港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『マティルダ』 ハリー・ベラフォンテ

2016-07-31 14:47:35 | 名曲セレクション

”Matilda” Harry Belafonte



日本ではダニー・ボーイのB面でリリースされたベラフォンテ初期のカリプソ・ソングです。
元々はトリニダードのカリプソ歌手ロード・インベーダーが唄っていたものを1953年にハリー・ベラフォンテが
手を加えてリリースしたものです。
内容は、女に金を持ち逃げされた男の愚痴をコミカルに唄ったもので、観客と掛け合ったカーネギー・ホール
でのライブは万雷の拍手に包まれ伝説となりました。

Hey! Matilda, Matilda, Matilda,
she take me money and run Venezuela.
Once again now!
Matilda, Matilda, Matilda,
she take me money and run Venezuela.

↓はカーネギー・ホールにおけるハリー・ベラフォンテの『マティルダ』  YOUTUBEより



『メケ・メケ』 ジルベール・ベコー

2016-07-30 11:34:34 | 名曲セレクション

”Mé qué mé qué” Gilbert Becaud



1952年にシャルル・アズナヴールが作詞し、ジルベール・ベコーが作曲した異色のシャンソンです。
ベコーの他にアズナヴールやジョー・ダッサンなどのレコードもリリースされているようです。
カリブ海のグレナディーン諸島にあるマルティニーク島での、船員と島の酒場の娘との恋物語を唄ったもので、
”Mé qué mé qué”とは マルティニーク島の方言で「それがどうした?」という意味だそうです。
さて、この恋物語の結末やいかに…

Le navire est à quai
Y a des tas de paquets
Des paquets posés sur le quai là
Dans un petit troquet
D'un port Martiniquais 
Une fille belle à croquer là 

↓はジルベール・ベコーの『メケ・メケ』  YOUTUBEより


小さい頃に訳も解からずに
「メケメケ おー ケツ臭せぇ~♪」
などと唄っていたものです。

『16トン』 テネシー・アーニー・フォード

2016-07-29 15:27:16 | 名曲セレクション

”Sixteen Tons” Tennessee Ernie Ford



カントリー・ウエスタンのシンガー・ソングライターであるマール・ロバート・トラヴィスが作詞・作曲した労働歌です。
トラヴィスは、ケンタッキー州のローズウッドで炭鉱労働者の家庭に生まれています。彼は炭鉱夫が毎日毎日石炭16トンを
積み込む労働の過酷さ、そこで働く炭鉱夫たちの不満をこの歌に綴っています。
この曲はトラヴィス自身も唄っていますが、1955年にトラヴィスの友人であるウエスタン畑のテネシー・アーニー・フォードに
唄わせ、ビルボードのカントリーチャートのNo.1に輝いています。
テネシー・アーニー・フォードの他にも、本家のマル・トラヴィス、プラターズ、フランキー・レイン、ボビー・ダーリン、
トム・ジョーンズなどもレコーディングしています。

Some people say a man is made outta mud
A poor man's made outta muscle and blood
Muscle and blood and skin and bones
A mind that's a-weak and a back that's strong
You load sixteen tons, what do you get
Another day older and deeper in debt
Saint Peter don't you call me 'cause I can't go
I owe my soul to the company store

↓はテネシー・アーニー・フォードの『16トン』  YOUTUBEより



1960年にはプラターズもこの曲をカヴァーしリヴァイヴァル・ヒットさせています。

”Sixteen Tons” The Platters




↓はプラターズの『16トン』  YOUTUBEより



『エル・クンバンチェロ』 ウェルナー・ミュラー楽団

2016-07-28 14:24:46 | 名曲セレクション


”El Cumbanchero” Werner Müller Orchestra



1943年にプエルトリコのラファエル・エルナンデスが作曲した「ルンバ・グァラーチャ」のリズムによるラテン・ナンバーで、
タイトルは「クンバ ( 太鼓 ) をたたく人」といった意味で、クンバンチェロは島民たちが太鼓をたたいて騒いでいる様を
描写した楽曲となっています。
古くはティト・プエンテ楽団やデシー・アルナスの歌唱などでヒット、ザヴィア・クガー楽団、エドムンド・ロス楽団、
ペレス・プラード楽団など多くの楽団が競演しています。
今回紹介するウェルナー・ミュラーは『真珠採り』でおなじみのリカルド・サントス楽団の指揮者でもあるのですが、
この『エル・クンバンチェロ』のウエルナー・ミュラーはリカルド・サントスとは全く違うスタイルで演奏しています。

↓は ウェルナー・ミュラー楽団の『エル・クンバンチェロ』  YOUTUBEより



せっかくですので、ザヴィア・クガー楽団の『エル・クンバンチェロ』も併せて貼っておきますのでお聞き比べください。

”El Cumbanchero” Xavier Cugart And His Orchstra

↓はザヴィア・クガー楽団の『エル・クンバンチェロ』  YOUTUBEより


この曲、ラテンの名曲というよりも、現在では高校野球の応援歌として知られていますね。


『小さな喫茶店』 アルフレッド・ハウゼ楽団 UND マランド楽団

2016-07-27 15:16:28 | 名曲セレクション

”In Einer kleinen Konditorei”



1928年にオペレッタ作家であるフレッド・レイモンドの作曲とエルンスト・ノイバッハの作詞で、1930年に制作された
同名のドイツ映画 ( ロベルト・ヴォルムート監督 ジャック・カトラン主演 ) の主題歌になったそうですが、日本での
映画公開はなく、その内容については全くもって不明です。
1931年にこの曲が日本に入って来たときは『カフェの魅惑』というタイトルで紹介されましたが、のちに『小さな喫茶店』と
改名され、瀬沼喜久雄の作詞した「小さな喫茶店に入った時も二人は、お茶とお菓子を前にしてひと言も喋らぬ…」
という歌詞を中野忠晴が1935年に唄って大ヒットしています。
当時の日本ではコンチネンタル・タンゴというよりも歌謡曲として受け入れられていたようです。
また、エルンスト・ノイバッハの作詞は次のようなものですが、唄われることも少なくなりました。

In einer kleinen Konditorei,
Da saßen wir zwei,
Bei Kuchen und Tee.
Wir sprachen beide kein einzig Wort,
Doch wußten sofort,
Daß wir uns versteh'n.

戦後、ハウゼとマランドの両楽団のレコードが日本上陸し、コンチネンタル・タンゴの名曲として人気を二分しています。

”In Einer kleinen Konditorei”Alfred Hause

↓はアルフレッド・ハウゼ楽団の『小さな喫茶店』 YOUTUBEより



”In Einer kleinen Konditorei” Malando

↓はマランド楽団の『小さな喫茶店』 YOUTUBEより