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電車は宮城、岩手、宮城、岩手と走ります

2023-09-27 01:04:57 | 「青春18きっぷ」花の旅 北海道 Ⅱ

 電車は伊豆沼の畔を過ぎて迫川(はさまがわ)を渡りました。

 

 迫川流域は宮城県の全水田面積の1/4を占める穀倉地帯ですが、中下流域が低平地の為に水害の常襲地帯だそうです。

 

 前日に台風17号の雨を集めて、この日も川は溢れる程の水を湛えていました。

 

 

 迫川を渡ると数分で電車は石越駅に停まりました。

 

 この駅の周囲に豊かな稲穂の波が広がります。

 

 でも何で石越なのでしょう?

 

 周囲に道を塞ぐ岩山など見当たりません。石を背負って超える丘とは無縁の景色が広がっていました。

 

 暇に任せて検索すると、この辺りから礫を含む岩を産し、その岩から小石が生まれるので(石から小石)⇁(石小石)⇁(石越)が地名の由来と説明されていました。

 

 

 石越駅を出た電車は2km弱も走ると県境を越えて、宮城から岩手県に入りました。

 

 電車が岩手に入って最初に停車した駅が油島(ゆしま)です。

 

 石油が採れた場所かもしれないと思いましたが、調べてみると、この地区は昔、上油田、下油田、蝦島という三つの村があり、それが一つになった時、「油田」と「蝦島」で「油島」の名にしたそうです。

 

 この場合の油は、中尊寺に納めた菜の花油の産地を意味し、蝦島は蝦夷人の住居があったことに由来するそうで、石油とは無関係でした。

 

 

 次に電車は花泉駅に停車しました。

 

 花泉とは随分とおしゃれな地名ですが、その名の由来は、二本の桜の木が花を咲かせる場所から清水が湧き出ていたので花立泉(かりゅうせん)と呼ばれるようになり、それが花泉の由来となったそうです。

 

 

 一ノ関市花泉町には「花と泉の公園」という市立植物園があります。

 

 この植物園にはハス池があり、私は2009年の夏に、そのハスを見に訪ねたことがあります。

 

花と泉の公園」 2009年撮影

 

 花泉駅を出た電車は、清水原駅に停発車しました。

 

 そして宮城県の石越から岩手県の油島に入ったばかりの電車は、再び県境を越えて宮城県に入りました。

 

 ジグソーパズルのように入り組んだ県境地帯を、線路が縫うように走っているのです。

 

 県境を越えると電車は、東北本線における宮城県最北の有壁駅に停車しました。

 

 有壁は奥州街道の宿場町の一つで、一ノ関へ向かう峠の手前という地理上の要所であることから、本陣以外に70軒を超える旅籠があったそうです。

 

 現在は主要な交通網から外れ、往時の活気はないそうですが、江戸時代中期に改築された本陣や脇本陣だった酒造会社の土蔵などが残り、宿場町としての雰囲気が味わえるそうです。

 

 

 有壁駅を発車した電車は直ぐにトンネルに入りました。

 

 そして再び県境を越えて岩手県に入り、14時33分に一ノ関駅に到着しました。

 

 

 

 

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