町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

都心を駆け抜ける伝統と革新の歌舞伎顔・都営浅草線5500形

2019年04月06日 | 首都圏の地下鉄

東京都交通局の5500形といえば、現在も保存車が存在するPCCカーの方が浮かびますが今回の記事は浅草線向けに登場した最新鋭の5500形です。既存の5300形置き換え用として導入が決定し、2021年までに全編成が出揃う予定です。代替される5300形は経年30年にも満たないアルミ車体でVVVF制御であるため、機器更新などで継続使用も可能ですが、それをせず一気に新車への置き換えを進めてしまうのは流石輸送量が桁違いの首都の地下鉄ですね。

京急本線を走行する5500形。インパクトのあるブラックマスクですが、歌舞伎役者の隈取りをイメージした正面デザインで、実際にYouTubeの都営交通公式チャンネルでは松竹の協力で中村壱太郎・上村紳太郎・市村大雅らが出演し、鏡獅子を七代目芳村伊十郎が唄うという中々に豪勢な動画が制作されました(現在は公開期間終了)。

登場からしばらくは泉岳寺〜西馬込間を往復する運用に留まっていましたが、2018年9月3日より京成電鉄・北総鉄道に直通を開始、同月18日には京急線にも運用を拡大しました。

標準車両の流れを汲んではいますが、それでも独自色が際立つ車内。江戸切子や寄せ小紋など、伝統的なものを散りばめた内装仕上げです。ドアは下部が曲線の他に類を見ない斬新な形状の窓が一際目を引きますね。

車内案内表示は三菱電機セサミクロのワイド液晶画面で、ドアチャイムや戸閉装置はE235系と同じものを採用しています。向って左の画面は広告やニュースを流していますが、新元号発表時の映像ですね。

現在の運用は、5300形と共通で京急・京成・北総鉄道各線の広範囲で運用されていますが、車両性能はアクセス特急にも対応しており更なる運用拡大も予想され、今後が楽しみでもあります。

コメント (3)
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