ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

サッカータウンの旅 ~千葉・蘇我編

2022-04-30 16:14:35 | その他旅行記

※サッカー・スタジアム内の話はこちら

訪れた2度目の蘇我。
その千葉一色の雰囲気は基より、東京駅から京葉線でダイレクトに着けるという、首都圏から難しくないアクセスなのもまた良い所です。

 

電車を降り、ホームから出るという段階で始められる千葉カラー。

自動販売機もこの通り。(尚、映っている選手は末吉)

駅構内にあるコンビニ(NewDays)では、こんなキャンペーンを実施しており。
あいにく千葉のグッズは持っていないものの、ここで買い込み。
しかしレジの店員さんは何故かカードをくれました。良いのか?

駅から出るという段階でもまだ続き。
階段のアーケード部分もこの通り。

バスの停留所におけるアーケード上部にも。

そしてマスコットのモニュメントがお出迎え。

後はこの通りをまっすぐ進めば、辿り着くフクアリ。
しかしそれを許してはくれず。

 

交通安全のための器械にも、ふんだんに使われる千葉カラー。

2011年に誕生したという事の、千葉のマスコットであるみなちゃん。
ネット上で試合速報などをしているようですが、前線への露出はあるのでしょうか。(ちなみにこの日は観る事無し)

 

千葉のサポートが筋金入りっぽい飲食店。
一目見ただけでは何屋なのか判りませんでしたが、蕎麦屋で良いんですよね?
山口のマスコット・レノ丸のイラストも用意しているのがポイント高し。
尚、試合後の帰路では残念ながら営業終了のため観れず。(21時過ぎ)
フルに楽しめる時はデーゲームですかね。

そのまま進み、スタジアムが見えてきた……という所、目前の交差点で左折。

寄り道で、辿り着いたのはここ・ユナイテッドパーク。

千葉の練習場であり、スタジアムから間近という立地の素晴らしさで選手をサポート。
しかしふと思ったのが、こうしたハード面の恵まれぶりが、逆にハングリー精神を削いでやしないかという事。
そんなマイナス面を払拭するには結果を出すしかない……のですが、周知の通り今季でJ2暮らしは13年目であり。
何とかならないものか。

千葉のグッズを扱うオフィシャルショップも、ここと併設されています。

ひとしきりサッカーの街、という雰囲気を楽しみ、引き返してフクアリへと入場。
以下、本編に続く……

そして試合も終わり、そさくさと帰路へ。
前述の通り蕎麦屋が閉まっているなど、時間も時間であるという事が示され。

そんな中で印象的だったのが、フクアリから間近の場にあったGLOBO

傍らから見えるフットサル練習場(行きに撮影)など、スポーツのために存在する大型商業施設。

ここも試合後は営業終了していたのですが、それにも拘らずこの練習場だけは稼働を続けており。
真っ暗な周囲の中でも行われていた練習の姿に、改めてサッカー文化の根付きが感じられました。

そんな感じで今回の旅も無事に締め。

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2022年J2リーグ第12節 ジェフユナイテッド千葉vsレノファ山口FC inフクダ電子アリーナ

2022-04-29 05:23:35 | サッカー観戦記

ゴールデンウィークに差し掛かるという所で組まれた5連戦。
それを利用し、今年も関東圏の試合を観戦させて頂きました。
選択したのは千葉での試合(尚「ジェフユナイテッド市原・千葉」という表記が正しいですが、略称にまで「市原・千葉」を使うのが面倒なので、「千葉」ならびに「ジェフユナイテッド千葉」に統一します)、という事で東京経由で蘇我の地まで。

余談でありますが、自分が初めて北海道外で観戦した地であり、そして遠征という趣味に目覚めさせてくれた場所でもあり。
原点回帰という判で押したような形ですが、2度目のフクダ電子アリーナ(以下フクアリ)へ。

電車から降りると、千葉カラー一色といった様相で出迎えてくれるのが蘇我駅。
初めて訪れたのが2018年の春で、その記憶からマイナーチェンジはしていたものの、大まかな構図は変わり無く。
ホームタウンの在り方を形で示している模範例として、自分の記憶の中に定着するのには十分過ぎた光景であり、今回もそのイメージは変える事無く君臨。
駅からスタジアムまで直進(約8分との事)という、迷う要素が無いのも素晴らしい。

そして到着。

前回来た時はとにかく自分の経験が浅く、また雨が降り注ぐ天気もあって、余裕が奪われての観戦だったという感じ。(どうでもいい)
しかし今度は違うという自惚れ気を込め入場。
その割には購入したチケットは安心シートであったりと、結局気弱な所を隠せずとなりましたが。(尚、自分以外に安心シートに座った者は恐らく居ない)

早速、名物であるソーセージ盛を楽しむ事に。道中階段に躓いて1本落としてしまった事は内緒
評判通りの美味でボリュームも満点でありました。
一緒に映っているのは牛丼で、牛丼の割には野菜多めという風変わりなものでしたが、こちらも美味かった。

座ったのはバックスタンドの上段で、専用スタジアムならではの俯瞰からの視点を一しきり楽しみ。

時間が進み、照明が入れられた様も綺麗でした。

バックスタンド側に掲げられているフラッグも変わった角度から鑑賞しつつ、風向き・強さを確かめ。(見ての通り奥から手前向きの風、断続的でしたが強さはあまり無い)

そんな中の場内イベントはというと、入場制限が無くなったとはいえ依然としてウィルス禍の中という事を示すように、大部分が中止になるなど縮小気味
必然的にスタジアムDJのアナウンスが幅を利かせていました。

唯一?であるアキュアマーメイドのトークも、(当然ながら)メインスタンド向きで行われたため一体感を得れず。
何か忘れていないか……という思いが膨らみつつ、時間が進んでいき。

そして「そうだマスコットのパフォーマンスだ」と答えに辿り着くのと、ジェフィ&ユニティがピッチ上に現れたのはほぼ同時となりました。
メインスタンドから登場し場内一周、全方位に愛想を振りまく2人。

 

弟のユニティ(背番号9)が、陸上のウサイン・ボルト氏のポージングを披露するなどさまざまに動いてアピール。

 

自分の側に来ました。
やはりこうした動物系マスコットの、共通のチャームポイントはしっぽなのか。

そして引き上げていった2人。
ちなみにハーフタイムでは目にする事は無く、やや物足りなさを感じ。

練習時間が到来。

 

アウェイ席に挨拶ののち即練習に入る山口GKに対し、ホームチームらしく全方位に挨拶・手を振るという振る舞いをした千葉GK。

その山口の応援席(入場して間も無く撮った時)、スペース制限された断幕には、元千葉である佐藤健太郎・大槻を選択するというのが粋。

毎回DAZNで山口の試合を観る際は、この「けんたろう」という表記の断幕がとりわけ目を惹くものですが、今回もその例に漏れず。

GK練習の光景の中、続いてフィールダーの登場・練習が開始。
それと同時に、千葉の選手入場チャントである「アメイジング・グレイス」の原曲が流れ。
前年はその通りに選手入場の際に使っておりましたが、今年はここに働き場を移したようで。

 

先んじて登場した千葉が、じっくりとサーキット練習(ショルダータックルの練習が印象的)をしていたのに対し、山口は最初からボールを使い。
身体をほぐす事はアウェイのチームが大事にするといった(自分の中だけの)イメージでしたが、今回は逆の光景が描かれました。

間も無く千葉サイドもボールを使い始め、練習風景が進んでいく中、スタメン発表の時間が。
山口の山瀬センターフォワード(表記上はMF)起用に半信半疑な思いを抱きつつ、ホームである千葉の映像が流れ始めました。

前回観た際は、音響はあまり使わず、1選手同士紹介の間を置き。
その間で、選手チャントを鳴らすというスタイルを採っていたスタジアム並びにサポーター。
しかしチャント禁止の現状でそうはいかず、音楽・アニメーションを使ったスタンダード(?)なものとなっていました。
アニメーションはチームロゴを走らせるのに力を割いていた感があり。

チームの心臓という役割を一身に背負う田口、過密日程の中でもしっかりとスタメン入り。

この日のFWに選択されたのはサウダーニャ。
今季はロングボールのターゲット役にウェイトが割かれているきらいがあるのは、ライバルの櫻川ソロモンの影響か。

勝負の3年目に挑んでいる尹晶煥(ユンジョンファン)監督。
3年前(2019年)に4節で解任されたフアン・エスナイデル氏の二の足は避けたものの、目標である昇格を争う事は出来るかどうか。
そしてそのエスナイデル氏を抜いて、イビチャ・オシム氏以降の監督キャリア最長を更新中となり。

そのオシム氏への感謝が込められた(?)ゴール裏の断幕。

この日のスタメン

千葉は前述の通りサウダーニャを櫻川に代えた以外は、不動のもので挑み。
一方の山口は古巣対戦となるはずの大槻が離脱中で、ベテランの岸田に連戦はキツイとなると、CFが誰も居なくなるという状態が当然の如くやってきてしまい。
それがこの日であり、やむを得ずという感じでの山瀬CFでしょうか。
その他、橋本→眞鍋(石川が左サイドバックに移る)・ヘナン→菊地・佐藤謙介→神垣・田中→佐藤健・吉岡→高木大輔・兒玉→沼田と入れ替え激しく計7人。

 

そして選手入場。
写真撮影→ウォーミングアップを経て、円陣が組まれます。

 

そんな中でも、自分の頭の中は本当に山瀬がCFを務めるのかという考えがウェイトを占めており。
そしてキックオフの時を迎え、最前線に位置する山瀬を見てようやく確信に変わりました。

サークルの右端にMFの池上、左に山瀬。

試合開始の賽は投げられ、入りこそ千葉が押し込んだものの、以降は山口が持ち味の5レーンを意識したパスワークでの攻撃が冴え渡る絵図が。
スタメンを大幅に変えても、組織力に彩られた攻撃スタイルは健在であり、千葉はプレッシングもあまり掛けられず押し込まれていきます。

しかしクロスを上げる段階まで辿り着いても、やはりターゲット不在が響きシュートを放てない山口。
前半5分にフリーキックから、クロスを佐藤健がヘディングシュートした(GK新井章太セーブ)ぐらいが成果だったでしょうか。

最初の時間帯を凌いだ千葉、15分に右サイドで熊谷アンドリューのスルーパスを受けたサウダーニャがエリア内に進入してカットイン、そして中央からシュートを放ったもののGK関がキャッチ。
これを期に流れが変わる……事は無く、以降も山口の攻撃は続きます。
千葉の5-4-1ブロックを崩さんと、敵陣でサイドチェンジも多用して揺さぶりを掛け。
しかしここでも、23分に石川の左からのマイナスのクロスをエリア手前で受けた佐藤健が、シュートを放った(ブロック)ぐらいに終わります。

ゴールを奪うための火力が不足といった状態の山口。
それを尻目に千葉の反撃が始まり、28分には末吉のボール奪取からショートカウンター、見木のドリブルからのラストパスをエリア内右で受けた高木俊幸がシュート。
GK関を抜いたものの、菊地のブロックに阻まれて先制ならず。
際どいシーンが生まれたのを境に、29分に千葉・高木俊が、32分に山口・眞鍋が反則で警告を貰うなど激しさを増し。

それでも中々シュート数が伸びずに試合は進み。
このままスコアレスで前半終了か、という雰囲気が流れ始めた40分、右サイドで高木俊のスルーパスを受けた福満がエリア内右を突き。
「これはマイナスのクロスを入れれば決まる」という考えを(自分が)浮かべた刹那、その通りにマイナスのクロスが入れられた所を見木が合わせ。
放たれたシュートはGK関にセーブされるも、跳ね返りを自ら押し込んでゴールネットを揺らし。
ホームを沸かせる先制点が生まれました。

前半終盤でリードを奪った千葉でしたが、この日はそれだけでは終わらず。
45分山口のクロスをクリアしてからのカウンターで、見木のダイレクトでのスルーパスが完全に山口ディフェンスの裏を取り、受けた高木俊がGKと一対一に持ち込む絶好機。
そしてエリア内から、冷静にシュートをゴール右へ突き刺した高木俊。
決して得点力に秀でたチームといえない中、貴重な追加点を齎しました。

そして2-0のまま前半が終わり。
やはり良い組み立てをしていても、ゴールを奪うための道筋が出来ていなければ無意味となる。
そんな事を考えさせられましたが、現実的に突きつけられたのは山口の方。
ハーフタイムに早くも動き、池上→田中へと交代します。

早めに1点返したい状況の山口。
後半4分に左→右のサイドチェンジを受けた高木がカットインからシュート(枠外)、9分に佐藤健のボールカットからのパスを受けた沼田がシュート(GK新井章キャッチ)と攻め立て。
それでも依然として、供給されるクロスからの答えを出せない体制は変わらず。
個人的にも、何時温存していた岸田を投入するのかという思いを抱いていましたが、ベンチが動いたのが14分。
その思惑通りに山瀬→岸田に代え、同時に石川も橋本へと交代します。

今季のストロングポイントの一つとなった橋本ですが、この日はビハインドを背負った状況で、スペースを消す意識が強まった千葉のディフェンスの前にあまり生きる事は無く。
そのため折角の岸田投入も、クロスの数が減少傾向となってしまった山口。

逆に山口のベクトルの逆を突く千葉、19分には再び見木のスルーパスを高木俊が受けるという絶好のシーンが生まれるも、巧く収まらずディフェンスに阻まれ。
サウダーニャ→チアゴ・デ・レオンソへの交代(21分)を挟むと、直後にそのレオンソがエリア内に持ち込み、GK関に阻まれるも左コーナーキックに。
そのCKから、クロスのこぼれ球を拾った末吉がシュート、ブロックされたボールをチャンミンギュがヘディングシュート(枠外)と波状攻撃。
追加点こそ奪えませんでしたが、決して劣勢という雰囲気を抱かせる事無く2点リードを保つ千葉。

苦しい状況が続く山口、29分に佐藤健→島屋へと交代。
31分にその島屋が、敵陣中央でドリブルシュートを放ちますが枠外に。
33分には左サイドから沼田がクロス、ファーサイドで高木大がヘディングシュートを放ちましたがこれも枠外に終わり。
尚、この間の32分に千葉は2枚替え、高木俊・見木→小林・風間へと交代。
これで3ボランチ体制を採る3-5-2へとシフトしたものの、守備時は5-3-2なうえ、レオンソのプレッシングが今一つなため守備緩めに映ってしまい。
その隙を突きたい山口でしたが、以降ボールは握るものの有効打は放てず。

ブロックを固める千葉ですが、カウンターに備えているのかレオンソが前に残っている5-3-1-1の形。
2列目の風間が守備に奔走するので、結局は5-4-1へと近い状態となりました。
投入されたレオンソ(これが3試合目)が守備参加しないその姿に、一昔前の「ペナルティエリア内でしか働かない助っ人ストライカー」を彷彿とさせたものの、破綻無く試合を進める千葉。(44分に末吉・福満に代え、ダニエル・アウベスと米倉を投入)

そして突入したアディショナルタイムで、ようやく山口は中央でのパスワークから右へ展開し、放たれた高木大のクロスを岸田が合わせるシーンが生まれ。
しかしシュートは枠外に終わりモノに出来ず、結局2-0のまま千葉が勝利に辿り着きました。

 

星を五分に戻す4勝目(4分4敗)を挙げ、歓喜というよりは安堵の雰囲気に包まれたフクアリ。
それが影響したという訳では無いでしょうが、試合終了→インタビューまでは一切の音響は流れる事が無かったのが可笑しくありました。

一方開幕から良いサッカーを繰り広げている山口ですが、メンバー的なやり繰りの苦しさが表れてしまった格好。
成績的にも連敗となってしまい厳しくあり、この連戦の中で建て直す事は出来るかどうか。

蘇我駅~フクアリまでの風景はこちら

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DAZN観戦 2022年ACL グループI第4節 ジョホール・ダルル・タクジムFCvs川崎フロンターレ

2022-04-26 16:02:57 | サッカー視聴記(2022年その他)

<ジョホールスタメン> 4-1-2-3
GK マルリアス
RSB ディビス CB マウリシオ CB ロウリー LSB コービンオング
DH ホンワン
IH ファザイル IH マラニョン
RWG サファウィ・ラシド CF フォレスティエリ LWG サイフッラー
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 谷口 CB 車屋 LSB 佐々木
DH 橘田
IH 脇坂 IH チャナティップ
RWG 家長 CF 小林 LWG 宮城
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vsジョホール

1位通過のためには必勝しなければいけない一戦を迎えた川崎、相手は前節同様にジョホール。
前節からジョホールは6人・川崎は5人入れ替えと、重要な試合にも拘らずターンオーバー必須な日程の厳しさが改めて露わになり。
その中で川崎は、2・3節と連続してベンチ外だった家長がスタメンに復帰。
離脱の疑いを晴らした形となりましたが、これがこれまでベストメンバーを貫いてきたジョホールのメンバー落としを的確に突く作戦だとしたら、川崎の思慮深さが改めて証明される事となりますが真相の程は不明。

ともかく右ウイングに居る家長の存在で、一定のボールポゼッションを確保してペースを掴む事が出来るようになり。
一方のジョホールが、今年リーグ戦でも未出場の選手がスタメンに顔を出した(放送席の談)とあれば、ターンオーバーを含めての地力の差が露わになるのは当然だったでしょうか。

立ち上がりボールを握り攻勢を掛けたのはジョホール。
しかし川崎は落ち着き払った守備で崩される事無く、かつプレッシングで自由を与えずに時間を進めていきます。
個人的には、左WGがマルシーニョ→宮城に入れ替わったのが守備面で大きかったと思い。
前節のようにジョホールの右サイドにスペースを与える事無く、かつ後ろと連動したプレスが掛けられるようになっていました。

ボールを回すもののフィニッシュには辿り着けないジョホールを尻目に、前半10分辺りから様子見は終わりとばかりに攻撃を仕掛ける川崎。
前年のリーグ戦でも並み居るJクラブを苦しめてきた王者らしい振る舞いをこの日は徹底し、その通りに相手を圧倒していきます。
12分、敵陣中央で脇坂がボール奪取し、拾った小林が前進する所マウリシオのスライディングにより倒され反則。
マウリシオが警告を受けると共に、中央から絶好の位置での直接フリーキックの好機となり。
キッカー脇坂はこれを直接シュート、壁を越えて強烈なカーブが掛かったボールがGKマルリアスのセーブを弾き、ゴール左へと突き刺さり。
早々に、今までの消化不良を吹き飛ばす先制点が生まれました。

勢いを得た川崎は、尚も17分に最終ラインから組み立てての攻撃、左サイドでの前進から佐々木→脇坂と経由して中央から小林がシュート。(GKマルリアスキャッチ)
その後も圧を掛けていく川崎の攻撃に対し、ジョホールはセンターバックのマウリシオが足を痛めてしまい(筋肉系トラブルか)、交代を余儀なくされる事に。
前出した「リーグ戦も未出場の選手」がまさにこのマウリシオであったので、先程の反則のシーンも含め、この過酷な戦いに付いていけなかったという印象でした。
代わってザフアンが投入されるも、このザフアンもリーグ戦未出場との事。

川崎のパスワークに対し劣勢に陥ったジョホール、反則で止めざるを得ないシーンも膨れ上がり。(24分には宮城のドリブルを止めたファザイルに対して警告)
前節途中からシフトした4-1-2-3というフォーメーションを選択したものの、メンバー入れ替えもあり、川崎と同一の布陣で挑むには純粋に力不足といった感じでした。
その川崎も攻撃機会は少なめで推移していたものの、前節や1節・蔚山戦での消化不良ぶりは特に感じる事は無く、要所で家長のボールキープを交えた冷静なペース配分がなされていたという印象。
あるいは早々にリードを奪ったという点がそう見せていたのか。

29分に飲水タイムが挟まれ、そろそろスコア的にも余裕が欲しい状況を迎え。
そして31分の川崎の攻撃、一旦はチャナティップの中央突破が阻まれるも、クリアボールを右サイドで山根が拾って再度押し込み。
山根がパスを出したのち前線へ走り込み、家長を経由して脇坂のエリア内右へのスルーパスを受けにいき、中央へ横パス。
GKマルリアスの飛び出しを綺麗にかわし、小林が足で合わせて仕上げ。
シュートを決めた小林が足を痛めるという心配なシーンも生まれましたが、無事に終わり、首尾良く2点目を挙げます。

何とか川崎からペースを剥がしたいジョホール、36分にディビスがボール奪取したのち右サイドで長距離をドリブルで駆け上がり。
そしてクロスを上げ、ニアサイドでフォレスティエリが合わせにいきましたが、齎されたのは川崎・谷口との頭部同士での接触という痛々しいシーンとなります。
何とか両者とも起き上がり、一旦ピッチ外への退場を挟んで復帰。
その後もサイド奥を突く攻撃を仕掛けるジョホールでしたが、コーナーキックを得るのが精一杯に終わり。

そして迎えた43分、再び川崎の攻撃が牙を剥き。
左サイドでのスローインからのパスワークで逆サイドへと展開し、ここも山根が家長へ託したのちスルーパスに走り込み。
そして右奥から低いクロスを入れると、小林が完璧に合わせたボレーシュートでゴールネットを揺らし。
3点差へと広げ、勝利への歩みを揺ぎないものとします。

前半の残り時間、ジョホールはややフォーメーションを弄り。
サイフッラーが右サイドへと移っていたので、彼が右サイドハーフとなった4-4-2へとシフトした感を見せ。
しかし少ない時間では効果を見せられず、そのまま攻撃機会を得られずに前半終了となります。
ハーフタイムでフォレスティエリ・ファザイル→バクリ・ファイズへと2枚替えを敢行し、迎えた後半戦。
更なるフォーメーション変更を敢行して挑んだジョホール。
<後半開始~20分頃までのジョホール> 3-3-2-2
GK マルリアス
RCB ディビス CCB ザフアン LCB ロウリー
RWB サイフッラー DH ホンワン LWB コービンオング
IH マラニョン IH ファイズ
FW バクリ FW ラシド

幕が明けた後半、ボールキープでペースを保たんとする川崎に対し、何とかプレッシングによりボール奪取・反撃に移らんとするジョホール。
後半7分、敵陣右サイドでサイフッラーがボール奪取すると、中央→左へとパスワークでサイドを移し、左からファイズがシュート気味にクロス。
手前でラシドの跳び込みがありましたが、GKチョンソンリョンは惑わされず何とかセーブ。
続く右CKからもロウリーがヘディングシュートを放つ(枠外)など、一定のフィニッシュシーンを作り希望を繋ぎます。

一転して相手の圧力を受ける形となった川崎ですがそれをいなし続けると、14分にベンチも動き。
家長・宮城→知念・マルシーニョへと2枚替え、柱の家長を退かせるペース配分の意識を示します。
このベンチの采配に落ち着きを取り戻し、ジョホールに攻撃のリズムを与えず。
時間を進めると共に、マイボールの際はマルシーニョ・チャナティップの居る左サイドでの推進力を押し出してプレッシャーを与え。

巧くいかなくなったジョホールは、20分を過ぎた辺りで再度フォーメーションを弄り。
再び4-1-2-3へと戻し、ディフェンスラインは初期状態へと戻り、バクリがセンターフォワードとなります。(25分にディビス→サファリへと交代)
その後26分にコービンオングが左ハーフレーン・エリア手前からシュート。
谷口にブロックされて左CKを得て、ザフアンがヘディングシュートを放つという具合にフィニッシュを生み出すも、流れを変える得点は奪えず。

29分に飲水タイムが挟まれると、文字通り入水となってしまったようで、ジョホールのペースダウンを受けて共に中々好機が生まれない展開に。
一方32分に再度ベンチが動いた川崎、脇坂・橘田→小塚・塚川へと2枚替え。
前回の両ウイング交代に続き、今度はMFを揃って代える手法を採ります。(ジョホールも35分にサイフッラー→アイマンへと交代)

次節以降の事を考えてのベンチワークを見せる川崎に対し、攻めなければならないジョホール。
そんな思惑が交錯した結果、36分に追加点が生まれます。
自陣で塚川がボールを拾って小塚→チャナティップと渡ると、長距離をドリブルしたのちエリア内左へとラストパスを送ったチャナティップ。
チャナティップがディフェンスを引き付けた事で、完全フリーで受けたマルシーニョがシュートを突き刺し。
相手の前向きのベクトルを突き、4点目をゲットした川崎。

何とか1点返したいジョホールは、41分に左サイドでラシドが知念に反則を受け、FKの好機。(蹴る前に川崎は車屋→山村へと交代)
キッカー・ファイズは低いクロスを選択すると、ニアサイドでマラニョンがフリックでのシュートを狙いましたが、GKチョンソンリョンがキャッチ。
惜しいシーンとなりましたが、結果的にこれが最後のシュートとなり。

直後の43分に再度川崎の攻撃、右サイドでの組み立てから、スルーパスに抜け出した知念のクロスがブロックされるもセカンドボールを確保。
そして小塚がエリア内左を突く縦パスを入れると、受けた小林は中央へ横パスを送り、走り込んだチャナティップを経由してマルシーニョがシュート。
ジョホール・コービンオングが何とかブロックするも、跳ね返りを拾ったチャナティップがゴールネットを揺らし。
ダメ押しの5点目を奪います。

これが文字通りにとどめとなったのか、ジョホールは以降攻撃機会を作る事が出来ず。
川崎の最終ライン中心のボール回しを遮断する事すらままならなくなり、3分のアディショナルタイムでも、何も起こす事無く試合終了の時を迎え。
旋風を巻き起こしたジョホールでしたが、川崎相手にチーム総合力の差が露呈した形となり、ホームの地に歓喜を呼び起こす事は出来ませんでした。

0-5で圧勝し、1勝1分でジョホールとの直接対決を終えた川崎。
後は次節・蔚山戦を制する事が出来れば、1位でのリーグ通過が現実のものとなるはずです。

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DAZN観戦 2022年J2リーグ第11節 水戸ホーリーホックvsレノファ山口FC

2022-04-25 16:00:39 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の水戸の記事はこちら(8節・群馬戦、1-2)
※前回の山口の記事はこちら(8節・大宮戦、1-0)

<前節からの変更>

水戸=前節退場者が出たため嫌でも入れ替えざるを得ない状況で、出場停止の高岸に代わるボランチには土肥が8試合ぶりにスタメン。その他、左サイドハーフが椿→高井、FWが梅田→唐山と合計3人入れ替える。

山口=左ウイングを高木→兒玉へと入れ替え、兒玉はこれが今季初スタメン。離脱者が目立ってきたなか、ベテラン・岸田が3試合連続のスタメンでセンターフォワードに張る。

スタメン

この試合から始まる、2年前の超過密日程を彷彿とさせる5連戦。
スタメン入れ替えの妙を各クラブどう発揮するかに注目が集まる事でしょう。

そんな中で個人的に注目しているのが水戸で、普段から激しく競争意識を煽る秋葉忠宏監督の下、あまりスタメン固定をしないチーム。
この過密日程に則しても、コンディションによるパフォーマンス低下の心配は少ないとあり、これまで今一つだった成績面(2勝5敗3分)の巻き返しが期待される連戦にしたい所。
前節(徳島戦、1-1)退場処分となり出場停止の高岸にしても、初スタメンだった事もありダメージは少なく。
逆に、途中出場で劇的な同点ゴールを挙げた土肥が久々にスタメンに抜擢されました。

いきなりの前半1分に、水戸・木下と山口・渡部の、空中戦による頭部同士での激突で幕を開けたこの試合。
木下は倒れ込む事2分半、担架が運ばれてきても中々動けずに心配されましたが、ピッチ外での治療を経て復帰と肩を撫で下ろし。(渡部はほぼ無事)
木下は復帰直後の6分に、GK山口瑠伊のロングフィードからの攻めで、唐山のポストプレイを経て中央からシュート(GK関キャッチ)と影響を感じさせないシーンを披露しました。

その木下の姿勢に続くようにペースを掴む水戸、8分にはコーナーキックの二次攻撃から平塚がエリア内からシュート(オフサイド)、9分には高井がミドルシュート(ゴール右へ外れる)とフィニッシュに繋げる攻撃を連発。
入りは上々の水戸でしたが、10分を境にして山口へとペースが移り変わります。
水戸とは違い、これまでの10戦で巧く勝ち点を稼いでいる(3勝2敗5分)山口。
その戦いぶりで自信も付いて来たでしょうか、冷静に水戸の出方を見た上で反撃に移るという強者のクラブらしき振る舞いを見せます。

水戸が見せたようなフィニッシュ攻勢に逆に持ち込む山口、10分に橋本がエリア内左を突いてシュート(GK山口瑠セーブ)、12分には池上がエリア手前中央からシュート(ブロック)と攻め立て。
そして13分に得たCKから二次攻撃、最終ラインでGK関からロングフィードが上がると、エリア手前で収めた渡部がラストパスをストライカーの岸田へと送り。
岸田はその期待に応え、トラップののち前に出てきたGK山口瑠をかわすループシュートでゴールをゲット。
相手の攻勢をいなした末の先制点に辿り着きました。

ともに攻勢の流れを得た末に、リードを奪った山口。
こうなると好循環が生まれるのは自明の理で、その後もペースを保って攻め続け。
アンカーの佐藤謙介が攻撃を組み立てつつ、先制点を齎した岸田へとクロス・ラストパスを集めて2点目を狙いにいきます。
岸田は上げられるクロスに合わせにいくも、相手ディフェンスやGK山口瑠をチャージして反則を取られるシーンが目立つなどやや強引にも映り、この時間帯ではやや空回り。

反撃したい水戸ですが、中々主体的な攻撃を仕掛けられずと苦戦続き。
そんな中迎えた30分、楠本のラフなロングパスが前線の唐山に通ると、山口・佐藤謙の反則でフリーキックに。
右サイド奥からと、クロスが常套手段という位置ながらキッカー平塚は意表を突くようにグラウンダーでの直接シュートを選択。
GK関にキャッチされますが、強引にフィニッシュに持ち込んだ事が奏功したでしょうか。
その後は山口のビルドアップを遮断してからの攻撃でペースを掴みます。

そして4分と長くなったアディショナルタイム、とうとう山口のプレスをかわしての好機を迎え。
最終ラインから繋ぎ、右サイドで受けた村田が前進から中央へスルーパス、受けた高井がエリア内へと進入。
しかしここはGK関が判断良く前に出て抑え、シュートまでは繋がらず。
尻上がりに良い流れを得た水戸ですが、0-1と山口リードのまま前半を終えます。

ハーフタイムで森→椿へと交代し、後半に臨む水戸。
前半の流れをそのまま保つ事に成功し、プレッシングで山口の攻撃を封じ込めての大攻勢を掛けます。
山口の最終ラインでの繋ぎに対しても、サイドに追い込んだ末にパスカットを成功させ、逆に相手に主体的な攻撃をさせず。

後半4分に平塚の右サイドでのカットから、椿のドリブルからのクロスをニアサイドで木下が合わせシュート。(枠外)
6分には山口CKからカウンター気味に左サイドで前進、椿がカットインからミドルシュート。(ゴール上へ外れる)

惜しいシーンを量産していくもゴールは奪えず、後はフィニッシュという所で、12分にFWを交代させた水戸。(唐山→安藤)
尚も押し込み続け、13分には左サイド奥からのスローイン、安藤のポストプレイを受けた土肥がエリア内左からシュート。
しかしこれもGK関にセーブされてしまいます。
このままノーゴールで推移すると攻め疲れを起こしてしまう、そんな懸念が過ってきた15分。
山口の最終ラインでのビルドアップを、アンカー佐藤謙の位置で平塚がカットに成功し、そのままエリア内へラストパス。
そして木下がシュートを放ち、相手ミスを突いての同点ゴールが生まれます。
山口にとっては、カットされる直前のシーンでアンカーに通った(GK関のスローでしたが)事もあり、戻しを受けた関は佐藤謙へのパスが安全だと思い込んでしまった節がありました。

そして山口ベンチも動き吉岡→沼田へと交代(兒玉が左WG→右WGへ回る)しますが、流れは不変のまま。
1点目と同様にパスカット成功からの攻撃を続ける水戸、20分には大崎がカットしてこぼれたボールを高井が拾い、エリア内に進入するも山口・渡部がスライディングで何とか防ぎ。
22分にはスローインを受けた土肥が裏へとロングパス、エリア内で受けた高井がシュートするも、山口・石川がここも足を延ばしてのブロックで防ぎます。
この時間帯の山口はプレッシングも曖昧で、最終ラインの裏を狙われるシーンが増えていった感があり。

山口のストロングポイントが雲散霧消していくなか、迎えた24分。
右サイドでのパスワークから、安藤が中央へと流れて前進。
その過程で山口・ヘナンが安藤のチャージを受け痛む場面も見られた中で、攻めを継続させた水戸は安藤からのスルーパスを受けた高井がエリア内左からシュート。
右サイドネットに突き刺し、逆転に成功します。

しかしその直後に山口も反撃。
25分、山口がパスを繋ぐ中、中盤で水戸・土肥が足を攣らせて倒れ込み。
それでも先程のシーンのように攻めを継続した山口、佐藤謙の左への展開から、田中のスルーパスに走り込んだ沼田がクロス。
これを大外で兒玉が足で合わせ、ゴール右へと突き刺してすかさず同点に追い付いた山口。
水戸にとっては因果応報といった感じで、あっという間に振り出しとなり。
直後に土肥→新里へと交代します。(同時に山口も佐藤謙→神垣に交代)

心機一転するように山口が流れを掴み、30分にCK攻勢。(尚キッカーは全て池上)
1本目の左CK、ニアサイドへのクロスがこぼれた所を石川が繋ぎ、田中がエリア外からシュートを放つも水戸・安藤のブロックに阻まれ2本目に。
2本目はクリアボールをダイレクトで田中が再びシュートするも、枠外に終わりモノに出来ず。

31分に水戸が最後の交代を敢行し、木下・高井→梅田・曽根田へと2枚替え。
その後は右サイドで人数を厚くして仕掛ける水戸、クロスを入れ続けるもシュートまでは持ち込めず。
同点のまま終盤を迎えます。

そして39分山口も最後の交代を敢行、こちらは池上・田中・石川→山瀬・佐藤健太郎・眞鍋へと3枚替え。
直前まで水戸の攻撃が続いた事で、流れを変えるべく投入された大ベテラン・山瀬。
直後の40分に右サイドからクロスを上げると、シュートの軌道でゴールに向かうボールとなりGK山口瑠がパンチング。
続く42分、左サイドでの繋ぎを経て沼田のスルーパスから橋本がグラウンダーでクロスを入れると、ニアサイドで山瀬が触れて混戦に。
クリアボールに対し佐藤健がダイレクトで強烈なシュートを放ち、水戸・鈴木がブロックするもさらにエリア内で繋ぐ山口。
山瀬がシュートを放つも再度ブロックに阻まれ、尚も左サイドから沼田がグラウンダーでクロスを入れる(シュートには繋がらず)という波状攻撃を掛け。

大ベテランを利かせて勝ち越しを狙いにいった山口でしたが実らず、その後はお互いロングボールを蹴り合う展開へ。
中々形が作れないといった絵図のまま突入したAT、このまま引き分け濃厚という空気が漂う中、好機を掴んだのは水戸でした。

クリアボールを敵陣で梅田が収め、キープののちのパスを受けた曽根田。
他の選手がエリア内へと走り込みを見せるなか、中央やや左からカットインの姿勢を見せ、そのままエリア手前からシュート。
GK関は反応できずにゴール右へと突き刺さり、土壇場で勝ち越しに成功した水戸。

一転窮地に追い込まれた山口、渡部・ヘナンも前線に上がるパワープレイで何とか活路を見出さんとしますが、時間は決定的に足りず。
3-2で試合終了の笛が鳴り、水戸がシーソーゲームを制しました。

2試合連続のATでの得点で勝ち点を増やした水戸。
5連戦の初戦からいきなりの激闘を強いられましたが、巻き返しを予感させる1勝になったでしょうか。

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DAZN観戦 2022年ACL グループI第3節 川崎フロンターレvsジョホール・ダルル・タクジムFC

2022-04-22 18:14:30 | サッカー視聴記(2022年その他)

<川崎スタメン> 4-2-3-1
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 谷口 LSB 佐々木
DH 橘田 DH ジョアン・シミッチ
RSH 知念 CH 遠野 LSH マルシーニョ
FW レアンドロ・ダミアン
<ジョホールスタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK マルリアス
RCB ディビス CCB サード LCB ロウリー
RWB アイマン DH ナチョインサ LWB コービンオング
IH レアンドロ・ベラスケス IH ファザイル
FW ベルクソン FW フォレスティエリ
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vs広州

前節はほぼ完全ターンオーバーのスタメンで、大勝(8-0)という結果を得た川崎。
成功体験を持ちつつ、温存したメンバーを惜しみなく投入してこの試合に臨む事が出来たとあれば、後は結果だけという状況。

しかし、右サイドで起用されるべき家長がベンチからも外れ、アクシデントを疑わせる事態となったが第一のブレーキ。
そして、相手チームはマレーシアのクラブ・ジョホールであり、この集中開催の地で完全なホームの地の利を得る事が出来る。
過去2試合では無かった、数多の観衆が詰めかけるスタジアム内で、かつホームチーム故の場内の演出(試合中のチームカラーに染めるライトアップなど)も加わり。
言わば川崎にとっては完全アウェーという立場であり。
そして猛烈な気候が襲い掛かる、三重苦ともいえる状況での戦いを強いられてしまいました。

相手のジョホールは2015年にACL制覇の経験があり、今季も国内では強豪の立場は揺るがないクラブ。
Jリーグの札幌とパートナーシップの関係を築いているという結び付きもあり、日本のクラブに対しては一定の見解がある……かどうかは不明ですが、川崎にとっては間違っても軽々しく「必勝」とは言えない相手。
そして今大会でも2戦2勝で首位の座をキープしており、この川崎との2連戦でそれを盤石なものにせんと挑んできます。

試合が始まって間も無く、川崎は相手スローインを直接カットにいった山根がハンドを犯してしまい、ジョホールの左サイドからのフリーキックに。
キッカー・フォレスティエリのクロス→ナチョインサのフリックはクリアするも、跳ね返りをファザイルがボレーシュート(ブロック)と、はやフィニッシュに持ち込まれ。
その後もホームアドバンテージか、ないしは単なる審判団の基準の違いか、反則を量産するなど判定に悩まされ気味であった川崎。

雰囲気的に不利な状況を打開したい川崎は前半9分、敵陣で知念がカットしたボールをマルシーニョがエリア内へ繋ぎ、知念が再度反応してシュートを放つもオフサイドを取られ。
しかしこのプレーで(無効になったとはいえ)知念のシュートをセーブしたGKマルリアスが、味方のサードと交錯してしまい倒れ込む事態が生まれてしまいます。
ホームの雰囲気を作り出していたスタジアムも不安一色の様相となりますが、何とか無事にプレーを続行したマルリアス。

その隙を突かんと13分の川崎の攻撃、GKチョンソンリョンのロングフィードがマルシーニョに収まってから左サイドでの攻撃。
遠野のエリア内へのスルーパスにマルシーニョが走り込み、入れられたグラウンダーのクロスをダミアンが合わせシュート、しかしロウリーがブロックして防ぎ。

相手守備が不安定なうちに決めておきたい所でしたが、それは果たせず。
そして逆に弱点を突かれてしまう川崎。
この日もドイスボランチシステムで挑んでいるとはいえ、4-2-3-1なのか4-2-1-3なのか今一つハッキリしないフォーメーション。
守備時にマルシーニョが積極的に前に出る事がその一因(後は右サイドが純正FWの知念なのが原因か)なのですが、それ故サイドハーフとサイドバックの間に広いスペースが生まれてしまい、ジョホールはそこを突いて攻撃を展開していき。
それをシミッチがカバーする場面が頻発していき、何とか凌いでいるといった絵図の立ち上がりでした。

好機もポゼッションも上回っていた川崎でしたが、その要因で守備では奔走されていた事もあり、スタミナ面を考慮しての立ち回りを押し出さざるを得なくなり。
つまりは意図的なスローペースを余儀なくされるという事で、折角いい攻撃が生まれても、それを期に波状攻撃を掛けるといったシーンは殆ど見られませんでした。
そんな展開で時間が進んでいき、27分の攻撃。
最終ラインの繋ぎから、シミッチがエリア内左へ一気にロングパス、走り込んだマルシーニョはダミアンへの横パスを選択。
遮断されるもマルシーニョが再度繋ぎ直し、受けた遠野がエリア内からシュート。(枠外)
疑似カウンターらしき手法でフィニッシュに持ち込んだ川崎、悪コンディションの中ではこれが最善の手、といった思考が垣間見えました。

飲水タイムが挟まれた後も概ねそんな試合展開を描く中、ジョホールはその途上でフォーメーションを変更。
<前半途中からのジョホール> 4-2-3-1
GK マルリアス
RSB ディビス CB サード CB ロウリー LSB コービンオング
DH ナチョインサ DH ファザイル
RSH アイマン CH ベラスケス LSH フォレスティエリ
FW ベルクソン
あえてミラーマッチに近い状態へとシフトしてきました。
とはいっても、守備時にはナチョインサのアンカーというのは変わっていないようにも見え。(つまりは4-1-4-1か)

このシフトにより川崎に対してマッチアップが明確になったものの、それによる激しい寄せによるチャージも副産物としてついて来てしまい。
36分にはダミアンに対しアフターチャージを犯したベラスケスが、43分にはこぼれ球の競り合いで遠野を倒してしまったアイマンがそれぞれ警告を受ける運びとなりました。
それでも好機は作り39分には右サイドでのパスワークから、戻しを中央で受けたコービンオングが前進し、そのまま遠目からシュートを放つもGKチョンソンリョンがセーブ。
41分には右サイドからのディビスの低いクロスをエリア内中央でベルクソンが収め、そのまま反転シュートを放ちましたが山村のブロックに阻まれ。
川崎がポゼッションで上回る中、ジョホールもしっかりとフィニッシュシーンを作るという攻防戦となり、前半はスコアレスで終了します。

共に交代無く迎えた後半。
川崎はペースアップを図るという意図は伺えましたが、次第にマルシーニョの突破力頼みという感じに。
そのマルシーニョのドリブルが止められるシーンも目立ち、中々好循環が生まれずに時間が進んでいき。
ミラーマッチでは向こうが有利、といった状況を強いられていたでしょうか。

しかしジョホールサイドもシュートまでは辿り着けずという膠着状態に。
先制点がそのまま勝敗に直結しそうな雰囲気も漂いつつありました。
そんな雰囲気に過敏になっていた感があったのが知念であり、頻繁にプレッシングを掛けるも反則を取られてしまう場面が目立った後半。
フラストレーションも溜めがちとなり、それは17分に自陣でコービンオングに反則を受けた際に噴出し、倒された後ヒートアップに発展させてしまいます。
チーム全体思うように攻撃出来ていない状況もあり、仕方無いといった情景でしたが、この厳しい試合を乗り越えなければ予選突破は難しい今年の状況。

良くない流れを受け、既に16分に2枚替えを敢行していた川崎。(遠野・山村→脇坂・車屋)
それでもマルシーニョの居る左サイドでの打開を図る状態は変わらず、今度はスルーパスを多めにして奥を突かんとするも、効果は現れません。
一方のジョホールも23分に2枚替え、アイマン・ベラスケス→ラシド・ファイズへと交代。

ボールが中々渡らず苛立っていたのか、26分にはダミアンがロングシュートを狙う一幕もあり。(枠外)
しかしこれが「中々崩せない時は遠目から狙う」というヒントになったでしょうか。
29分の川崎、相手のミドルパスを前に出てカットした佐々木、そのままカットインで中央まで流れた末にミドルシュートを放ち。
ゴール右を襲うも、ゴールポスト外側に当たって枠外となり惜しくも先制ならず。
ここから攻撃権を独占したい所でしたが、30分に飲水タイムが挟まれてブレイク。

再開されるとやはり好循環は途切れたのか、川崎はボールを握るも好機に繋げられないという状態に陥ってしまい。
そんな相手を突くように、カウンター気味に攻撃を仕掛けるジョホール。
34分自陣でボールカットし、すかさずファイズがスルーパスを送ってラシドが裏に抜けるも、前に出たGKチョンソンリョンがクリア。
38分には川崎のプレッシングを抜けてラシドが前進する所、車屋が反則で止めて警告を受け。
濃くなってきた疲労の色もあり、ジョホールの功名な立ち回りに苦境の色を隠せない川崎。(35分にジョホールはファイザル・ベルクソン→ラヒム・サイフッラーへと2枚替え)

何とか打開しようとベンチも動く川崎、40分にマルシーニョ・ダミアン→宮城・小林へと2枚替え。(知念がセンターフォワードにシフト)
前線の選手を代え、あくまでも得点を狙いにいくものの、依然として状況は厳しく。
逆にジョホールがゴールを脅かしにかかります。(43分にフォレスティエリ→バクリへと交代)
44分には右サイド奥のスローイン、エリア内に直接投げ込まれてバクリポストプレイ→ラシドボレーシュートと繋ぎ。(枠外)
45分にはクリアボールが中央のラシドに収まり、前進ののちミドルシュートが放たれ。(枠外)
やはり成績的に上に居るジョホールの方が「引き分けOK」というスタンスもとれる分、精神的に楽に振る舞う事が出来るといった終盤戦。

アディショナルタイムに突入し攻勢を掛けたい川崎ですが、唯一の好機は車屋のロングパスを小林が頭で合わせて収め、エリア内右からシュートを放ったもの。(枠外)
一向にエンジンが掛からないまま、3分のATが過ぎ去る事となりました。

結局スコアレスで試合終了となり、勝ち点1を分け合い。
これで1位に立つには次節必勝の状況に追い込まれた川崎、メンバー的にも苦しいやり繰りが予想されますが、再戦で全てをひっくり返す事が出来るでしょうか。

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