徳ちゃん繁昌リポート

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【世相に一言】栄枯盛衰劇は繰り返される?

2014年11月09日 | 仕事モード
あのダイエーの屋号と看板が消える!?流通業界に身を置く者として寂しい出来事であることには違いありません。1960年代の流通革命の旗印だったダイエー、そのダイエー全盛期に圧倒されるも積極的な拡大路線でトップに躍り出たイオン。流通業界両雄の栄枯盛衰劇を覗いてみました。

1957年に創業したダイエーは安売りスーパーを増やす戦略で規模を拡大し、高度経済成長期の地価上昇が生んだ含み益をテコに手当たり次第に多角化を進め、瞬く間に盟主の座を掴みました。一方のイオン(当時のジャスコ)はダイエーとの安売り競争に敗北し、都市部で勢力を増すダイエーに隠れるように郊外で我慢の時を過ごしていました。
ところがバブル崩壊で風向きは一変、ダイエーの不動産は逆に含み損に繋がり、片やイオンは郊外型の大型商業施設を展開、PB商品(トップバリュー)の導入などで消費者に支持されたのでした。それからご存知のイオン全盛期が始まり、今ではあらゆる地方都市や郊外もイオンの看板を見掛けるようになりました。
ダイエーは残された巨額の債務と低収益の事業に苦しみ、産業再生機構の支援を経て丸紅が再建に乗り出し、翌年には業界の牽引役となっていたイオンが丸紅、ダイエーと資本提携、ダイエーの筆頭株主となり再建を主導することに。そして遂には完全子会社化という道を歩むことになるのです。

こう言ったここまでの流れでしたが、いまイオンの業績が悪化、大型商業施設の直営部門が不振に喘いでいます。主力の総合スーパーが足を引っ張り、イオンの26年8月中間連結決算の最終利益は前年同期比91.4%減。これに対しライバルのセブン&アイ・ホールディングスはコンビニエンスストアが好調で最終利益は0.7%増だそうですよ。
同質化とマンネリに陥るイオンの魅力が薄れたのも事実でこの次はイオンの番?栄枯盛衰劇が繰り返されるのなら次はどこが流通業界を牛耳るのでしょうかね。


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