習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

新宿梁山泊『YEBI大王』

2006-09-29 00:35:33 | 演劇
久々にこれはすごいと思わせてくれる骨太な芝居と出会った。 . . . 本文を読む
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なぜ今『涙そうそう』なのか

2006-09-28 00:12:11 | 映画
なぜ、今こういう映画が作られるのであろうか。 . . . 本文を読む
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『時をかける少女』その2

2006-09-26 23:33:33 | 映画
この映画の凄さは、十代後半という特権的な時間の中で、その幸福を自らの手で失ってしまう少女の再生の物語として、タイムワープという仕掛けを持ってきたことにある。 . . . 本文を読む
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Loftの地下で『LOFT』を見る

2006-09-22 23:05:54 | 映画
 この映画は一体何なんだろうか。ぼくには黒澤清は好き放題をして自滅しているようにみえる。彼は一貫性のある何かを作ろうとする気がないのではないか。  ホラーでもなくミステリーでもなく更にはラブストーリーともいえない作品は、とてもゆるいタッチでどこに向かっていくのかもわからないまま進行していく。わざとこういう作り方をしているのだろうが、そこに何の意味があるのかはぼくには伝わらない。  前作の『ドッ . . . 本文を読む
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『時をかける少女』

2006-09-21 22:46:25 | 映画
 とても気持ちのいい映画だった。見てよかった。この愛しい時間を精一杯大切に生きて行きたいと思わせてくれるそんな映画だ。    タイムワープなんてしなくてもいい。やり直せなくてもいい。そんなことはできなくても、この今というときは大切なのだということを教えてくれる。「未来で待っている」と言うラストのせりふもとても感動的だ。ああ、そういうことなんだなと思った。  3人でずっと遊んでいたかった。恋人でも . . . 本文を読む
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WANDERING PARTY 『レオナール・F』

2006-09-18 23:16:39 | 演劇
 白を基調にしたセット(病院だから当然なのだが)がいい。清潔さとそれが何色にも簡単に染まっていくという事実を暗示する。そこに小劇場の主宰者である主人公の青年が入院している。同室のおかっぱの中年男はとてもおしゃべりで調子のいい男だ。彼は画家の藤田嗣治である。時空を越えた二人が当然のように同じ病室にいる。そこに驚きはないという状況でストーリーは展開していく。芝居はこの二人の男をめぐる物語。  反戦と . . . 本文を読む
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エレベーター企画『K-PAX』

2006-09-18 11:48:14 | 演劇
医師と患者をリバーシブルな存在として設定するというアイデアが秀逸である。白衣を脱ぐと、医師は黒装束の患者となる。誰が病気で、誰がそうでないかなどという境界線はどこにもなく、真実と嘘との境目も実に曖昧だ。 . . . 本文を読む
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虚空旅団『野を焼く』

2006-09-17 23:27:16 | 演劇
 田舎のおばあちゃんの住んでいた家に帰って来る。そこは、今では祖母も亡くなり、空き家となっている。都会の暮らしに疲れてしまい、ここで静かに過ごしたいと心から願っている30代半ばの女性が主人公だ。  彼女がひとり静かに田舎で暮らす日々が描かれていくのかと思ったが、すぐに彼女がここに来た理由をめぐる物語が繰り広げられる。ちょっと展開が早いなと思った。もっと何もない時間をゆっくりと見せた後、そこに話を . . . 本文を読む
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浪花グランドロマン『眠る帝国』

2006-09-16 23:56:11 | 演劇
 とてもすっきりした構造の作品になっている。浦部さんの中で何かが吹っ切れたような心地よさがある。  2時間2部構成のテント芝居はお約束のスペクタクルを盛り込みながら少年の自分探しの旅を丁寧に見せてくれる。  神社で迷子になった少年が未来という名の少女に導かれ、井戸の底へと旅する。お供に二人の正義のヒーロー(本郷猛と一文字隼人)を従えて。5人の巫女と宮司に立ち向かい、さらにその先にいる謎の男と戦 . . . 本文を読む
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あうん堂『あとめ あだ波高ければ』再び

2006-09-15 22:43:38 | 演劇
 あうん堂の新作を、たたの兄と妹のハートウォーミングとして読み取ってしまったのは、作者の杉山晴佳さんにとって不本意なことかもしれない。  しかし、あの作品で不在の両親をあの程度に描いてしまったことが納得いかない。更に、ラストの兄が現実に立ち向かっていこうとする決意を示すシーンに対しても、そこに強い意志を感じられなかった以上、これを団塊ジュニアの物語として読むことは、ぼくには不可能だった。  な . . . 本文を読む
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劇場版『仮面ライダー・カブト』に驚く

2006-09-10 23:36:47 | 映画
 テレビシリーズを今朝初めて1本丸々見た。今まで何度か朝の準備をしながら断片的に見た事はあったけれども、ワンエピソードを通して見て(これってもしかしたら面白いのかもしれない)と思い、そこですぐに映画版を見に行ってきた。テレビと同じ物語をベースに全く別の話をパラレルワールドとして見せているようだ。  突っ込みどころ満載のすさまじくいい加減な話だが、それでも設定の面白さとあまりのスピード感に乗せられ . . . 本文を読む
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あうん堂『あとめ あだ波高ければ』

2006-09-08 23:36:37 | 演劇
 杉山晴佳さんの新作なので身構えて見に行ったのに、何か少し拍子抜けするくらいにささやかな愛らしい作品だった。これが<あうん堂>の新作なのかと驚かされる芝居。  兄と妹の二人きりの暮らし、そこにやってくる人たちとのやりとりが描かれる。いなくなってしまった父と母の旅館は休業中だ。二人はこの家をこれからどうしようかと考えている。たったそれだけのお話。  こんなにも小さく作品世界が閉じてしまうハートウ . . . 本文を読む
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2006年4~8月の演劇ベストテン

2006-09-04 00:11:01 | 演劇
1.動かないで (エレベーター企画) 2.もろびとこぞりて (青い鳥+北村想) 3.だけどほらごらん (劇団太陽族) 4.上野動物園再々々襲撃 (青年団) 5.鉄塔の上のエチュード (AI・HALLハイスクールプロデュース) . . . 本文を読む
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2006年4~8月の映画ベストテン

2006-09-04 00:00:15 | 映画
4月からこの8月まで5ヶ月間に劇場で見た映画のベストテンを発表したい。 1.青春漫画 2.やわらかい生活 3.ニュー・ワールド 4.フラガール 5.間宮兄弟 6.僕の大事なコレクション 7.グエムル  8.ラブ・コン 9.ゆれる 10.明日の記憶 . . . 本文を読む
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『フラガール』の見せる輝き

2006-09-03 23:49:01 | 映画
 『青』でPFFにデビューした李相日が、こんなにもすごい大人の映画を作ってくれるとは夢にも思わなかった。  昨年の『スクラップ・ヘブン』で長谷川和彦の『太陽を盗んだ男』へのオマージュを見せ、ただの青春映画の旗手から映画作家へと成長を見せた彼が若き巨匠の仲間入りをアピールするこの『フラガール』という大作を作り上げたことに、心から 拍手を送りたい。  凡百のくだらない映画を一蹴する作品だと思って欲 . . . 本文を読む
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