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DAZN観戦 2024年J3リーグ第6節 ツエーゲン金沢vsSC相模原

2024-03-29 18:28:09 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • yahooスポーツナビでは、金沢のフォーメーションは大山アンカーの3-3-2-2(3-1-4-2)。

ふと、J3に落ちてしまった金沢の戦いぶりが……と大宮の試合と同じ動機で視聴。

新スタジアム・金沢ゴーゴーカレースタジアムの開業と、その船出があまりに厳しいものとなってしまった事で、一気に悲壮感の方が強まる事となった今シーズン。
ここから立て直す術はあるのかという所で、4バックを諦め3バックに切り替えた基本フォーメーション。
開幕3戦で12失点という守備陣の強化から入ったのは当然ながら当然で、スコアそのものはその後落ち着きを見せ。
後は新たなホームで、胸躍らせる戦いぶりが見せられるかといった所ですが、まず欲しいのはホームでの初勝利。

お互いロングボールが交錯する入りを経て、前半3分にストーミング風味(ロングボール→相手が拾った所をプレッシング)にボールを確保した金沢が最初の好機。
梶浦がエリア内へ送った浮き球パスも、カットされたのちのプレッシャーで大谷が奪い返しと、前線のディフェンスを交えて左サイド奥を突き。
そして大谷がクロス、クリアされたボールを櫻井が拾い逆サイドからクロスと押し込み続けた末に、GK三浦がボールを抑えた所を土信田が勢い余ってチャージしてしまい反則で終了。
終わり方も含めて決して綺麗な攻めでは無かったものの、今度こそホームで勝利を、という思いの下の圧力は伝わる立ち上がりとなり。

その後もロングパス中心に好機を作り、敵陣では櫻井がロングスローを投げるなど、パワーを押し出す立ち回りを続ける金沢。
一方の相模原は、いち早くその思考から脱し、最終ラインからパスを繋ぐスタイルへと移行したもののこれが実にならず。
金沢は梶浦が前線に出て、5-3-2のような形で激しいプレッシングを敢行したのが開始10分間。
そのため前へ運ぶ事すらままならない状態で時間は進み。

金沢は、今季初スタメンの櫻井を中心に右サイドで跳梁。
10分、ドリブルを経てグラウンダーでアーリークロスを送った櫻井、跳ね返されるもこぼれ球を再度クロスと徹底してエリア内へ送り続け。
またもクリアされるも、奏功するかのように今度は逆サイドから大谷がポケット奥を突いてマイナスのクロスと繋がり、土信田のポストプレイがディフェンスに遭ったのを経て櫻井の下へ戻ってくるボール。
これを果敢にシュートを放ち、GK三浦にキャッチされるもファーストシュートという功績に辿り着いた櫻井。

ハイペース気味の金沢でしたが、その後は落ち着かせるように、5-4-1の守備陣形で中盤で構える体制へ移行。
それに伴い相模原もボールポゼッションを高める、相手の出方により自身の出来・振る舞いも変わる様を観察する……という序盤戦だったでしょうか。

相模原のビルドアップは、田中が一列前へと上がる事で2センターバック化する最終ラインから敢行という、あまり見慣れない基本形。
それでも金沢・伊藤彰監督が、甲府時代に3CBの中央の選手を前へ上げる形を取っていたため、相手からすれば斬新という程でも無く。
何とか地上から繋がんとしたものの、櫻井によって自身左サイドが脅かされた状態ではその流れは築く事が出来ず。
結局サントス狙いの長いパス(ターゲット・裏抜け両方を使う)が無ければ厳しいという状態でした。

そして再びゴールに襲い掛かる金沢。
今度は左からの攻めも目立ち、こちらはワイドに張る大谷を中心として相手の目線を揺さぶりに掛かり。
28分最終ラインからの繋ぎを経て石原が左ワイドから斜めの縦パス、ハーフレーンで受けた土信田を起点としてそのまま同レーンを前進し、石原がポケット奥からマイナスのクロス。
クリアされたボールをワイドで拾った大谷が再度クロスと、シュートには繋がらずも相手にとってはかなり厄介な攻撃に映り。
その証拠に、相模原は右の加藤大育がほぼ攻撃に絡む事が出来ない状況に陥っていました。

迎えた30分、ここは櫻井の裏抜けへのロングパス一本で得た右コーナーキック。
キッカー大山のニアへのクロスを土信田がフリック気味に合わせ、奥へ浮いたボールを梶浦がヘッドで合わせ左サイドネットを揺らし。
ニアでフリックというパターンをストライカーが務めた事で、綺麗に決まったでしょうか。
揺さぶった末に最後はセットプレーで仕留めるという先制点となりました。

相模原はこれで精神的にも厳しくなったか、直後の32分にはパスを受けた加藤大育が、トラップが大きくなった所を大谷に拾われる形で金沢のショートカウンター。
そのまま左ポケットに入り込んで放たれた大谷のシュートでしたが、ゴール右へと外れて追加点はならず。
その後も金沢が押し込み続ける、スコアの動きがそのまま流れに直結する展開に。

事を重く見た(と思われる)戸田和幸監督は、前半で加藤大育の交代を決断。
37分に橋本を投入し、その橋本が左に入ったため右ウイングバックには綿引が回るという、手当てを施してきました。

その後もパスミスを拾った西谷がミドルシュート(39分、枠外)と、自陣でのミスにより危機を招くという流れを経て、終盤自身の流れを作る相模原。
時間も少なくなった事で再度強まる金沢のプレッシャーを受けつつも、何とか地上から繋がんとする主体的な攻めを貫き。
45分、長谷川がプレスを受けつつもボールキープ、最後は倒れながらもサントスへ繋ぐという形で前進に成功。
そして右サイドでサントスのスルーパスに走り込んだ徳永がクロスに辿り着きましたが、この低いボールは誰にも合わず終わり。
しかもその後の金沢の反撃で、石原のドリブルを反則で止めた長谷川が警告と、折角の好機も痛みを伴う結果となってしまいます。

結局1-0のまま折り返し。
既に相模原ベンチが動きを見せた影響か、ハーフタイムでの交代は無く後半に臨む両チーム。

前半は攻撃機会そのものが少なかったため、性根入れて反撃に取り掛からなければならない相模原。
その基本は前半の、ボール保持からの前進の色を強める姿勢であり。
開始1分での中盤での反則で、フリーキックで放り込みを選択する等らしからぬ立ち回りが顔を出しましたが、基本はアンカー長谷川を軸としたパスワーク。
彼の横には、前に出る田中がほぼ固定化するなど、ボックス型からの繋ぎが定型となります。

しかし長谷川は徳島時代も、ビルドアップの際はアンカーの位置から最終ラインに降りたがる選手。
そのため長谷川が最終ラインに加わり、その前に田中が居るという現象が幾度も発生します。
金沢サイドも後半はそれほどハイプレスを仕掛けて来ないため、所謂「後ろに重い状態」となるのは避けられず。

8分最終ラインでの繋ぎからその長谷川がロングパスを供給、左サイド裏で受けた橋本からのパスワークを経て、戻しを受けた長谷川が今度は右へロングパス。
得意のフィードも有効に使っていくものの、ここは右奥で受けた綿引が奪われてしまい実らず。
その後もボール保持に努めるも有効打を放てずに時間が進み。
逆に13分、金沢の最終ラインに対しGKにまでプレッシャーを掛けるも、井上のロングパスでベクトルの逆を突かれる結果となり。
そして土信田が収めたのち右へと展開して好機を作り、櫻井のクロスから大谷がヘディングシュート(枠外)と、フィニッシュは相手の方が多いという「ポゼッションスタイルあるある」状態に陥ります。
それでも相手が守備を固める以上、繋ぎによる崩しに活路を見出す他は無く。
20分、金沢のクリアボールを拾った田中から右サイドで攻め、徳永が溜めを作ったのちエリア内へスルーパス。
走り込んだ吉武がシュートを放つも枠を捉えられず。

その後は金沢がボールポゼッションを高める時間帯へと移り。
このまま逃げきりで良いと言えど、流石に専守の状態となる訳にはいかずという振る舞いですが、23分にミスが発生。
ビルドアップに加わったGK上田ですが、サントスのプレッシャーを見てパスを迷ったのか、トラップミスのようになってしまい掻っ攫われ。
そしてすかさずシュートを放ったサントスでしたが、ボールはゴール左へ外れてしまい折角貰った形での決定機を掴めず終了に。

冷や汗を掻いた金沢、24分に庄司のロングパスによる攻めで、土信田の落としを拾った梶浦がジャスティンに倒されて反則・警告。
このタイミングで双方ベンチが動き、金沢が大山→杉浦へ交代(梶浦がボランチにシフト)したのに対し、相模原は一挙3枚替え。
吉武・徳永・サントス→藤沼・福井・瀬沼へ交代と、前線の駒を一気に代える采配。

これを盾として反撃に出たい相模原ですが、再開は金沢のFKから。
ここからさらに左CKへと移り、キッカー西谷のショートコーナーからの戻しを経てのクロスがゴール中央へ。
GK三浦がパンチングしたボールを右から井上が折り返し、再度中央に送られたボールを土信田が脚で合わせましたが、ジャストミートせず三浦が抑え。
何とか追加点は与えず、反撃体制に。
その後は田中と逆の左CBの山下が前に出る場面も目立つなど、総動員体制のように攻め上がります。

金沢は29分に大谷が足を攣らせてしまい、その影響で33分に再度交代を敢行。
石原・大谷→長峰・小島へと2枚替え。
小島が右シャドー・杉浦が左シャドーと、2列目も微妙に位置変更。

36分に金沢のショートカウンターを受け、梶浦のシュートが左ポストを叩く際どい場面も作られながら、何とか同点を目指す相模原。
前に出る山下に伴い、左サイドで人数を増やしてのパスワークで崩しを図る体勢に。
そして37分、藤沼と橋本のワンツーで左奥を取らんとした所、リターン役の橋本が(庄司の)アフターチャージで倒され反則。
これで左からのFK→左CKとセットプレーの連続で攻める相模原。
CKから紛れが生まれ、混戦のなか綿引がシュートを狙うもブロック、その後の攻めも結局はクリアされて執念は実らずとなり。

しかしそれどころか、ここから悪夢のシーンも生み出す事となり。
パスカットした小島がドリブルを仕掛けると、かわされた長谷川がカウンターを阻止せんと腕で小島を倒してしまい。
当然反則・警告の運びとなり、結果2枚目により退場処分となってしまった長谷川。
追い掛ける展開での数的不利と、一層厳しい状況と化したしまいます。

これでポジション的にもやや不透明な時間帯を過ごし、前に出てくる金沢の圧力を受け。
40分に相模原陣内での奪い合いを経て、小島の反則気味のアタックで笛は鳴らず、逆にその後持ち運ぶ小島に対する西山のアタックが反則を取られ。
判定面での不利益に、ヘイトも溜める結果となってしまう相模原。

何とか立て直すべく、44分に最後のカードを使う戸田監督。
ジャスティン→ファブリシオ・バイアーノへと交代し、綿引・橋本をサイドバックとした4バックへ。
そして福井・西山をセンターハーフ(ボランチ)とした4-4-1へと落ち着きましたが、サイドハーフが上がり気味で4-2-3にも見える布陣(ファブリシオは右SH)で最終局面に入りました。

直後に橋本ミドルパス→瀬沼足下でフリックを経て、投入されたファブリシオのクロスが右から入るもフィニッシュには繋がらず。
そのフィジカルを生かして好機を作らんとするファブリシオでしたが、空中戦で長峰を倒してしまい反則となるなど、必死の姿勢も結果を齎す事無く時間は進んでいき。

逆にカウンターに持ち込んだのちコーナー付近でキープに入るなど、逃げきりの姿勢を徹底させるアディショナルタイムの金沢。
最後は敵陣でセットプレーに持ち込む、余裕綽々(そうでもないだろうが)といった状況で試合終了の笛を聴き。
同時に新ホームでの初勝利が決定と、ようやく歓喜に沸く事が出来ました。
県内での被災もあり、中々厳しい状況にある金沢ですが、この試合をバネとして昇格争いに加わる事が出来るでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第6節 V・ファーレン長崎vsヴァンフォーレ甲府

2024-03-28 16:01:05 | サッカー視聴記(J2)

※前回の長崎の記事はこちら(2節・仙台戦、1-2)
※前回の甲府の記事はこちら(3節・栃木戦、1-2)

<長崎スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 新人のモヨマルコムが(前年の特別指定選手時代を通じて)初のベンチ入り。

<甲府スタメン>

  • 野澤がJ3・岐阜へレンタル移籍となり、4節(山形戦、1-0)をもって登録抹消。
  • 4節で負傷したGK河田の詳細が発表され、全治4週間との事。
  • 新人の井上が(2018~19年の特別指定選手時代を通じて)初のベンチ入り。

開幕2戦目でその出だしが危ぶまれた長崎ですが、その後3連勝と逆説的に結果を出す事に成功。

以前に比べて点取り屋属性が強くなったフアンマをスーパーサブへとチェンジ。
前進し易くする措置らしき采配が伺えるものの、3連勝の間は全て相手よりボール保持が低いというデータを残しており。
3節・清水戦(4-1)では明らかにロングボール攻勢へと舵を切った結果らしく、スタイル云々というよりは「とりあえず勝ち点を稼ぎ勢いを付ける」と割り切った感じとなりました。

この日の相手は甲府。
3連戦の最終日に相応しくスタメンを5人入れ替えて臨んできたのに対し、長崎は変更無しと大きく差異が付いた試合前。
そしてそれが長崎の内容にも変化を齎したでしょうか。

前半2分、甲府は最終ラインで繋ぐ姿勢から孫ミドルパス→飯島胸で落とし→アダイウトンと緩急をつけ、飯尾の反則気味のアタックでこぼれた所を飯島が拾い継続。
そしてパス&ゴーでウタカのスルーパスに走り込みと、一転して急を強めた敵陣での攻めを展開しましたが、このパスがカットされて実らずとなり。

メンバー的に不安を抱える甲府に対し長崎が採ったスタイルは、地上から繋いでの攻撃がメイン。
大ベテランのウタカがスタメンになった影響か、立ち上がりは殆どハイプレスには出て来ない甲府。
2トップ(守備時は飯島が前に出ての4-4-2)はアンカー・秋野を切る意識が強いものの、緩急をつける事で巧く秋野を使いボールを運びます。

5分、右サイドから新井が持ち運ぶ事で、出て来たウタカに倒されながらも秋野にパスを通し。
そして秋野縦パス→ジェズス左へ展開を経て左サイドから攻撃、笠柳がカットインの姿勢からエリア内中央へパスを送ると、加藤のポストプレイを経て自らシュートを放つも枠を大きく外し。
12分には微妙に前に動く事で飯島のコース切りを外した秋野、新井のパスを受けて持ち運び左へとパス。
戻しを経て再びジェズスへ(田中の)縦パスが通り、左サイドから前進の道筋を作ります。(米田が持ち運んで奥からクロス)

普段はハイプレスが売りの甲府ですが、コンディションを考慮してのメンバー変更という思惑(前節は強風による思わぬ中断で試合終了時間も長引く事に)から、長崎のビルドアップを阻みにいけず。
反対に2分のように、自らボールを繋ぐ意識も普段より高めんとしていた感があり。
何とか相手の攻撃機会を減らして負担減を図りにいったものの、最終ラインでのパスミスも散見した(14分、今津のパスがズレてラインアウト)のもありそれは果たせず。

そんな訳で、面白いように長崎が地上でパスを繋ぎ前進する下地が整い。
エジガルが降りる事で縦パスを打ち込む余地も多く、敵陣での崩しも満足いくものとなり。
22分田中→エジガルへの縦パスを契機としての前進から、加藤がエジガルとのパス交換を経てミドルシュート。
今津にブロックされるも尚も繋ぎ、左から笠柳の仕掛けでポケットを突くという具合に縦横無尽の攻撃。
その後横パスを受けた加藤がディフェンスに遭いコーナーキックと、甲府サイドを押し込み続けます。

しかし待ち受けていたのは甲府のカウンター。
このCKでのクロス(キッカーは増山)、クリアが浮いた所をGK渋谷にキャッチされると、すかさず投げられたボールを受けた関口が左サイドからドリブルで逆襲。
そしてエリア内へスルーパスが送られると、蓋をしにいった飯尾と前に出たGK原田の間に入り込み足を出すアダイウトン。
超スピードによる綺麗なワンタッチシュートをゴールに突き刺し、電光石火の先制点を齎しました。

長崎にとってはまさに一寸先は闇というに相応しい一幕ですが、その前の19分にも、甲府は右スローインから少ない手数でフィニッシュに持ち込んでおり。(スローイン→ウタカ胸で落とす→鳥海カットインからシュート)
GK原田のセーブで難を逃れていたものの、あまりにボールを握れるためカウンターへのケアが抜け落ちてしまったと言われても仕方ない失点でした。

一方得点により甲府は一息つけるようになり、試みられていたボール保持も安定性を増し。
長崎の「2センターバック+アンカー」とは対照的に、ボランチ一枚が降りて3枚の最終ラインの形がメインでの繋ぎ。
それ故にサイドバックが高い位置を取れるのがデフォルトとなりますが、空きがちのハーフレーンをどうカバーするかが肝となり。
この面で甲府は前年のような、蓮川(現清水)の持ち運びという目立つ武器を失っている(もう一人持ち運べるマンシャは出番が安定せず)ため、サイドハーフが下がり目で出口となる位置取りをするのが主となりました。
そのため、アダイウトンがSB(小林)より低い位置で構える絵図には若干の違和感が。

甲府は(コンディション面もあり)無理に攻めない体勢へとシフトしたため、フィニッシュが生まれずに推移する試合。
その中で、三沢が頭部に秋野のチャージを受けて出血(反則・秋野に警告)し治療を受けたり、新井が飯島と激突して腹部を痛めたりと目立つのはアクシデントの要素。

ようやく長崎が自我を取り戻したのが40分台。
41分右からの前進ののち加藤が低い弾道でサイドチェンジを通し、そこから笠柳が仕掛け。
カットインで左ポケットからシュートを放つも、GK渋谷のセーブに阻まれ。
44分にはスローインからの攻めで一旦戻し、中央から秋野縦パス→エジガルポストプレイで一気にエリア内を突き、受けた加藤がシュート。(GK渋谷セーブ)
アディショナルタイムにも、数本の繋ぎから新井がエリア内へロングパスを送ると、左ポケットで収めたエジガルがシュート(GK渋谷キャッチ)と攻め立て。
しかしいずれも渋谷に防がれ、攻撃の流れは順調ながら、1点が重くのしかかる展開を強いられます。

結局このまま前半が終了。
ハーフタイムで、痛んだ影響か新井が交代となり、瀬畠を投入した長崎。

迎えた後半の立ち上がり、甲府が例によって助っ人を活かす攻撃。
後半1分に今津のロングパスを収めたウタカから、左サイドでアダイウトンが持つものの突破では無くエリア内へ浮き球パス。(クリアされる)
3分にも三沢の縦パスを左サイドで受けたアダイウトンですがサイドチェンジを選択(その後ウタカのポストプレイから繋ぎ鳥海がミドルシュート、GK原田キャッチ)と、意外にもスピードストライカーらしくない振る舞いが目立ち。
といっても自らの突破というよりは、裏抜けが強烈なタイプなので、ベテランの域で更にその色が強まった結果でしょうか。

しかしそのアダイウトンの推進力により、長崎に更なるアクシデントが襲い。
敵陣右サイドでボールを拾おうとした飯尾が、アダイウトンに強烈にチャージされてしまい、ピッチ外まで転がって倒れ込み。(反則は無し)
そのまま動けず続行不能に陥ってしまい、早くも2度目の交代を余儀なくされる事となりました。
投入されたのはモヨマルコムで、初のベンチ入りで早速出番が訪れ。(同ポジションでの交代)
そして同時にエジガル→フアンマと、切り札も早めに投入します。

その直後(7分)にウタカがドリブルで切り込んで左ポケットから浮き球でマイナスのクロス(飯島が合わせるも威力無くGK原田キャッチ)と脅かされるも、何とか反撃体制を作る長崎。
GK原田が2トップの間を通して秋野へ渡す等、2節の時は覚束なかったビルドアップも大分洗練された感じとなり。(単に仙台とこの日の甲府の強度の違いという要素もあり)

CKから、ショートコーナーを経て加藤がミドルシュート(9分、GK渋谷セーブ)と、有効打も放ち続け。
それ故甲府ベンチも動き、飯島・ウタカ→マンシャ・ゴンザレスへと2枚替えを敢行したのが11分。
トップ下に代えてCBを投入した事で、3-4-2-1へシフトと早くも守備を固める姿勢を見せた篠田善之監督。(マンシャが3バックの中央に入る)

しかしこれにより後ろ重心となる甲府。
尚も長崎に押し込まれ、12分には秋野の縦パスをエリア寸前で受けたジェズスが三沢に反則を受けた事で、絶好の直接フリーキックとなり。
横位置は左ハーフレーンで、狙うのは反則を受けたジェズスでしたが、放たれたシュートは壁を直撃。
16分にも、右からジェズスがカットインする所をアダイウトンに倒されて反則と、劣勢さが目に見えるようになり。
このFKはクロスを選択し、跳ね返りを確保したのち笠柳がミドルシュート、ブロックされるもさらに増山がミドルシュート(木村がブロック)と連撃を放つ長崎。
21分にも敵陣での崩しを図る長崎、米田の横パスをペナルティアークで受けた増山が、木村に反則を受けてまたもエリア目前からの直接FKに。
しかし近すぎるという要素も加わるこの位置から、選んだのは秋野の蹴り出しを挟む事で、その後放たれたジェズスのシュートはゴール左へと外れ。
折角のFKも、モノにならずに時間は進んでいきます。
この直後に甲府は木村・アダイウトン→林田・宮崎へと2枚替え。

やはりエジガルに比べ、前線で張っている割合が多いのがフアンマであり、時間も押し進み彼にボールを託す攻めを目立たせる長崎。
25分には最終ラインでプレッシングをかわしての前進から、秋野のミドルパスをエリア内で受けたフアンマ。
しかし右へ流れたのちヒールパスで戻しと、自らの存在を逆手に取るプレーを見せましたが、後方の増山の前でクリアされて実らず。
かと思えばその直後(同じく25分)、左ポケットへ切り込んだ笠柳が切り返しからシュートを放ち、惜しくも右へと外れたシーンには「パスをよこせ」というようなジェスチャーを示すフアンマ。
それはともかく、この日は果敢にフィニッシュを狙っていた笠柳でしたが、松澤に差をつける評価を一新させるゴールは奪えず仕舞いとなりました。

しかし、そんな不協和音気味なシーンの直後に結果が訪れます。
26分例によって左サイドで笠柳が持つも、戻しから中央での前進を選択すると、田中縦パス→ジェズススルーパスと素早い繋ぎを経てフアンマがエリア内へ走り込み。
そしてワントラップから、左へ流れてブロックを外したのちのシュートをゴールに突き刺すフアンマ。
やはり持っている男は違うとばかりの同点弾を挙げました。
そしてキックオフの前に、笠柳→松澤へと交代。

これにより、勝利のためには攻めなければならなくなった甲府。
直後の攻め(28分)では、裏へのミドルパスにゴンザレスが走り込むも、前に出てクリアしたGK原田と勢い余って激突。
そして自身が激しく痛む結果となってしまう(一旦ピッチ外→その後復帰)など、反転させた姿勢も空回り気味に。

32分に最後のカードを使う甲府、鳥海→内藤へと交代。
これにより守備の際は内藤が最前線で積極的にチェイスする体勢へとシフトしますが、それでも周囲との連動は今一つであり、最後まで本来の持ち味(ショートカウンター)は発揮されずとなったこの試合。

しかし36分、その内藤の下に決定機が訪れます。
左サイドから孫縦パス→小林中央へ縦パスと素早い前進を選ぶと、これをフリックした内藤がゴンザレスのリターンを受けてそのままエリア内へ。
初ゴールの絶好のチャンスでしたが、放たれたシュートは瀬畠のブロックに遭い決められず。

甲府がこれを逃した事で、全体のペースも長崎へ。(38分に増山→澤田へと交代)
再び怒涛の攻撃を仕掛け、39分には加藤のパスを間で受けたフアンマの前進を、マンシャが反則気味に止める(笛は鳴らず)という先程のFK献上の危機が過るシーンもあり。
41分にはCK攻勢に入り3本続ける長崎、ここでキッカーを加藤に代える念の入れようを見せたものの、3本ともフィニッシュは生まれず終わります。

1-1のままATへと突入。
そして時間も迫るなか、長崎はとうとう前進の最中に中央でパスミスを犯し、林田がダイレクトで縦パスを送って内藤の下へ。
そして切り込む内藤でしたが、逸る気持ちからかミドルシュートを選択した結果GK原田がキャッチ。

改めて長崎が攻め上がり、今度は左からの攻めで米田がクロス、クリアが小さくなって右ポケットでジェズスが拾いグラウンダーでクロス。
これをフアンマがワントラップからシュートしますが、孫のブロックで防がれ。
1ゴール決めたとはいえ、途中出場ばかりのフアンマも逸る気持ちを抑えられなかったでしょうか。
その後GK渋谷のリスタートを妨害し倒してしまうというシーンで警告を受けるなど、気難しさは最後まで目立つ事となりました。

結局1-1のまま試合終了。
内容的には良かっただけに勝ちたかった長崎と、メンバー落ちのなか勝ち点1をもぎ取った甲府。
試合的には明暗が分かれましたが、長崎の繋ぐサッカーの良化も重く見るべき要素であり、どちらも上位候補のなか最後に笑うのはどちらか。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第6節 レノファ山口FCvs愛媛FC

2024-03-27 18:09:14 | サッカー視聴記(J2)

※前回の山口の記事はこちら(2節・秋田戦、2-0)
※前回の愛媛の記事はこちら(3節・熊本戦、2-3)

<山口スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 2節で負傷交代(脳震盪の疑い)した小林は、以降ベンチ外が続く。

<愛媛スタメン>

  • 前節(長崎戦・1-2)出場停止の森下がスタメン復帰。
  • 前節負傷交代した佐藤諒はベンチ外に。
  • 金沢(同志社大)の来季加入が内定し、同時に特別指定選手となり今節から登録。

2勝同士の対決となったオレンジダービー。
ともに4バック・ドイスボランチというオーソドックスなフォーメーション(愛媛が1トップか否かという差異はあれど)が織り成す、熱い戦いが期待されそうなカードとなり。

しかしそれに待ったを掛けたのが悪天候で、試合前から降り続ける雨により、ピッチコンディションは最悪の一言。
特に愛媛にとっては、3年前のホーム・磐田戦が思い起こされるような「田んぼサッカー」が幕を開ける事となりました。

パスサッカーを行えそうにない、水分たっぷりのピッチ上で試合開始。
そしてロングボールを経て、尾崎がロングスローの体勢に入ったのがはや前半1分の事。
その後もスローインでの漸進や、サイドでボールを確保出来たら即アーリークロスという具合に、コンディションを考慮したサッカーが繰り広げられます。
特に山口の方は、ロングスローの使い手である相田がボランチを務めるため、両サイドとも彼がスローインを担当する絡め手が目立つ格好に。
その相田が、攻撃時は縦関係になるボランチの前方に居るというのが山口のシステム面の特徴でしょうが、気にすべきはやはり気象・ピッチのコンディション。

ファーストシュートに辿り着いたのは山口でしたが(3分・キムボムヨンのパスカットから田中が右からクロス→シルビオヘディングシュート、GK辻キャッチ)、依然として泥仕合の様相は続き。
7分の攻防、山口は平瀬ロングパス→梅木フリックでの前進から、前に出た相田がシルビオのスルーパスに走り込む好機。
しかし山口竜弥のディフェンスで防がれると愛媛がカウンター、こちらも山口竜ロングパス→ダンカンフリックと直線的な前進を経て松田がドリブルで単騎突撃。
しかしこちらも平瀬の反則気味のディフェンスで止められるという具合に、単純な前進の応酬。
その後、ドリブルに入ったパクゴヌがスリップしたり(9分)、右奥を突いたダンカンのバックパスが水により止まったり(10分)とアクシデントが多発します。

攻撃はどちらも、とにかく裏狙いなのは言うまでも無く。
14分、自陣での左スローインから山口が好機を迎え、相田の投げ入れた長いボールをシルビオがレイオフ。
拾った梅木がディフェンスに遭った所をシルビオがワンタッチでスルーパスと、2トップの起点を経て走り込んだ加藤が中央のスペースへ横パス。
そして逆サイドの田中が走り込む絶好のシーンとなりましたが、放たれたシュートはGK辻が距離を詰めてのセーブで何とか防ぎます。
ここからコーナーキックを2本続けた山口、ペースを掴むかに見えましたが、このコンディション故にそれもブツ切りを余儀なくされ。

22分、尾崎が低い弾道でロングパスを送ると、ダンカンの手前でカットに入った前がスリップで転倒したためこぼれ球を拾えず結局ダンカンに渡り。
そして右サイドをドリブルに入るダンカンに対し、戻りながらの対応を強いられた山口ディフェンスは後方へ大きくクリアしか出来ずにCKと、守備でも難儀する格好に。
愛媛は攻撃、山口は守備と、(画面から見て)右側のピッチが特に悩ましい状態だったでしょうか。
25分の愛媛の攻撃、右往左往するボールを経て窪田のダイレクトでのスルーパスが裏を取り、受けたダンカンが中途半端に前に出ていたGK関をドリブルでかわす決定機に。
しかしダンカンもぬかるみのため直ぐにシュートは撃てずクリアと、最後に壁になるのはやはり水分といった展開。

スローイン、ロングボール→フリック、ボールを確保したらすかさずスルーパスというのが主な前進方法となり。
その一つのフリックも、主に浮かせるものばかりとなり、そこからお互いヘディングの応酬という空中戦を誘発。
戦術的にはどうコメントすれば良いか不透明な試合となりましたが、38分の1にしっかりカウントされる以上手は抜けない。
そうした思いが、あらゆる所で上がる水しぶきから感じ取れたでしょうか。

それを先制点に結び付けたのは愛媛で39分。
自陣から長いスローイン→相手の跳ね返しをダンカンがヘッド→窪田ダイレクトでミドルパス→松田フリックという、この試合の総決算のような運びを経て中央に居たパクゴヌの足下へ。
そして前方の山口ディフェンスの寄せが甘いのを見て、そのままミドルシュートのために右足を振り抜くと、ボールは豪快にゴール右へと突き刺さります。
ピッチコンディションを活かしたパクゴヌのゴールパフォーマンス(仰向けで滑る)も絵となる、悪天候を貫いての先制弾となりました。

追い掛ける立場となった山口、キックオフからの攻めでは、左から新保アーリークロス→シルビオヘディングシュート(GK辻キャッチ)と有効打。
新保の突破力を発揮させようにもコンディション的に難しく、やはりアーリークロスが妥当な選択となり。

その後も、攻撃パターンの1つであるスローインに活路を見出す事に。
42分に右から相田のロングスロー、ヘナンがフリックで浮かせたボールをフィニッシュにいかんとしたのはやはりシルビオ。
しかしバイシクルで撃とうとした結果、足が尾崎に入ってしまったため反則で終了となり。
アディショナルタイム、ここも右スローインで今度は短く繋ぎ、キムボムヨンのクロスが中央の加藤を越えてファーサイドに。
ポッカリ空いた左ポケットに転がるボールに、新保が走り込んでシュートという決定機が生まれたものの、GK辻が足でセーブと瀬戸際で防ぎゴールならず。
結局前半は0-1で折り返しとなりました。

連戦の最後とあり、お互いハーフタイムで交代と早めに動き。
山口は田中・加藤→野寄・河野へ2枚替え、愛媛は窪田→茂木へとそれぞれ同ポジションで交代します。

両サイドハーフを揃って入れ替えた山口、早速の後半1分に新たなシステムが顔を出し。
右SHに入ったはずの野寄が、逆の左でクリアボールを拾って縦パスを送り、そのまま攻撃に加わります。
そしてこぼれ球を拾った野寄、左からのカットインを経てミドルシュート。(森下がブロック)

その後も主体的な組み立ての際、野寄は左サイドに張り出し気味となり。
そして右にはキムボムヨンが常時高い位置を取るようになります。
布陣的には、攻撃力の高い左の新保を前に上げるのが王道でしょうが、恐らくは(センターバックともいえる尾崎の存在で)右サイドが固い愛媛の守備を見ての事なのでしょう。

そんな反撃体制を作り押し込む山口でしたが、愛媛もその裏を突くように攻撃開始。
8分には小川が松田狙いのロングパスを送ると、こぼれ球を拾ったパクゴヌがスルーパスで松田を走らせ。
ボールはエリア内へと転がり拾えば大チャンスという所でしたが、松田は新保のショルダーで倒されて受けられず(反則無し)と際どいシーン止まり。
この天候の中でも、徹底チェックに遭い本領を発揮出来たとは言い難かった松田。
初ゴールが生まれる日は果たして来るのか。

山口は9分に早くも次の交代カードを切り、前→池上。
攻撃的な池上を中盤の底に入れた事による狙いは明らかで、直後の10分にはヘナンが左からクロスを入れるという押し込みぶり。
これで得たCKから、その池上が2度クロスを上げたのち、クリアされたボールをダイレクトでミドルシュート(パクゴヌがブロック)と貪欲にゴールを狙います。
20分にも相田のロングスロー(右から)から、クリアボールを拾った野寄のミドルシュートがゴール右へ惜しくも外れるなど、セットプレーでの攻防を経て遠目から狙うというのがパターン化しつつあり。

一方の愛媛、松田がマークに遭うならばダンカンを、とばかりに彼狙いのロングボールが中心の立ち回りに。
しかしダンカンにも平瀬が付いているので、攻め上がる山口に対しプレッシャーを与えるのみに留まり。
そのダンカンが23分に交代となり、石浦の投入で以降彼をトップ下とした4-2-3-1へシフト。

山口も26分に愛媛同様FWを交代。(シルビオ→山本)
直後の27分投入された山本の下にチャンスが訪れ、ヘナンのロングパスに合わせた山本、すぐにキムボムヨンが胸での落としでのリターンを右ハーフレーンで受け。
そして切り返しから巻くシュートを放つも、惜しくもゴール左へと外れ。

しかしその直後、愛媛もゴールキックでのロングフィードから、ターゲットの松田からこぼれたボールを石浦が繋いで好機を迎え。
そして茂木が縦突破で左ポケットに入り込んでシュート、野寄がブロックした跳ね返りをさらに菊地がシュートと連撃に持ち込むも、これも池上のブロックに阻まれゴールならず。
いつものように、松田と石浦の縦関係が明白になった事でリズムを取り戻しに掛かり。

際どいシーンは作るものの、1点が遠い山口。
33分に最後のカードを使い、新保→沼田へと交代します。
それでも無情に時間が進んでいく中、終盤も目前という所で更に手を打つベンチ。
平瀬が最前線に上がるパワープレイ体制を取り、最終ラインは彼が抜けてヘナンが中央の3バックに。
そして誰がウイングバックか理解し難い布陣(右が山本・左が相田に見えたが詳細は判らない)となるなど、とにかくアタッカーを増やした総員突撃体制を採ります。(池上がアンカー的に位置取り)
尚、愛媛は36分にパクゴヌ→三原へと交代。

それが奏功したか、主にGK関からのロングボールを起点とし、散々に敵陣で押し込んだ末にフィニッシュは上がった平瀬が務める攻撃を繰り広げ。
43分に右から相田がロングスローと見せかけ、短く投げ入れるとすかさず池上がクロス、ファーでヘナンの折り返しを経て平瀬がボレーシュート。
これがGK辻にセーブされ、万事休すと思われたものの、まだ運気は残っていました。
45分、ラインアウトとなった所で愛媛は深澤が足を攣らせて倒れ込み。
しかし山口のスローインでのリスタートに間に合わず主審は継続を判断し、その結果GK関ロングフィード→梅木浮かせるフリック→ヘナンエリア内へ落としとあっという間にボックスへと運ばれた末に、再び平瀬がシュート。
今度は辻も届かずゴール右へと突き刺さり、まさに少しのズレが齎した格好の同点弾に。
起死回生の山口とは裏腹に、この局面で悔いが残る失点となった愛媛。

その後の山口、キックオフ直後には平瀬を元の位置に戻した4-4-2の布陣に。
同点となったためパワープレイは終わりと思いきや、その後カウンターの好機を迎えた際に梅木のスルーパスに走り込んだのは平瀬。
そしてしばらくはFWの位置に居るなど、最後まで点を狙う姿勢を保つ事となりました。

それでもATの最終盤は愛媛のセットプレー(尾崎のロングスロー)となり、平瀬も戻る事を余儀なくされ。(ATの最中に愛媛は深澤・松田→森脇・舩橋へと2枚替え)
そのポジション争いのなかGK関があろう事か、前に出て茂木のチェックにいった結果倒してしまい警告を受けるという珍妙な絵図がありながらも、尾崎が投げ入れたのは短いボール。
そして三原の戻しを経て尾崎から入ったクロス、クリアされたボールを石浦が拾ってミドルシュート。
しかしゴール上へと外れ、劇的なゴールは生まれずに試合終了。
1-1で引き分けと、泥仕合に相応しいといった痛み分けの結果だったでしょうか。

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DAZN観戦 2024年J3リーグ第6節 大宮アルディージャvsテゲバジャーロ宮崎

2024-03-26 16:40:07 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • 大宮は、市原がU-19代表に参加のため離脱中。

ふと、J3へ落ちてしまった大宮の戦いぶりが気になったので視聴。

DAZN中継では上位カテゴリのそれと比べ、明確に区別されてしまっているJ3放映。(解説者不在・試合前の監督インタビュー無し・スタッツの簡略化etc……)
しかしこと大宮のホーム・NACK5スタジアムは、観客席との距離感が殆ど無い事が幸いしてか、現場の熱気はそれなりに伝わるものとなっていたでしょうか。
それでもJ2時代に比べ客席の空き具合は隠せませんが……(この日の観客動員数は4,445人との事)

その大宮の成績はここまで3勝1分と、数多の降格クラブが必然的に掲げる「1年での昇格」の目標に向けてはほぼ最高の滑り出しとなり。
メンバーを見ても新人選手が多数起用され、リフレッシュ感が強く……と一瞬思ったものの、村上・清水祐・種田は今季初スタメンの事。
つまりは連戦によるターンオーバーを敷いての起用が交わっており、何とも言えない(とはいってもレギュラーの市原が代表不在という要素はあり)ですが、少なくともこの日はフレッシュぶりが存分に発揮された試合となりました。

宮崎のキックオフで始まった試合。
ボール権の通り開始から積極的に入る宮崎、一旦失うものの前線の守備も鋭く、阿野のパスカットから攻め上がりコーナーキックを獲得。
そこから2度目のクロスの跳ね返りを黒木がシュート(枠外)と、ファーストシュートにも辿り着く上々の入りとなります。
大宮とは対照的にこれまで未勝利という成績を描いてしまっている宮崎、それを払拭せんとする試合運び。

しかし前半4分。
大宮は最終ラインから運んで敵陣右サイドでの崩しに持ち込み、茂木戻し→清水祐ワンタッチでの縦パスで裏を取り。
そして右奥で受けた杉本が、カットインの姿勢からポケットへスルーパスを送ると、パス&ゴーをしていた茂木が走り込んで奥から果敢にシュート。
ニアサイドを豪快に破るゴールが生まれ、早々に先制点に辿り着きました。
流れの中でサイドバックが最前線まで上がって得点するという、前年までの硬直感が嘘のようなシーンを演じた大宮。(とはいえ前年もチーム初ゴールはこの茂木だったとの事)

文字通り出鼻を挫かれる事となった宮崎。
結果的にこの失点で齎された動揺は凄まじかったようで、ビハインド故に自ら最終ラインから繋ぐのが必須な立場になると脆さが露呈。
大武・黒木の2センターバックからのビルドアップは硬さが目立ち、少しプレッシャーを受けるとパスが乱れるという場面が多々あり。
そのため橋本をターゲットとするロングボールが道筋となるという具合に、「これが参入1年目に、あれだけ繋ぐサッカーで旋風を起こしていたあの宮崎なのか……」とカルチャーショックを受けてしまう内容でした。
12分には、中盤からのフリーキックで早くも放り込みを選択する等、ポゼッションスタイルは本当に何処かに置いてきてしまったかのような振る舞いも見られ。

何とか反撃体制を作りたい宮崎は、辻岡のフィード・阿野の仕掛けなど個人能力を盾とするで打開を図ります。
左へ送ったのち辻岡のサイドチェンジを炸裂させ、高い位置を取る青山へと通し。
阿野のドリブルは主にアタッキングサードでの崩しで利用し、23分には右奥を突いてエリア内へ横パス、これを橋本がスルーで中央へ通さんとする好機。
ディフェンスに遭い田中純には渡らずも、上のが繋いだボールを受けた阿野がミドルシュート(枠外)と、劣勢を跳ね返さんと敵陣で孤軍奮闘という感じでした。

しかしそれらを吹き飛ばしたのが杉本。
これまでも降りてのポストワークや、チャンスエリアでの叩きを中心に好機に絡んで来た杉本(13分には藤井のヒールパスを経てシュートも枠外)ですが、25分の大宮。
左サイドでの前進の姿勢から、戻しを経て逆の右サイドから攻め、スルーパスに走り込んだ中野克からクロス。
そして黒木の前に入り込みヘディングシュートを放った杉本、ボールは綺麗に対角の軌道を描き、左ポスト内側を叩いた末にゴールイン。
移籍後初ゴールにより、シュート以外は有能という評価を払拭ストライカーとして幾ばくか復権できたでしょうか。

その大宮の攻撃体制は、所謂「偽SB」システム。
左SBの植田が中寄りの位置を取り、サイドハーフの種田がワイドに張りっぱなしという、近年お馴染みとなったものであり。
序盤は先制点のシーン然り、逆の右サイドで茂木が跳梁しての攻めが中心となりましたが、2点目以降はこの体制通りに左からの攻撃を増やす事となります。
29分、最終ラインからの運びの流れで、種田が後方からのパスをダイレクトで裏へミドルパス。
この時藤井は降りると見せかけたボディフェイントからの抜け出しで黒木を釣った末にそのパスを受けるなど、宮崎ディフェンスを翻弄しての好機。
その後藤井のパスはカットされるも、エリア内へこぼれた所を拾った中野克が切り返しからシュート(辻岡がブロック)と有効打を放ち。

一定の拘りが見られた大宮の攻撃ですが、その後は大宮のビルドアップにもミスが目立つようになり。
そのパスミスを拾って好機を生み出し(33分)、流れを変えに掛かる宮崎。
34分に橋本がミドルシュート(GK笠原キャッチ)、36分には阿野のクロスから魚里がヘディングシュート(GK笠原キャッチ)と、「1点取れば流れが変わる」の精神の下攻め立てます。

しかしその1点は、無情にも大宮サイドに入る事となり。
37分ここも最終ラインから組み立てる姿勢で、小島がタイミングを計り一気に裏へロングパス。
走り込む藤井に対し大武が蓋をするのに失敗、スピードで上回られて藤井が触る結果となり、たまらず前に出たGK青木がかわされた所で藤井と交錯。
そして主審の笛が鳴り響き、反則・PKの判定となってしまいました。
キッカーは杉本が務め(ゲットした藤井が蹴りたそうな雰囲気が画面に映し出される)、ゴール右へと蹴り込んでGKの逆を突き3点目。
宮崎はCBコンビがともに裏を取られるという、問題はビルドアップ能力だけでは無かった事が露呈される結果となり。

その後の宮崎は見るも無残という感じで、41分の大宮のパスミスを拾ってショートカウンターになりかけた場面しか好機は無く。
一方的に大宮の攻めを受け続け、今季初出場の種田(一応、ルヴァン杯1回戦ではスタメン出場)に左からの前進を任せ続けるという、一種の練習のような恰好の絵図となり。
ここで結果を出したかった種田、何度も左サイド奥を抉るものの得点どころかチーム自体にもフィニッシュを齎す事無く、前半終了の時を迎え。
そしてハーフタイムで退く(泉と交代、同時に清水祐→石川へと交代)など、長澤徹監督自身も、ある意味テスト的な起用と割り切っていたでしょうか。
一方この後激しく追い掛けなければならない宮崎も2枚替え、辻岡・酒井→吉田・江口へと交代します。

ベンチワークで流れを齎したかった宮崎・大熊裕司監督でしたが、それは果たされる事は無く。
大宮が前半同様、投入された泉が左ワイドに張りっぱなしというシステムから攻め込むシーンが続きます。

当然決定機も多く、後半5分には左CKから、キッカー泉はショートコーナーを経てグラウンダーでマイナスのクロスと変化。
これを中野克が合わせシュートしますが、惜しくもゴール上へと外れ。
7分にも再三攻め込む大宮、泉のボレーシュート(GK青木キャッチ)など好機を作った直後、宮崎のトラップミスを茂木がダイレクトでスルーパスを送った事で息もつかせぬ攻撃。
受けた中野克が右奥からカットインし、ボックス内で更にマイナス方向へ切り込んだ末にシュート。
良い角度から放たれ、決まったと思われたシュートは左ポストを直撃と、更なる追加点は挙げられず。

劣勢を絵に描いたような宮崎の状況ですが、FW橋本がこの直後から奮闘する事に。
8分に上野のパスがブロックされ、右奥へこぼれたボールを拾いそのまま強引にカットインシュートを放った橋本。(GK笠原キャッチ)
続く9分にも右からの前進を経て、橋本がマークに遭いながらもフィジカルで強引にカットイン、そしてポケット奥からのクロスでCKに繋げ。
主力の移籍が相次ぎ、前線の選手では宮崎の全盛期(2021年)を知る唯一の存在となりつつあるだけに、この苦境で思う所があったでしょうか。
何とかあの時の宮崎を取り戻さんという、プレーぶりでチームを引っ張らんとします。

大宮は多彩なフィニッシュを見せる前線とは裏腹に、後方ではパスミスが目立つなど盤石という訳では無く。(浦上・村上ともに今季初スタメンなので仕方ない側面もあるが)
14分には宮崎の右奥からのスローイン、エリア内へ直接投げ込まれたボールを、クリアしにいった村上がまさかの転倒。
これを橋本が浦上を背負う形で受けたもののシュートは撃てずと、一歩間違えれば危ない絵図も作ってしまい。

18分に、HT同様に双方選手交代。
宮崎が阿野・上野→楠・吉澤へと2枚替えを敢行、大宮は植田→下口。

阿野から楠と、ヴェルディ勢同士(レンタル中)の交代となった宮崎の右サイド。
直後の19分にはその楠がクロスを送り、ニアに走り込む橋本に惜しくも合わずと、前者に劣らない働きを保たんとします。(ちなみにCKのキッカーも阿野→楠へと引き継ぎ)

しかし大宮は、万能なレギュラーの下口(クロスのみならずターゲットにもなれる)が入った事で攻撃の圧力を強め。
20分にはその下口が左からクロスを入れ、合わせにいった藤井からこぼれたボールを小島がシュートするもGK青木がセーブ。
その後もCKやミドルシュートなど散々に宮崎ゴールを脅かし、GK青木の負担も増大という展開に。
26分には右奥に進入した藤井から低く速いクロスが入ると、青木はこれを咄嗟に足を出すという形でクリアして防ぎ。
GKがエリア内で手を使えずという守り方に、追い詰められている感がありありでしたが、そうした奮闘はその後報われる事になります。

20分から約10分間も、大宮の攻撃一辺倒という流れは続き。(30分に大宮は藤井→中野誠也へと交代)
何とか凌いだ宮崎は、それが途切れた直後の31分自陣での左スローインからの攻め、受けた吉澤が倒れながらもスルーパスを供給。
これをライン際で魚里が受けそのまま奥へと切り込んでクロス、茂木のブロックを掠めてニアサイド低目へ落ちる所に橋本が走り込んでシュート。
GKのニアの狭い所を破ってゴールインと、ここしか無いという狭い所を通したうえでモノにし、1点を返します。

しかし全体的には流れは不変であり。
点差を縮められた大宮、その後もセットプレーから下口や村上がヘディングシュートを放つ(前者はGK青木キャッチ、後者はゴール左へ外れ)など、得点の匂いは依然として高く。

そんな大宮にあやかろうとしたのか、37分に最後の交代を敢行する宮崎。
投入された駒は元大宮の吉永でした。(青山と交代)
それでも右サイドは楠の突破力が目立つため、吉永はさして好機に絡む事が出来ず。

そのまま突入した終盤。
45分に宮崎はFKからの二次攻撃、左から入れられたマイナスのクロスを吉澤が合わせシュート。
しかしゴール上へ外してしまいます。
直後に大宮も、敵陣で長らくパスを繋いだ末に左から泉が切り込みポケットへ、そして小島のクロスが上がり。
跳ね返りを泉がヘディングシュート、GK青木がこれを前に出たうえで跳んでセーブ、さらに藤井がそのこぼれ球を追撃。
しかし枠を捉えられずと、ともに決定機が交錯するも決まる事は無く。

突入したアディショナルタイム、しかしお互い決定機逸の直後とあり、流石に緊張感をずっと保つのは難しくなってきたか。
江口が石川に対するアフターチャージで反則、同時にこの日初となる警告がこの時間帯で生まれ。
その後スローインを直接収めにいった橋本が石川にチャージされて反則と、最後は反則塗れといった流れに突入した感がありました。

結局3-1のまま試合終了。
大宮は無敗・宮崎は未勝利が継続という、対照的な形は不変に終わりました。

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第6節 いわきFCvsモンテディオ山形

2024-03-25 16:01:39 | サッカー視聴記(J2)

※前回の山形の記事はこちら(3節・横浜FC戦、0-2)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 五十嵐(桐蔭横浜大)が来季加入内定となり、同時に特別指定で登録され即レギュラーに抜擢される。この日で3試合連続スタメン。
  • 1節(水戸戦・0-1)で途中交代した下田はその後ベンチ外が続く。

<山形スタメン>

  • 前節(藤枝戦・0-1)退場となったイサカが出場停止。

オフに個人昇格を始めとした選手流出劇に苛まれ、編成からやり直しを強いられる事となったいわき。
補強としては、ブワニカをはじめいかにも「フィジカルに定評がある選手」を搔き集め、チームカラーの維持に努め。

しかしやはり、伝統を守るには生え抜きの存在が欠かせなかったでしょうか。
開幕から新人・大西を抜擢したのを皮切りに、シーズン途中には加入内定させた五十嵐を(特別指定登録して)起用するなどして陣容を整え。
結果としてチームも軌道に乗り、攻守ともに侮れない存在に飛躍してきました。
1トップには前年特別指定であった身ながら9番を背負い続ける近藤が君臨し、右サイドアタッカーの加瀬の存在もあり、彼らの力で強力な軍団へと歩み始めたというこれまでの印象。

この日は山形との一戦。
キックオフでの攻撃でいわきはいきなり、近藤へのロングボールからのセカンドボールを繋いで好機。
左サイド奥を取った嵯峨のクロスが流れたところ、西川がダイレクトでシュート(枠外)と有効打を放ちます。
対する山形も直後の2分、いわきのロングボールを安部が跳ね返し、氣田が拾いにいくも諦めたその先で高橋が拾い。
一瞬オフサイドと思い(副審がフラッグを上げる)高橋自身もプレーを止めかけたものの、笛は吹かれず継続(その後左からクロスもブロック)と、曖昧な判定が生んだ好機という結果に。

差異はあったものの、アバウトな攻めでの好機が交錯した事で、試合の流れは確定気味に。
つまりはインテンシティ・トランジション勝負が優先という図式となり、激しいボール争いが行われるピッチ上。
いわきのスタイルでは当然ながら、山形も従来からゲーゲンプレスの速さには定評あるため、お互い即時奪回を狙う影響で中々安定しないポゼッション。

乱戦の様相故に、守備対応も乱れがちとなり。
5分のいわきは即時奪回したのちの前進で(安部に)反則を受けた事で右サイドからのフリーキック、キッカー山下のクロスをニアで國分が頭でクリアにいくも、逆方向へ向かうボールとなりゴールを襲い。
これをGK後藤雅がコーナーキックへと逃げるも、引き続きいわきの右CKと好機は続き、ショートコーナーを経ての山下のクロスが中央へ。
これを大森がフリックしてファーに流れた所を、近藤が跳び込んでヘッドで合わせましたが、至近距離でGK後藤雅がセーブし防がれます。
(35分にも五十嵐のロングスローから、安部のクリアがゴールに向かう危ないシーンあり)

17分には五十嵐が右からロングスローを送ると、エリア内でこぼれた所を混戦の中から大森がシュート。(GK後藤雅セーブ)
やはりこうした土俵に持ち込まれると、いわきの有利さが目立つ展開に。
それでも他に見るべきものはあり、新加入?の五十嵐はロングスローを始めとしたポテンシャルの高さに目が活きがちながら、技術も備わっている風にも見え。
最後方からのビルドアップの最中、プレッシャーに来た氣田が外切りなのを見てすかさずパスの方向を変えて際どく抜くという、細部の面でもかなりの能力の高さが伺えました。
悔やまれるのが、いわきのスタイルがスタイル故に、こうした面を生かす機会自体が少ない事でしょうか。

フィジカルでは圧されるのは必須という山形ですが、応戦し前に向かう姿勢を見せた事が(目下3連敗という状況もあり)却って良かったでしょうか。
24分、自陣からのスローインで南のワンタッチのフィードを収めた國分、チャージを受けながらも力強くキープして前線へ繋ぎ。
そして右サイドから川井スルーパス→杉山直で奥を取り、マイナスのクロスが中央でフリーの高橋へ。
絶好機というべきシーンでしたが、放たれた高橋のシュートは当たり損ねて(というよりは方向自体の間違い感が)右へと逸れモノに出来ません。

いわきが武器の一つである加瀬のドリブルがあまり有効打とならない一方で、彼と相対する存在の安部が対角のロングパスを中心に組み立てる山形。
これで次第に優位に立ち、サイド奥まで運ぶ事でCKの数も膨らみ。
38分に得た左CKから、3本続くCK攻勢となり、1本目はキッカー國分のクロスが直接ゴールに向かい。(GK立川が外へ弾く)
2本目も同じく左CK、國分のクロスが大外へ流れた所を杉山直がダイレクトでシュート。
地を這う軌道のこのフィニッシュもGK立川がセーブして防ぎ、3本目は逆の右サイドからでその杉山直がキッカーに。
ここからもこぼれ球を氣田がシュート(前方の熊本に当たる)と攻め続けるも、連敗脱出のための先制点は挙げられない山形。

いわきは時折、前年の監督交代以降の地上から繋ぐ姿勢も見せるものの、そこでパスミスが目立つなど流れを齎せず。
スコアレスのまま前半を終えると、やはり悪い印象が強かったか、ハーフタイムで動くいわき。
西川→有馬へと交代して後半に臨みました。

後半最初の好機は山形(後半2分)ですが、ここも左サイドでの安部のミドルパスに高橋が走り込むも、その先の氣田が受けるという前半2分の流れを利用したもの。
しかし氣田のドリブルが五十嵐のフィジカルを生かしたディフェンスで止められて実らず。
いかにもいわきらしさが発揮された事で、ゴールへ前向きとなる姿勢も前面に出され始めます。

5分空中戦を経てボールを確保したいわき、左サイドからワンタッチパスを経て運んだ末に谷村がシュートを放つも枠を捉えられず。
さらに勢いを付けんと、ベンチも早めに動き9分に嵯峨→石田へと交代。(石田は右センターバックに入り、五十嵐が左ウイングバックへシフト)

一方の山形は好機はあれど、敵陣で右スローインの連続となるなど攻撃側も守備側も我慢、といったシーンを生み出すに留まり。
パスワークの最中にいわきサイドが反則を犯す事で、右サイドからのFKを量産する等、セットプレーで仕留めるべき流れもありましたが不発に終わります。
つまりは流れの中では厳しいといった状況に。

流れを変えるべき状態に陥った事で、17分に國分・氣田→坂本亘・加藤千へと2枚替え。
直後の18分、右スローインから攻める山形、逆サイドへの展開を経て投入された坂本亘がカットインからミドルシュート。(大西ブロック→GK立川抑える)
まずはフィニッシュを放つ事で打開を図ったものの、以降も展開はそれほど変わらずに我慢比べは続き。
それでもいわきのアバウトな繋ぎが形にならないため、攻撃機会は膨らみ始めます。

その流れで得た27分の右CK、クリアされて後方からの二次攻撃とると、ドリブル→安部とのワンツーで左奥を突いた坂本亘からの戻しを経て南がクロス。
クリアボールを拾った杉山直がシュートするも、大森がブロックといわきの堅いディフェンスを崩すには至らず。
逆にその後も繋ぐ山形から有馬がパスカット、拾った大西のドリブルを反則で止めた加藤千が警告を受けた事で、新たな試合絵図が生まれる事となり。

つまりはいわきのカウンターであり。
29分の山形のCK、クロスの跳ね返りを坂本亘がダイレクトでエリア内へ入れ直すも、跳ね返されたボールを拾った加瀬から発動します。
ドリブルで一気に中央を推進する加瀬ですが、そのスピードで味方も置き去りとなったためか、そのままミドルシュートを選択せざるを得ず。
加速がついた状態でのシュートは正確性に欠ける事となり(大きく枠外)、この辺りはボールキープを挟んで(味方を利用して)ポケットを取りにいくなど、工夫と思考が必要に思えました。

30分に西村の反則で、いわきの中盤左サイドからのFKというタイミングで双方選手交代。
山形は杉山直・高橋→横山・有田へと2枚替えし、いわきは加瀬→杉山伶へと交代。(五十嵐が逆の右WBに回る)
ここからキッカー山下は放り込みでは無く同サイドへの縦パスを選択し、受けた五十嵐のクロスの跳ね返りを杉山伶が落とした事でエリア内で混戦に。
そして近藤のシュートがブロックされるも、右CKと久々のいわきのセットプレー攻勢となり。
ここからもクリアボールを左ポケット奥で谷村が拾って継続し、杉山伶がカットインシュート(ブロック)と執拗に攻め立てます。

そして35分に再びカウンターの好機が到来するいわき、左サイドで大西の浮き球パスを受けた谷村、一度はディフェンスに遭うもこぼれ球を近藤が繋いで再度前進の体勢に。
そのままカットインでエリア内中央を突いた谷村ですが、タッチが大きくなった事でクリアした安部を削ってしまい反則で終了となります。
警告でも可笑しくないようなシーンでしたが、カードは出ずに終わり。

逆に既に3枚警告を受けている山形サイドにとっては、ピッチ脇の渡邉晋監督からの異議が目立つなど不満を残す事に。
元から、フィジカル主体のチーム相手故に難しい試合を強いられるのは必須でしたが、精神的にも乱れても不思議では無いなか良く集中力を保ちます。(38分に松本→高江へと交代)

それでも終盤を迎え、走り負けしないいわきに押し込まれ耐え凌ぐという展開に。
最重要のハイライトは42分で、山形の縦パスの先を大森のディフェンスで奪っていわきの攻撃、山形の寄せに対しても近藤が倒れながらのポストプレイもあり前進していき。
エリア内を突いた有馬が奪われるも、その後のゲーゲンプレスで五十嵐が即時奪回に成功し、右奥を突いた末のクロスに谷村が合わせにいき。
しかしGK後藤雅がパンチングで跳ね返すと、これを横山が拾った事で今度は山形のカウンターとなり、加藤千のスルーパスを受けた坂本亘がドリブルに。
先程の加瀬の単騎突撃とは違い、今度はしっかり左ポケットへ進入した末にマイナスのクロスと人を利用し、最後は中央でフリーの加藤千に渡ります。
しかしシュートにいった加藤千、あろう事か軸足をスリップさせてしまい、転倒してジャストミート出来ずに終わってしまい。
まさに千載一遇という好機を逃した格好に。

直後にいわきも最後の交代(43分)、谷村→白輪地。
同時にブワニカ投入も考えられる局面でしたが、好調の近藤に賭けたのでしょう。

以降も近藤へのロングボールを利用しつつ、押し込み続けたいわきでしたが、肝心な所ではアバウトさが顔を出して身にならない攻撃。
一方の山形、アディショナルタイムに再びカウンターチャンスが訪れましたが、今度は横山の(有田への)スルーパスがオフサイドとなりモノに出来ず。

結局どちらもゴールが生まれないまま、試合終了の時を迎えた事により引き分けに。
1節での敗戦以降、勝ち点を稼ぎ続ける流れは継続したいわきでしたが、不調の相手だっただけに勝ちきりたかったのも確か。
今後強敵との相手に備え、新人を中心としてチーム力をどれだけ高められるかがカギでしょうか。

一方前年の二の徹(3節から8連敗)という流れを、何とか堰き止めた山形。
それでも無得点は変わらずと、悪循環を振り払うには至らないですが、難しい試合のなか勝ち点1を得たのは間違い無く。
不発に終わった氣田トップ下システムも含め、イサカ復帰後はどういったメンバー選択となるか。

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