GK高丘のロングフィードが直接エリア内を突き、前田が走り込み収めて右からクロス(ブロック)と冷水を浴びせます。
横浜FCの狙いに、マリノスが上を行かんとする立ち回りが見られたところで飲水タイムに突入。

明けた際暫くして、最初のアクシデントが。
35分に横浜FC・シルバが腰(?)を痛め、続行不可能となってしまいます。
倒れる以前にも患部を抑える仕草をしていましたが、無理をしてしまったのか。
ともかくこのタイミングで交代となり、ジャーメイン良を投入。(瀬古がボランチに回る)

しかし投入されたジャーメインが、その暗雲を払拭する活躍を魅せます。
38分、右サイドへの展開でマギーニョがボールを持ち、中へのパスを瀬古がダイレクトでエリア内右へ浮き球を送り。
そのボールに走り込むジャーメイン、マイナスのクロスを入れると、ニアサイドでサウロが合わせシュート。
しっかりと崩しての攻撃を炸裂させ、先制点を奪った横浜FC。

一方ビハインドとなり、屈辱を糧に(?)反撃を仕掛けるマリノス。
試合もヒートアップし、40分にはレオ・セアラを後ろから倒した横浜FC・高橋に対して反則・警告。
42分にはマルコスのクロスがクリアされるも中央で拾い、渡辺晧のロビングをエリア内でトラップしたレオ・セアラ、そのまま反転シュートしましたが大きく枠を外し。
リードされても泰然自若とした攻撃は展開していたものの、結局得点を奪えないまま前半を終えたマリノス。

共に交代の無かったハーフタイム、後半もマリノスが主体的な攻撃を仕掛けにいきます。
後半3分に最初の好機を作ると、右サイドで小池のスルーパスから、走り込んだエウベルがクロス。
エリア内中央へこぼれた所をマルコスが豪快にシュートを放ち、GKブローダーセンの伸ばす手を掠めてゴールを襲いましたが、バーを直撃してしまい同点ならず。(跳ね返りをティーラトンがボレーシュートも枠外)

対する横浜FCは何とか凌ぎつつのカウンターに活路を見出す展開で、5分には高橋のロングパスをサウロが胸で落とし、拾ったジャーメインがマリノス・扇原に倒され反則。
エリアからすぐ手前(右ハーフレーン)からという、絶好の位置での直接フリーキックを得て、蹴りにいったのは安永。
壁の間を通すシュートを放ちましたが、GK高丘がキャッチで防ぎます。

一矢報いんとする横浜FCですが、マリノスの圧力は凄まじく。
9分にクロスのクリアボールをダイレクトで渡辺晧がシュート(ブロック)、10分にはマルコスが中央からミドルシュート(ゴール左へ外れる)とフィニッシュを重ねていきます。

そして14分、左サイドで前田がティーラトンとワンツーで前進する所、横浜FC・マギーニョに進路妨害で倒される一幕があった後の攻撃。
そのFKは蹴らずに一旦戻して作り直し、チアゴ縦パス→マルコス→前田ダイレクトと繋がりエリア内へ浮き球が送られ、走り込んだレオ・セアラがシュートにいき。
ボールはループシュートとなってゴール上を襲い、ゴールバーを直撃と、またも枠に阻まれたか……と思った刹那審判の笛が鳴り。
しかも主審(荒木友輔氏)はペナルティスポットを指しており、横浜FCの反則が取られPKとなりました。
レオ・セアラがシュートの後、GKブローダーセンと交錯した所が反則となっり、前に出てセーブしようとしたブローダーセンのチャージとの判定のようでした。(ブローダーセンに警告)

不可抗力の感もあり、横浜FCサイドにとっては納得しがたいものとなったPKは、キッカー・マルコスの放ったシュートがゴール左隅へ。
読んだGKブローダーセンが目一杯手を伸ばしても届かないボールとなり、確実に決めたマルコスは十八番の「ドラゴンボールパフォーマンス」をする事も無く、ボールを抱えて一目散に自陣へ戻ります。
当然狙うのは勝ち点3、という意思表示なのは明白でしょう。
キックオフの前にベンチも動き、レオ・セアラとティーラトンに代え、杉本と松原を投入。(小池が右SB→左SBにシフト)

そのマルコスの想いの通り、再開後も一層圧を掛けにいくマリノス。
横浜FCのキックオフののち前田のカットでマリノスの攻撃となり、エウベルのパスをトラップした渡辺晧がエリア内右を急襲するも、横浜FC・高橋が何とかクリアで逃れ。

しかし20分には横浜FCが、マギーニョのロングパスを右サイドで収めたサウロがそのまま切り込み、エリア内右からシュート。
角度が無い所でしたが、強烈にゴールを襲ったボールは左ポストを叩いて跳ね返り。
フロントの意思の通り、チームを救うべく尚も得点を狙うサウロ。

22分に後半の飲水タイムが取られ、明ける際に横浜FCも交代カードを切り。
松尾と武田に代え、ヴィゼウと高木が投入されます。
それでも依然としてマリノスが優勢の展開で、26分には前田がエリア内右への切り込みからシュート。
しかしGKブローダーセンがセーブし、こちらもチームを救うプレーを続けます。

マリノスの攻勢に対し、横浜FCが何とか凌ぎつつカウンターの一矢を浴びせるという、実力差が顕著となってきたような展開。
しかしそれを覆す要因となる事件が発生します。
27分、自陣中央で受けたサウロが左サイドへ流れ切り込む所に、マリノス・渡辺皓のスライディングを浴びて激しく倒れ。
審判の笛が鳴り響き、同時にサウロの足を受けて痛む渡辺皓に対し、無情な2枚目の黄色い紙を用意し待ち構える主審の姿が。
あえなく退場となった渡辺皓、これで数的不利となってしまったマリノス。
尚、激しく痛んだサウロでしたが、腕だったのが不幸中の幸いでその後何とかプレーに復帰します。

攻撃的なチームらしく、その後4-3-2のポジションを取るマリノス。
<10人の横浜M> 4-3-2
GK 高丘
RSB 松原 CB チアゴ CB 岩田 LSB 小池
DH 扇原
IH エウベル IH マルコス
FW 前田 FW 杉本

しかしその姿勢が最高の結果を齎す事となります。
32分、左サイドでパスワークでの前進から、扇原のエリア内へのスルーパスに中央で前田が走り込み。
前田が合わせたシュートが綺麗にネットに突き刺さり、10人で勝ち越し点に辿り着いたマリノス。
勝利に向け貴重な得点が入りました。

35分には、自陣を中心に悠々とパスを繋ぐシーンを作るマリノス。
杉本の落としや岩田のサイドチェンジを絡めた、幅広いパスワークで時間を進め。
リードを保ちつつも攻撃の事を忘れずという振る舞いが感じられたものの、流石にその直後に喜田を投入(エウベルと交代)と守備固めの体制へ。(ただしフォーメーションは変わらず)

何とかマリノスのキープを終わらせ、反撃体制を作る横浜FC。
それでもGKブローダーセンの、サウロ狙いのロングフィードによる攻撃がメインで、セカンドボールを抑えて好機を作るも中々シュートには辿り着けず。
逆にマリノスがカウンター気味にシフトし、41分には岩田のロングパスがエリア内に入ると、例によって前田が快足を飛ばして受けシュート。(枠外)
マリノスのフィニッシュが目立つというねじれ現象に、勝負あったかと思われた試合終盤。

しかし42分にマリノスが2枚替え、扇原・マルコス→天野・水沼。
この際にマルコスが足を攣らせてしまい、仕方無いとはいえダメージを相手に見せてしまったのが(特にダービー故に)拙かったでしょうか。
尚もロングパス攻勢で押し込む横浜FC、44分に右サイドからのスローインになると、マギーニョのロングスローを選択。
跳ね返されるも、右ハーフレーンで拾った岩武がそこから前進し、相手ディフェンスが入ってもボールを保ちエリア内右を突き。
そしてクロスを入れる体勢に入り、GK高丘の飛び出しでこぼれた所をジャーメインが落とし、中央でサウロがシュート。
マリノス・松原がブロックで跳ね返すも、既にラインを割っていたという判定でゴールが認められ。
ようやく放てた(リードされてから)最初のシュートを結果に繋ぎ、同点に追い付いた横浜FC。
岩武が根性を見せてキープしたのが大きかったでしょう。正直浦和時代は根性という言葉からは遠い存在だと思っていた

アディショナルタイムに入り、両軍のテンションも最高潮となり。
マリノス・松原が横浜FC・安永に反則を受けると、あろう事か安永を押し倒す報復行為(ボールから早く離れて欲しかった故でしょうが)に出てしまった松原、あえなく警告を受けてしまい。
既に3枚累積があった事も忘れる程、ヒートアップさせるのがダービーマッチの性でしょうか。

横浜FCは左サイド奥での高木のクロスから、ファーサイドでサウロのヘディングシュートが炸裂。
しかしゴール寸前でGK高丘がセーブ、今度はゴールが認められず終わり。
マリノスは杉本のミドルシュートを横浜FC・岩武にブロックされるも、岩武の腕に当たったとされハンドの反則、エリアからすぐ手前のFKをゲット。
これを水沼が直接狙うも、壁を直撃してモノに出来ず。
際どいチャンスは作ったものの、結局それ以上の得点は生まれず、2-2の痛み分けでダービーを終える事となりました。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第31節 大宮アルディージャvsSC相模原

2021-09-29 16:07:09 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(29節・愛媛戦、3-3)
※前回の相模原の記事はこちら(22節・琉球戦、1-0)
※前回の両クラブの対戦はこちら(4節・相模原 2-1 大宮)
※夏の移籍情報についてはこちら

相模原・高木琢也監督が、前年まで指揮を執っていた大宮との対決。
今季のJ2各クラブは監督交代により、こうした「因縁の対決」が偶然ながら生まれる事数多となっています。
対戦相手の大宮・霜田正浩監督も、今季初勝利が古巣の山口との一戦だった事が印象的。

お互いに最終ラインでポゼッションしつつ、攻撃を組み立てていくサッカー。
J2下位という立場ながらもこうした組織的な攻撃を落とし込んでいる辺り、「ポゼッションスタイル」は既に高貴なものでは無くなっている現代、といった所でしょうか。
ただしそれは表裏一体で、良く言えば「個の力の欠如を組織力でカバーする」でしょうが、悪く言うならば「ポゼッションだけでは上を目指せない」という事でもあり。
お互いに監督交代を経ているシーズンだけに、まだ発展の余地はありそうですが……。

最終ラインで繋ぎつつ、中央センターバックの木村のロングフィードも利用して形を作っていく相模原。
前半2分に早速、木村のロングパスを受けた藤本がエリア内に進入する好機を作りましたが、GK南に抑えられ撃てず。

しかし5分に大宮の攻撃、パスカットした相模原・夛田にプレッシングを掛けてコーナーキックをゲット。
その右CKはショートコーナーから、柴山がカットインからミドルシュート(枠外)と変化を付けると、以降ペースを握る事に成功します。
10分には左サイドから松本のロングパスが、相模原のクリアミスで河田に繋がって敵陣で攻撃。
河田のスルーパスを受けた黒川が左へ叩き、受けてエリア内へ入った柴山がまたもシュートしますがGK竹重のセーブに阻まれ。
13分も中央で河田のポストプレイを経た菊地がシュート(ブロックされCKに)し、得た左CKでも好機。
キッカー松本のニアのクロスを黒川がフリック、ファーサイドへ流れたボールを馬渡がシュート体勢に入るもディフェンスでこぼれ、西村の戻しを経てエリア外から小島がシュート。(ブロック)
組織力が同程度ならば個の力で勝る方が有利、と言わんばかりの攻勢を掛けた第1クォーターの大宮。

しかし時間経過とともに、大宮の攻撃にも対応していく相模原。
20分以降はシュートを放てずにいた大宮に対し、28分には白井が左サイドでボールカットしてそのままドリブル。
松橋のクロスはブロックされるも拾い直し、成岡とのパス交換を経て左ハーフレーンからシュートを放った松橋。
これを中央で平松が合わせコースを変えたものの、惜しくも枠を捉えられず。
崩しに成功しただけにモノにしたかったという場面を描き、直後に遅めの飲水タイムが挟まれます。

ブレイク明けは一進一退で推移。
大宮は33分に左CK、キッカー松本のファーサイドへのクロスを西村がヘディングシュート、しかしゴールライン上で相模原・藤本がヘッドでブロックして防ぎます。
直後の34分、その藤本が大宮・松本に反則を受け、今度は相模原がセットプレーの好機。(直接フリーキック)
右ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー藤本は直接シュートを放つと、ゴール左下という嫌らしいコースを襲う軌道に。
しかしGK南がファインセーブを見せ、大宮も寸での所でやらせず。
その後はブレイク直前の好循環を持ち込んだ相模原の攻撃機会が多くなりますが、41分に大宮が再度好機。
最終ラインからパスワークで前進し右サイドで受けた菊地が斜めの縦パスを入れ、河田のポストプレイでエリア内に浮き球が送られると、そこにボレーシートで合わせたのは松本。
しかしこのシュートもGK竹重がセーブ。
その後もアディショナルタイムに、河田のペナルティアークからシュート(枠外)や、馬渡のクロスからの柴山のボレーシュート(ゴール上へ外れる)とフィニッシュシーンを膨らませた大宮でしたが得点は出来ず。
結局スコアレスのまま前半を終えます。

共に交代無くハーフタイムを終え、後半開始。
前半同様最初に好機を作ったのは相模原で(後半1分)、今度は川上がミドルシュート(ブロック)とフィニッシュで終え。
すると続く2分にも、川上のロングパスを右サイドで平松が受け、何とか収めに成功して繋いだ所を松橋がシュート。
GK南がセーブし、こぼれ球を拾った夛田の戻しに藤本が走り込んでシュートしますが、これも南のセーブに阻まれモノに出来ず。

以降も相模原ペースが続き。
3バックに川上が最終ラインに降りての、ミシャ式に近い形を取る相模原。
前半こそ木村とGK竹重のロングパスがメインでしたが、後ろ4枚という基本形をふんだんに利用し、出し所が豊富になったという印象の後半。
大宮はそこに中々プレスを嵌める事が出来ず(というかプレスに行けない事が多かった)、この攻撃を通してしまい危機を招いたり、オフサイドに助けられるシーンが目立ちました。

13分には松橋が中央をドリブル突破、すると後ろから大宮・小島に倒され反則・警告となり。
再びの直接FKのチャンス、藤本が再度直接シュートしましたが、今度は壁に当たり実らず。

すると直後の左サイドでのスローイン、夛田がファウルスローという珍しいシーンを作ってしまった相模原。
それでもペースを失う事無く攻め、20分には成岡のボールカットから中央で前進。
藤本のエリア手前右でのボールキープから、叩かれた横パスを松橋がダイレクトでシュート。
しかし惜しくもゴール左へ外れてしまいます。

前半とは一転して劣勢を強いられる大宮。
流れを変える必要性を感じつつあったのでしょう、23分に柴山・菊地→佐相・小野へと2枚替え。
直後の24分に左サイドでの崩しを経て松本がクロス、クリアされたボールを拾った小島がミドルシュート、しかしエリア内で相模原・白井がブロックで防ぎ。
25分に飲水タイムが挟まれ、明ける際に相模原ベンチも動き、藤本→澤上へと交代。

この日の大宮のビルドアップは、相模原が1トップだった事もあり、三門が最終ラインに降りて組み立てるのは稀であり。
ボックス型での組み立てが中心となるも、ペースを握られた後半は河本が右サイドに張り出すシーンが見られるなど、やや迷いが見られました。
そんな組織力のブレが、力で劣る相模原にも数多のチャンスを生み出した感があった後半。

しかしブレイクが明け、大宮はボールを握り、サイドに人数を掛けてパスを繋ぐ攻撃を敢行。
明けてから2度目の攻撃(29分)で、左サイドでの繋ぎから中央へ展開した所、河田がトラップしたボールが相模原・松橋の手に当たりハンドの反則が取られます。
半ばラッキーな形で、中央・エリアからすぐ手前のFKを得た大宮。
じっくり時間を掛けたのち、最終的にキッカーは馬渡に落ち着き、放たれた馬渡のシュート。
強烈なボールが壁の間を抜け、左上へと突き刺さってゴール。
GK竹重もどうにもならずというシュートで、大宮が大きな先制点を挙げます。

直後に松橋→児玉へと交代した相模原。
先日育成型レンタルでチームに加わった児玉を、何とか推進力にしたい状況となり。
しかしビハインドとなった影響は大きく、攻め込んでも大宮ディフェンスを崩す事は難しく。
逆に大宮がボールを持つと、プレッシングを最終ラインでかわされるなど、ここに来ての個の力の差を見せ付けられるシーンも作られてしまいます。

36分に最後の交代を敢行した相模原、平松・川﨑→ユーリ・藤原へと交代。
直後(37分)に早速、澤上の左サイド奥へのロングパスを夛田がエリア内へ落とし、ユーリが収める好機が生まれたもののシュートまではいけず。
以降も圧力を掛けますが、サイドからクロスを上げるのが精一杯という攻撃シーンが続きます。

それでも大宮サイドも、相模原の圧力を感じ取っていたのか。
42分に2度目の交代を敢行(その直前に河田が遅延行為で警告)、黒川・小島→山越・大山へと2枚替え。
それと同時に3バック・実質5バックへとシフトする事となり、完全な守備固めの体制に入りました。

ボールを握って敵陣でのプレーを続けるも、大宮の守備の前に苦戦する相模原。
45分には右サイドで受けたユーリが、そのままカットインから強引にミドルシュートを放つ(枠外)シーンが見られるなど、崩せない苛立ちが滲み出ているようであり。
今季前半のような、リードされると攻め手が無くお手上げ(それ故攻撃はひたすらなロングカウンター狙い)という試合展開は払拭されつつあったものの、それだけに「レベルが上がった故のもどかした」を選手達も感じているのでしょうか。

1-0のままアディショナルタイムに突入。
大宮は完全なロングカウンター狙いにシフトし、そのカウンターも、前線に河田1人という体勢で何も起こせず終わり。
そんな状況故か、河田は警告を貰った事もあり大分フラストレーションが溜まっていた模様で、大宮が最後の交代カード(河田→中野)が切られると中々ピッチを出ようとせず。
再度遅延行為で、赤色の紙が出ないかとヒヤヒヤさせられるシーンとなりました。(主審はカードより時間を止める事を選んだようで)

藤原を前線に上げ、パワープレイのような体制で諦めずに攻め込む相模原、大宮・中野の反則で左サイドからのFKを得ます。
キッカー川上がファーサイドにクロスを上げ、その折り返しをユーリがヘディングシュート。
GK南が至近距離のセーブで防ぐ紙一重のシーンとなりましたが、オフサイドの判定で無効となり。
冷や汗を掻かせたものの、これが乾坤一擲の好機ともなり、結局ゴールを割る事は出来ず。
そのままタイムアップとなり、逃げ切りに成功した大宮。

今節は下位クラブが上位クラブに成す術無く敗れるというカードが目立った中、残留争いの直接対決では大宮と松本が貴重な勝ち点3をゲット、ともに降格圏を脱出する事に成功しました。
やはり最終的に「6ポイントマッチ」が重要な役割を演じるのでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第31節 ザスパクサツ群馬vsジェフユナイテッド千葉

2021-09-27 06:55:53 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(順延25節・栃木戦、1-0)
※前回の千葉の記事はこちら(26節・甲府戦、1-1)
※夏の移籍情報についてはこちら

30試合消化で残り12試合。
今節から本格的にナイターオンリーでの開催が終了する節目であり、最後の追い込みに入る時期、といった所でしょうか。

その過去30試合で、10勝10敗10分という完全なイーブンの成績を描く珍事を生み出したのが千葉。(得失点差もゼロとの事)
得点力は今一つで、守備力も特別良いという訳でも無い。
そういった状況故、ロースコアの接戦に持ち込みつつ、何かの拍子で1点取って勝ち点を得る。
偶然か意図的かは不明ながらも、そんな戦いを貫くに至っていますが、昇格を目指すには決定的に力不足なのは否めず。
前々節は昇格圏内に居る磐田相手にもそんな戦いに持ち込み、1点リードしたものの後半に3点取られて逆転負けと、力の差を見せ付けられての敗戦となりました。
それでも残留争いからは一歩上、危機感を覚えるには疑問符が付く位置で、この日は逆に毎試合危機に苛まれているであろう群馬との一戦。

立ち上がり、そんな状況故か気迫溢れるサッカーでペースを掴みかかる群馬。
前半5分には自陣左サイド深めでボールを持つ千葉・チャンミンギュに対し、青木が果敢なプレッシングでコーナーキックを奪い。
その右CK、クリアされたのち繋ぎ直して再度右から久保田のクロス、ファーサイドで畑尾が合わせましたが枠に飛ばす事は出来ず。
その後10分には連続で敵陣でボール奪取に成功するなど、群馬が出足の良さを見せ付けます。

しかし12分に、逆にボールを奪った千葉・船山に対し、中山がスライディングで反則してしまうシーンが。
その後15分にも、千葉の好機という状況で見木に対し大武のスライディングが入ってしまい、見木が1分程倒れ込む事態となります。(無事に起き上がり、ピッチ外→復帰)
これを境に一転して千葉ペースと、果敢なアタックが逆に仇となった感があり。
千葉もこの日は群馬のボールキープに対して寄せが激しく、早めに囲んでボールを繋げさせず。
ともにそんなサッカーを展開しつつも、実力的に劣る群馬が若干の立ち遅れで、ラフなプレーを露呈するに至っていたでしょうか。

千葉サイドも満足なビルドアップはあまり出来ず、好機を得たのはセットプレーから。
24分には中盤からのフリーキック、田口のロビングが跳ね返されたのち、福満が再度エリア内へロビング。
鈴木大輔がヘッドで繋いだ所を、櫻川ソロモンがヘディングシュート。(GK清水キャッチ)
飲水タイムが挟まれた(25分)後の28分、スローインから右サイドで攻撃を作り、船山の奥からのクロスに櫻川が合わせたボールがファーサイドへ。
GK清水が抑えにいくも見木が拾い、シュート(クロス?)がブロックされるも尚も繋ぎ、末吉の左からのクロスを櫻川が再度合わせヘディングシュート。(GK清水キャッチ)
櫻川はさらに32分にもCKからヘディングシュートを放つ(GK清水キャッチ)など、そのパワーと高さで文字通りの橋頭堡となっていた前半戦。

しかし前半の終盤はやや攻め疲れ感があったのか。
37分の群馬、中山のスルーパスを受けた久保田が前進ののち、エリア内へ短いスルーパスを送るとそこに高木が走り込み。
裏を取った格好でしたが、放たれたシュートはGK新井章にキャッチされモノに出来ず。
ここから押し込み始める群馬、以降3本CKを得るなど攻勢に出ましたが、39分の青木のヘディングシュートはエリア内でのオフェンスファールで無効に。

結局前半はともに無得点で終わり。
群馬はシュート1本という数字に終わったものの、目に見えて千葉が良い流れという訳でも無く、妥当なスコアだったでしょうか。

30節で水戸が栃木と引き分けたため、他力で決定となったものの「北関東ダービー」初の戴冠を果たす事となった群馬。
そんな僅かながらの結果を、今後の戦いの助力にしたい。
その思いが通じたのかは不明ですが、ここに来て大物選手の加入でそれが果たされようとしており。

その人物とは元日本代表の細貝で、今季タイリーグで契約満了となり、新天地を探していた末に地元・群馬県のクラブへと着地。
既に35歳と晩年で、地元のために尽くすという強い思いは感じられるものの、何処までやれるかに一抹の不安はあり。(2017~2018年は柏に在籍も、あまり活躍出来ず)
J1を見てみると、神戸に大迫と武藤・浦和に酒井宏樹・FC東京に長友が「日本凱旋」の移籍を果たしている中、華やかさに欠けるのは否めない。

そんな懸念が過りますが、残留争いという瀬戸際の状況である群馬を、華麗に救えれば……というカッコ良いシナリオを演じる事が出来るか。
折りしも彼の本職であるボランチは手薄な状態なので、その舞台は整いつつあり。
コンディション調整など難しい要素が待っていますが、一日でも早いベンチ入りが待たれる所です。

ハーフタイムで千葉が選手交代を敢行し、末吉→安田へと交代。
今季も左サイドで攻撃の中心となっているベテランが後半頭から投入され、活性化を図るという典型的なベンチワーク。

後半3分、右CKからの二次攻撃で安田が左サイドを前進してクロス、GK清水に弾かれるも逆サイドから再度船山がクロス。(GK清水がキャッチ)
ベンチの意図通り、安田の存在でクロスの爆撃をゴール前に入れ続けんとする千葉。
6分にもFKからの二次攻撃で左から安田がクロス、跳ね返りを拾った福満がミドルシュート。(ブロック→再度安田が左からクロス→チャンミンギュ合わせるも枠外)

そして7分、中央で受けた見木からのパスを櫻川がフリックし、エリア内へ流した所に福満が抜け出す決定機。
しかし後ろから群馬・久保田の反則気味のチャージで体勢を崩しながらのシュートを余儀なくされた福満、GK清水にブロックされてゴールならず、審判の笛も鳴らずに終わります。
明らかに圧力が強まった千葉に対し、群馬は10分に千葉・見木のドリブルを金城ジャスティン俊樹が引っ張ってしまい反則・警告を受け。
それと同時に高木が足を痛め、筋肉系トラブルという事で交代となってしまいます。(大前と交代)
また攻撃でも、後方からビルドアップをしようとするも千葉のプレッシングの前に、形を作る事はままならず。

以降も、流れの中・セットプレー両面で千葉の攻撃が目立つ展開。
16分には櫻川を狙ったロングボール、跳ね返りを拾った田口から左へ展開し、安田中央へパス→田口スルー→見木エリア内で受けて左へパス→田口という完璧な崩し。
そして田口がシュートを放つも、GK清水のセーブに阻まれます。
18分にはCKから、こぼれ球を安田がダイレクトでミドルシュートするも枠を捉えられず。

防戦一方の群馬は、18分に岩上・進→内田・田中へと2枚替え。
これ以降守備では何とか千葉の攻勢を堰き止め、攻撃でも田中(右サイドハーフ)をビルドアップの出口として繋がんとする振る舞いを見せ。
それでもペースを掴むには至らず、後半の飲水タイムへと入ります。(24分)

千葉は停滞気味な状況の中、ブレイク前の23分に船山→サウダーニャへと交代。
以前は最前線でのプレーが中心だったサウダーニャ、現在はシャドーで途中出場でのプレーが目立ち。
1トップにポストプレイヤーを置くのが必須である(と思われる)現在の千葉ならではの最適解、といった所でしょうか。
櫻川とサウダーニャが揃っているうちに得点したい状況となります。

その思惑通り、ブレイク明けから攻勢を取り戻す千葉。
32分は左サイドでパスワークののち、田口の縦パスを櫻川が2タッチでポストプレイ、そして見木が中央からシュート。(ブロック)
33分には鈴木大のエリア内へのロビングを、右から福満が折り返したのち乱戦に。
こぼれ球を見木が繋ぎ、サウダーニャが落とした所に田口が走り込み、相手(群馬・中山)クリアをブロックするような形でシュート。(ゴール上へ外れる)
再度防戦を強いられる群馬、38分には千葉・福満をアフターチャージしてしまった中山が警告を受け。
それでもスコアレスを維持している状況で、ベンチも引き分けOKという意識へと傾倒していったでしょうか。

39分に群馬・青木のハンドの反則で千葉のFK、このタイミングで両チーム選手交代。
千葉は櫻川を諦め、高橋壱晟を投入。
群馬は久保田→渡辺へと交代しセンターバック3人へとシフト、つまり5バックのシステム(3-4-2-1)で守り切る体制を作り。

しかし千葉のFK(左ハーフレーン・エリアからやや手前)で再開されると、試合が動く事に。
キッカー田口の(安田とのショートパスを挟んでの)クロスは跳ね返されるも、右サイドで拾った福満から再度クロスが上がり。
GK清水がパンチングするも、小さくなった所を中央からダイレクトでシュートした代わって入った高橋壱。
抑え気味に放たれたボレーシュートがゴールネットを揺らし、この重大な局面で1点先行となった千葉。
群馬にとっては失点を防ぐ体制へと移行した直後だっただけに、悔やんでも悔やみきれないシーンとなり。

残り時間、何とか反撃を試みる群馬。
守備重視の千葉らしく以降引き籠り体制となり、ボールを繋げるようにはなりましたが、その分ブロックを崩すのは容易では無くなります。
43分にはこぼれ球を大武がミドルシュートを狙いましたがミートせず不発。
その直後は左からのパスワークでの流れの中、渡辺がエリア内まで上がってターゲットを務めんとしましたが実らずと、両CBも攻撃参加する必死の攻撃を見せます。

実際得点以降千葉の攻撃機会は無くなり、押し込み続けた群馬でしたが、結果は得る事が出来ず。
アディショナルタイムも、ロングスローからのクリアボールをジャスティンがミドルシュートを放った(ブロック)のみのフィニッシュに終わり。
最後に残っていた交代カードを使用した千葉(見木・福満→檀崎・岡野)、無事に逃げ切り0-1で勝利に辿り着きました。

11勝目を挙げ、完全イーブンから一つ勝ち越しを果たせた千葉。
残留争いからは安泰な地位をキープするも、皮肉にもそれが消化試合の色が濃くなる要因でもあり。
来季こそは昇格を……との思いを抱くも、翌年またそれが裏切られるというサイクルを絶つ日は来るでしょうか。

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DAZN観戦 2021年ACL ラウンド16 蔚山現代FCvs川崎フロンターレ

2021-09-25 16:33:04 | サッカー視聴記(2021年その他)

<蔚山スタメン> 4-2-3-1
GK チョヒョヌ
RSB キムテファン CB キムギフィ CB ダビー・ブルトハイス LSB ホンチョル
DH キムソンジュン DH ウォンドゥジェ
RSH イドンジュン CH イドンギョン LSH ヴァレリ・カザイシュヴィリ
FW オセフン
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 山村 LSB 登里
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG 小林
※表記はyahooのページに準拠しています

前年優勝を果たしたクラブである蔚山。
その実力はリーグ内でも折り紙付きで、Jリーグに縁のある選手の名も見られ。
スタメンではドイスボランチの2人がそれで、個人的にはこの日ゲームキャプテンを務めたウォンドゥジェの名がとりわけ印象的。(福岡に3年在籍)
監督を務めているのも、かつて柏のリベロとして名を馳せたホンミョンボ氏。(過去には現千葉監督・尹晶煥氏も)
一方日本の方も、この日古巣対決となった家長をはじめ阿部(現琉球)・豊田(現栃木)・増田(引退)と所属経験がある選手がチラホラと。

今季、目下Kリーグ首位の蔚山に対し、川崎もJリーグ首位を維持しているクラブ。
首位同士の対決という事で注目度もひとしお、といった所でしょうか。

試合が始まり早速の前半1分、川崎に決定機が。
ジェジエウがクリアしたボールを自身で走り込んで再度繋ぎ、受けた家長のスルーパスに小林が抜け出し。
そしてシュートを放つもGKチョヒョヌにセーブされ、電光石火の得点はならず。
これ以降、睨み合い・我慢の展開となった事を考えれば、ここで決めておきたかった。

その後は蔚山が、長短織り交ぜたパスワークを展開。
ホンミョンボ氏の指導の下、ボール保持を根底とした攻撃を繰り広げるという事前情報の通りの攻撃で、Jリーグを知るドイスボランチの2人もしっかりとゲームメイクに関わり。
5分にはそのキムソンジュンのロングパスから、右サイドで受けたキムテファンのクロスがブロックに当たり上空へ。
ここから空中戦となり、イドンギョンの落としをオセフンがポストプレイ、そしてイドンギョンのシュートが放たれるもゴール左へ外れ。

川崎の立ち上がりは様子見していたのか、プレスを掛ける事はあまり見られず。
11分にはキムテファンのクロスがクリアされた所、再びイドンギョンがミドルシュートを放ちますが2人掛かりでブロック(シミッチと脇坂)して防ぎ。
22分には蔚山・オセフンを倒したジェジエウ(アドバンテージで流される)に警告が与えられるなど、中々積極的な守備に入れず苦労します。
自由にやらせていたというより、やられていたという感が強い印象の前半となり。

それでも攻撃でやり返せば……と思っていたかは不明ですが、好機は作れていた川崎。
14分に山根縦パス→ダミアンポストプレイで受けた脇坂が前進してシュート。(ゴール左へ外れる)
22分には右サイドで人数を掛けてパスワーク、橘田が山根とのワンツーでエリア内右へ進入、そしてグラウンダーのクロスにダミアンが足から跳び込むも合わず。

しかし23分に再度蔚山の攻撃、右サイドからのクロスがクリアされるも逆の左サイド奥でカザイシュヴィリが拾い、ホンチョルから再度クロス。
今度は速いクロスが中央を突くと、オセフンがヘディングシュートを放ち、GKチョンソンリョンのセーブで何とか防いだ川崎。
この直後辺りからフォーメーションを弄り、シミッチに橘田を加えたドイスボランチにして、ダミアンが頂点の4-2-3-1へと移行。
やられていたという認識がチーム内にも行き渡っての事だったでしょうか。

それでもシミッチに対するチェックは厳しく、28分の川崎の攻撃、左サイドから中央に展開したのちシミッチが縦パスを入れようとするも2人掛かりでカットされ。
するとカウンターに持ち込む蔚山、カザイシュヴィリのドリブルから、中央でパスを受けたイドンジュンがシュート。(GKチョンソンリョンキャッチ)

尚も厳しい展開が続く川崎。
32分には蔚山が長いポゼッションを経て、キムソンジュンの右サイドからの斜めの縦パスを受けたイドンジュンがエリア内右を急襲。
オセフンとのパス交換を経て、奥からクロスかシュートか区別のつかないボールを蹴り、GKチョンソンリョンがブロックした所でディレイでオフサイドの笛が鳴り。
その後も押されるシーンが目立ち、アディショナルタイムに入って脇坂のミドルシュートが生まれる(ウォンドゥジェブロック)も、劣勢の印象は拭えず。
0-0のまま前半終了となります。

流れを変えたい川崎(ともにハーフタイムでは交代無し)、前半同様後半1分に好機。
脇坂の浮き球のパスを収めたダミアンがシュートするも、蔚山・ブルトハイスがブロック。
早速フィニッシュに持っていきますが、前半はここから蔚山にペースを握られた事もあり、払拭するには足りず。

しかし後半はここから一転し、果敢にプレッシングを掛けては蔚山の攻撃を遮断する事数多。
蔚山陣内でサッカーを展開しゴールに迫るも、後一歩の所でシュートは放てずという時間が続きます。
それでも11分に蔚山・オセフンが敵陣でパスカットして攻撃を展開、一旦それを切るもシミッチの蹴り出しをイドンジュンがブロックして右サイド奥で拾い継続、シミッチの反則でフリーキックを得る(シュートには結び付かず)など後れは取らない姿勢を見せる蔚山。

後半はビルドアップを修正したのか、片側のサイドバック、主に左の登里が中央に絞る後ろ3枚での最終ラインでの形が目立った川崎。
それでもシュートは19分まで待つ事となり、右サイドで家長のキープから、シミッチのダイレクトスルーパスがエリア内右を突き。
脇坂が走り込んでシュートにいったものの、ミートせず枠外に終わり。
そんな残尿感を自ら払拭しにいった脇坂、その2分後に中央からミドルシュートを放ちましたが蔚山・ブルトハイスのブロックに阻まれゴールならず。
直後に蔚山が最初に交代に踏み切り、キムソンジュン・イドンギョン→イチョンヨン・ユンビッガラムへと2枚替え。
ユンビッガラムは10番で、さらにキャプテンマークがウォンドゥジェからイチョンヨンへ渡されたという具合に、リーグ戦でのレギュラー組を加えた交代だったのでしょうか。
その通りに、川崎ペースとなっていた絵図がここを境に終わり、1分毎にお互いに攻撃機会を作るという展開となります。

何とか1点が欲しい川崎、31分にロングパスを右サイドで受けた家長から、受けた山根がドリブルでエリア内右を突き。
こぼれた所をダミアンがシュートするも蔚山・ユンビッガラムのブロックに防がれます。
35分には左サイドで登里が反則を受けてFK、キッカー脇坂のクロスが中央に上がり、山村が跳んだ所を越えて合わせたのはジェジエウ。
しかし身体に当てた、という感じで打ち切れずとなりGKチョヒョヌがキャッチ。

決して流れが良くない中、40分にはミスでピンチを招き、オセフンからカザイシュヴィリへと繋がりシュート。(脇坂がブロック)
41分に初めてカードを切った川崎、脇坂→知念へと交代。(4-4-2へとシフト)
するとその知念が蔚山・ウォンドゥジェの反則を受け、ウォンドゥジェに警告。
直後の42分に蔚山も再度交代(オセフン・カザイシュヴィリ→キムジヒョン・ユンイルロク)と、終盤を迎えたらしく泥仕合の雰囲気も加わり始めます。

45分に蔚山に好機が到来、交代で入った元マリノスのユンイルロクのパスカットから組み立て、そのユンイルロクのエリア内へのパスをホンチョルがポストプレイ。
受けたキムジヒョンがシュートするも川崎・山根のブロックに阻まれ、モノに出来ず。
結局後半も得点が生まれなかった両チーム、延長戦へと突入します。

延長前半も先制攻撃は川崎で、左ハーフレーンからのFK。
家長のクロスにダミアンが中央で合わせたものの枠を捉えられず。
しかしその直後(延前3分)にまたも川崎のミスから好機を作る蔚山、イドンジュンのクロスをユンイルロクが中央で収めるチャンス。
クリアされるも尚も繋ぎ、ユンビッガラムがシュートしましたがゴール上へと外れ。

疲労度の影響か蔚山の反則が目立ち始め、そこからFKでの好機が目立った延長の川崎。
迎えた終了間際の15分、ここもダミアンが蔚山・ウォンドゥジェに反則を受けての左サイドからのFK。
キッカー家長のクロスがファーサイド遠目に上がると、シミッチの折り返しを知念が合わせヘディングシュート。
ゴール上部を襲うも、GKチョヒョヌのセーブに阻まれ得点ならず、と同時に前半終了の笛が鳴ります。

最後の15分間に突入、川崎は4-2-3-1のフォーメーションへ戻し。
家長をトップ下に置き、知念が右SH・小林が左SHへ。
それでも疲労の蓄積は半端では無く、4度目の入りは一転して蔚山の好機となる(シュートまではいけず)と、以降も蔚山ペースで推移。

故障者の影響もあり、交代を出し渋っていた川崎ベンチも、延後5分にようやく動きます。
ダミアン・小林→遠野・長谷川へと交代し、知念の1トップへとシフトして遠野が右SH・長谷川が左SHに。
しかしそれと同時に山村が足を攣らせてしまい、もう一枚切る事となります。(山村→塚川)

疲労度はピークなのか、ボールを握っても前に進めずキープする場面が目立ったこの時間帯。(12分には蔚山・キムテファンが足を攣り、イミョンジェと交代)
ゴールに迫った蔚山の方で、7分にキムギフィのロングパスが送られると、キムジヒョンの落としを受けたイドンジュンがエリア内を突いてシュート。
しかしゴール左へと外れてしまい。
14分に川崎・ジェジエウのミスで左CKを得た蔚山、キッカー・ユンビッガラムのクロスが中央に入ると、直接抑えにいったGKチョンソンリョンがキムジヒョンと交錯しかかる格好でファンブル。
これがゴールに向かう、川崎サイドの悲鳴(上がっていない)が聴こえて来そうなシーンとなりましたが、ボールは右ゴールポストに当たってゴールならず。
ミスが続き、心臓が止まりそうな場面を作ってしまった川崎。
その後も蔚山の攻撃機会が続きますが何とか凌ぎ、とうとうPK戦にまで辿り着く事となりました。

既にダミアン・小林というゴールゲッターが退いている川崎、1人目を務めたのは知念。
一抹の不安が過ったものの、ゴール左へ蹴り込んで(GKホンチョルは反応するも届かず)成功。
蔚山の1人目・イチョンヨンも成功し、迎えた2人目。

川崎は長谷川が務めたものの、先程の2人のキックで、ポイント部分の芝が削れる事態が発生しており。
その影響か大きくふかし、枠外となってしまった長谷川のシュート。
続く蔚山はウォンドゥジェ、これで決めれば有利となりましたが、放たれたシュートはゴールバーを直撃して跳ね返り。
ともに失敗に終わり、3人目へと移行します。

川崎・遠野がGKの逆を突いて左へ決め、迎えた蔚山・イドンジュンのPK。
イドンジュンはフェイントを入れたのち中央へ蹴り込み。
(キッカーから見て)右に跳んだGKチョンソンリョンは足を残しており、これをセーブ。
しかしフェイントを入れたのが奏功したか、チョンソンリョンが蹴る前に前に出ていたとされてやり直しになります。
再度のイドンジュンのシュートでしたが、今度は左へのシュートを完璧にセーブされ、2本とも止められてしまう結果に。

これでリードを奪った川崎ですが、勝負は下駄を履くまで解らない。
4人目はシミッチが務めましたが、彼も芝の状態の影響かふかしてしまい、ゴール上へと外れ。
蔚山はユンイルロクがゴール中央へと蹴り込み、これで同点。

重大な責任が伴うキックとなった5人目、それに耐えうるのは家長しか居らず。
チームの想いを乗せて蹴った家長のゴール右へのシュートは、GKチョヒョヌの読みに上回られ、セーブされてしまいます。
これで次を決めれば勝利となった蔚山。
キッカーは10番を背負うユンビッガラムで、4人目と同様にゴール中央へと蹴り込み。
結果ゴールとなり、歓喜の渦を作り上げる蔚山メンバー。

川崎は先に勝利に近付けたものの、逆転で敗戦する事となったPK戦。
2年前のルヴァンカップ決勝(札幌戦)を思い起こさせたものの、結果はあの時とは反対の逆転負けに終わりました。

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DAZN観戦 2021年J3リーグ第19節 ガイナーレ鳥取vs鹿児島ユナイテッドFC

2021-09-23 16:15:01 | サッカー視聴記(2021年その他)

<鳥取スタメン> 4-4-2
GK 田尻
RSB 坂本 CB 鈴木 CB 藤原拓也 LSB 魚里
RSH 小田垣 DH 新井泰貴 DH 世瀬 LSH 永島
FW 大久保 FW 石川
<鹿児島スタメン> 4-2-1-3
GK 大西
RSB フォゲッチ CB 藤原広太朗 CB イヨハ理ヘンリー LSB 衛藤
DH 中原 DH 八反田
IH 秋山裕紀
RWG 山谷 CF 山本 LWG 米澤

2年前に初のJ2を体験したものの、1年でJ3に舞い戻る事となった鹿児島。
その当時のメンバーも未だかなり残っており、思い出を風化させる前に何とかもう一度昇格を……という意気込みでしょうか。
彼らに加え総勢4名の助っ人選手と、夏の補強で金沢から島津・新潟から秋山裕を加えた6名のレンタル選手の力を結集し、前半戦の出遅れを取り返したい所。

この日の相手の鳥取に、J2をともに戦った金鍾成(キンジョンソン)氏が監督の座に就いているという運命の巡り合わせ。
当時と同様、高いボールポゼッションを維持してのサッカーを繰り広げている今季の鹿児島。
そこにトップ下として加入後初スタメンとなった秋山裕。
前節(岩手戦・1-2)途中出場でゴールを挙げ、評価を上げているとはいえ、異物扱いにならずにすんなりとフィット出来るかどうかが注目となりました。

早速の前半1分、2センターバックからショートパス攻勢を掛ける、噂に違わぬビルドアップを展開しての攻撃。
左サイドでの繋ぎから、ボランチの八反田を経由して右へと移し、最後は山谷がシュート。(ブロック)
ファーストシュートに辿り着き、以降もガチガチのポゼッションスタイルでペースを握らんとします。

サイド攻撃では、ウイングが引いてボールを受けに来て、その分サイドバックが入れ替わるように上がるという流動性が基本線となり。
最終ラインも2CBと、ボランチが降りての3枚での形を使い分け。
これらの形に加わるように広い範囲を動き回るのが秋山裕で、開いてサイド攻撃に加わったり、ボランチが降りた分自身も降りてビルドアップの出口を作らんとしたり。
敵陣に運ばれると、FWの位置でボールを受けたりもするなど、非常にアクティブな印象を受けました。

一方の鳥取、金氏が監督を務めているように、こちらも後方からパスを繋ぐサッカーを目指しているようであり。
しかし前回観た際(17節・福島戦)は、水浸しのピッチという要素もあり色を出す事はままならず。
この日もある程度繋ぐものの、CBのフィードを中心に攻撃を組み立てるのが目立ちました。

鹿児島の攻撃機会が多めで序盤が過ぎ去るも、17分の鹿児島・山谷の転倒によるボールロスト(しかも自陣エリア付近で)から鳥取が好機を作り(シュートには繋がらず)、これにより攻守交替となった節があり。
続く18分、左サイドで藤原拓のスルーパスに走り込んだ魚里から永島→大久保と渡り、中央から大久保が反転シュートを放つもGK大西がキャッチ。
20分には藤原拓の縦パスを石川がヒールでポストプレイというテクニックを魅せ、受けた小田垣が右ハーフレーンをドリブル。
そして中央へと流れ、ペナルティアークからシュートしますがブロックに阻まれます。
鹿児島がポゼッションスタイルを貫くための宿命か、フィニッシュでは鳥取が強い印象を残し、23分に飲水タイムが挟まれます。

明けた直後から、鳥取が今度はセットプレー攻勢。
25分に石川が岐阜・イヨハに倒され、中央・エリアからかなり手前という位置での直接フリーキック、世瀬が直接シュート。
壁に当たって左に逸れ、今度はコーナーキックとなり。
続く28分にもCKを得る等押し込みますが、CKからはシュート出来ず。

守勢が続いた鹿児島ですが、30分に再度最終ラインからの攻撃。
左へ展開したのち中原が縦パスを送り、秋山裕のポストプレイを挟んでエリア内左に進入し、中央へ横パスを送る中原。
山本がシュートし、ブロックされた跳ね返りに走り込んだのはフォゲッチ。
ダイレクトでエリア手前右からシュートを放つと、GK田尻の腕を弾いたボールが右ポスト内側に当たってゴールに吸い込まれ。
得意のスタイルを貫いての先制ゴールを奪いました。

失点してしまった鳥取、直後の32分に新井泰が敵陣でボール奪取し、そのままミドルシュートを放って反抗。(ゴール右へ外れる)
その後も鹿児島の、フォゲッチを軸とした右サイドアタックに苦労しますが、前半の終盤には再びペースを剥がす事に成功し攻勢に出ます。

41分、敵陣でボール奪取した大久保が、石川・永島とのパスワークを経てエリア内からシュート。(ブロック)
その後クリアボールを拾いにいった小田垣が反則を受け、右サイドからのFK。
キッカー世瀬のファーへのクロスを、大久保が合わせヘディングシュート。(ブロックされCKに)
44分にも、最終ラインから繋いで右サイドを進み、坂本の低いクロスを収めてシュートした大久保。(ハイキックの反則で無効に)
エリア内からゴールを狙う、FWの仕事を連続で見せたものの、得点には繋がらず。
結局前半を0-1で終えます。

迎えた後半、キックオフした鳥取が細かくパスを繋ぐ入り。
その際CBの鈴木が右に大きく開いて受け入れをしていたので、後ろ3枚でのビルドアップをする形へとシフトした感があり。
そんな事を予測していた刹那の後半2分、左サイドで世瀬のボール奪取から、大久保→石川と繋いでエリア内を急襲。
そしてシュートを放った石川でしたが、GK大西のブロックに阻まれ同点はなりません。

鳥取の猛攻を鹿児島が受けるという展開になりそうな入りでしたが、その矢先の5分でした。
GK大西から攻撃を作っていく鹿児島、右サイドでの前進を経てフォゲッチからグラウンダーで鋭いクロスが入り。
ファーサイドを突くこのボールに走り込んだのは米澤で、強烈なシュートがゴールネットを揺らします。
緩急の「急」の部分を担っていた感のあったこの日のフォゲッチ、これでこの日1ゴール1アシストの活躍を魅せました。

追加点を与えてしまった鳥取、入り以上の攻勢を見せんとしますが、失意は隠せず。
鹿児島は逆に、肩の荷が下りたかのように、秋山裕がゴールを狙いにいく場面が膨れ上がります。
10分、右サイドでフォゲッチのロングパスがエリア内へ通り、走り込んだ山谷からグラウンダーのクロスに秋山裕が合わせシュート。(GK田尻キャッチ)
14分には左CK、キッカーを務めた秋山裕は二次攻撃で左サイド奥でボールを持つと、米澤のポストプレイを交えてエリア内を急襲。
そして角度のキツい所からシュートを放つも、GK田尻が足でセーブして得点はなりません。(跳ね返りをフォゲッチがシュートもブロック)

「ゲームメイクが主な役割」という、昔のトップ下のような姿はもう遥か彼方に置いていかれた、そんな事を感じさせたこの日の秋山裕。
しかし多方面に動き回った代償は、31分に足を攣らせて続行不能となるものであり、途中交代となってしまいました。(酒本と交代)

反撃の1点が欲しい鳥取ですが、7分に坂本がシュートを放って(ブロック)からは、ボールは握るもののフィニッシュには辿り着けずに推移します。
11分に坂本→秋山大地へと交代、右サイドアタックに厚みを加えるものの、試合の絵図は変えられず。
20分に再度交代カードを切り、大久保→清永へと交代するとともに、4-2-3-1のフォーメーションへ。
小田垣がトップ下に移り、右サイドハーフに永島・左SHに清永という前線の形となります。

リードしている鹿児島も順次カードを切り。
15分に山本・山谷→萱沼・五領へと2枚替え、鹿児島のJ2時代を知る2人がピッチに投入されます。
五領の技術を軸に、右サイドで圧力を掛ける鹿児島の攻撃。
しかし秋山裕が足を攣らせる以前の22分に、藤原広も足を攣らせてしまう事態が発生しており。
そのため23分には藤原広・衛藤→ウェズレイ・砂森へと再度2枚替え。
同じくJ2時代を知る砂森が入ったものの、こちらは五領と比べてあまり目立たず。

このアクシデント含みの交代以降、ようやく鳥取は攻撃権を握り反撃体制に。
27分、右サイドで繋いだのち中央から藤原拓がライナーで縦パス、胸で受けた石川が反転シュートを放つもブロックに当たりゴール左へ逸れ。
その左CKからも、クロスの跳ね返りを新井泰が拾い、ミドルシュートを放ちましたがGK大西のセーブに阻まれます。
35分にも強烈なミドルシュートを放った新井泰、再度GK大西にセーブされたものの、この遠目から撃つ姿勢をちらつかせた効果で敵陣でボールを握る時間が格段に増加した鳥取。

32分に交代枠を使い切った鹿児島は36分、八反田までもが足を攣らせてしまうなど被害が甚大。(担架で運ばれるも、その後八反田はピッチに復帰)
鳥取サイドも、藤原拓が空中戦の競り合いで、鹿児島・酒本との接触で頭部から流血する一幕が発生。(33分)
互いに傷を作りつつも、戦いを止める事は出来ず。
鳥取は最後の交代は小田垣→杉井で同じく36分の事であり、永島がトップ下に移って右=清永・左・杉井とシフト。
圧力を持って攻め続けるも、守勢に入った鹿児島を崩しきる事は難しく。

2点差のままアディショナルタイムを迎え、鹿児島の引き気味の守備ブロックの周囲でボールを支配し、最終ラインの鈴木・藤原拓までもエリア付近にまで迫るシーンが多々。
鹿児島ディフェンスの一瞬のスキを突き、右サイドから清永がカットインからエリア内へとスルーパス、受けた石川が中央やや右からシュートを放ち。
しかしこれもGK大西にセーブされ、僅かな決定機もモノに出来ず仕舞だったこの日の鳥取。

結局最後まで攻撃権を支配した鳥取ですが、無得点のまま試合終了を迎え。
0-2で勝利した鹿児島、勝利数が先行する成績になり(7勝4分6敗)、後方から昇格圏を伺いに掛かりました。

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