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パラサイト 半地下の家族

2020年02月12日 | TV・ラジオ・CM・映画

柄本時生さんのインタビュー記事で、時生の名前の由来が語られています、実は真相は??⇒柄本時生、父から届く強烈な「一言メール」とは

柄本:2つ説がありまして。漫画の主人公に「ときお」という名前がいて付けたのか、うちの母ちゃんがジュリー(沢田研二)のファンで「TOKIO」なんじゃないか? というのがあります。



 

「パラサイト 半地下の人々」外国語映画でありながらアカデミー賞作品賞をとり、見に行ったJ友さんも面白かったと言われていたので、お休みだったので行ってきました。

お昼からの上映では、たとえ平日でもアカデミー賞効果で混んでいるのでは?と思い、9時40分からの上映がある映画館まで行ってきました。朝一番の上映なのに、中高年で半分ほどの客席が埋まっていました。

さすがに、カンヌでもアカデミー賞でも W受賞するだけのことはある。⇒公式サイト

評判どうりすご~く面白かった、この面白さは、やっぱり見ないとわからない。
貧しい仕事のない半地下に住む一家が、ジワジワと高台に住む金持ち家族に入り込み、侵食していく。貧乏一家全員の頭の良さ、演技力、度胸にビックリ!邪魔者を陥れるやり口には、背筋が凍りました(-_-;)
これだけ頭の切れる一家なのに、なんで仕事がないんだ?なんで大学に受からないんだ?なんで、こんなに惨めな生活をしているんだ?
韓国の格差社会、学歴社会、就職難という現実の突きつける厳しさに、気持が萎みます。
半地下の家は実は、北朝鮮の攻撃に対する防空壕の役割と知り、北の脅威にさらされ続ける、休まる事のない韓国の毎日の生活。それに反して高台の金持ち一家の生活の、何と優雅きわまりないことよ。
北朝鮮の女性アナウンサーのモノマネパロディには、笑わされてしまったが、脅威と感じつつも国民は笑い飛ばすほかはないのだろうか。今もずっと戦争状態だなんて、平和な日本では到底考えられない。

ほんの微かな匂いが、貧乏一家に消えずにまとわりついて、物語は中盤、本当の意味のパラサイトを観客に見せつけて、韓国社会の闇の部分が露わになる。ここからは一気に映画はミステリー、ブラックホラーに早変わりして、息もつかせぬ予想外の展開になって、怖いくらいだったわ!ちょっと都合がよすぎないか?と思う部分も有ったけどね。

そんな中、最後のクライマックスシーンのガーデンパーティーで、父親たちのいでたちが、まるでこれから始まるのは「ジュリー祭り」ですか? 妹が着ている花柄の ふんわりフェミニンなワンピースは、私が45年前に比叡山フリーコンサートに着て行ったワンピと、そっくりや~ん!などと、心の中でさけんどりました。(^^ゞ

映画の冒頭の惨めな一家の姿は、哀しく切ないラストだった「万引き家族」と似たところがある?と思ったけど、あの映画の味わいとは違ったものだった。
これはコメディでもあり、ミステリーでもあり、社会派ドラマであり、単なる韓国の外国語映画の枠を超えて、世界中の人に受け入れられる普遍的な要素を持った作品だと思う。俳優も美術も、全ての要素が素晴らしかった。
この映画を外国語作品なのに、作品賞に選んだアカデミー賞は変わった、エライ!

韓国語とはいえ、台詞の中の単語が日本語の発音と同じだったり、カステラはやっぱり韓国でもカステラだった。出演俳優さんたちは日本の有名俳優さん達と顔は似ているし、既視感のある街の風景など、同じアジア人として、映画に懐かしい気持ちをもった。この映画のヒットが、今の日本に蔓延する嫌韓感情に変化を及ぼしたらいいのに、と思わないでもない。

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