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松島や ああ松島や 松島や

2023-09-25 01:02:30 | 「青春18きっぷ」花の旅 北海道 Ⅱ

 原ノ町からの普通電車は仙台駅へ12時18分に到着しました。

 

 

 次に乗り継ぐ小牟田行き普通列車は12時45分の発車予定です。


 仙台で27分の待ち時間を得たので、改札口を出ました。


 仙台駅に降り立つのは、もしかすると12年ぶりかもしれません。


 12年前の2011年3月10日、私は仙台支店の会議に出席する為、朝の新幹線で東京から仙台に来て、夕方の新幹線で東京に戻りました。


 通常であれば、会議が終わった後は仙台に泊まり、支店の方達の相談に応じ、情報交換を兼ねる懇親が常なのですが、翌日私は定年退職の手続きがあるので、帰京することにしたのです。


 そして翌日の2011年3月11日に、あの東日本大震災が起きました。


 地震は午後に発生したので、仙台に宿泊しても午前中には帰京した筈で、難は逃れたとは思いますが、際どいタイミングだったことは確かです。

 


 時刻通りに小牟田行きの普通電車が仙台駅を発車しました。


 今更ですが、日本の鉄道の時刻表通りの運用は驚くばかりです。


 私は今回の旅で35回の乗り継ぎを重ねましたが、その全てが時刻表通りでした。


 何処か一ヶ所で列車が遅れたら、私の青春18きっぷの旅は完結しなかったのです。

 


 電車は七北田川を渡り、仙台市に別れを告げ、みちのくの奥を目指します。

 

 
 電車が仙台駅を出て15分も走ると、右手車窓に海が見えてきました。


 松島湾です。


 ところで、私は今まで「松島や ああ松島や 松島や」を松尾芭蕉の句と思い込んでいました。

 

 ところが今回、記事を書く為にネット検索で確認すると、数多くの記事に、この句は江戸後期の狂歌師、田原坊が詠んだものと書かれています。

 

 え~ 何よそれ! 俺の青春を返してくれって叫びたい気分です。


 それにしても旅の醍醐味とは、こんな予想外の事実を知らされることかもしれません。

 


  電車は品井沼駅に停車しました。

 

 昔はここに、品井沼という東西6.5km、南北3kmの巨大な遊水池があり、沼は頻繁に水害を起こし、江戸時代から明治、大正、昭和にかけて干拓治水事業が行われました。

 

 そして1977年に干拓終了宣言が出され、沼は完全に消滅したそうです。

 

 日本人は昔から、水の恵みを得て稲作を営み、水害には悩まされてきました。


 先に記した那珂川の氾濫など、現在もその苦労は続きます。


 主食を稲作に依存する限り、治水への取り組みは必要不可欠です。

 

 
 次に電車は鹿島台駅に停まりましたが、周囲に見渡す限りの田が広がっていました。


 北上川と阿武隈川の下流域に位置する、仙台平野の豊饒を実感しました。

 

 

 

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