町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

変貌著しい大井町線の急行専用車6000系

2019年04月11日 | 東京急行電鉄

田園都市線の混雑緩和を目指し、バイパス路線としての機能を持たせる為に大規模な改良工事を行い、その一環で全区間に渡り急行運転を実施する為2008年から専用車の6000系を6両編成で導入して来ました。その後は溝の口延伸も完了し、しばらくは動きが無かった6000系ですが、更なる輸送力増強の為に7両編成化が実施され、中間車デハ6300を新造の上増結し、現在は急行全列車が7両編成で運転されることになりました。今後は新形式6020系で開始した座席指定車『Q SEAT』の予備車確保のため、1両を改造することが発表されています。

春爛漫の大井町線を快走する6000系。2008年当時、大井町線が急行運転の為に専用車を導入すると発表されたことに衝撃を覚えましたが、今や座席指定サービスまで開始され隔世の感があります。

土日祝の日中は長津田までの運用も設定され、線形の良い田園都市線で本領を発揮する姿も見られます。かつては終日に渡り線内折り返しの各駅停車のみの運用だった頃からすれば、利便性は比べ物にならない程に向上しました。

基本的には5000系7次車と共通で化粧板の配色を白、座席を車体カラーと同じイメージのオレンジ系にした車内設備。

ドア上の車内案内表示は15インチ液晶画面です。5000系グループは17インチ画面のセサミクロに換装が進んでいますが、6000系には及んでおらず新造したデハ6300には5000系の発生品(本来写真の白系が標準ですが、同車のみカバーが青系なので判別可)を流用しているようです。

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新紙幣に東京駅赤レンガ駅舎

2019年04月09日 | 鉄道・バス雑記

本日は2024年度より発行される紙幣と共に、デザインや材質を変更した新500円硬貨が発表されました。一万円紙幣は500以上の企業・教育機関の創設に関与し「資本主義の父」と称される実業家・慈善家の渋沢栄一、五千円札は女子教育の先駆者で津田塾大学の創立者津田梅子、千円札は感染症医学の第一人者で伝染病研究所(現在の東大医科学研究所)、慶應義塾大学医学科、慶應義塾大学病院創立者として知られる北里柴三郎の三名の肖像が採用されることになり、錚々たる顔触れに紙幣に起用されるのも納得の人選でした。さて、鉄道マニア的に注目すべき点として一万円札の裏面に東京駅の赤レンガ駅舎が描かれることになった事でしょう。

 

2012年に復元工事を終えて、美しい姿が蘇った東京駅ですが、日本の鉄道の起点でもあり、21世紀になってからも別格の存在感を放つこの駅舎が紙幣に起用されることになろうとは、マニアとしてはこの上ない喜びを感じます。


しかし、新紙幣に関して個人的な意見ですが五千円札と千円札の人選が逆なら、・・・というのが筆者の感想です。
北里柴三郎が医学者として脚光を浴びた成果の一つに、ドイツ留学中に開発した世界初の血清医療があり、「ジフテリアに関する血清医療の研究」をエミール・アドルフ・フォン・ベーリング博士と共同で発表し第一回ノーベル賞候補になっています。(この当時は共同受賞の考え方は無かった事もあり、受賞はベーリング博士単独)
また、もう一つ行っていた研究に脚気があり、当時の医学界で権威だった母校の東大教授の説を否定したことで対立する形になってしまい、冷遇される要因になってしまいました。
その後、福沢諭吉が設立した私設の伝染病研究所所長に就任し私立北里研究所(現在の北里大学の前身)を立ち上げ、研究に取り組む中、慶應義塾大学医学科と慶應義塾大学病院を創設し初代医学部長・病院長を務め福沢の恩義に報いています。何とも義理堅いことに、医学部長・病院長の職は調べたところ無報酬だったそうで・・・。
功績に優劣を付ける訳ではありませんが、北里に手を差し伸べた福沢が現行の一万円札なら、北里が次位の五千円札で…という形なら良かったなぁ、と思わずにはいられません。

新紙幣は前回(2004年)の変更から20年目となる2024年から流通開始ですが、先ずは発行を日を楽しみに待ちたいと思います。
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都心を駆け抜ける伝統と革新の歌舞伎顔・都営浅草線5500形

2019年04月06日 | 首都圏の地下鉄

東京都交通局の5500形といえば、現在も保存車が存在するPCCカーの方が浮かびますが今回の記事は浅草線向けに登場した最新鋭の5500形です。既存の5300形置き換え用として導入が決定し、2021年までに全編成が出揃う予定です。代替される5300形は経年30年にも満たないアルミ車体でVVVF制御であるため、機器更新などで継続使用も可能ですが、それをせず一気に新車への置き換えを進めてしまうのは流石輸送量が桁違いの首都の地下鉄ですね。

京急本線を走行する5500形。インパクトのあるブラックマスクですが、歌舞伎役者の隈取りをイメージした正面デザインで、実際にYouTubeの都営交通公式チャンネルでは松竹の協力で中村壱太郎・上村紳太郎・市村大雅らが出演し、鏡獅子を七代目芳村伊十郎が唄うという中々に豪勢な動画が制作されました(現在は公開期間終了)。

登場からしばらくは泉岳寺〜西馬込間を往復する運用に留まっていましたが、2018年9月3日より京成電鉄・北総鉄道に直通を開始、同月18日には京急線にも運用を拡大しました。

標準車両の流れを汲んではいますが、それでも独自色が際立つ車内。江戸切子や寄せ小紋など、伝統的なものを散りばめた内装仕上げです。ドアは下部が曲線の他に類を見ない斬新な形状の窓が一際目を引きますね。

車内案内表示は三菱電機セサミクロのワイド液晶画面で、ドアチャイムや戸閉装置はE235系と同じものを採用しています。向って左の画面は広告やニュースを流していますが、新元号発表時の映像ですね。

現在の運用は、5300形と共通で京急・京成・北総鉄道各線の広範囲で運用されていますが、車両性能はアクセス特急にも対応しており更なる運用拡大も予想され、今後が楽しみでもあります。

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消えゆく伝統のロイヤルブルー帯

2019年04月01日 | 小田急電鉄

本日午前11時30分今上天皇の生前退位に伴う新元号「令和」が発表されました。今月30日を以って1989年1月7日より30年4ヶ月に渡り続いた平成の歴史が終わり、5月1日からは現在の皇太子殿下が即位され新時代の幕開けとなります。今回定められた新元号ですが、万葉集の梅花の歌三十二集の序文である「初夏の令月にして、気淑く風和み、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」から引用したことが伝えられていますが、日本の古典が元になっていることや、どことなく語感が昭和にも似ており違和感なく受け入れられました。

さて、鉄道の話題で平成を振り返ると真っ先に浮かぶのは、極めて関東ローカルな出来事ですが平成の大半を費やして完成した小田急の複々線完成でしょうか。長年続いた千代田線との直通列車の抜本的見直しや各駅停車10両編成化など、90年代の殺人的ラッシュを知る者としては、大きな歴史の変わり目を実感させられました。

そんなわけで(どんなわけで??)今日の画像は歴史が変わろうとも淡々と何時もと変わらず旅客輸送をこなす平成の小田急の象徴となった3000形と昭和最末期に誕生し、現在も主力車両である小田急初のステンレス車1000形の並びシーンです。
何れもロイヤルブルー帯を締めた姿ですが、タイトルにも書いた通り、長年続いたロイヤルブルーの帯は2007年の2代目4000形で採用され、瑠璃茉莉の花をイメージしたインペリアルブルーに変更になったことから、他形式も貼り替えや更新改造などで波及しており、写真のような姿はゆくゆくは消滅する運命にあります・・・。

ちなみに、この帯の色調は何回か変化しており、昭和時代の鋼製車では塗装仕上げの更に濃い青でしたが1000形から現在でも見られる色合いのカラーフィルムになり、他形式もフィルム化されて行きました。現行のインペリアルブルーは3代目の青帯ということになります。現在はまだまだ見ることが出来ますが、珍しくならない内に記録しておきたいものの一つですね。

 


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