羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

とと姉ちゃん

2016-05-05 16:36:07 | 日記
 常子は神社で星野と再会したが、会って即、貧血で常子に抱き付くようにして倒れてしまった。心配した常子が森田屋に星野を連れてゆくと、元々大荷物で周辺をウロウロしているのが目についていたらしい星野を押し売りと勘違いした森田屋の面々は大騒ぎしたが、星野が帝大生とわかり、誤解したお詫びにと、星野に食事を振る舞う事になった。
 凄い勢いで食事する星野に一同が驚く中、星野の下の名前が武蔵(たけぞう)である事を知った常子達は父竹蔵と同じ読み方の名前に親しみを覚えていた。当の星野は宮本武蔵と、同じ字だが名前負けしないようにと研究している植物の新種を発見したいと勢い込んでいた。理屈っぽい星野の様子に森田屋の人々はやや面倒臭い人物と見ているようでもあった。鞠子が常子を冷やかす一幕もありつつ、星野は親孝行がしたい、研究に没頭してまともに食事を取っていなかった等と語っていた。
 宗吉は「またいつでも来な」と気前良く言って星野を送り、常子が鞠子が持ってきた星野の忘れ物を渡しにゆくと、常子を見詰めた星野は「月が綺麗ですね」と空を見上げた。これに後ろで君子達と見ていた鞠子が「とと姉を『女』としてっ」と動揺しだした。意味がわからない君子と美子に、鞠子は夏目漱石の『月と求愛』の逸話を物真似付きで解説していると「そうですか」と話を聞いていた星野本人が相槌を打って鞠子達を慌てさせた。だが、星野に求愛のつもりは無く、常子達の世話になって研究の為に下ばかり見ていた背筋が伸びて夕暮れの月に気付けただけだと語った。
 夜になり、一人で縫い物をしていた君子は断った滝子からの常子の縁談を思い出し『芋の夢』を見ている、放って置いても幸せになりそうな常子の寝顔に、重ねて幸せを願わずにはいられなかった。
・・・星野が本命なのか。戦後までは生き残れない雰囲気かなぁ。

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