港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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映画音楽史(246) 『星空』 1965年公開

2014-09-30 00:28:06 | 映画音楽



『星空』 Ballad in Blue (米) 1964年制作
監督 ポール・ヘンリード
音楽 スタンリー・ブラック
    レイ・チャールズ
主演 レイ・チャールズ … レイ・チャールズ
    ディヴッド … ピエール・ビショップ
    スティーヴ … トム・ベル
    ペギー … メアリー・ピーチ
主題歌 『星空のバラード』 ( Light Out Of Darkness ) 唄・レイ・チャールズ

盲目のピアニストと盲目の少年との友情を軸に映画初出演のレイ・チャールズがヒット曲を唄いまくる音楽映画。
盲目のシンガーソングライターのレイはある盲学校を訪れそこの生徒ディヴィッドと仲良しになり高価な盲人用の時計を
彼にプレゼントする。ある日、レイはクラブでピアノを演奏しているスティーヴに出会う。スティーヴはディヴッドの母親で
あるペギーの亡夫の友人であった。レイはスティーヴが作曲家志望と聞き、二人で音楽活動を始め、パリへ演奏旅行に
でかける。レイとスティーヴはその収益でディヴッドの目の手術をし、少年は視力を得ることができた。

主題歌の『星空のバラード』はレイ・チャールズの作詞作曲によるもので、映画では演奏会の最中に少年の手術の成功
を聞いたレイが安堵しながら唄っていました。劇中では彼のヒットナンバーである『ホワッド・アイ・セイ』『旅立てジャック』
『アンチェイン・マイ・ハート』など全11曲が唄われています。
なお、バックコーラスは女性四人組のレイレッツで、その中の一人マージ-・ヘンドリックスはレイ・チャールズの愛人で
あったといわれています。

Love glows like a candle in the window
and when it glows it brings light out of darkness
giving you a rainbow

↓はレイ・チャールズの『星空のバラード』 YOUTUBEより




映画音楽史(245) 『四月の恋』 1965年公開

2014-09-29 02:25:56 | 映画音楽



『四月の恋』 April Love (米) 1957年制作
監督 ヘンリー・レヴィン
音楽 アルフレッド・ニューマン
主演 ニック … パット・ブーン
    リズ … シャーリー・ジョーンズ
    フラン … ドロレス・マイケルズ
    ジェド … アーサー・オコンネル
主題歌 『四月の恋』 ( April Love ) 唄・パット・ブーン

ジョージ・A・チェンバレンの小説をもとに、美しい田園を背景にパット・ブーンが主演した青春音楽映画。
他人の車を盗んで罪に問われ、仮釈放になったニックは農場主の伯父に身柄を預けられる。そこでフランとリズの姉妹
と仲良くなる。ある夜、ニックたちはダンスパーティーに出かけ、その会場でニックが歌を唄って大喝采を浴びる。しかし
ニックは司法から禁じられていた車の運転をしたことで問題となったがそれも何とか丸く収まり、ニックはリズと結ばれる。

主題歌の『四月の恋』はポール・フランシス・ウェブスターの作詩、サミー・フェインの作曲によるものです。パット・ブーンの
歌曲『四月の恋』の全米No.1ヒットにあやかって作られた映画ですが、日本では公開が遅れすぎて色あせてしまい、公開
当時は全く話題にもなりませんでした。なお、パット・ブーンはこの曲をシャーリー・ジョーンズとのデュエットで唄ったほか
「牧場のクローバー」など四曲を劇中で唄っています。

April love is for the very young
Every star's a wishing star that shines for you
April love is all the seven wonders
One little kiss can tell you this is true

↓はパット・ブーンの『四月の恋』 YOUTUBEより



映画音楽史(244) 『メリーポピンズ』 1965年公開

2014-09-28 13:01:22 | 映画音楽



『メリーポピンズ』 Mary Poppins (米) 1964年制作
監督 ロバート・スティーヴンソン
音楽 ロバート・B・シャーマン&リチャード・M・シャーマン
主演 メリー・ポピンズ … ジュリー・アンドリュース
    バート … ディック・ヴァン・ダイク
    ジョージ・バンクス … デヴッド・トムリンスン
    ウィニフレッド・バンクス … グリニス・ジョーンズ
    ジェーン・カロライン・バンクス … カレン・ドートリス
    マイケル・バンクス … マシュウ・ガーバー
主題歌 『チムチムチェリー』 ( Chim Chim Cher-ee ) 唄・ディック・ヴァン・ダイク&ジュリー・アンドリュース

イギリスのP・L・トラヴァース夫人の童話を、ディズニーがファンタジー・ミュージカルに仕立てたお子様向け作品。
ロンドンの銀行家のジョージも妻のウィニフレッドも二人の子供は召使に任せっぱなしである。そんな時、東風に乗って
やさしい妖精のメリー・ポピンズが現れて、ジェーンとマイケル姉弟の家庭教師になる。彼女の秘密の相棒は舗道で
絵を描いたりする大道芸人のバートである。子供たちはバートとも仲良しになりバートの煙突掃除について行って屋根
の上で大いに楽しむ。ある日、子供たちが銀行で騒ぎを起こしたためジョージの首が危うくなるがそれも丸く収まった。
一家の幸福を見届けたメリー・ポピンズは西風に乗ってバンクス家を去っていく。

ロバート&リチャードのシャーマン兄弟はこの映画の主題歌である『チムチムチェリー』を含む全15曲を共同で作詞・作曲
しています。主題歌の『チムチムチェリー』はバートが子供たちと煙突掃除をしながら煙突から屋根に上ってロンドンを
見渡すシーンで使われていました。

Chim chiminey Chim chiminey Chim chim cher-ee!
A sweep is as lucky As lucky can be
Chim chiminey Chim chiminey Chim chim cher-oo!
Good luck will rub off when I shake 'ands with you

↓はサウンド・トラックによる『チムチムチェリー』 YOUTUBEより




60年代ポップス変遷史 1960年11月

2014-09-27 11:54:21 | 60年代ポップス変遷史

1960年11月にはこんな曲が流行していました。

マイ・ホーム・タウン ポール・アンカ
太陽がいっぱい サウンドトラック
グリーン・フィールズ ブラザーズ・フォー
月影のキューバ セリア・クルス
グッド・タイミング ジミー・ジョーンズ
イッツ・ナウ・オー・ネヴァー エルヴィス・プレスリー
初恋のブルース バック・クレイトン楽団
ビキニスタイルのお嬢さん ブライアン・ハイランド
はるかなるアラモ ブラザーズ・フォー
⑩恋の汽車ポッポ アルマ・コーガン
死ぬ程愛して アリダ・ケッリ
バッファロー大隊マーチ アート・ムーニー楽団


10位の『恋の汽車ポッポ』は英国人歌手アルマ・コーガンの実質的な日本デビュー曲です。
後の彼女のヒット曲としては『ポケット・トランジスター』『いわなきゃだめよ』『グッドバイジョー』などが
ありますが、残念ながら1966年に34才という若さでこの世を去っています。
ちなみに、『恋の汽車ポッポ』の作詞作曲はポール・アンカで、当時彼が想いを寄せていたアネットの
ために作った曲だという噂話がありました。

↓はアルマ・コーガンの『恋の汽車ポッポ』 YOUTUBEより

日本では森山加代子がカヴァーしていました。


この頃は洋楽ヒット曲が日本語でカヴァーされ、いわゆる『和製ポップス』ブームが訪れていました。
ザ・ピーナッツ、森山加代子、坂本九(ダニー飯田とパラダイスキング)なとがその代表的な歌手でした。
一方、テレビの加速的な普及で一家団欒のお茶の間に『和製ポップス』が届けられて、お年寄りから
子供までが洋楽を口ずさむ時代になりました。
日本における60年代ポップスの全盛期の始まりでした。


また、ベストテンにはランクインしませんでしたが、この頃ドディー・スティーヴンスの
『黄色いバスケット』もヒットしていました。

↓はドディー・スティーヴンスの『黄色いバスケット』 YOUTUBEより

これも森山加代子がカヴァーしていました。




映画音楽史(243) 『ふるえて眠れ』 1965年公開

2014-09-26 00:18:57 | 映画音楽



『ふるえて眠れ』 Hush, Hush, Sweet Charlotte (米) 1965年制作
監督 ロバート・アルドリッチ
音楽 フランク・デ・ヴォール
主演 シャーロット … ベティ・デイヴィス
    ミリアム … オリヴィア・デ・ハヴィランド
    ベイリス … ジョセフ・コットン
主題歌 『ふるえて眠れ』 ( Hush, Hush, Sweet Charlotte ) 唄・アル・マルティーノ

ヘンリー・ファレルの小説の映画化で、アルドリッチ&デイヴィスによる『何がジェーンに起こったか』に次ぐスリラー映画。
ルイジアナ州の農場にあるホリス邸の当主シャーロットは高速道路建設により屋敷が取り壊されることに激しく反対する。
37年前にシャーロットが惨殺した愛人ジョンの死体が出てくるために反対しているのだという噂が地元に流れ始めた。
シャーロットは精神に異常をきたし始めたことから主治医のベイリスに相談し、ジョンはまだ生きていると言いだした。
そんな時37年振りにシャーロットの従妹でかつてベイリスの愛人であったミリアムが屋敷に戻って来た。そして家政婦、
保険会社の元社員、保安官、新聞記者たちが屋敷に集まってジョン殺しの秘密が明らかにされていく…

子守唄風の主題歌『ふるえて眠れ』はマック・デイヴィッド作詞、フランク・デ・ヴォール作曲によるもので、この映画の
重要な役割を担っています。映画では冒頭で、惨殺事件の噂を聞いた子供たちが ‘ Chop, Chop, Sweet Charlotte ’と
いう替え歌を唄い、ジョセフ・コットンがピアノで弾き語ったりと全編で流れていました。映画での歌唱はアル・マルティーノ
によるものですが、レコードとしてはパティ・ペイジの歌で大ヒット、パティ自身7年振りの全米トップテン入りを果たしました。
参考までに、子供たちの替え歌のチョップ (Chop) は手首を切り落としたという意味です。

Hush hush, sweet Charlotte
Charlotte, don't you cry
Hush hush, sweet Charlotte
He'll love you till he dies

↓はパティ・ペイジの『ふるえて眠れ』 YOUTUBEより


関西地方では、毎日放送TVの『あどりぶランド』のエンディング曲として永らく親しまれていました。