急に違うドラマな雰囲気になっていた。そろそろ誰か交通事故で死んでしまうかもしれない。
２話移行は特に、わりとサラッと描かれるが重たい結末になるゲストの事件。今回は少しボカされたが強依存の煮詰まったレズカップルの事件だった。自傷女は死んでも助かってもパートナーを支配できるから、かなり悪質。黎は自分のことで手一杯だからそこまで思い至らず呪いが解かれないまま、自傷女を手に掛けた女は転落死とあいなった。合掌。取り込まれちまったな。黎の母と爽の父の密会やら、爽の兄が何やら調査中やら、爽にも秘密ありやら、爽の料理が大雑把やら、全体的にざわざわしだしつつ、次回で謎のJKが速攻で馬脚を表すようだ。黒幕にしては早過ぎるのでこの娘の暗躍はあくまでジャブだろうな。
呑気なノリながらそこそこハードな事件だった。ほぼ二人で解決するので二人とも解明力が高いんだよね。記憶が無いこともあっさりバレてしまったが、作風からかそんな深刻な予感はしないなぁ。
答え合わせではないがテレビで放映されたいるのを見た。やはり順は玉子の妖精（？）ありきの造形なんだなぁ、と。確かに妖精出しちゃうとCG制作問題（しかもアニメで既に正解の動画が作られている）が発生したり、現実的には順のストレス症がかなりの重症になってはしまう。が、あれがないと話が地味で、順の客に肯定され難い人格フォローと一連のミュージカルの作りと公演の原動力である順の妄想と現実の触媒が足りない気がした。あとは大樹と順の帰り道の描写もやはり必要だったのと、大樹切っ掛けで順が拓実と菜月の気持ちに気付いてしまうことになる改編もその後の展開がアニメと同じなので大樹の言動の辻褄がちょっとおかしいことになっていた。それでも全体として実写は丁寧には作られていたから色々惜しい印象だ。アニメの方は実写のような整理整頓されているワケでもなく、またそうする必要もないので順の厄介かまってちゃんぶりにかなりブーストが掛かっていた。子供のような容姿に小動物キャラで要所で玉子の妖精（？）も出てくるので、廃墟ホテルの件以外は基本的にそこまで深刻にはならないしね。初恋の成就よりも負の面を全部受け入れてもらう方がより欲深い。拓実より男性的な大樹でセーフティーネットまで張っている。アニメ公開時、男性客だけでなく女性客の一部から不満が出たのは順の込められた『女の敵属性』の思考を察知されたんだろう。それでもビジュアルの綺麗さと妄想描写の面白さとアニメとしてデフォルメされている部分で押し切れた所はある。思春期の汚い部分をちょこっとだけ切り取って突き付けて、しかし、着地はさせていた。いかにも胴体着陸だとは思ったけどね。
