もう鬼籍に入られた人が入院中はじめて口にされた話です。
その方は、あるカープに在籍した選手のお父さんと昵懇で
その選手の人となりを話してくれました。
「あれは、大学の日本選手権が神宮球場であったときよ・・・Aのお父さんから電話があって、息子が出るから一緒に見にいこうと誘いを受けた。。ワシはそれまで、その息子に興味がなかった。お父さんは「プロのスカウトが指名する言うてくれた」と言ったが プロに入るような選手には正直…思えんかった。それがカープに指名されて活躍する選手になった。今でも信じられん。 実はドラフト前に色々あったんよ。本人は何でか知らんがヤクルトに行きたいと言い出した。子どものころからカープファンで、将来はカープに入りたいと言ってたらしいが、これにはお父さんもビックリしての~ ヤクルトに行きたい理由を聞けば、カープは地元じゃから嫌じゃ・・・というのが理由だったらしい。まあそこは色々あったんじゃろうの。 学生のとき全日本代表の話があったとき 国籍が問題になった。そこでどうしても代表入りしたかったAは、お父さんに「日本へ帰化したい・・・」と言った。すると親は猛反対したんよ。「オマエは野球選手になるんじゃ。国籍を変えんでもえかろう。絶対だめじゃ」と・・・
ワシはその話を聞いたとき 複雑での・・・国籍の問題はさすがに口出しできん。ある日…ワシがお父さんと飲んだとき、Aが車で送ってくれた。大学のときじゃったかの~・・・そのときお礼じゃ言うて小遣いをやったら 喜んで家の玄関まで送ってくれたんよ。いま思えば もっと可愛がってやればよかった。しかし、あそこまでの選手になるとは夢にも思わなかった」