ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

サバイバルファミリー

2017-02-08 23:13:08 | さ行

「ロボジー」
矢口史靖監督。


「サバイバルファミリー」71点★★★★


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東京に暮らす平凡な鈴木家は

父(小日向文世)、母(深津絵里)
無口な大学生の息子(泉澤裕希)と
スマホ命の女子高生(葵わかな)の4人家族。

ある朝、一家が目覚めると
テレビも冷蔵庫も、エレベーターも車も
一切の電化製品が使えなくなっていた。

しかも会社も駅も、すべてが同じ状況。

「すぐに元に戻るわよ」と思っていた一家だが
一週間たっても、電気は戻らない。

不便な生活のなか、父がある決心をし――?!


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ある日突然、電気が使えなくなったら・・・?!

都会に住む一家の状況を描き
けっこう大まじめに「使える」サバイバル映画。


いやでも震災のあの状況を思い出すし、
あれから6年のいま
すでに備え甘くなっている自分を実感します。


「教訓」をもらえる有益な作品だと思います。



「プッ」とする笑いは、多少あるけど
でもそれよりも
かなりマジに日本列島パニック系。

しかも、その描写がリアル。

たとえば
電気も水道も、すべてのインフラが停止したなかで
普段なら1本200円もしないようなペットボトルの水が
「はい、大特価1600円だよー」と売られているわけですよ
(正確な値段は忘れたけど、そんなもん)。

当然
「ぼったくりだ!もっと普通に安いところがあるはず!」と
お父さん(小日向文世)も、観客も、その売り手を無視するけど
しかし先に進むと、コンビニで1本2500円とかになっている!

見ながら
「ああ、そういうものだよな。ケチらずに、最初で買っとこ」とか(苦笑)
本当に思ったし

真にサバイバルできるのはやっぱり
「農家や漁師など、自然や土地と密接して暮らす人々なんだ」ということも
ふかーく刻まれました。


けっこうシビアでもあるサバイバルのなかで
お母さん役の深津絵里氏が
「根はしっかり者だがほわんととぼけた主婦」として、息をつかせてくれます。

しかしこれを見て、
ワシ7年乗ってた自転車買い換えたし(笑)
農家、やっぱいいなとか思っちゃうし。

生き方、考えさせられますよ。


★2/11(金)から全国で公開。

「サバイバルファミリー」公式サイト
コメント
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