作曲した曲をメンバーに渡して歌詞を頼みました。
やっぱり頼んでよかった。
私が書くよりずっと雰囲気がある。
スタジオでは一部しか聞き取れなかったので
どういう歌詞?ときいてみると
森鴎外の『高瀬舟』を読んで感じたことを歌詞にしている
と、返ってきました。
罪人を乗せて、黒い運河・高瀬川をゆっくりとすべる小舟。
わたしも曲を作った時、よるべない気持ちを音にしたかったのです。
自分のギターのリフが
船頭さんが静かに漕ぐ水面のうねりに思えてきました。
家の本棚を探したら、
昔読んだ高瀬舟の文庫本が今もありました。
表カバーは変色しているけど、カバー外すときれい。フォントも古い感じです。
すごく久しぶりに読み返してみました。
舟が進んでゆく、ではなく
舟はすべってゆく、というのが想像力を掻き立てます。
夜の深さを感じるような文章です。