港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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映画音楽史(194) 『甘い暴力』 1963年公開

2014-07-31 00:16:10 | 映画音楽



『甘い暴力』 Douce Violence (仏) 1962年制作
監督 マックス・ペカス
音楽 ジョルジュ・ガルヴァランツ
主演 オリヴィエ … クリスチャン・ペジー
    メイトル … ピエール・ブリス
    エルケ … エルケ・ソマー
    バルバラ … ヴィットリア・プラーダ
主題歌 『甘い暴力』 ( Douce Violence ) 唄・ジョニー・アリディー

原作はジャック・オゥカントの小説で、南仏ニースを舞台に十代の若者たちの本能を描いた大人向けの映画。
ハイティーンのオリヴィエはニースにやって来て、バルバラと知り合い愛し合うようになる。オリヴィエはさらに刺激を
求めて上流社会の若者たちのグループに入り、そこで野性的な女性エルケに出会う。グループのリーダーの
メイトルはエルケに手を出されたのが面白くなく、オリヴィエに命がけの度胸試しを挑む。オリヴィエは危うく命を
落としそうになったがメイトルに救われた。オリヴィエはバルバラとの愛に目覚めて真面目な生活に戻る。

ジョニー・アリディーの歌唱による主題歌の『甘い暴力』はクレマン・ニコラ作詞、ジョルジュ・ガルヴァランツ作曲
によるもので、映画のタイトルバックに流れます。レコードは1962年には制作されていましたが、日本では映画の
公開に合わせて 1963年にリリースされました。

Douce violence de nos jeunes amours
Tendre insouciance de nos premiers beaux jours
Quand le temps nous fait face au ciel de nos seize ans
C'est notre enfance qui meurt doucement

↓はジョニー・アリディーの『甘い暴力』 YOUTUBEより


映画音楽史(193) 『若さでぶつかれ!』 1963年公開

2014-07-30 00:00:38 | 映画音楽



『若さでぶつかれ!』 The Young Ones (英) 1961年制作
監督 シドニー・J・フューリー
音楽 ピーター・マイヤース ほか
主演 ニッキ― … クリフ・リチャード
    ハミルトン … ロバート・モーレイ
    トニ … キャロル・グレイ
主題歌 『ヤング・ワン』 ( The Young Ones ) 唄・クリフ・リチャード

イギリスで絶大な人気を誇るクリフ・リチャード主演によるクリフ・ファンのためのハチャメチャな音楽映画。
ティーンエイジャーの男女が西ロンドンの貧しい一画にある「青年クラブ」に歌や踊りに集まってくる。しかし、
その建物が富豪のハミルトンに買収されてクラブは閉鎖の危機に追いやられる。クラブのリーダーのニッキ―は
恋人のトニたちと一計を案じて自分たちの唄をBBCの電波に乗せてしまった。その結果、大反響があってクラブの
存在が認められ、ニッキ―は一躍人気者になった。この勢いにハミルトンも折れて「新青年クラブ」を建設する
約束を交わす。実はハミルトンはニッキ―の父親だったというオチは何とも情けない。

主題歌の『ヤング・ワン』の作詞・作曲はシド・テッパーとロイ・C・ベネットの共作によるものです。
映画ではクリフがト二と砂浜を散歩するシーンで唄われています。

The young ones,
Darling we’re the young ones,
And young ones shouldn’t be afraid.
To live, love While the flame is strong,
for we won’t be the young ones very long.

↓はクリフ・リチャードの『ヤング・ワン』 YOUTUBEより



ものはついで
クリフ・リチャード主演の『太陽と遊ぼう』(1964年公開) なのですが、
このブログの映画音楽史では取り上げる予定はありませんので
主題歌の『サマー・ホリデイ』をアップしておくだけにします。

↓はクリフ・リチャードの『サマー・ホリデイ』 YOUTUBEより



しかしながら、クリフの映画はあのプレスリーも顔負けですね。


映画音楽史(192) 『北京の55日』 1963年公開

2014-07-29 00:06:48 | 映画音楽



『北京の55日』 55 Day at Peking (米) 1963年制作
監督 ニコラス・レイ
音楽 ディミトリー・ティオムキン
主演 ルイス … チャールトン・ヘストン
    ロバートソン … デヴイツド・ニヴン
    ナタリー … エヴァ・ガードナー
主題歌 『北京の55日』 ( 55 Day at Peking ) 演奏・サウンドトラック

外国人一掃を旗印にして清国時代に蜂起した義和団と列強各国との戦いを描いたスペクタクル作品。
1900年、山東省において義和団が結成され、西欧各国を清国から追放するために北京に集結する。清の西太后も
義和団を利用して外国諸国を国外に追い出そうとした。やがてドイツの外交官が義和団に殺害されたため、米国
海兵隊のルイス少佐を中心に11か国の公官たちは北京城に籠城して義和団と激しい戦いを始める。戦いから55日、
やっと列強の援軍が到着して義和団を打ち破った。愛するナタリーを戦いで亡くしたルイス少佐は孤児になった女の子を
抱き上げて次の任務に旅立つ。

主題歌の勇壮かつエキゾチックな序曲はディミトリー・ティオムキンの作曲によるもので、曲はバラード調の
『ソー・リトル・タイム』とマーチ調のメーンテーマからなっています。映画では冒頭に情感あふれるイラストを
背景にして流れ出します。演奏はディミトリー・ティオムキン自身の楽団です。

↓はサウンドトラックによる『北京の55日』 YOUTUBEより

(残念ながら削除されたようです、再投稿があれば追記します)


また、メーンテーマにポール・フランシス・ウェブスターが詩をつけてブラザーズ・フォーが唄った『北京の55日』
の方が日本で大ヒットしました。

Bom bom bom bom bom bom
The year was 1900
tis worth remembering
The men who lived through
fifty five days at Peking

↓はブラザーズ・フォーの『北京の55日』 YOUTUBEより



映画音楽史(191) 『大脱走』 1963年公開

2014-07-28 10:41:54 | 映画音楽



『大脱走』 The Great Escape (米) 1963年制作
監督 ジョン・スタージェス
音楽 エルマー・バーンスタイン
主演 ヒルツ … スティーヴ・マックィーン
    ヘンドレー … ジェームス・ガーナー
    シリル … リチャード・アッテンボロー
    セドウィック … ジェームズ・コバーン
    ダニー … チャールズ・ブロンソン
主題歌 『大脱走のマーチ』 ( The Great Escape March ) 演奏・サウンドトラック

第二次大戦下、脱出不可能といわれた独軍捕虜収容所からの大量脱走の史実を再現したアクション映画。
なお、このベストセラー小説を書いたポール・ブリックヒル自身がこの脱走劇体験者の一人である。
脱走の札付き常習犯を集めた独軍ルフト第三捕虜収容所に連合軍のシリル空軍中隊長が収容されてきた。
シリルは仲間たちと単独の脱走ではなく収容者全員が脱走するという一大計画を企てる。独房王のヒルツや
トンネル堀りの達人ダニーたちは全員協力して独軍を欺き脱出トンネルを完成させ250人全員が収容所から
脱出に成功する。しかし、収容所の外には出たものの一部は処刑され、ほぼ全員が収容所に連れ戻された。
この計画で自由の身になったのはわずか二人だけであった。

主題歌の『大脱走のマーチ』はエルマー・バーンスタインの作曲で、映画ではタイトルバックやエンディングに
流れます。このサウンドトラック盤はエルマー・バーンスタイン楽団によるものです。

↓はサントラ盤の『大脱走のマーチ』 YOUTUBEより


また、この曲にアル・スティルマンが歌詞をつけたミッチ・ミラー盤が大ヒットしました。
しかしながら、この歌詞の内容は何とも締まらない浮気男のダレ言で、なぜこの勇ましいマーチ曲に
このような歌詞がつけられたのか不思議でなりません。

Mabel, I love you Mabel
Love you as much as I am able
But oh I'm crazzy for little Daisy
She is the one girl for me

↓はミッチ・ミラー楽団の『大脱走のマーチ』 YOUTUBEより





映画音楽史(190) 『酒とバラの日々』 1963年公開

2014-07-27 06:48:42 | 映画音楽



『酒とバラの日々』 Days of Wine and Roses (米) 1962年制作
監督 ブレイク・エドワーズ
音楽 ヘンリー・マンシーニ
主演 ジョー・クレイ … ジャック・レモン
    カースティン・アーセン … リー・レミック
    エリス・アーセン … チャールズ・ビッグフォード
主題歌 『酒とバラの日々』 ( Days of Wine and Roses ) 演奏・ヘンリー・マンシーニ楽団

酒ですべてを失っていく夫婦の姿を通してアルコール依存症の恐怖をリアルに描いた作品。
宣伝会社に勤めるジョーは陽気で酒好きである。彼は得意先の秘書カースティンと結婚したが、彼女も酒が好きで
いつの間にか夫婦そろって酒びたりになる。カースティンは酒が原因で火災を起こし、ジョーは酒のために会社を
解雇され、落ちるところまで落ちてしまった。彼女の父親が見兼ねて夫婦を自分の植物園に受け入れたものの
断酒できずジョーはアル中更生団体の世話になる。カースティンは自分をアル中と認めずさらに家庭は崩壊する。

主題歌の『酒とバラの日々』の作詞・作曲は前年の『ムーン・リヴァー』に続くジョニー・マーサー、ヘンリー・マンシーニ
の名コンビによるものです。
レコードとしてはヘンリー・マンシーニ楽団のサントラ盤のほか、アンディ・ウィリアムス、フランク・シナトラ、ペリー・コモ、
ジュリー・ロンドンなどが競演し、映画公開当時はヒットしませんでしたがスタンダードとして根強い人気の楽曲です。

The days of wine and roses
Laugh and run away like a child at play
Through a meadow land toward a closing door
A door marked "nevermore"
that wasn't there before

↓はヘンリー・マンシーニ楽団の『酒とバラの日々』 YOUTUBEより